ナンバーズ戦争に巻き込まれたのでOCGのガチデッキで対抗します!   作:黒霧春也

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36話・主人公の勢いに推されていたけど、実際はプレミしてしまった部分もあるんだよな……。〈今の惨劇から目を逸らしつつ〉

《ターン4、メインフェイズ。プレイヤー、一条(イチゴ頭)〉

・プレイヤー、月原(純斗)

・LP3500、手札0

《フィールド》

〈モンスター〉

・ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン、ATK0

・ヴェルズ・タナトス、ATK2350

〈魔法・罠〉

・なし

 ーー

・プレイヤー、一条(イチゴ頭)

・LP500、手札3枚〈一枚はゴゴゴジャイアント〉

《フィールド》

〈モンスター〉

・ガガガガンマン、ATK2500

・No.55ゴゴゴゴライアス、ATK2400

・ガガガガマジシャン、ATK2000

・No.39希望皇ホープ、ATK2500

〈魔法・罠〉

・なし

 

 ーー

 

 フィールドがゼロの状態から鬼畜ドロソ&連続エクシーズ召喚のソリティア。

 現代のOCGでも展開だけならできるけど、アニメよりっぽいこの世界で見るソリティアはやばい……。

 

「エクシーズモンスターを5体出すってミストラルはすごいね」

「ちょっ、オレは?」

「初心者デュエリストが何かいったかな?」

「ぐっ! なら純斗を倒して汚名挽回してやるぜ!」

 

 いやあの、汚名は挽回じゃなくて返上するものでは?

 イチゴ頭のトンチキに固まってしまうが、ソレに突っ込むやつがいないのでそのまま話が流れた。

 

「へぇー、なら今度はどうするのさ」

「はっ! オレは装備魔法、ワンダー・ワンドをガガガガマジシャンに装備させて攻撃力をあげるぜ!」

「これで攻撃力2500のモンスターが3体ッスか……」

「おうよ!」

 

 ガガガガマジシャン(ワンダー・ワンド装備)

 ATK2000→2500

 

 ここでワンダー・ワンドとかどんだけドローソースを持っているんだよ。

 ぶっちゃけ攻撃力が上がる効果はオマケで、もう一つのドロー効果がクソ強いワンダー・ワンドさんを見て頭が痛くなる。

 

『一気に決めるぞ!』

「もちろん! バトル、ホープでダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンを攻撃!」

「その攻撃には何もない」

 

 No.39希望皇ホープ、ATK2500

 VS

 ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン、ATK0

 月原(純斗)、LP3500→1000〈ダメージ2500〉

 

 さっきまで攻撃力が5250あったダリべさんだけど、ガガガガールの効果で0になってホープに叩き切られた。

 

「よっしゃあ! 純斗に大ダメージだぜ!」

『デュエルはまだ終わってないぞ!』

「ああ! 今度はガガガガマジシャンでヴェルズ・タナトスを攻撃!」

「その攻撃に対しても何もない!」

 

 ガガガガマジシャン、ATK2500

 VS

 ヴェルズ・タナトス、ATK2350

 月原(純斗)、LP1000→850〈ダメージ150〉

 

 これで俺のフィールドにはモンスターがいなくなったな……。

 ダリべとタナトスがやられた事でガラ空きになったフィールドを見た女子組は不思議そうに首を傾けた。

 

「もしかして純斗さんが負ける?」

「うーん、この状況だと流石にきつそうッスね」

「まあ、普通ならそうかも」

「夕陽様は何か気になるの?」

「さあね? でもあの純斗が仕込みもなく負ける事はなさそうだよ」

「「あー……」」

 

 確かにそうなんだけど期待が重くないか?

 女子組の視線に戸惑っていると、イチゴ頭&全裸幽霊側が自信満々に言葉を発した。

 

「これでトドメだ! ゴゴゴゴライアスでダイレクトアタック!」

「この瞬間、墓地に存在する2枚の幻影騎士団・ダークガントレットの効果を発動。コイツをモンスター扱いにして守備表示で特殊召喚する!」

『なるほど……。そのために前のターンに同じカードを墓地に落としていたんだな』

「ソユコト」

 

 幻影騎士団・ダークガントレット(効果モンスター扱い)A

 レベル4、DFF600

 幻影騎士団・ダークガントレットB

 レベル4、DFF600

 

 絶体絶命のピンチに現れた2体のダークガントレット。

 片方はゴゴゴゴライアスに破壊されたが、向こうの攻撃できるモンスターはガンマンだけなのでこのターンは耐え切れる。

 

