ガイム&パンツァー 戦車道・ライダー道極めます! 作:フルーツ大将軍
いやもう待っていなかったと思いますが第55話です。
では、どうぞ!
これまでのガイム&パンツァーは
互いに持てる力を全開にして挑む大洗チームとアンツィオチーム。
龍星とカロンの妨害により鎧武はスプレーモマエストロの離脱を許してしまいあわや大洗戦車チームは全滅の危機に立たされる。
だが2人を打ち破った鎧武は咄嗟の機転によりスプレーモマエストロとフラッグ車を撃破し大洗女子学園チームは勝利を手にする。
しかしその勝利を喜び称える者は大洗側以外はあまりにも少なかった…
そして少ない大洗側もとい一真を見守る紫たちの前に破神総一が姿を現すのだった。
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『全国大会第2回戦 試合会場 エリア外の丘』
突如としての総一の登場に特に紫が嫌悪感を示し総一を睨んでいたが総一は鼻で笑う。
「随分な言掛かりだな、私が一真にそんな事をする訳がないだろう?」
「どうだか…」
「じゃあなんでゲネシスドライバーを渡した事を黙らしたの?、あれじゃ…」
永琳の問いに総一は可笑しいのか微笑する。
「まさかとは思ったが君は「一真が追い込まれている」とでも思っていたのか?、月の頭脳とは名ばかりだな八意永琳、だから里彩も大して君を頼りにはしていなかったのか」
「っ!?、そうね…だから月詠様は貴方と…」
「なるほど…人間を使い一真にドライバーを手放させると同時にかの者たちを試しておるのか」
「あぁ…お前たちにとっては面白くない話だろうが既に一真は戦う使命を終えている、にも関わらず勝手でちっぽけな理由で戦わせている彼女たちが許せなくてな、ちょっとした悪戯を仕掛けただけだ」
「戦うかどうかは一真が決める事よ、お前がやっている事は不用意に周りを混乱させて結果全ての皺寄せが一真にいっているだけよ」
紫の言葉に総一は鋭い視線を紫に向け紫も一層睨みを効かす。
「それは結局あの者たちが何も理解しようともしていない結果引き起こされた現象だ、よく人間は真実を知っている者が知らない人間を操るのが悪だと言うが…」
「逆に知らないいや知らないふりをしている者がその真実から必死に自分たちを守ろうとする者を傷付ける方が余程醜悪でどうしようもないと思わないか?」
総一の問いかけに紫と永琳は息を呑み隠岐奈は納得したように微笑し頷く。
「しかも今回は真実に辿り着く機会は今でも腐る程あるにも関わらずに未だ見ていない・聞いていないふりをしているからな」
「お前は結局その全てを利用して何がしたいの?」
「無論、あの者たちがこれ以上一真を苦しめ続けるだけなら完全に潰すまで、力のみを欲しがりその意味も何も知ろうとせず一切自身を変わろうとも思わないいや拒否している絵に描いたようなクズどもならな」
そう言って総一は冷ややかな視線を勝利に喜ぶ一真や美織以外の大洗チームに向ける。
「ところで八雲紫、先程里彩から我々の世界の方で保管していた「KLS-01」が消失したと連絡があった…お前が持っているな?」
「えぇ、これを強奪する為にわざわざ出向いたのかしら?、それとも…」
紫は懐に隠していたオレンジのような重厚感のある黒いクリアパーツで識別番号が「KLS-01」と表示されているロックシードを取り出して総一に見せつける
(紫なら不用意に一真に渡したりはしない、ちゃんと時期を見定めて渡すはず…今はこの力が破神総一に抹殺されないようにするしか!)
永琳は苦々しい表情をするが総一を警戒して懐からハートの形をしたバックルを取り出すと腰にバックルのないベルトが具現化しそのバックルをベルトの中央部にセットし右腰に付いていたカードが入りそうなケースから1枚のカードを取り出す、そのカードはカマキリの絵とまるでトランプのようにハートのエースが描かれていた。
「変身するつもりか?、一真が「剣」に変身出来ない状況だとまた「ジョーカー化」が再発するぞ」
「えぇ、分かっているわ」
総一が鼻で笑い永琳はカードをバックルに向かってスラッシュする。
【CHANGE】
(っ!?、変身できない!?)
