絶対UFZに入りたくないバルタンVS絶対加入させたいゼロ 作:スターク(元:はぎほぎ)
バレット@冷静「とりあえずこの戦線は捨てて一旦撤収、そんでウルトラアイを解析させてもらってプラズマスパークをなんとか作って、ゼロを回復させてから最大火力ブッパで無人となった星系ごとアークベリアルを爆破だ!」
ゼロ達@発奮「「「うおおおおお今ここでベリアル倒ーす!!!」」」
バレット@同調「うおおおおお!!
バレット@冷静「───あれっ?」
人が人を。
この
それが天と地を護る、絆の光となる。
その“力”は、ずっと全てを見ていた。
彼らが
イージスを求めるのは良い。だがただ手を伸ばすだけでは意味が無いのだ。自らの力で苦難を乗り越えようとする意志があって、初めて救いは意味を持つのだから。
それこそが“救われる準備”。その準備がない者に、救いは舞い降りない。舞い降りたとして、それを自覚せずに同じ事を繰り返してしまうだろうから。
……彼らは既に、条件を満たしている。
“力”はとっくの昔に満足していた。今すぐにでも駆け付けてやりたい程だった。
だがなんとも難しい事に……今の彼らは逆に、
世の中、真に救われるべき者は救われるべき形をしていないという。ならば逆に、救うに足る者は救いを欲さない。なんとも悩ましい、贅沢とも言えるジレンマであった。
故に、それでも、だからこそ。“力”は待ち続ける。
彼らが自らを欲したならば、すぐさま強く応えられるように。かの世界に遺した希望を示せるように。
肩を貸し合い、強大な闇へと挑む不屈の闘士と不撓の忍者。
その背中の行方を、“力”は見守り続ける。
頭が冷えた。
ズキズキと痛む身体の悲鳴が、一瞬薄らいだ意識を正常に引き戻してくれている。外からの攻撃と中で暴れるエメラルエネルギーが、自分の肉体を板挟み……いや、綱引きしてるからか?この苦しみの根源は。
何にせよ冷静を取り戻したのは事実だ。
『……良いようにやられちまったな』
胸の傷の治りが遅い。カラータイマーと肉の接続部分が露出し、一部破断するレベルで喰らっちゃそりゃな。一撃目で
ゼロ、あの糞野郎が。
バレット、流石が過ぎるだろ。
(だがゼロの残り時間はあと僅か、バレットはもうマトモに動けまい)
鳴り響くカラータイマーと、再生しない奴の手足がそれを物語っている。とはいえこれ以上油断は出来ねぇな、ここまで痛い目に遭えば嫌でも学習出来た。諦めない奴らの、“怖さ”を。
……認めてやる。テメェらが、怖い。
正直このまま防御に徹して時間切れを待ちたい。そうすりゃ攻撃の要であるゼロはいなくなり、バレットは……いやそれでもまだ隠し球を秘めてそうだが、俺への打点を失って手詰まりになるだろう。他の巨人共や艦隊もウザいが、ハッキリ言って有象無象のゴミ共だ。力押しで何とかなる時点で考慮にも値しない。
だから、力押しで何とかならないテメェらから、時間いっぱい逃げ切る。それが俺にとっての最適解、勝利への最短ルート───
─────それは、負け犬の思考だ。
『フアッハッハッハッハッ………!!』
『……?』
良いじゃねぇか。テメェらに最高のチャンスと、最大のピンチを同時に与えてやる。
止められればテメェらの勝ち、
『俺の、勝ちだァ!!』
『『なにっ!?』』
再度アークデスシウム光線をチャージ開始。狙うは……惑星エスメラルダ、その王宮だ!
星ごと焼き消すなら50%でも足りるが、ここは敢えて100%!溜まり切るまでの時間はテメェらにくれてやるよッ!!
15秒間、俺は無防備になる訳だが……代わりにその後、発射された光線をテメェらが見過ごせる訳が無ぇ、身を張って防ぎにくるよなぁ?例えそれが無意味とわかるぐらいの圧倒的火力でも、焼き尽くされにわざわざ射線上に入ってくる筈だ、テメェらなら!!
『最後のゲームだよ!俺が死ぬか、テメェらが死ぬかのなッ!!』
既にカウントダウンは始まってんだ、早くしねぇと不利になるのはテメェらだぜ!?
