ナンバーズ戦争に巻き込まれたのでOCGのガチデッキで対抗します!   作:黒霧春也

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19話・こっちが夕陽さん(ナンバーズハンター)の仕事をする時の性格です

 話し合いから数時間後の18時。

 窓の方を見ると日差しが落ちてきたので今日は解散になった。

 

「今日は色々ありがとう」

 

「いや、俺も新しい事を知れてよかったよ」

 

「そう言ってくれるのは嬉しいね」

 

 嬉しそうに夕陽さんが頷く中、後ろに控えている羽川さんと蒼山さんがチラチラとこっちを見てきた。

 

「ん? 後ろの2人も何かあるのか?」

 

「あ、いえ、その……」

 

「純斗さん、もしよければッスけど連絡先を交換しませんか?」

 

「なるほど、俺でよければ構わないよ」

 

「やった!」「やったッス!」

 

 今度は彼女達に懐かれてないか?

 でもまあ、小動物のような感じが可愛いので思わず頷いてしまった。

 

(悪くはない気持ちだが……)

 

 元の世界では女性とはあまり話したことがない(事務的・家族は除く)ので、今の状況が嬉しくも感じるが逆に背筋が凍る感覚を受ける。

 

「あら、お迎えが来たみたいなので私達は帰りますね」

 

「今日はありがとうッス!」

 

「また来るねー!」

 

「お、おう」

 

 とりあえず1階の玄関ホールに送るか。俺はそう思い、彼女達と共に自宅を出ていくのだった。

 

〈別視点〉

 

 夕陽が純斗と別れてから約2時間後。

 本来の予定に行くつもりだった大型のショッピングモール。そこでは覆面を被った一団が武器を手に持ちながら店員や客を脅していた。

 

「おい、予告した金は用意してないのか?」

 

「ひいぃ!? も、もう少しで用意されるはずです!」

 

「はっ! そう言ってセキュリティが入ってくるまでの時間稼ぎをするつもりだろ」

 

 リーダっぽい覆面を被った大男が拳銃を店長っぽい小太りのおっさんに突きつける。

 それを見ていたモヤシ体型のスーツを着た店員が止めようとした時……。

 

「ナンバーズ持ち発見、これよりハントを開始する」

 

「なっ!?」

 

 突然周りの人が動かなくなった。

 その光景に覆面リーダーは固まっており、仲間に声をかけるが動かない。

 

(い、いったい何が起きた)

 

 怪奇現象?

 その言葉が覆面リーダーの頭の中によぎる中、彼の元に白いパンツスーツを着た銀髪の美少女が余裕そうに歩いてきた。

 

「貴方のナンバーズをいただく」

 

「はっ、その前にお前を撃ち殺してやる!」

 

 銀髪の美少女に拳銃を向けトリガーを引く。

 だが拳銃から弾丸が発射されず、覆面リーダーはトリガーをカタカタ鳴らすだけになっていた。

 

「なっ!? 弾は入っているはずなのに!」

 

「悪いけど今のここはボクが支配した空間だ」

 

「そ、そんなバカな話があるか!」

 

「確かに信じられないよね。でもまあ、他の人が微動だにしないので判断つかないかな?」

 

 彼女からの一言で今度こそ顔が真っ青になる覆面リーダー。

 現実で考えれば時が止まる事はないが、彼女が装備している特殊な道具で時間の動きを制限しているので今の現象が可能になっている。

 

「チィ! ならお前をぶっ倒してやる!」

 

「そう……。ただこの空間を抜け出すにはボクとデュエルして勝たないといけないよ」

 

「!? な、なら、デュエルで決着をつけてやる!」

 

(やっぱりコイツはアホだね)

 

 強盗団のリーダーをしている覆面は銀髪の美少女の煽りを受け、自分の腕にデュエルディスクを装着した。

 

「さっさとお前をぶっ倒してこんな気持ち悪い空間を抜け出してやる!」

 

「へえ、ボクを倒すつもりなんだね」

 

 銀髪の美少女こと夕陽。

 彼女は冷たい笑みを浮かべながら左腕にデュエルディスクを装着。そのまま一定の距離を取り覆面リーダーと向かい合った。

 

「いくぜ!」「勝つ!」

 

「「デュエル!!」」

 

 覆面リーダーLP4000VS光坂(夕陽)LP4000

 先攻は光坂。

 

「いくよ、ボクのターン! 自分フィールドにモンスターが存在しないからフォトン・スラッシャーを特殊召喚する!」

 