「もう一体ガントレットがいるが攻撃しておくか?」

「そんなの当たり前だろ! オレはガガガガンマンでダークガントレットを攻撃!」

「フィールドを離れたガントレットは墓地に行かずに除外される」

 

 ガガガガンマン、ATK2500

 VS

 幻影騎士団ダークガントレット、DFF600

 

 ダークガントレットは守備表示なのでコチラへのダメージは0。

 このターンは耐え切れたのでホッとしていると、ミストラルがニヤリと笑う。

 

『やはり君とのデュエルは面白い』

「そうかよ。でだ、この後はどうするんだ?」

『メイン2に入ってワンダー・ワンドの効果を発動させてもらう』

「ちょっ!? それはオレのセリフ!」

 

 ちょくちょくセリフを取られるイチゴ頭。

 全裸幽霊とイチゴ頭の言い合いに苦笑いになっていると、美里から手痛い一撃が飛んできた。

 

「カードの精霊はともかく、見えないウチらからすると虚無に話しかけているように見えるッスね」

「おおう……」

 

 それはそう。

 ミストラルが見えない人には虚無に話しかけているのは理解できるし、そもそもカードの精霊なんて存在するか曖昧なものだよな。

 どうにか実証できないかと悩んでいると、誰かに肩を叩かれたので振り向く。

 

『主よ、我なら実体化できるぞ』

「おっ! なら頼む」

 

 凛とした女性の声を放つSD化したタキオンさん。

 彼女はニコリと笑った後に精霊化状態から実体化すると、女子組はもちろんイチゴ頭とミストラルも目が点になった。

 

「え、えっと?」

「こちらだと初めてだな。我は主こと純斗の精霊、No.107銀河眼の時空竜(ギャラクシーアイズ・タキオンドラゴン)だ」

「「「「『ええええ!?!?』」」」」

「ちなみに俺はタキオンさんと呼んでいる」

 

 タキオンさんは女性で凛々しいタイプなんだよな。

 性別自体は前に聞いているので納得していると、精霊を初めて見たのか周りの連中が空中に浮かぶタキオンさんを触り始めた。

 

「ほ、本当にカードの精霊なのよね」

「マジでいるとはウチも思わなかったッス!」

「あのタキオンドラゴンがこんなに可愛いなんてびっくりしたよ」

 

 あのー、タキオンさんがもみくちゃにされてない?

 女子組の和気藹々とした状況に頬をひきつらせつつ、本題である指導デュエルに戻っていく。

 

「デュエルに戻って。ワンダー・ワンドの効果を使った後はどうするんだ?」

「ん、お、おう! オレはカードを2枚伏せてターンエンド!」

 

 ワンダー・ワンドの効果で自身と装備しているガガガガマジシャンをリリースして2枚ドロー。

 その後に伏せカードが2枚あり、手札も2枚ならまだまだ余力がありそうだな。

 

「一旦ここでデュエルを止めて気になった点を言いたいが……」

「コッチは大丈夫ッスよ!」

「りょ、了解。とりあえず意見交換していこうか」

 

 やばい、戸惑いすぎて自分でも何を言っているかわからない。

 死んだ目を浮かべるタキオンさんと可愛がる女子組、イチゴ頭とミストラルは微妙な笑みを浮かべながら話し合いに乗っていく。

 

 ーー

 

 一通りタキオンさんがもみくちゃにされた後。

 グッタリとしたタキオンさんが俺の膝に座る中、改めてデュエルの意見交換が始まった。

 

「個人的に3ターン目の話をきいてもいいか?」

「3ターン目って純斗さんのターンッスよね」

「そうそう!」

 

 このターンで大きなミスはしてないはずだけど、外からはどう見えるかわからないので意見に耳を傾ける。

 

「ボク的には限られたリソースで回せる純斗がおかしいと思ったよ」

「おおう……。ま、まあ、使える物は使わないとな」

「それでもよく立て直したッスよね」

「ん、ああ」

 

 俺が使っている幻影騎士団はOCGカードのみで構成されているから鬼畜ドローソースは入ってない。

 今回のデュエルでドローソースがある事がわかったので、カードショップに買いに行くのも良さそう。

 

「まあ、他に気になったのはヴェルズ・タナトスをエクシーズ召喚する時かな?」

「と、いうと?」

「あの場面ならヴェルズ・タナトスじゃなくて深淵に潜む者をエクシーズ召喚すれば君は勝ててたよね」

「いや、ブレイクソードの蘇生効果を発動したターンは闇属性モンスターしか特殊召喚できなくなるんだよ」

「なるほど……。じゃあダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンを後にするのはどう?」

「あー、それだといけるな」

 

