ナンバーズ戦争に巻き込まれたのでOCGのガチデッキで対抗します!   作:黒霧春也

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7話・背後霊憑きの目立つ髪型をした主人公っぽいやつを見つけたんだが?

 受験した記憶のない高校への入学式。

 偏差値的には54あたりらしく、前の世界で卒業した高校とは差がなかったのでホッとしながら件の高校の門を潜った。

 

(ここが3年間通う事になる夜桜学園か)

 

 目の前に映るのは強化ガラスで作られたような建物。

 遊戯王ゼアルに登場するハートランド学園にそっくりで、まるでアニメの世界に入ったような感覚になった。

 

「とりあえず目立たず静かに生きていきたいな」

 

 本人は陰キャよりの体質なので目立つのはあまり得意ではない。

 てか、転生初日の大会➕ナンバーズハンターと出会う事が完全に想定外だったような……。

 

(前者は自業自得かもしれないが後者は被害者だよな)

 

 他責に思考になっているので首を振って忘れつつ、玄関ホールに向かおうとした時。

 青白い背後霊みたいな存在と言い合っているイチゴみたいな髪型をした少年を見つけた。

 

「だからミストラル! 昨日のテレビ番組はハクションなの!」

 

『遊次、それを言うならフィクションでは?』

 

「どっちでもいいの! てかお前、特撮にハマっただろ」

 

(そ、ソッチのパターンかよ……)

 

 見た感じ2人の言い合いは周りの生徒には聞こえてないみたいで、独り言をぶつぶつ言っている変人に見えてそうだ。

 てか俺も事情を知らなかったらドン引きしていたと思う。

 

「とりあえず離れるか」

 

 ナンバーズハンターの時点で疲れるのに主人公っぽいやつと付き合うのは気が疲れる。

 俺はブレザーの胸ポケットからスマホを取り出して時間を確認した後、ため息を吐きながら玄関ホールに向かっていく。

 

 ーー

 

 悲報、背後霊憑きの少年と同じクラスになりました。

 

「ハハッ、笑えない……」

 

 学園内にある食堂。

 そこのカウンター席で日替わりランチBを食べながら思わずため息を吐く。

 

(アニメ的に言うと背後霊持ちが主人公でナンバーズハンターはライバルのポジだよな)

 

 トンカツがうめぇ。

 俺は半ば思考停止しながら食事を進めていると、ブレザーの胸ポケットに入っているスマホが揺れた。

 

「アイツ(夕陽)と会う約束は午後からのはずだが?」

 

 説明セリフみたいになってしまったが、特に気にせずにスマホの電源をつけてメッセージアプリを起動。

 

・11時20分、君がいる夜桜学園に到着したよ。(夕陽)

 

・11時25分、あ、少し用事が出来たから門の前で待っていてね(夕陽)

 

(……はい?)

 

 集合場所は13時に駅前だったはずなのに、ここに来るなんて思ってもなかった。

 

「おいおい」

 

 しかも夜桜学園に来た5分後に用事が出来たと送られてきたって事は……。

 俺は嫌な予感をしながらも、目を逸らしながらゆっくりとトンカツを口に運ぶのだった。

 

〈少し時間が遡り、別視点〉

 

 月原が食堂に行っている頃。

 夕陽と取り巻きの少女2人が夜桜学園の門前に到着した。

 

「ここが夜桜学園ですか」

 

「ウチらが通っている聖アルカナ女学院とは別の雰囲気があるッスね」

 

「なんで君達も着いてきたの?」

 

「「興味があったので(ッス)!」」

 

 夕陽と一緒にしている2人の少女。

 丁寧語の黒髪セミロングの少女・羽川と語尾にッスをつける青髪ボブカットの少女・蒼山。

 2人の少女と夕陽は中等部時代からの付き合いで、そこそこ関係が続いている。

 

(ボク1人でよかったんだけどな)

 

