【完結】ウサミミ少女のヒーローアカデミア   作:紅葉紫苑

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お部屋披露大会

 轟焦凍に智慧を借りに行った鈴仙。

 轟焦凍も超頑張って即日リフォームをしており……多分1人じゃ時間内には終わらないよな? って状態であった。

 ノックをして焦凍に入室許可を求める鈴仙。

 

「ん? 鈴仙か……どうした?」

 

 畳に箪笥、和を感じる……。

 へにゃあっと笑みを浮かべつつ鈴仙は語る。

 

「いや……確か焦凍も和室だったなって……私もその予定なんだけどさ……どう見ても終わらないでしょ? 即日リフォーム……それで一緒にどうかな? って、焦凍の部屋のリフォーム手伝うから私の部屋のも手伝ってくれない? 前に日本家屋だからフローリング落ち着かないって言ってたでしょ? 私もなの……」

 

 両手を合わせてお願い‼︎ と告げると焦凍は少し考え込んだのちにコクリッと頷いた。

 

「ありがとう‼︎ 焦凍‼︎」

 

 ウサミミが無意識下でグルングルンと動いて歓喜に震える。

 そうして……焦凍の部屋のリフォームは予定よりも1時間早く終わった……多分1人だと時間ギリギリまでかけて終わるか終わらないかであったろう。

 

 そして、焦凍は約束通り鈴仙の部屋のリフォームを手伝っていた。

 そうして……鈴仙の部屋も即日リフォームが終わると鈴仙は焦凍の手を握って告げる。

 

「ありがとう焦凍〜……ほんっとに助かったよ‼︎」

 

 ウサミミをグルングルンと回しつつそう告げる鈴仙。

 焦凍はあまり表情が変わらず、頬を掻いて短く告げてきた。

 

「あぁ……こっちこそありがとう」

 

 そうして互いに自分の部屋へと戻っていく2人……しばらくしてやる事も特にない為に鈴仙は共有スペースで寛いでいる。

 おもむろに上鳴が口を開く。

 

「いやぁ……経緯はともかくとして、共同生活ってなんかワクワクするよな」

 

 その言葉に対してウンウンと頷く鈴仙、緑谷、切島。

 芦戸三奈や他の女子陣も皆降りてきて芦戸が問いかけてきた。

 

「部屋できたー?」

 

 それに対して上鳴や男子達が肯定の意を示す。

 芦戸三奈がそれを聞いて、じゃあさじゃあさと前置きして告げる。

 

「あのね! あのね‼︎ 今話してて‼︎ 提案なんだけど」

 

 芦戸は一度言葉を区切り息を整えてから告げる。

 

「お部屋披露大会しませんか?」

 

 

 それを聞いて反応が別れる。

 カチンッと固まる者。

 楽しそうッと好意的に受け取る者。

 無言を貫く者。

 

 

 緑谷出久ルーム。

 一面オールマイトのグッズで埋め尽くされている。

 麗日さんがオールマイトだらけダァ‼︎ オタク部屋だぁぁとにこやかに叫び……それを聞いて緑谷出久がカチコチになりながら呟く。

 

「……憧れなんで……恥ずかし……」

 

 常闇踏陰ルーム。

 真っ暗……何だろう……映画とかドラマで見る部屋っていうのがしっくりくる。

 

 青山優雅ルーム。

 先程の常闇ルームとは真逆……眩しすぎる。

 キラッキラしてて目が痛い……。

 しかし、鈴仙は光の波長を操作して明るさを抑えるがその眼は青山優雅から発せられる波長に違和感を感じていた。

 なーんか悩みというか迷いというか……今の青山優雅から感じ取れるのは疎外感に孤独感と……それに……これは罪悪感か……何故? 考えても分からない、本人に聞くのも憚られる。

 

「んー? ……??」

 

 青山優雅の波長のそれを見て違和感を感じて首を傾げつつも、まぁいいかと部屋を後にする鈴仙であった。

 

 続いて峰田実ルーム。

 いつもそれなりに猥談などをしている峰田だが意外な事に部屋は至って普通であった。

 強いていうならばポスターやタペストリーがチョットだけセクシーすぎる……位だろうか。

 

 尾白猿夫ルーム。

 凄い、THE普通……。

 女子陣だけでなく男子からも普通だ、これが普通と言う事なんだねと口々に言われており若干の物悲しさを漂わせていた。

 

 心操人使ルーム。

 発声法の本やボイスチェンジャーなどが置かれていた。

 個性故に声は大事だからなぁ。

 

 飯田天哉ルーム。

 なんか法律書や哲学書などの難しい本がいっぱい。

 これ全部読破してるのか? ……そして棚には大量のメガネ、レンズやフレームが傷まない様に丁寧に梱包がされている。

 

 上鳴電気ルーム。

 凄い、なんかチャラチャラした感じのお部屋だ。

 統一感はない様であるが……手当たり次第感が否めない。

 

 男子の部屋を大体半分程見終わったところで女子からのコメントに釈然としなかった者達。

 峰田実。

 尾白猿夫。

 常闇踏陰。

 青山優雅。

 その者らが口を揃えて呟く。

 

「釈然としねぇ……」

 

 そして、峰田実が代表で口を開く。

 

