絶対UFZに入りたくないバルタンVS絶対加入させたいゼロ 作:スターク(元:はぎほぎ)
──────ついて来れるか?(アーチャー並感)
今回の時系列はギンガS劇場版前で、次回はまたベリ銀後の通常運転に戻ります。その次回がいつになるかは分からないけどな!
宇宙は大量にある。
変な話かも知れないが、一旦世界の外に飛び出すとそれはもういっぱいある。アナザースペース*1のように。
地球も大量にある。
さっき言ったいっぱいある宇宙の全てに存在する訳じゃねぇが、それでもそこそこの確率である。フューチャーアース*2みたいに。
『気付けばすげぇとこまで来ちまったなぁ』
『全くだ。マルチバース論とかよく分からんぞ俺は』
『次元解析でヒカリとタメ張ってるお前が言うか?』
無限に広がる
『ナナ、今帰投した。開けてくれ』
《お帰りなさい!ご飯にしますか?私にしますか?私の体にしますか?お風呂にしますか?私にしますか?*3》
『邪魔すんぞ〜』
《チッ。お入り下さい》
『オイ待て聞こえてっぞナナ』
『お前という奴は……』
ベリアル銀河帝国との決戦からもうかなり経って、共に色んな死線を潜ってきたんだがなぁ。ディメンジョンコアで一騒動あったりヤプール絶滅させかけたり刹那と出会ったり、ビートスターでテンヤワンヤしたりスパークウォーズでこまごましたり……
……したのに、未だにナナから親しんで貰える気配が無かった。一回“兄貴と呼んで良いぞ”つったら、マジのキレ方されてビビったのも記憶に新しいぜ。
とはいえ開けて貰えたので進入。人工重力と気圧が全身にかかり、ここからは床を歩く事になる。
『おっ』
「むっ」
すると前方から
この宇宙船でバレットが轡を並べる仲間だ。炎の模様が描かれた、えーと、地球人が使うという運搬機械の姿をしている。
“コンテナ”だったか?
『“トラック”だ。コンテナは運ぶ方』
『ああスマンそれだ』
「……バレットに、ゼロか。久しいな」
『オプティマス、どこに行くんだ』
トラック改めオプティマスは、機械の身体から頭だけ出してこちらと挨拶。俺達も会釈で応じる。
「久々にNESTへ顔を出しに行こうとな。ところでジャンボット達は一緒じゃないのか?」
『アナザースペースを守ってくれてる。今回はちょっと案件が特殊でな、悪いが留守番って訳』
「なるほど。ご苦労だ」
『お前もな』
気を付けていけよ〜、とだけ交わして別れる。蒸したエンジン音と共に、彼は俺達が来た道を走って行った。
ジャンボットといいアイツといい、心を持つ機械も見慣れたモンだ。超ロボット生命体とでも呼んどくか、俺の中だけで。
『しっかしお前の船も同居人増えたよな~』
『近々UFZから独立できそうな程度には』
『もしそんな事になったら俺を含むメンバーとのタイマン勝ち抜きで連勝して貰うからな。最後にエメラナ姫との面談を突破しなきゃ許可しないぞ?』
『ブラック企業か何かで!?……それと、足元。走行路塞いでる』
『っとすまねぇ』
「あ……ありがとう」
通路を通り抜け、居住区に入った先で次に出会ったのは獣耳の少女。以前世界を超えて魂だけ迷子になってたのを、バレット達と一緒に助けた事がある。
『応。ラストじゃねぇか、元気か?』
「お陰様で。その節は世話になりました」
『そんなに急いでどうしたんだ』
「船長、ちょっとオプティマスさんを探してるんだ」
『彼ならさっき徐行しながら外に向かってたぞ』
ペコリと礼儀正しく振る舞う彼女を、どうにかしてナナにも見習わせられねぇかなと一瞬考えた。多分無理、バレット以外を見習う気無いもんアイツ。
「ありがとう。三女神様から彼に言伝があって」
『艦内放送とか使った方が早くね?』
「いえ、この距離なら走った方が早いです。徐行なら
『こけて怪我しないようにな』
「どうも。では」
それだけ言って、彼女はすぐさま駆けていっちまった。あまりにも速いスタートダッシュ、俺じゃなきゃ見逃しちゃうね。
彼女は戦闘能力の無い一般人、聞けば平和な世界から時折訪ねてくる来訪者らしかった。そういう奴らが平穏に暮らせるよう頑張らなくちゃな、と決意を新たにする。
で、次は。
『アベルじゃねぇか』
「ひぃ!?!バ、バレット!!」
『怖がられ過ぎだろ……お前とコイツの間に何があったんだよ』
「それはもう、貴方のお仲間に酷い事をされましたので」
『……という事だ』
『答えになってねぇ!!!』
見た目はさっきのラストよりも、なんならナナよりも幼い少女。しかしその正体は、えぇと、何だったっけ?
「ソール11遊星主です!」
『そうそうそれそれ』
「貴方達デカブツは、栄えある我々の名と尊厳をなんだと……!」
『また
『 糞 が ! 』
悪かったって!と謝る暇も無く、プンスカしたままアベルは薄桃色に発光して飛んで行っちまった。ナナの親友らしいけど、同時にこの宇宙を養分に自分たちの世界を作ろうとした大悪党だとも聞く。
とはいえバレットよぉ。幾らそんな奴相手とはいえ、脅迫は流石にどうかと思うぜ?