……と、ほくそ笑む俺に。最初に突っ込んできたのは炎の化身だった。
『ファアィイイィヤアアアァアアアア!!!』
ふざけんじゃねぇ!俺の中に浮かんだのは、その一言と怒りだった。
この最終決戦で、ベリアルの野郎は俺を眼中にも入れてねぇんだ。その上で俺達を差し置いてエスメラルダを狙うだぁ?舐め腐るのもいい加減にしやがれってんだ!!
『ゼロとバレットが必死に守ろうとしてる
『何する気だグレン!?』
『次は俺がァ!命賭ける番ってこったッ!!!』
胸のコアに点火した炎が全身に燃え広がる。良いね良いね熱くなってきた、だがもっとだ!奴の身体を焼き尽くせる程にもっと!熱くなれよ!!
『グレンファイヤー。分かってるとは思いますが』
『ンだぁ!?』
『死ぬんじゃないぞ。必ず生きて、今度こそ私を本当の名で呼べ!!』
『……応よ!!』
そこへ掛けられるミラーちゃんと焼き鳥の声。言われるまでも無ぇよ、なんてったって俺がするのはただの特攻じゃねぇ。
超級の体当たり───超級羅王獄炎弾だ!!今名付けたから多分すぐ忘れるけどな!
『燃えるマグマのォオオオ!!!』
最高温度に達した瞬間、急加速!狙うはただ一つ、胸に空いた大穴だけ!
正直これでもダメージがどれだけ入るが不安だが、俺の最高の技だ!受けてみやが……うえっ!?
《ワシらからのプレゼントじゃ!》
《生温い火花程度で満足するなよ?!》
《ド級の花火を咲かせぇーい!!》
上空のアバンギャルド号からなんかバカでかい高圧タンクみてぇなモンが投下されて……あっこの中身スペースニトロメタン*1じゃーん!サンキュー船長達、フォーエバー炎の海賊ゥ!!
『グレンキャノン・ファイヤァダアアアッシュッ!!!!!』
タンクをキャッチし、抱えたまま全力で飛び込んだ。正直、俺の意識が続いたのはそこまでの事で。
まぁなんだ……とりあえず思ったのは、仲間ってのは良いモンだなと。俺がここでブッ倒れても、後から続いてなんとかしてくれるって、そう信じられるのは本当にあったけぇなと。
(後は任せたぜ、お前ら……!)
勝てよ。ゼロ!
『グゥア……!』
悉くを焼き払う爆炎に包まれ、苦悶の声を上げるベリアルの姿。ここで止まるわけにはいかない──次は私の番だ!
『
[聞こえているともミラーナイト。
それ以上の応答は要らない。既に鏡の星の戦艦はベリアルの周囲を水平に囲み、砲を向けている。
『待て待て待て、まさかお前も……』
『それこそまさかですよ。一撃の威力が少ない私は、あんな博打技をしたところで火力を出せません』
防御に秀でる反面、攻勢には一歩引いた所に甘んじる私の能力。ならば選ぶべきは別のアプローチ、甚大な一発ではなく絶え間ない連打こそが本領だろう。
『畳み掛けるんですよ……
隣のジャンボットの装甲の光沢へと飛び込む。転移先は、鏡の星の民の代表者たる父さんの旗艦の……
[
『ミラクルキック・
砲弾は私自身!一瞬の最大加速で撃ち出され、ベリアルに着弾しその巨躯を揺らす。私は跳ね返って終わり……だと思いましたか?
跳ねた先には別の艦。その中の鏡の砲台へ、再度転移!
[次弾発射ッ!]
『ハァアッ!』
『ギッ……!』
まだだ。まだ終わるものか!
『我が二つの
発射、命中、跳弾、転移、発射!終わらないそのループに閉じ込められた貴様は差し詰め捏ねられるハンバーグだ!
言ったろう、文字通り畳み掛けると!?鏡の牢獄に畳み込まれてしまえ、ベリアル!!
……ですが。悔しい事に、私の力ではやはり決定打にはなりきれないようで。
(次、お願いしますよ!)
だからこそ仲間を頼る。仲間の力を信じて、託し、繋ぐ。
ゼロの勝利まで、どうか……!
