「樹木龍樹さん、あなたに公安から話があります。」
「公安…?」
公安ってなんだろう。
微かに"記憶"に反応があったような気がする単語に少し考え込んでいると、最初に声をかけて来たヒーローに話しかけられた。
「君、中々強いでしょ?」
「……ホークス?」
「…デビューしたばっかりなんだけどね」
女の人と俺の間に立っているヒーローに少し見覚えがあった。そうだ、"記憶"の中にあった未来のNo.2ヒーロー「ホークス」だ。
声に出してしまっていたらしく、少し怪しまれてしまった。
「…一応言っとくけど公安ってのは国の組織ね」
「彼はヴィジランテ、連行させてもらいましょう」
ホークスの発言と鋭い眼光に射抜かれた瞬間、奥に眠っていた"記憶"が浮かび上がってくる。
公安ヒーロー…スパイ…超常解放戦線…なるほど。
刑務所一つ分の脱走阻止で関われるかな。
「行きます」
「…ヴィジランテ活動は不問にはできませんよ?」
「元から警察かヒーローに見られたら辞めるつもりでした、罪は償います」
「「…………」」
俺の言葉に目線を交わして頷き合うホークスと公安の人達。
「はぁ…なんで俺がこんな少年にメンチ切らなきゃいけないんすか?」
「彼がヴィラン側の可能性もありましたからね、必要でしたよ」
「ハイハイ…」
途端に緩い空気になる路地裏、もしや俺の罪を消す気か…?
「……俺は犯罪者ですよ」
「ええ、ですが調べによると更生の余地はいくらでもあります。
刑務所に入れるより公安のヒーローにした方が世のためですから」
「そゆこと、ちなみに今日から君の保護者は俺ね」
ホークスが保護者…親というより兄だな。ていうか……!
「………仮に俺がヒーローになれたとして…経歴がバレたら公安ごと終わりですよ」
「既にあなたの経歴は抹消済みです、今日からあなたはヴィジランテと同姓同名のただのヒーロー志望の学生……まあこれからは公安で教育を受けてもらいますがね」
「ドンマイ龍樹くん、これからは正規の活動でその罪とやらを償おうか」
…………詰みか。
「…どうなっても知りませんよ」
「責任は不甲斐ない大人にある、君はひたすらヒーローを目指しなさい」
俺は公安に所属する事になった。
俺もヒーローになれるのだろうか。
◇◇◇ ◆◆◆ ◇◇◇
あれから時が経ち…中学三年の冬。
「ここが雄英……デカいな」
雄英高校、一般実技試験…まずはここで、"記憶"の
「今日は俺のライブにようこそー!!!エヴィバディセイヘイ!!!」
シーン…………
滑ったな。
「こいつはシヴィー!!それじゃあ実技試験の内容をサクッとプレゼンするぜ!!アーユーレディ!?」
シーン…………
恐らくこれは答えないのが定番なんだろうな。現にプレゼントマイクは微塵も動揺していない。
「入試要項通り!リスナーにはこの後!10分間の「模擬市街地演習」を行ってもらうぜ!持ち込みは自由!プレゼン後は各自指定の演習場に向かってくれよな!OK!?」
シーン…………
俺は…A会場か。
「演習場には"仮想敵"を三種・多数配置してあり、各々なりの"個性"で"仮想敵"を行動不能にし、ポイントを稼ぐのがリスナーの目的だ!!もちろん他人への攻撃等アンチヒーローな行為はご法度だぜ!?」
「質問よろしいでしょうか!」
プレゼントマイクの説明にメガネの男子な割って入った。あいつは"記憶"にもいたな…たしか飯田天哉だったか。
"記憶"によれば彼も真面目すぎるだけで悪い奴では無い、やる気が空回りしているのだろう。
「プリントには四種の敵が記載されております!
誤載であれば日本最高峰たる雄英において恥ずべき痴態!我々受験者は規範となるヒーローのご指導を求めてこの場に座しているのです!
ついでにそこの縮毛の君!先程からボソボソと…気が散る!物見遊山のつもりなら即刻雄英から去りたまえ!」
飯田天哉に叱責され縮こまる緑髪の少年……あれが"記憶"の中の主人公、緑谷出久か。
彼を失えば『地獄』を防ぐのは不可能、細心の注意を払わねば……。
「受験番号7111番くんナイスなお便りサンキューな!四種目の敵は0P!そいつはいわばお邪魔虫!スーパーマリオブラザーズやったことあるか!?あれのドッスンみないなもんさ!各会場に一体!所狭しと大暴れしている「ギミック」よ!」
0P敵…あれくらい倒せなければ一位は取れないな。
「有難う御座います!失礼致しました!」
プレゼントマイクの説明に納得した飯田天哉が礼を言って着席する。
「俺からは以上だ!!最後にリスナーへ我が校"校訓"をプレゼントしよう!かの英雄ナポレオン=ボナパルトは言った!「真の英雄とは人生の不幸を乗り越えていく者」と!!"Plus ultra"!!それでは皆良い受難を!!」
プルスウルトラね…死なない程度に頑張るか…!