「男子だけが言われっぱなしてのは無いよなぁ……お部屋『披露大会』っつったよなぁ……なら当然、女子の部屋も見てから決めるべきだよなぁ‼︎ 誰がクラス一のインテリアセンスか全員で決めるべきだよなぁ‼︎」

 

 女子達による容赦ない口撃が一部男子の競争心に火を点けた。

 それを聞いて芦戸三奈が乗る。

 

「良いじゃん楽しそう‼︎」

 

 隣にいた耳郎響香が『えっ⁉︎ マジで⁉︎』みたいな顔をして芦戸三奈を見る……可愛いな。

 鈴仙は耳郎響香の表情を見てウキウキとしていた。

 

 そして、続く男子のお部屋。

 

 切島鋭児郎ルーム。

 ……なんて言うのだろうか、必勝や大漁と書かれた旗……そして部屋の中央にはサンドバッグ……うん、個々人の好みはあるからね、否定はしないけど肯定もしないかな。

 ……芦戸三奈はとんでもない程の微妙な表情で。

 葉隠透は『彼氏にやって欲しくない部屋ランキング2位くらいにありそう』と暗に苦手だなこの部屋、と切って捨てていた。

 麗日お茶子のみは嬉しそうな笑顔で『熱いね‼︎ アツクルシイネ‼︎』も告げていたがソレ褒め言葉じゃないよね……。

 

 障子目蔵ルーム。

 ミニマリストなのか机に座布団、それに布団一式のみ。

 これはこれで……。

 

 瀬呂範太ルーム。

 ペルシャ絨毯を敷いておりそれを基調として統一している。

 凄い……これは拘りがある凄い部屋だなぁ。

 

 そして轟焦凍ルーム。

 リフォームを手伝った私は知っているがそれは口に出さない。

 初見である皆の驚きを感じたい。

 案の定、全員が驚く。

 和室、即日リフォームを行ったと……やっぱり凄いなぁ。

 そうしみじみと感じていると上鳴電気から『即日リフォームなんてどうやった』と問いかけられて焦凍は眠いのか少し生欠伸をしつつとんでもない爆弾発言をした。

 

「あぁ……鈴仙に手伝ってもらった、俺も鈴仙の部屋手伝った」

 

 それを聞いて男子全員の動きがカチンッと止まり空気が凍る。

 それを見て焦凍は頬を掻きながら告げる。

 

「……どうした?」

 

 主に上鳴電気や峰田実が凄まじい程の嫉妬の眼で焦凍を睨んでいる……即日リフォームを手伝っただけなのに。

 

 続くは男子最後。

 砂藤力道ルーム。

 本人曰くつまらない部屋との事だが、テーブルに置いてあるスイーツ系のレシピ本。

 そして部屋に漂う甘い匂い。

 シフォンケーキを焼いていたらしく皆に振る舞う砂藤力道。

 全員から好評でありほんわかした雰囲気で和む。

 もきゅもきゅ……美味しい。

 

 

 男子は以上となり女子部屋となる。

 

 女子ルーム1番最初。

 

 耳郎響香ルーム。

 ドラムセットやエレキギター、ゼンハイザーのヘッドフォンや音響機器……めちゃくちゃ楽器や音楽が好きなんだなぁというのが伝わるお部屋。

 可愛い。

 ここぞとばかりに上鳴電気や青山優雅が色々言うがイヤホンジャックを突き刺されて悶絶していた。

 

 葉隠透ルーム。

 巨大なぬいぐるみや花柄のベッドなど可愛いモノが所狭しと並べられている。

 可愛い。

 

 芦戸三奈ルーム。

 紫色に統一されたカーテンや敷物、布団。

 統一感があって美しい。

 

 麗日お茶子ルーム。

 シンプルなデザインのお部屋。

 本人は味気のない部屋と言っているがシンプルイズベスト。

 いいお部屋だ。

 

 蛙吹梅雨ルーム。

 カエルの個性故に寒いのが苦手なのか暖房がつけられており少し蒸し暑い。

 肝心のお部屋はカエルのぬいぐるみやカエルモチーフの小物が揃えられていた。

 可愛い。

 

 鈴仙ルーム。

 私の部屋。

 それを見たクラスメイト達は轟焦凍の和室を見て少し慣れたのか轟焦凍程の驚きはない。

 しかし……轟焦凍ルームとは若干の意匠の違いを比較されていた。

 ふふーん、和室って一口に言っても種類があるんだなぁこれが。

 ドヤァッと胸を張る鈴仙。

 

 八百万百ルーム。

 

 部屋の中央にドンッと置かれた超巨大なベッド。

 どうやって部屋に搬入したのかが非常に気になる所……。

 本棚には色々な書物。

 

 そうして、各部屋の見回りが終わり……芦戸三奈が叫ぶ。

 

「さてみなさん‼︎ 投票はお済みでしょうか⁉︎ 自分への投票は無しですよ? あとケーキとか部屋以外の理由による投票は無しです‼︎ 純粋にお部屋で決めて貰います‼︎」

 

 結果。

 6票同率1位。

 轟焦凍&鈴仙。

 

 4票2位

 瀬呂範太。

 

 あとは1票2票が細々と。

 

 そうして……お部屋披露大会は終了した。

 

 明日からまた切磋琢磨する1日が始まる。




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