「い、いきなり攻撃力2100のモンスターだと!?」

 

「え? この程度で驚くのかい?」

 

 夕陽にとってジャブにもならない行動。

 ただ覆面リーダーのデュエルレベルはそこまで高くないのか、彼は目を大きく見開いていた。

 

(今ので驚いていたら身がもたないよ)

 

 彼女が恋焦がれる1人の少年。

 彼の事を思い出しながら夕陽は真顔のままデュエルを展開していく。

 

「さらに魔法カード、ワン・フォー・ワンを発動。手札の超電磁タートルを墓地に送りデッキからフォトン・サテライトを特殊召喚して効果発動!」

 

 フォトン・スラッシャー

 レベル4→5、ATK2100

 フォトン・サテライト

 レベル1→5、DFF0

 

 フォトン・サテライトの効果で自身とフィールドにいるフォトン・スラッシャーは互いのレベルを足し合った数値になった。

 

「れ、レベル5のモンスターが2体……」

 

「いくよ。ボクはレベル5のフォトン・スラッシャーとフォトン・サテライトでオーバーレイ! 2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚! 現れろ、ランク5! セイクリッド・プレアデス!!」

 

 セイクリッド・プレアデス

 ランク5、ATK2500

 

 夕陽のフィールドにエクシーズ召喚されたのは輝く白銀の鎧を着た騎士。

 ランク5で攻撃力が2500ラインなのは少し低めに感じるかもだが、コイツの効果は強いのであまり問題はなさそうだ。

 

「い、1ターン目からエクシーズ召喚かよ」

 

「悪いけどボクはまだ通常召喚をしてないからね」

 

「な!? ま、まだ展開するのかよ!」

 

「もちろん」

 

 覆面リーダーの方はこれ以上の展開をやめて欲しいと思っているが、夕陽は容赦なく動き続ける。

 

「ボクは手札のフォトン・デルタ・ウィングを通常召喚して効果を発動。デッキから同名モンスターを守備表示で特殊召喚する!」

 

「こ、これってまさか……」

 

「そのまさかだよ!」

 

 フォトン・デルタ・ウィング(1体目)

 レベル4、ATK1800

 フォトン・デルタ・ウィング(2体目)

 レベル4、DFF900

 

 フィールドに現れた2体の飛行機っぽいモンスターのレベルは4。その事を理解した覆面リーダーはジリジリと後退りしてしまった。

 

(こ、こんなクソガキに俺が怯えているのか?)

 

 自分が有利な時は調子に乗っていたが、その有利性が崩れた現在は彼のメンタルはボロボロになりかけていた。

 

「さてと、ボクはレベル4のフォトン・デルタ・ウィングでオーバーレイ! 2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚! 現れろ、ランク4! 輝光帝ギャラクシオン!!」

 

 輝光帝ギャラクシオン

 ランク4、ATK2100、(X素材✖️2)

 

 次に現れたエクシーズモンスターは2本の光る剣を持った軽装騎士。

 攻撃力はランク4のエクシーズモンスターにしては低めだが、夕陽はギャラクシオンをチラッと見た後に右手を上げる。

 

「そんなモンスターを呼び出して何になる!」

 

「悪いけど今はコイツの出番なんだよ。ボクは輝光帝ギャラクシオンのX素材を2つ取り除いて効果を発動! デッキから銀河眼の光子竜を呼ばせてもらう!」

 

「な!?」

 

「いくよ……。闇に輝く銀河よ! 希望の光となりて姿を現せ! 光の化身、ここに降臨! 現れろ、レベル8! 銀河眼の光子竜!!」

 

 空中に集まる青白い光の粒。その中から現れたのは藍色と水色の装甲を持つ光り輝くドラゴン、銀河眼の光子竜。

 

「こ、攻撃力3000のドラゴンだと!?」

 

「もしかして戦意喪失してしまった?」

 

「ふ、ふざけるな! お、俺は武者震いをしているだけだ!」

 

 いえ、完全に怯えてガクガク震えてます。

 本人は震えている事を認めてないが、外から見れば明らかなので夕陽は余裕そうに息を吐く。

 

「ならせいぜい足掻いてね。ボクはカードを1枚伏せてターンエンド」

 

「よ、よし俺のターンだな!」

 

 なんか締まらない感じだが覆面リーダーは自分の震えを打ち消すように勢いよくカードを引いた。

 

「俺は切り込み隊長を召喚して効果でもう1体の切り込み隊長を手札から出すぜ!」

 

「へえ、これでレベル3のモンスターが2体揃ったね」

 

