「へへっ…ヒーローもここまで入念なぐえっ!?」
「お姉さん大丈夫?」
「あっ……ありがとうございます!」
季節は冬、福岡県の某所でたった今コンビニ強盗がヒーローによって取り押さえられたところである。
「ご苦労様です!」
「寒い中大変だね、そっちも頑張って!」
「ホークスー!サインしてー!」
「ハイハイ順番だよー!」
警察に敵を受け渡してファンのサインに応じるヒーロー…デビューしたその年にビルボードチャート上位に入った「速すぎる男」ことホークスである。
「〇〇ちゃんへっと……ん、ちょっと用事があるんで行ってきまーす!」
「「キャー!!ホークス頑張ってーー!!」」
剛翼が異常を感知した場所へ向かって飛び立つホークスに歓声が浴びせられる。
彼はヒーロー、用事といえばなんらかの事件だろうと皆が想像する…が、彼に関しては時々予想が外れることがあった。
何故ならホークスは……
「今の音…重さと材質的に恐らく雄英の合格通知……!!お兄ちゃんが来るまで待っててくれよ龍樹……!」
ブラコンなのである。
全力の速度で自宅に帰還したホークスは息を整えると普段の飄々とした調子で帰宅する。
「帰ったよ〜龍樹居る〜?」
「今日は早いですね啓悟さん、今から雄英の合否を開けるとこです」
「俺が来るまで待っとって欲しかったな…」
龍樹が一人で開けようとしていた事実に大袈裟にしょんぼりするホークス。
実はガチで落ち込んでいる。
「そんじゃあ開けますね」
「無視せんとって…」
「………」ビリッ
「むごいね」
ホークスと目を合わせながら無言で見せつけるように合否通知の封筒を開けた龍樹にジト目を送るホークス。
もはや冷たい対応を楽しんでいる節がある。
ヴン…!
「「え?」」
封筒の中から飛び出してきた小型プロジェクターに投影されたヒーロー…樹木龍樹にとっては"記憶"の中で重要な役割を担っていた人物であり、鷹見啓悟にとって平和の象徴であり殆どのヒーローにとって雲の上の存在でもある…オールマイトに二人は素で驚く。
『んっんん〜〜!わたしが投影された!』
「「オールマイト!?」」
二人の反応を見ているかのような間でオールマイトが話し始める。
『何故私が雄英の合格通知に登場したかって?なぜなら……この春から雄英に勤めることになったからなのさ!ええなんだい!?巻きで?あとがつかえてる?あーあーわかったOK……』
「オールマイトが雄英に…そういやそんな話があったような……」
「知ってたのになんで驚いてんですか」
既に今回の件を知らされていたのに驚いていたホークスにツッコむ龍樹。
『さっさと話そう!筆記は合格!そして君の敵Pは92P!これだけでも合格に値する!…が!先の入試!見ていたのは敵Pだけにあらず!それは…救助活動P!しかも審査制!我々雄英が見ていたもう一つの基礎能力!樹木龍樹43点!合計135点で主席合格さ!来いよ樹木少年!ここが君のヒーローアカデミアだ!!』
「……やるじゃん龍樹!」
オールマイト直々の主席合格の知らせに龍樹を抱き上げようとしたホークスの腕を避けた龍樹は高らかに右腕を上げて…
「やったぜ」
「反応薄くない?主席合格だよ?」
勝利のスタンディングをした。
こんなテンションだが二人とも心の中ではヒャッホウッ!してるのである。
「今夜はヨリトミ行くか!」
「こないだの焼き鳥の店?」
「そ!」
血は繋がっていないがなんだかんだ似たもの同士だし仲がいい二人であった。
◇◇◇ ◆◆◆ ◇◇◇
春、龍樹は公安の紹介で雄英にほど近いマンションで一人暮らしを始めていた。
「『種子』の備蓄よし、ハンカチティッシュよし、後は…」
ピロンッ!
『登校初日から寝坊するなよ〜』
ホークスからの毎朝恒例のチャットアプリの通知にスマホを忘れていた事に気付く龍樹。
『もう起きた。登校するから通知切る。』
『がんばれよ〜』
ホークスからの通知を切ってポケットにスマホを仕舞う。
「ありがたいけど…平日なのにあの人暇なのか?」
ホークスはトップヒーロー、全く暇では無い。無理くり時間を作って連絡しているのである。
「……意外と植生豊かだな」
『個性』柄通学路の植生を気にしてしまう龍樹、ここら辺の植物はよく管理されているようである。
「相変わらずでかいな…確かA組だったか……」
これまで歩いてきて校門から手すり、廊下の幅に扉までビッグサイズの雄英に少し気圧される龍樹だったが、教室に入ってすぐに色々と消し飛んだ。
「「!!」」
教室に入って目が合った途端こちらに駆け寄ってくるブドウ頭の男子に感動する龍樹。
「……お互い苦労するな」
「仲間がいたぜ!ヒャッホウ!」
ガシッ!