 確かに深淵に潜む者がエクシーズ召喚出来ればコチラの勝ちだったな。

 先にダリべをエクシーズ召喚ではなく、深淵に潜む者をエクシーズ召喚してその後の展開で倒すのはアリ。

 幻影騎士団のデッキに慣れてないのはあるが、もう少しやり方を考えればよかったな……。

 

「えっと、ドユコトだ?」

「イチゴ頭に説明すると、深淵に潜む者の効果は墓地封じなんスよ」

『端的に言えば墓地に送られた光の護封霊剣が発動できなくなる』

「ええ!? じゃああの時点でオレは負けてたのかよ!」

「「「『ソユコト!』」」」

 

 ここは完全にミスだよな。

 自分のプレミに頭が痛くなっていると、美里が嬉しそうに笑った。

 

「しっかし、純斗さんもデュエルでミスするんスね」

「ん? そりゃ人間だから当たり前だろ」

「それはそうなんスけどセンチュリオンを使う時とだいぶ違うッス」

「あー……。そりゃガチでやばい時ばっかりだったしな」

「「「「『……あ』」」」」

 

 心当たりがあるようです何より。

 ここにいる4人+1人とガチで戦った時はガチでやばい時だったから容赦する暇がなかった。

 なので向こうはその事を理解したのか、互いに顔を見合わせて乾いた笑いを浮かべる。

 

「なんというか、ごめんなさいッス!」

「いや別に問題ないわけではないけど今が無事なら問題ないよ」

「そこは問題ないと言うところじゃないの?」

「初対面で魂を刈り取るナンバーズハンターさんに言われても説得力がないぞ」

「あのさ、それを言われるとボクは頷くしかできないよ!?」

「「『そりゃそうだろ!!』」」

 

 今ならともかくあの時はやばかった。

 なので今は笑い話にしていると、羽川さんが呆れたように呟く。

 

「夕陽様に突っ込むのもいいけど、今はデュエルの意見交換に戻りましょう」

「ん、ああ、そうだな」

「ええ。ちなみにわたしが気になったのは幻影騎士団の罠カードはかなり便利な点ですね」

「と、いうと?」

「フィールドで発動する効果と墓地から除外して発動する別の効果。この二つがあるのはお得だなと感じましたよ」

 

 あー、それはそうかも。

 効果自体も弱くないし二つの効果があれば一枚で二つの状況に対応できる。

 羽川さんはニコニコしながらその事を伝えてきたので思わず頷いてしまう。

 

「確かに純斗が使うカードは無駄が少ないよね」

「わたし的には無駄とは違って、どちらかといえば相性のいいカードで組み上げている感じですよね」

「そうそう」

 

 そもそもコチラのデッキはOCGのレシピを見て作ってるしな。

 自分一人で作ったわけじゃないので羽川さんの鋭さに驚いていると、タキオンさんが真面目に頷いた。

 

「主でも完璧じゃないのは面白いな」

「そりゃ人間だからな」

「ははっ、もしかして捲れたか?」

「さあな? っと、羽川さんは他に意見ある?」

「うーん、今のところはこれくらいですね」

 

 ふむふむ。なら大丈夫か。

 タキオンさんに茶々を入れられたが受け流しつつ、最後に美里へ質問していく。

 

「なるほど。じゃあ美里は何かあるか?」

「うーん、まず気になったのは恐らく純斗さんは深淵に潜む者を使わずに3ターン目で勝てたッスよね」

「……え? それは」

「その反応だと他に何かありそうだね」

 

 おいおい、そこを読まれているのかよ。

 この展開は予想外なので固まっていると、不機嫌そうな美里が次々と言葉を発してきた。

 

「教育デュエルなのは理解しているッスけど手加減は別な気がするッスよ」

「お、おう? ま、まあ、それはすまん」

「まあまあ、純斗も何か考えがあるんだよ」

「それならいいッスけどね」

 

 やばい、胸が痛い。

 夕陽のフォローのお陰で場が持ち直したので感謝しながら、3ターン目の意見交換を終えていくのだった。

 

 




 今回ちょい重めの内容かもです……。
〈2月18日の修正、時間13時38分〉
 ガガガザムライがリリースされてるので修正&一部セリフの変更。

大体の投稿時間は何時頃がいいかを知りたいのでアンケートをやらせていただきます。(あくまで目安です)プラス、締め切りは1月26日の18時です。

  • 1番、12時頃
  • 2番、15時頃
  • 3番、16時頃
  • 4番、17時頃
  • 5番、18時頃
  • 6番、19時頃
  • 7番、20時頃
  • 8番、21時以降
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