【完結】ウサミミ少女のヒーローアカデミア   作:紅葉紫苑

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新必殺技作成

 朝起きると、そこは鈴仙自身の部屋であった。

 自身の過去を語り終えた後……大泣きした疲れからかそのままソファで寝落ちしてしまったらしく耳郎響香に抱き抱えられて部屋に運ばれたと聞いて赤面しつつ耳郎響香へと御礼を言う鈴仙。

 

 そして、いつもの日常であった、授業を受けて午後はヒーロー基礎学。

 

 体育館γにて……鈴仙は悩んでいた。

 

 精神操作系は既に10個程必殺技が有るのに物理的な必殺技がない。

 レーザー弾幕を技と言うのも何か違う気がする。

 

「むむむ……」

 

 レーザーを弾幕……重ねて……極太に、火力の一点集中……。

 

「そう言えば……弾幕はパワーだぜって決め台詞……何かで見た覚えがありましたね」

 

 鈴仙は八意家でふとテレビを見た時にヒーローインタビューが為された映像を見てそれが印象に残っていた。

 

『あー? 弾幕に頭脳? 馬鹿じゃないのか? 弾幕はパワーだよ派手でなければ砲撃でも弾幕でもない。砲撃も弾幕も火力だぜ……』

 

 確かインタビューでそう答えていた全ての才能が砲撃に極振りしたんじゃないかって思う程に砲撃と弾幕をこよなく愛した金髪の女性ヒーローがいた。

 いつもレーザーをまるで銃撃の様に乱射する鈴仙だがそれを思い返して放つ。

 

 指先からではなく……掌から……光の波長を操作して収束し、重ね合わせて、一点に集中して、放つ。

 

極大光線砲撃(マスター・スパーク)‼︎」

 

 虹色に彩られた直径5mの極太レーザーを放ち厚さ15mはあるであろうコンクリート壁を10枚纏めてぶち割る。

 

 今まで鈴仙は弾幕を補助的な役割のみで扱っていたが主力としての役割もあるのだと……火力に眼を向けて撃てばいいのだと再認識した。

 

「火力is正義とはよく言ったものですね」

 

 そうして、新たに極大光線砲撃(マスター・スパーク)という物理技を開発した鈴仙であった。

 既存の技も隙を無くしたり色々と調整を加えて強化を進める。

 

 そうして……放課後。

 

 物間寧人と心操人使、拳藤一佳そして鈴仙が体育館γへとトレーニングを行う為に現れる。

 

「私が言うのも何ですけど……珍しい組み合わせですよね」

 

 本日行うのは基礎体力の増加を目指した基礎トレと体術メインのトレーニング。

 

「基礎トレを行って身体をほぐした後で柔軟……それが終わったら心操人使さんと一佳、私と物間寧人さんで組み手です、そして1時間後に私と一佳が交代します、もう1時間後に今度は私と心操人使さん、一佳と物間寧人さんで組み手です」

 

 そう告げて鈴仙が作った壁を応用した悪路での1Km走り込み。

 柔軟体操を行ったのちに組み手が開始される。

 一佳も心操人使もかなりの修練を積んできた様であった……どちらも技術の向上が凄まじく一歩も負けずに接戦である。

 

 そうして、物間寧人と鈴仙の組み手が開始される。

 物間寧人もなかなか基礎的な体力や近接格闘術は向上してきたし何よりも……個性の都合上、物間寧人は極度に『先を読む』能力や『相手の嫌がる事』を理解する能力に長けている。

 勝負事に勝つ鉄則は相手の嫌がる事をやり続ける事だ。

 そして、物間寧人に触れれば個性をコピーされる。

 意外と『コピー』という個性は侮れないし個性をストック出来る、そして個性伸ばしで更に伸びたのかストック出来る個性が3つから4つに増えた。

 そして、誰の個性をいくつコピーしてるかは物間寧人にしか分からない。

 物間寧人の場合……『コピーした個性』という手札の数だけ相手に選択を迫る事が出来る。

 そして、相手からすれば触れられたら『コピー』されたかもしれないという本当に為されたかも分からない物の為に対応策を張り巡らせなければならない。

 これはなかなか……神経が削られる。

 

「なかなか踏み込んでこないね……鈴仙さん……ならっ‼︎」

 

 超低姿勢で突っ込んできた物間寧人……。

 それを受けてやる訳には断じていかない為に小銃で使われる弾丸と同じサイズのレーザー弾幕を張るが悉くを避けられる。

 

「本当に……アレからずっと鍛えてたんですね‼︎」

 

 鈴仙と出会った時から近接格闘術は叩き込まれていた物間寧人、これは一佳から聞いた話しだが鈴仙が攫われた後もずっと鍛えていたらしい……一佳や心操人使、八意永琳にも頼み込んで近接格闘術とそれに付随する全てを。

 そう叫ぶ鈴仙、そして弾雨を避けつつ鈴仙の懐に潜り込んだ物間寧人だが接近戦闘は鈴仙の十八番だ。

 鳩尾に手を当てて発勁により内臓を揺らすが身体を鋼鉄化させた物間寧人はソレを耐えた。

 そして、鈴仙は自身の個性がコピーされたのを直感し波長操作を行う。

 

 波長操作をしている間も拳打の応酬と軽口の叩き合いは止まらない、むしろ加速していく。

 

「へぇ……こういう使い方もあるんですね‼︎ コピー……恵まれた良い個性じゃないですか、随分と主役級の強い個性ですね‼︎」

 

 鈴仙は顔と顔が密着する程の至近距離で掌底を放ちながら物間寧人に向けてそう叫ぶ。

 対する物間寧人も掌底の嵐を時には避けつつ、時には捌いて反撃しつつ嬉しそうな表情で叫ぶ。

 

「そう言ってくれたのは君だけだよ‼︎ 鈴仙さん‼︎ 脇役の個性だと、決して主役にはなれないと言われ続けてきたからねぇ‼︎」

 

 そう言えばそんな事を以前iアイランドで語っていた。

 蹴りを繰り出しつつ物間寧人の背後を取ると裸締めを行う鈴仙。

 

「そんなの所詮は他人から見た評価です……他者の評価で全てが決まる訳がないです……自分だけは誰よりも自分を信じるべき……だと私は思います……」

 

 そうして……物間寧人を締め落とすと次は心操人使との組み手を行う為に準備を行う。

 

 心操人使との個性有りサポートアイテム有りの近接格闘術は心操人使が操縛布の扱いに慣れてきた為に鈴仙は壁を貼り対処するが非常に熟達した扱い……相澤先生には未だ及ばないものの下手をすればそのまま捕縛までされてしまう。

 

「なかなかに鍛えてたんですね……その立ち回りからどれだけの血反吐を吐くような訓練をしてきたかが垣間見得ます……操縛布というサポートアイテムに頼り切りにならず近接戦闘を行うその技量、称賛に値します」

 

 心操人使の懐へと潜り込んで鳩尾を殴打しようとした鈴仙だが最小限の動きで回避され逆に腹部へ蹴りを見舞われる。

 腹部に重い一撃を見舞われた鈴仙は仰け反りつつも心操人使の脚を掴んでおり思い切り自身の方向に引っ張って体勢を無理矢理崩すとガラ空きの喉と鳩尾に目にも止まらぬ速さで拳打を叩き込んで戦闘不能にする。

 

「蹴り1発で落とせなかったのはまだまだ鍛錬が必要な証拠ですね……ですがいい蹴りでした……一瞬落ちかけましたよ」

 

 

 そう語る鈴仙。

 

 そうして……交代となり、一佳との組み手となる。




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