 聖アルカナ女学院から歩いて15分ほどの場所にある夜桜学園。

 夕陽がここにきた理由は数日前に出会った黒髪ショートヘアに塩顔の少年(月原)に出会うためにきた。

 なのだが、どこからか嗅ぎつけたのか2人の少女が興味深そうに付き添ってきたので振り払えなかったみたいだ。

 

「家族以外の殿方に興味がない夕陽様がわざわざ訪ねる相手がいるなんて」

 

「別に恋愛的な気持ちはないよ」

 

「でも頬が緩んでいるッス!」

 

「!」

 

 さっきまで真顔で話していたはずの夕陽だったが、月原の事を思い出すと表情が崩れている。

 その事に取り巻きの2人が不思議そうにしていると、夜桜学園から出てきた生徒達が夕陽達の方を見て驚いていた。

 

「あの白い制服って聖アルカナ女学院の生徒がきている奴だよな」

 

「ええ、でも聖アルカナ女学院の人達が何のようだろう?」

 

「さあな? てか、三人ともアイドルレベルで可愛くないか?」

 

 ガヤガヤと集まる生徒達。

 レベルの高いお嬢様学校の聖アルカナ女学院からきた少女三人のうち、取り巻きの2人は不機嫌そうに眉をひそめた。

 

「気持ち悪いですね」

 

「それはウチも思うッス。それて夕陽様、この状況をどうするッスか?」

 

「とりあえず放置で」

 

 有象無象を相手する気はない。

 そう高圧的な態度で門に寄り添っている夕陽だったが、見た目が整った一団が彼女達に声をかけた事で流れが変わった。

 

「聖アルカナ女学院の美少女達が僕を求めて来るなんてね!」

 

「? 貴方、だれ?」

 

「僕かい? 僕は夜桜学園3年でサッカー部の部長でエースストライカーの加藤(かとう)だ!」

 

 否、見た目は整っているが残念感が出ている茶髪の青年。

 彼はいちいちイラつくような動きでアピールしているが、顔がイケメンなので一部の女子達が顔を染めている。

 だが、夕陽を始めとした聖アルカナ女学院の三人は冷たい視線を彼に向けた。

 

「貴方に興味はない」

 

「!? じゃあ君達はなんでここにいるんだい?」

 

「別に知り合いを待っているに決まっているよね」

 

 バッサリと切られた加藤本人は驚いていたが、気のせいと思っているのか何とか立て直して彼女達に質問した結果。

 知り合い待ちと聞いたため、夜桜学園の生徒達の中で犯人探しが始まった。

 

「猪狩先輩以外で知り合い探しか」

 

「犯人は誰よ!」

 

「少なくともオレではないはず(泣)」

 

 周りからの犯人探しのアホさに三人は頭を抱えそうになる。

 そのタイミングでさっきダメージを受けた加藤が髪をフサァーとかきあげながら顔を振った。

 

「なるほど、ではその知り合いよりも僕が上って事を証明すれば君達と話せるかい?」

 

「それはないけどね。まあ、どうしてもボクも話したいならデュエルで勝ったら聞いてあげるよ」

 

「その言葉、忘れるなよ」

 

「あーあ、やっぱりこうなるッスか……」

 

 夕陽の挑戦的な一言を聞いた取り巻きの2人は苦笑いを浮かべ、加藤は自信満々に一つ頷いた。

 そして2人のデュエルに興味があるのか、大勢の生徒達は興味ありげに目線を向けた。

 

〈余談〉

 

 夕陽はナンバーズハンター(仕事)で使うフォトンギャラクシーではなく、プライベート用のデッキでデュエルします。

 

大体の投稿時間は何時頃がいいかを知りたいのでアンケートをやらせていただきます。(あくまで目安です)プラス、締め切りは1月26日の18時です。

  • 1番、12時頃
  • 2番、15時頃
  • 3番、16時頃
  • 4番、17時頃
  • 5番、18時頃
  • 6番、19時頃
  • 7番、20時頃
  • 8番、21時以降
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