「ジャンボット、ナオ。聞こえますか」
姫様の声が聞こえた。
「ここが正念場です。全ての力を……この一撃へ込めましょう」
異論などある筈が無い。エスメラルダ王家に付き従う事こそ我が務め、我が喜び。
『全ては姫様の意のままに。このジャンボット、存在意義を賭しt「やる事には賛成なんだけどさぁ」』
……そんな私の言葉を遮ったのは、ナオの不満げな声音で。
「ジャンボットはどうしたいんだよ?」
『私が?』
「……!そうですね、私とした事が傲慢でした」
姫様まで同調されてしまい、一層困惑は深まるばかり。
そんな私に、追い打ちをかけるように彼は告げた。
「ジャンボットにとってエメラナが大事なのは分かるよ、僕だってそうだし。でもこんな時だから……ジャンボット自身がどうしたいか、知りたい。じゃないと3人で心を合わせられないもん」
『私の心……?』
「貴方の使命は我々王家の守護。しかし高度な知性はその為だけに課せられた物ではありません──王家と、貴方と、貴方を駆る者。それらの命を通わせ合う為の物なのですよ」
「その為に、ジャンボット自身のやりたい事を聞きたいんだ!」
彼女達の言葉にハッとさせられる。確かにこれまで私は、一から十まで姫様姫様とばかり言って奔走していた。それが生まれた意味だ、役割だと疑わず。
だがそんな私が、今更自分でやりたい事など………
……いや。あった。
『守りたい』
王家とは関係なく、だが王族の方々も含めて。
私を日々整備してくれた人や、喝采で迎えてくれた民を。
『救いたい』
姫様との逃避行で見てきた宇宙の窮状を、苦しむ人々を。途切れる事の無い悲鳴を。
『共に、戦いたい!』
この旅で出会い、助けてくれた仲間達と。肩を並べ、轡を共にしたい!
その為の力!その為のジャンファイトなのだ!!
『言えましたね、ジャンボット!』
『お待たせしました姫様、待たせたなナオ!さぁ行くぞ!!』
『ヘヘッ、待ってましたぁ!』
瞬間、エンジン内で。
コックピットで。
そして外の世界で。姫様とナオと私の動きが完全に同期した。
天高く掲げたバトルアックスが、これ以上無く光り輝く!
「「超必殺!!」」
『真・風車ァ!』
亜光速の投擲!全てを置き去りにした斧は一直線に、今なお続くミラーナイトの連撃を掻い潜ってアークベリアルの肩へと深く突き刺さった。結晶体が割れた左の方だ。
しかしまだだ!まだ終わりじゃない!!
「
ナオの叫びを受けて、私の体が変形。ジャンボットからジャンバードへ、これで戦闘能力は激減となる。
だが……速度に限れば、倍を遥かに超えるのだ!!
「「『ヘッディングキラーッッッ!!!』」」
『グゥゥウウウ!!!』
艦首にエネルギーを集中しての突撃。突き立ったバトルアックスと激突し、貫通!
再度ロボット形態に変形して着地した瞬間、背後で地響きが起きた。手応え通り──左腕は貰ったぞ、アークベリアル!
『やりましたね、ジャンボット!』
『ミラーナイト!……と、グレンファイヤーか!?』
『気を失ってるようですが』
すぐ隣にミラーナイトが着地。その脇に抱えられたもう1人の戦友の無事に安堵する。
「うぐぐ……身体痛い……でも動かなきゃ……」
「ナオ、無理しないで下さい。私もこれ以上は……」
『2人ともご苦労でした。どうかお休みください……ぐうっ』
『限界のようですね。貴方も彼らも、そして私も…っ』
ダメか。全身の回路が悲鳴を上げている、これ以上激しく動けば空中分解だ。中の姫様達を投げ出す訳にはいかない。
そしてミラーナイトもエネルギーが尽きてしまったようで、その場で崩れ落ちてしまった。
……不味い。
『ォオオオオオ……!!!』
『これでも止められないのか……!?』
胸に大穴を開けられ、傷口を丸ごと灼かれ、全身を打ちのめされ、左肩を斬り落とされて。
それでもアークベリアルは、チャージをやめる様子が無い…!
《全艦砲撃!全て撃ち尽くせー!!》
《この際、信号弾も奴にぶつけるんだ!何が何でもダメージを喰らわせろ!》
《今だッ!目を狙え!貫通弾だ!!》
《エスメラルダを撃たせるなぁぁぁ!!!》
USA連合艦隊が一気呵成に飽和攻撃しているが、意にも介さない!?度重なる爆発で表皮もボロボロになっているというのに、何が奴を破壊へと突き動かすんだ!
『うおぉおおーッ!!』
その視界の隅で、高く飛び上がる青い光が見えた。お前……!