『甘い事言うな、ぬるい対応してたら奴は何度でも繰り返すぞ。それに奴は一回ナナを泣かせてるからな』
『……悪い事言うけど。ナナのファザコンも不味いが、お前も大概ナナへの対応ヤバくね?』
『………ちょっと反省する』
「ケッ。ウルトラ戦士ともあろうお方が、小娘相手に逃げ切られてちゃ世話無ぇな」
「ん?バーダックか、アイツ結構歳いってるって聞いてるぞ」
「バルタンやらM78星雲人やらに比べりゃ全員小童もいいとこだろうが……ナナ嬢と牧路の奴がお待ちだ。とっとと行きなァ」
──こんな風に、バレットのこの船──名称“タナバタ”には、色んな世界から色んな種族の奴らが垣根を越えて訪ね通りすがる。有用な情報も集まるので、俺達UFZや本家宇宙警備隊も度々世話になってたり。
そうやって異世界を繋ぐ架け橋となる事を見越して、地球の逸話に準えて名付けたんだと。良い話だ、名付け現場に俺もいたから覚えてるぜ。
そんな場所で俺は今。
『来たぞ』
『来たぜ』
《お父様!》
「お~艦長さん、それにウルトラマンじゃんか」
艦長室のドアを開いて、ようやく
巨大スクリーンの中にいるナナ、その前の舵輪の上に寝転ぶ
欠伸をする彼は、“仮面ライダーオーガ”というらしく。何やらこの宇宙における地球の統治者、兼この船の駐留を許してる大地主的な立ち位置とのこと。
……正直、コイツはどことなく
(けど“守りたい物”が明確にある、ってのは分かってる。今はそれだけで充分だ)
ベリアルとオーガが違うのはそういう点。なら分かり合える物は確かにあるだろう?
そんな事を考えていた俺に、彼から更に問い掛けられた。
「さーて。ウルトラマンゼロさんよ、今日の議題は分かってんのか」
『あぁ。最近頻発してる“時空城事件”の事だろ』
『そういう事だ……ナナ、スクリーン投影』
《はいはーい!》
ナナの掛け声と同時に映し出された映像、そこには6人のウルトラマンの顔写真が上げられている。中には知った顔、例えばダイナとメビウスとマックスのそれも。
……全員の共通点として。今現在、所在の確認も連絡も取れない行方不明状態って事実があった。
『もしかして分かったのか?アイツらが今どこにいるのか』
『ああ。ついでにこれから誰が狙われるのかもな』
『っ、俺ぇ!?』
「やったな。モテモテじゃん」
次の画面には4人のウルトラマン。コスモスを筆頭に、つい最近タロウと連携したという“ウルトラマンギンガ”、同じ地球で活躍しているらしいウルトラマンビクトリー、最後に俺!マジかよ、この俺を狙いにくるたぁ頭がイカれてるか相当な実力者かの2択だぞ?!
『って事は、
『前にキング様がお前に下賜した神具だな。ちょっとこの場で拝ませてくれ』
『お前のそのキングへの信仰心は何?本場のウルトラの星でもそこまで崇拝キメてる奴いねぇぞ』
『バッカお前キング様だぞ。全知全能、過去も未来もすべて見通すウルトラマンの神様だぞ、呼び捨てしてるお前の方がおかしいわ不敬働くな』
『強火過ぎる……』
《お父様の唯一ダメなところが出た……》
「ギャハハ!諦めろよナナ、ゼロ!コイツは
暴走するバレット、宥める俺とナナ、爆笑するオーガ。簡単な1分間を経て落ち着いたバレットが、深呼吸と同時に告げた。
『……ともかくだ。目下の目標は、この道具の出番を
『どういう事だ?』
「バレット、ゼロ」
オーガが口を開く。誰よりも、ナナよりも早く
『来たぞ』
警報が鳴る。敵接近の報せに、ナナが叫んだ。
《10時方向・地球公転軸より12°上方の距離15万地点に時空間異常発生!出現したのは……巨大な浮遊要塞です!》
『……“時空城”だな?』
『アレがか!』
凄いタイミングで来たな、ドンピシャが過ぎるだろ……いや待て。まさかとは思うが。
『バレット、もしかして俺を連れ出したのって』
『……すまん、
『やっぱりかよ!』
ええい、どっちにしろ俺の為にわざわざお誂え向きな迎撃態勢を整えてくれたのは変わらないか!礼を言うぜUFZ参謀!
『参謀言うな!俺は飽くまで客将だ!』
『今そこで揉める!?』
《時空城、接近!オプティマスを召集します》
「俺はバーダックを呼んで……サイヤ人なら勝手に参戦してくるか」
拡大スコープされた城の頂点、そこに立つ何者かの姿が見えた。バレットの様子からもう言われなくとも分かる、アレがメビウス達に手を出した奴だと。
わざわざ外に出てくるたァ手間が省けた、って奴か?
『奴の目標であるお前を前線に出したくはないが……まぁ、なんとかなるか』
「ここで殺し切れるなら出し惜しみする必要も無ぇだろ。とっとと首ちぎって野に晒すぞ」
『『いや物々し過ぎるんだよお前』』
「うるせぇ。これが俺のやり方だ──変身」
地球人が漆黒の鎧に身を包み、彼方を睨む。これで全員準備万端って訳だな。
『じゃ……行くぞお前ら!』
『ああ。全員出撃、エタルガー討伐だ!』
号令を皮切りにして、一斉に宇宙船から外へ転移。その瞬間に高速で飛翔し、目指すは頂上で嗤う金色の影。
それ目掛けて、俺は笑って啖呵を切ってやった。
『俺達に勝とうなんざ、2万年早いぜ!!』
これだけ頼もしい仲間達を得た
この後エタルガーは滅茶苦茶死にかけた
半年ぐらい病床で魘された
もし良ければ、最近書き始めたオーガ君の前日譚もよろしくね(小声(ダイレクトマーケティング))