ナンバーズ戦争に巻き込まれたのでOCGのガチデッキで対抗します!   作:黒霧春也

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8話・夕陽のプライベートデッキ〈他人視点〉

 夜桜学園の中庭。

 そこでは加藤が左腕にデュエルディスクを装着しながら自信満々に鼻を伸ばしていた。

 

「大会で準優勝できる腕前を持つ僕にデュエルを挑むなんてね」

 

「ほう、準優勝なら少しは楽しめそうだ」

 

 加藤が言ったのは月原が優勝した4月3日に行われた中規模大会。

 まあ、彼も夜桜学園に優勝者である月原がいる事は知らないので余裕そうにしている。

 

(僕が負ける可能性はない)

 

 デュエルの腕に自信を持っている加藤は余裕そうにしてデュエルディスクを展開した。

 

「銀薔薇と呼ばれている夕陽様に挑むなんてあの方は命知らずなのですね」

 

「知らないって罪ッスね」

 

 羽川と蒼山。

 2人も中等部自体に何回も夕陽に挑んで容赦なくフルボッコにされており、その事を思い出して苦笑いを浮かべた。

 

「少しはボクを楽しませてね」

 

 加藤と同じくデュエルディスクを起動した夕陽は獰猛な笑みを浮かべ、まるで獲物を捉える肉食獣みたいな目になっている。

 

「フフッ、君の期待は答えるよ!」

 

「そう、なら始めよう」

 

「「デュエル!」」

 

 加藤LP4000VS光坂(夕陽)LP4000

 

 ナンパもどきから始まったデュエル。

 先攻は加藤みたいで本人は嬉しそうに手札のカードを見た。

 

「いくよ。僕は魔法カード・ワン・フォー・ワンを発動! 手札のボルト・ヘッジホッグを墓地に送りデッキからチューニング・サポーターを特殊召喚」

 

「加藤先輩の手札は良さそうだ!」

 

「このままいつものをやっちゃってください!」

 

 中庭に集まるギャラリー。

 彼らは加藤のアレを楽しみにしているのか、次々と声援をあげる。

 

「もちろん! 僕はチューナーモンスターのジャンク・シンクロンを召喚して効果を発動。墓地のボルト・ヘッジホッグを守備表示で特殊召喚する!」

 

「へえ、少しはやりそうだね」

 

 チューニング・サポーター・DFF300

 ジャンク・シンクロン・ATK1300

 ボルト・ヘッジホッグ・DFF800

 

 ワンフォー・ワンとジャンク・シンクロンの効果で加藤は低レベルだが3体のモンスターを揃えた。

 しかもジャンク・シンクロンはチューナーなのでこの後の展開は……。

 

「もしかしてシンクロ召喚ッスか!」

 

「そう! 僕はレベル2のボルト・ヘッジホッグとレベル1のチューニング・サポーターにレベル3のジャンク・シンクロンをチューニング! 現れろレベル6! ジャンク・ガードナー!!」

 

「ここでシンクロ召喚が見れるなんて……」

 

 この世界ではエクストラから召喚する技術は一部のデュエリストしか使えない。

 その理由は単純にカードが超高額で手に入らない為である。

 

(まあでも、彼と比べたらまだまだだね)

 

 数日前にシンクロ召喚とエクシーズ召喚を使い自分をフルボッコにしてきた少年を思い出し、夕陽は内心で気持ちが暖かくなっていた。

 ただ今は別の人とのデュエルなので、頭を振って意識を目の前にいる相手に集中する。

 

「僕は墓地に送られたチューニング・サポーターの効果で1枚ドロー! よし、僕はカードを1枚伏せてターンエンド!」

 

 加藤。LP4000、手札2枚

〈フィールド〉

・ジャンク・ガードナー・DFF2600

〈魔法・罠〉

・伏せカード、1枚

 

 両腕を交差しながら守りの態勢に入っているジャンク・ガードナー。

 守備表示のコイツは効果も相まってなかなか倒すのが大変なモンスターなのだが、夕陽は余裕そうに視線を上げる。

 

「ボクのターン、ドロー。ボクは星因子ウヌクを通常召喚して効果を発動。デッキから星因子デネブを墓地に送る。さらに手札の星騎士リュラはテラナイトモンスターが召喚された場合に自身を特殊召喚できる」

 

「モンスターを2体揃えたか。でも僕のジャンク・ガードナーの守備力は越えられてない!」

 

「確かに。でも特殊召喚した星騎士リュラの効果で天架ける星因子を手札に加える」

 

 星因子ウヌク、ATK1800

 星騎士リュラ、ATK1200

 

 確かに今のままでは夕陽のモンスターはジャンクガードナーには勝てない。

 まあ、本人もその事を知っているのか周りに耳を傾けつつ次の手を考える。

 

「モンスターを揃えるだけでは加藤には勝てないよな」

 

「まあここからどうなるかですわ」

 

「ただ、面白いものがみれているのでワシは気分がいいでごわす」

 

 一部変人もいるか概ねは加藤が有利なのを疑ってないみたいだ。

 ただ夕陽のデッキ内容や戦い方をある程度知っている羽川と蒼山は、夜桜学園の野次馬達を内心で見下すよう笑った。

 

「ウォーミングアップ程度なのに彼らは油断しすぎですね」

 

「初見じゃ夕陽様の強さはわからないのは仕方ないッス」

 

「それはそうです」

 

 昔の自分達を思い出す状況。

 その事を2人は実感しながら夕陽VS加藤のデュエルを見続けるのだった。

 

〈余談〉

 

「誰かが中庭でデュエル……ええ、アイツは!」

 

『なぜナンバーズハンターの彼女がここにいるんだ!?』

 

 イチゴみたいな髪型をした少年と青白い姿の背後霊。

 この2人はナンバーズハンターとしての夕陽を知っているのか、急いで中庭に向かうのだった。

 

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