『頼む──!!』
エスメラルダを守ってくれ、ゼロ!!
『……間に合わない』
『そうか……』
バレットの言葉にそう返した。お前が言うんなら、そうなんだろうって。
グレンが決死の一撃を、ミラーナイトが怒涛の連撃を、ジャンボットが渾身の二撃をかましてくれた。間違いなく痛打だった筈だ、ベリアルにとって。
それでも高まり続ける闇の炎熱に……俺達は、覚悟を決めた。
『バリアを張る。その表面を、スペルゲン反射鏡と同じ素材でコーティングしてくれ』
『……この体じゃ、お前に託す他無いしな』
至極不満げに──自分が動けない事を不甲斐ないとでも思っているようで──俺の張ったバリアへ細工してくれるバレット。そう機嫌悪くすんなよ、な?
『お前はベストを尽くしたろ』
『慰めは不要だ。それよりバリアについてだが、ダイヤモンドコーティングによる炎熱耐性処置は出来たが反射機能は付けれていない。アレには障壁内部から複雑な機構を仕込む必要があって……すまん』
『だから謝る事じゃねぇって』
それで充分だった。元より俺が焚き付けた決戦、その後始末を任せてくれるってだけで有難い。
防ぎ切れば俺達の勝ち。最大火力を出し切って、疲弊したベリアルを今度こそ叩く。
防げなければ俺の負け。エスメラルダと運命を共にして……その場合、残った仲間達がベリアルを倒してくれるよう祈るしか無ぇな。
『これが
なぁベリアル。
ふざけんなよ、お前。
『行ってくる』
『ああ』
こんなふざけた遊びなんかで、多くの命を弄ぶのか。
そんなの、絶対許さねぇ。お前のゲームなんかこの手で、盤上から盤面ごとブチ壊してやる。
『………負けるなよ、ウルトラマン』
バレットの頼みに、親指を立てて答えた。言葉は要らない。
飛び立つ。奴の野望を阻む為に、エスメラルダを守る為に!
残りエネルギーは既に限界、いつ力尽きたっておかしくない。でもそんな恐れを振り切って、俺は射線上に躍り出た。
ベリアルの瞳と、視線が合う。
(来いよ──)
その瞬間、腹立たしくて認めたくもねぇけど。以心伝心と言えば良いのだろうか。
ゲームなのは事実なんだろう。けど、“ただの”じゃなかったらしい。
ベリアルの覚悟が、伝わってきた気がした。
爆裂するエネルギー。バリアを構え。
受ける。衝撃。全身の悲鳴は度外視した。
バラバラになっても。
『こッこッから……』
死に恥晒そうと。
『一っ歩だっ、て…ッ』
生きた証ごと、掻き消されようとも。
『通すかァァアアアア!!!』
最後の力が枯れるまで。
大切な
エスメラルダの民は見上げた。
空高く降りる滅びの火を、それを受け止める守護者の姿を。
USA司令は見つめた。
異世界から、自分達の為に命を賭けてくれた若者の勇姿を。
連合艦隊は手を伸ばした。
闇の炎に飲まれ、消えていく光の仲間を助けようと。
目覚めたグレンが。
這いつくばるミラーナイトが。
動けないジャンボットが、エメラナが。
『『『「ゼロ!!!!」』』』
戦友の名を。
『チクショウ……!!』
バレットは悔やんだ。
「兄貴…兄貴い……!」
ナオは泣いていた。
憧れた背中が焼かれて朽ちる、その光景を目にして。
諦めたくない。
世界の平和は諦めてない。
だが今だけは、願うのはただ一つ。
「『誰か…!!』」
諦めない者に、光は来る。
轟く悲鳴と祈りを、光は聞き逃さない。
その“力”は、そんな光そのものであった。
諦めないまま、ギリギリまで頑張ってから、救いを求めた。だから“彼”は、満を辞して動く。
潰えた筈の希望が輝いた。
弾き返されたアークデスシウム光線がマレブランデスを破砕し炎上させる。その彼方に、人々は光の翼を見た。
白銀の鎧を纏った、彼の姿を。
『“ウルティメイトイージス”……!』
バレットが呟く。太古より続く伝説に記された、“バラージの盾”の真名を。
二度と現世に蘇る事のなかった神話が、舞い戻ったその証明を。
ウルティメイトゼロ。此処に、爆誕!
ノア「ずっとスタンバってました」
ベリアル「ふざけんなマジで」