 切り込み隊長(1体目)

 レベル3、ATK1200

 切り込み隊長(2体目)

 レベル3、ATK1200

 

 夕陽が使うクールな騎士型のモンスターとは別の汗臭そうな傭兵型のモンスター。

 見た目の派手さはないが切り込み隊長はしっかりと仕事をしてくれるモンスターなので、息を整えた覆面リーダーは嬉しそうに叫んだ。

 

「今度は俺の番だ! いくぜ、俺はレベル3の切り込み隊長2体でオーバーレイ!! 2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚! 現れろ、ランク3! No.20蟻岩土ブリリアント!!」

 

 No.20蟻岩土ブリリアント

 ランク3、ATK1800

 

 覆面リーダーの左手の甲に現れたナンバーズの数字を見た夕陽は、真顔のまま一つ頷いた。

 

(これがアイツのナンバーズなんだね)

 

 ブリリアントの攻撃力はギャラクシオンと同じだが、相手はナンバーズなのでそこそこ強い効果がある。

 そう考える夕陽を尻目に、自信満々なニヤケ顔を浮かべた覆面リーダーが叫んだ。

 

「俺は蟻岩土ブリリアントのX素材を一つ取り除いて効果発動! 自身の攻撃力と守備力を300ポイントずつアップさせるぜ!」

 

「……へ?」

 

(しょぼい)

 

 No.20蟻岩土ブリリアント

 ランク3、ATK1800→2100

 X素材、2→1

 

 思っていた効果よりも弱かった。(純斗が使うエクシーズモンスターの能力がおかしいだけで、ブリリアントもこの世界では弱くないはず……)

 ただ、純斗のエクシーズモンスターを間近で見た夕陽は何も言えずに固まっていた。

 

「ははっ! 俺のナンバーズに恐れをなしたか?」

 

「そう思うなら攻撃してきなよ」

 

「待て待て、まだコイツを強化しきってねぇ! 俺は魔法カード、破天荒な風と突進を発動。これでブリリアントの攻撃力を上げるぜ!」

 

 No.20蟻岩土ブリリアント

 ランク3、ATK2100→3100→3800

 

 覆面リーダーが強化カードを使い蟻岩土ブリリアントの攻撃力を大幅にあげたが……。

 

(この程度なの?)

 

 先程と同様、夕陽に焦りはなかった。

 それを目にした覆面リーダーは、あざわらうような視線を彼女に向けながら自分のモンスターに指示を出した。

 

「これで叩きのめす! バトル、蟻岩土ブリリアントで銀河眼の光子竜を攻撃!」

 

 銀色の大きな蟻ことブリリアントが大顎を鳴らしながら銀河眼の光子竜に攻撃を仕掛ける。

 覆面リーダーはこの攻撃を決めて有利な状況にしたいようだが、銀薔薇(プラス、ナンバーズハンター)と言われている夕陽が真顔で一言。

 

「ここでセイクリッド・プレアデスのX素材を一つ使い効果を発動。蟻岩土ブリリアントを手札に戻す」

 

「……へ?」

 

 ぽしゅーとマヌケな音と共にブリリアントがフィールドから消えていく。

 その姿に覆面リーダーは唖然としながらポツリと呟いた。

 

「エンド」

 

「ボクのターン。バトル、3体のモンスターで相手にダイレクトアタック」

 

「ぎゃああ!?!?」

 

 セイクリッド・プレアデス、ATK2500

 輝光帝ギャラクシオン、ATK2100

 銀河眼の光子竜、ATK3000

 ダイレクトアタックのダメージ合計、7600

 覆面リーダーLP4000→0(➖3600)

 

「ナンバーズハント」

 

 地面に倒れた覆面リーダーに向けて回収用の装備を使い、夕陽は彼の魂ごとナンバーズを手にする。

 

(後は)

 

 覆面リーダーは倒したが取り巻きの覆面達は動かないが武器を持ったまま。

 なので夕陽は律儀に武器だけ回収して時を動かすのだった。

 

 




 ストックがなくなったので描き溜めします。(貯まるまであまり投稿できないのですみません……)
 

大体の投稿時間は何時頃がいいかを知りたいのでアンケートをやらせていただきます。(あくまで目安です)プラス、締め切りは1月26日の18時です。

  • 1番、12時頃
  • 2番、15時頃
  • 3番、16時頃
  • 4番、17時頃
  • 5番、18時頃
  • 6番、19時頃
  • 7番、20時頃
  • 8番、21時以降
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