電子音声が鳴るだけのベルトに永琳は驚きクスクスと笑い始める総一を睨む。
「残念だがこの世界では変身出来ない、勿論君と同種とも言える鈴仙やあの妖精のシステムもな」
「先手を打っていたという事じゃな」
「そういうつもりではなかったが…それに俺はそのロックシードを取り返す為に来た訳じゃない、ある申し出を頼みに来ただけだ」
「申し出?」
「あぁ、八雲紫、君の背後にいる存在の正体は既に理解しこれ以上私の力では一真を引き離しきれないとも渋々納得した、ならこの状況を最大限利用し一真自らあいつの用意しようしている舞台から降りてもらうしかない」
「貴方はまだ一真に…!!」
「いいわ、でもこれだけは言っておくわ」
「なんだ?」
「弱い人間は操れても一真はもう貴方の思い通りにはならない、彼はもう・・・後戻りが出来ない程まで強くなり過ぎた、色んな意味でね」
紫の言葉に総一は顔を背け拳を握り締めて後悔の念が重く伸し掛っていた。
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『全国大会第2回戦 試合会場』
その頃、試合に勝利し集まっていた大洗戦車チームは治療を受けているフルーツライダーチームの到着を待っていた。
「フルーツライダーチームの皆さん、今回はかなりの苦戦を強いられていましたね」
「一真と茨木さんと教官以外はやられてしまったみたいだな」
(全て自分だけ目立とうとした破神一真のせいだ!、だがようやくあいつを隊長の座から引き摺り下ろせる、もうあいつの好き勝手にはさせない!!)
桃は更に一真への怒りを深めていると天子たちががライダー道連盟の運搬車が停まりその荷台から治療を終えたフルーツライダーチームのメンバーが降りてくる。
「大丈夫だったか?、バロン」
「まぁなんとかね…」
「衣玖!、結構ひどい怪我だったんだね…」
「これぐらい大丈夫ですよキャプテン」
「幽香さん、まだ痛みますか?」
「これぐらい平気よ、ライダーならいつもの事だから」
「五翠ちゃん…今回は派手にやられたね~」
「あぁ、だがこんなのはまだ序の口だ」
各チームが心配の声を挙げる姿を見ていたサクラハリケーンで帰ってきた一真は傷を負わせるような指揮しか執れなかった自身に怒り責めていて左手に握り拳を作ってしまう。
「一真君~」「カズ君~」「一真さ~ん」「一真殿~」「一真~」
「みんな…」
すると一真に気付いたあんこうチームは手を振りながら駆け寄り一真も気持ちを押し殺し笑顔を浮かべてサムズアップをする。
(よくカズ君と行動を共にしているあの5人でもあの様ね、こういう時の演技は下手なカズ君の様子に何の違和感も持たないとはね)
その光景を見ていた美織は一真の様子に気付かないみほたちに嘲笑していた。
すると同じくムジカライダーチームが戻ってきたアンツィオチームの隊長のアンチョビとヴィヴァルディが大洗陣営にやってきた。
「今年こそは勝てると思ったんだけどなぁ~…でも良い試合だった!!」
「えぇ…これまでにない良いコンサートがさせてもらい満足し大変勉強になりました」
「いえ、こちらこそ、勉強させてもらいました」
「とても素晴らしい演奏だった、こちらにとっても良い刺激になったよ、また次回もこれ以上のコンサートに仕上げよう」
互いに隊長同士で握手し称え合うがヴィヴァルディは微笑し。
「分かっていても貴方のソロには遠く及びませんね」
「えっ?」
ヴィヴァルディの言葉に一真は怪訝な表情を浮かべるがアンチョビが大洗チームを応援すると言い戦車チームやライダーチームも声を挙げるが一部のライダー隊員はそっぽを向いていた。
するとアンツィオ戦車チームは何かの準備を始めライダーチームの方は何故かステージセットを設営し始める。
「何が始まるんですか?」
「もしかして…」
「諸君、試合だけが戦車道とライダー道ではないぞ!」
「勝負が終わえれば試合に関わった選手とスタッフを労う、これこそ我らアンツィオの流儀です!」
アンツィオチームは宴の準備を始めていて戦車チームは料理、ライダーチームは野外ステージだった。
「すごい物量と機動力…」
「これって試合の時よりイキイキしている気が…」
「そうなんだよな…食事や音楽の為ならどんな労力も惜しまないけど…」
「まぁ良いじゃないですか、これが明日の練習や試合に向けてのエネルギーになるんですから」
天子の問いにアンチョビは少し項垂れてしまうがヴィヴァルディは待ちきれないのか既に指揮者のポーズを取っていた。
「あれ?、そういえば一真は?」
幽香が一真がいない事に気付き辺りを見渡すと鬼の形相でやってくる美鈴とやれやれとしていた小町の姿が見え天子たちも気付きヴィヴァルディも気付き真剣な表情になる。
「教官、まさかここで始めるつもりはありませんよね?」
「あたいは始めるつもりはないけど・・・」
「言っとくけど私はこいつらを倒す為にあんたたちの教官になっただけ、クビやなんでもすると良いわ、こいつらを倒せるのならどうなってもいい!!」
美鈴はゲネシスドライバーを装着しリュウガンエナジーロックシードを掲げ天子たちもゲネシスドライバーやゲネシスコアを装填した状態の戦極ドライバーを装着する
(何故こいつらがゲネシスドライバーやゲネシスコアを!?、こちらには何の説明もなかったぞ!)