突然意気投合して握手した二人に驚いた方もいるだろう。
龍樹の見た目は"記憶"の中のあるマンガに出てくる「憎珀天」と瓜二つ……つまり!身長が低いのである!
「俺は樹木龍樹…お前は!」
「よろしく龍樹!オイラは峰田実!」
「実か!いい名前だ!よろしく頼む!」
「ところで龍樹!どんな女が好みだ!」
「え」
「ちなみにオイラは…おっぱいがデッカい人が好みです!」
女子がいる中で大声でタイプの異性を聞いてきた峰田に、龍樹の脳内で友情にヒビが入る音がした。
「峰田くん!初対面の人に異性の好みを聞くのは常識に欠けるのではないかい!」
「うるせえ!これが親友になるのに最も効果的なんだよ!」
「ムムム…そうなのか…?」
「頼むから揺らがないでくれ」
峰田と飯田の間に挟まれた龍樹はひたすら爆豪勝己が机に足をかけて座るのを祈るしかなかった。
◇◇◇ ◆◆◆ ◇◇◇
「「「個性把握…テストォ!?」」」
入学式で主席の挨拶をするつもりだった龍樹はそういえばこんな事があったなと"記憶"の曖昧さを恨む。
「入学式は!?ガイダンスは!?」
「ヒーローになるならそんな悠長な行事出る時間ないよ」
「……!?」
そういえば相澤先生はこういう性格の人だった…たしか合理的なのが好きなんだっけ…。
「雄英は"自由"な校風が売り文句、そしてそれは"先生側"もまた然り。
ソフトボール投げ・立ち幅跳び・50m走・持久走・握力・反復横跳び・上体起こし・長座体前屈…中学の頃からやってるだろ?"個性"禁止の体力テスト。国は未だ画一的な記録を取って平均を作り続けてる、合理的じゃない。まぁ文部科学省の怠慢だよ。」
いくら合理的なのが好きだからといって公務員が国に逆らって大丈夫なのだろうか。
「じゃあ主席の樹木「ああ!!?」五月蝿い爆豪、中学の時ソフトボール投げ何mだった」
「60mです」
「じゃあ個性を使ってやってみろ、お前が円から出なきゃ何してもいい、思いっきりな」
「了解です」
ポケットから『種子』を出して…今回は地面に埋めるか。
「なんか埋めたな」
「かっちゃんを超えて主席…!?どういう個性だ…?」
遠くに投げればいいのね…なら!
「"葬槍樹・しなり"」
弾性を持たせた一本の鋭い樹木が瞬時に成長する。
「デッカ!!」
「木!?」
後はこれを使う…
「『強化種子』…"巨神樹"頼んだ!」
ズムムムム……!!
『オオオオ………!!』
「「きょ…巨人だーー!!」」
「でっかー!!」
「巨神…!」そわ…
"巨神樹"に計測用のボールを手渡す。
"葬槍樹"の先にプスッと刺すと、先端の少し手前を掴んで引っ張り…
ギシ…メキメキ…
前触れなく離した。
バビュンッ!!
「「飛んでったーー!!」」
「大掛かりだな…」
「首が痛え…」
「参考になりますわ…!」
ピピッ!
「888.8m」
888mか、結構出るもんだな。
「まず自分の「最大限」を知る、それがヒーローの素地を形成する合理的手段…」
「なんだこれ!!すげー面白そう!」
「888mってマジかよ!ゾロ目じゃん!」
「"個性"思いっきり使えるんだ!!さすがヒーロー科!!」
あ、たしかここで…。
「………面白そう…か。ヒーローになる為の三年間、そんな腹づもりで過ごす気でいるのかい?よし、トータル成績最下位の者は見込み無しと判断し「除籍処分」としよう」
「「「はあああ!?」」」
「生徒の如何は先生の"自由"。ようこそ!これが雄英高校ヒーロー科だ!」
下手な事をしたら主席だろうと除籍の危機のはず…気をつけなければ…!
ヒロインどうする?(選択肢を少し変更しました…まさかこんなにハーレム好きが多いとは…)
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ミルコ
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リューキュウ
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Mt.レディ
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ピクシーボブ
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レディナガン
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13号
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全員!!ハーレム万歳!!