劇場版リブロマンサー・ファイアスターター ~東の果ての儚き御巫~ 作:火ノ鷹
そんな彼は半年以上前のイベントの帰り道、見たことのある──コミックで見たことのある怪物と遭遇した。ファイアスターターと戦う怪物だ、知らない訳が無かった。
暴れる怪物を前に逃げ回るしかできなかった
怪物がマジガールを襲った時、
リブロマンス。本・コミック・小説といった媒体のキャラクターを現実に侵食させ召喚する、さらにはその力を自らに宿す能力。広大なアメリカでも滅多に見ない能力であり、その力を持つ者をリブロマンサーと呼ぶ。
ファイアスターターの力を宿した
その後ファイアスターター本人が現実に現れファイアと名乗ったり、マジガールもリブロマンサーとなりミスティガールの力を宿したり、デスブローカーと呼ばれる裏で暗躍するキャラクターをリブロマンスする
当時アメリカでは怪物が無作為に召還される事件が発生していた。G・ボーイ達は解決しなければと動き、怪物を召還するフィクサーを探し、デスブローカーがフィクサーの情報を手にした。デスブローカーが瀕死に陥ったものの、フィクサーを
そしてファイアスターターと心を完全に合わせた
そして今……
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マジガールは街中で観光予定だと思っていたため、非常に不満な顔をしていた……どころか、口調まで変わる程に激怒している状態が続いていた。普段のおっとりとした様子はどこへやら、姉御肌のような人格かと思わせるものだ。
「宝くじに当たったからってどうしてここなの?」
「ここがどこだか知ってる?あのファイアスターターが戦ったところなんだよ!聖地ってやつ!」
「ああ……」
「劇場版だからね。知らないのは仕方ないっていうか」
「長くなるでしょ、そこでストップ。簡単にお願い」
リブロマンスには並々ならない想いが大切となる。ファイアスターターというキャラクターがコミック上であれど活躍した場所が現実にあるともなれば、
「劇場版作った時、極東の島国の風習をちゃんと取材してるってあったんだ」
「劇場版でやってることがそのままこの国にあるってこと?何よ……ヒロイン誰?」
巻き込まれたマジガールからすればたまったものではない。難癖付けたくなるのも当然だった。
「その時はみこ……ええと」
「巫女?」
「プリーストに近いのかな。ここの国で神様に近い女性って感じ」
「ふぅーん」
マジガールはファイアスターターへの興味は薄い。助けてくれた
話は合わせど始まりの興味は薄く──しかし自らのリブロマンスと近しいものがあると思いつつあった。
「神秘的な舞で神様さえも魅了するって話らしいよ」
マジガールのリブロマンスは絵本の魔術師・妖精がモチーフだ。極東と西洋という違いはあれど、神秘的な存在と問われればイエスと答えられる存在だ。
ほんの少しだけ興味が湧きつつも……小言を口にする程には現実に不満はあった。
「神秘……だからこんな山奥に行ってるのね」
「ギクっ」
マジガールも似たようなものであり、休憩しながら歩いているのだ。日はまだ落ちていないものの、あと1、2時間もあれば帰らなければマズい時間だった。
「ついでに、迷ってないかしら?」
「そ、んなことは……あれ?」
二人がスマホを確認すると、マップには明らかに道から外れていると示されていた。マジガールの口からため息が出るのも仕方ない。
「はぁ……スマホが届く場所だからいいものの」
「ごめ……ん…………」
「どうしたの?」
ふらふらと何かに惹かれたように歩いていく
森を抜けた先、少しだけ開けた場所だった。
「「きれい……」」
風のように舞い踊る御巫に、出会った。
年内に終わらせる