◇◇◇ ◆◆◆ ◇◇◇
〜実技試験A会場〜
『種子』の備蓄は十分、個性の調子もいつも通り、体調も万全、いつでもOK…
「はいスタート」
「「「!?」」」
今の声はイレイザーヘッド!っとか考えてる暇はねえ!
即座に地面に叩きつけた『種子』が瞬時に成長、蜘蛛のような姿になる。
「"走虫樹"!行け!」
触れながら直接操作する"走虫樹"の背に乗って会場を駆け抜ける。
「ブッコロス!」「ニンゲンドモメ!」「シニサラセ!」
集まって来たロボの集団の中に個性を通した『種子』を投げ込む。
「"子龍樹"…混ざれ!」
「ギャー!」「バケモノ!」「ユルサン!カタキヲ…」
発生と同時に周りを薙ぎ払った"子龍樹"が混ざり合い、八つ首の蛇のような姿になった。
『アギャース!!』
「オロチダー!」「カッコイイ!」「タチムカエー!」
「成功!」
理屈はわからないが俺の個性で操る樹木はある程度の大きさかつ生物の形になると自立行動が可能になる。
……マジで理屈がわからないのでちょっと不安だが個性なんてそんなのばっかりだ!
「頼んだぞ『オロチ』!」
『アギャース!』
自律行動可能になった樹木の意志は同一存在っぽいので名前までつけてしまった。あのアギャースって鳴き声なんなんだろう。
そしてなんであんなに生き生きとしてるのかマジでわからない!いつか解明できたらいいな!
その後も会場のあちこちに自律行動が可能な樹木をばら撒きながら怪我して動けなさそうな人を会場の端に運び続け……その時はやってきた。
ゴゴゴゴゴ………!!
「あれが0P……デカいな」
通常の樹木だと足止めが精一杯ってとこか……だが俺には既に必殺技がある。
「『強化種子』」パン!
複数の『種子』を栄養分にして強化した特製の『種子』を手に挟み、必殺技名を叫ぶ。
「Mt.レディリスペクト……"巨神樹"!」
ズムムムム………!!
掌から飛び出してきた巨大な樹木が俺の目の前で高速で成長し……20mの木の巨人が誕生した。
『オオオオオオ………!!!』
「シニサラセ……!!」
このレベルの樹木なら自律行動ができる!少し動きは鈍いが相手は動きの鈍いロボ!中に入って操る必要は無い…!
それに今回は他の受験者がいるから戦闘はあいつに任せる!
「なんだありゃあ!?」「怪獣大決戦かよ!」「巻き込まれるぞ!逃げろ!」
「頼んだぞ『オロチ』!」
『オオオオ………!!!』
直接戦闘は『オロチ』に任せるが…他にもやることはいっぱいだ!とりあえず足止め兼避難誘導で…!
「"無間業樹"!」
地面に叩きつけられた複数の『種子』から津波のように樹木が発生して周りを押し流していく。
『種子』を湯水のように使う燃費の悪い技だが効果は抜群!
「グッ…アシモトガ…!」
「木の津波ぃ〜………!?」「なんじゃこりゃー……!!」
0Pの妨害と人払い完了!後はトドメを……
「はい終了」
「クソガ………」ガクン
『オオオ……?』
「『オロチ』終わりだ!戻れ!」
20mもあった"巨神樹"が命令に応じて巻き戻すように小さくなっていき、俺の手に『種子』として収まった。
会場内にばら撒いた他の樹木に帰還命令を伝えた俺は、会場の入り口に向かって歩き出した。
「たぶん……越えれたかな」
◇◇◇ ◆◆◆ ◇◇◇
〜モニタールーム〜
「実技総合成績出ました」
「救助P0で2位とはなあ!」
「「1P」「2P」は標的を捕捉し近寄ってくる。
後半他が鈍っていくなか派手な"個性"で迎撃し続けた。タフネスの賜物だな。
対照的に敵P0で8位。」
「アレに立ち向かったのは過去にもいたけど…ブッ飛ばしちゃったのは久しく見てないね」
「思わずYEAHって言っちゃったからな!」
「しかし自身の衝撃で甚大な負傷…まるで発現したての幼児だ」
「妙な奴だよ、あそこ以外はずっと典型的な不合格者だった」
「細けえことはいいんだよ!俺はあいつ気に入ったよ!」
………………………………
「そんで最後が…一位の奴か」
「こいつは…もう言うことナシだな」
「個性『樹木操作』だったか…かなり使いこなしてるな」
「明らかに個性の訓練経験があるね」
「最後のここ…何か大技放とうとしてたな…」
「少し怪しいから私が調べておくのさ!」
「これは…イレイザーしか無理だな、頼んだぞ」
「了解……ったく…わいわいと」
ヒロインどうする?(選択肢を少し変更しました…まさかこんなにハーレム好きが多いとは…)
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ミルコ
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リューキュウ
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Mt.レディ
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ピクシーボブ
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レディナガン
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13号
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全員!!ハーレム万歳!!