事前に何の連絡もなかった新たなライダーチームの装備に桃は驚き杏も夜罪に目を配ると顔をを背ける素振りで察し溜め息を付く。
「教官、貴方の気持ちは良く分かっているつもりですがムジカライダーチームの隊長を任されている身として貴方を止めます!」
「邪魔をするなら誰であろうと倒すだけ!」
ヴィヴァルディが天子たちの前に立ち美鈴を止めようとするが聞く耳を持たない美鈴はロックシードを開錠しようとする!
「あっ!、美鈴さ~んこまっちゃ~ん!」
するとエプロンを羽織った一真が料理を盛り付けた皿を片手に持ってやってきて美鈴や小町に手を振っていた。
「一真…」
「一真、どうしたんだい料理を片手に?」
「いや~2人に試食してもらおうと思って、食べてみて」
「一真…私は」
「美鈴さんも良いですよね?」
断ろうとする美鈴だが一真の目の笑っていない笑顔に冷や汗が流れ小町に小突かれてあまり納得していないようだったが首を縦に振る。
「分かった」
「いや~楽しみしてんだよね~、どれどれ~」
一真からフォークを渡されて口にする美鈴と小町
美鈴は懐かしむように味わい小町もご満悦な様子で2人とも笑みを浮かべていた。
「うん!、美味い!」
「こっちの腕もまた上がったの?」
「さぁ~どうでしょうね~」
「かずさ~ん、こっちも手伝ってくださ~い♪」
「みんなもお腹空いているみたいだけどもうすぐ出来るから!」
楽しそうに言いアンツィオチームの1人に呼び戻され戻る一真。
「流石は破神隊長、この場を料理でおさめるなんて」
「そういえば鎧武は料理が趣味らしいな」
「一真の料理…とっても美味しいぞ」
「なるほど!、冷泉先輩は胃袋をつかまれちゃったんですね♪」
「あれでも本人は「下手の横好き」って言ったけどね」
緊迫した空気を変えた一真にそう言い合う大洗チーム一同だが…
「どうしたのみぽりん?」
「一真君…本当に楽しそう」
「そうですね、なんとなく活き活きしているって感じでしょうか?」
本当に楽しんでいる一真にみほは気付き。
「本当はライダーなんかより「あっち」の方がやりたいんだよね」
「西住殿…」
「…かもな」
みほたちあんこうチームは胸が刺される思いで見ていて夜罪はみほたちを見て改めて決意を固めたように頷く。
だがある1人は違う意味で一真を睨んでいた。
(破神一真!!、貴様はどれだけ私たちをコケにすれば…!!)
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それから数分が経ち全ての準備が終わり…
「せーの…」
「「「「「「「「「「いただきまーす!!」」」」」」」」」」
アンチョビの号令で食べ始めムジカライダーチームも演奏を始める
美味しい料理と心地よい音楽に皆が料理が食べながら演奏をしながら次の料理を作りながら至福の時を楽しんでいた。
「破神一真、ちょっと付いてこい、お前に話がある」
「はい、分かりました」
ある1人を除いて…
その頃、宴会の傍らカエサルとカルパッチョ旧友2人で話していた。
「やっぱりたかちゃんも装填手だったんだ」
「うん」
「最後はやっぱり装填スピードの勝負だったね」
カルパッチョは何かに気付いて不意に微笑しカエサルは怪訝な表情をする。
「お友達が心配しているみたい」
「えっ?」
カエサルはカルパッチョは向いていた方向を見ると2人に気付かれて驚き転ぶエルヴィン・おりょう・左衛門佐とやれやれと溜め息を付く天子がいた。
「邪魔しちゃって悪いね」
「ううん、今行くよー」
「たかちゃん…ううんカエサル、また試合しようね」
「必ずね、ってどこでその呼び名を知ったの?」
何時の間にか知っていたソウルネームにカエサルは尋ねるとカルパッチョは笑みを浮かべ。
「破神さんがそう呼んでいたから大洗ではそう呼ばれていると思ってね、たかちゃんローマ史が大好きだったでしょ?」
「あははそうなんだ、ひなちゃんはなんて呼ばれているの?」
「私はね…カルパッチョ」
そう言って互いに握手を交わしカエサルはカバさんチームの元に向かいカルパッチョも笑みを浮かべて動こうとした時。
(あれって…破神さんと大洗の戦車チームの副隊長さん?)
宴の席から離れ何処かに向かう2人を見つけ桃の隠しきれていない怒りが見えたカルパッチョはこっそりと後を付けた。
(あの子は…行った方が良さそうね)
あともう1人も人知れずに…
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『全国大会第2回戦 試合会場近くの林』
桃に呼び出された一真は嫌な予感しかしなかったが後を付いて行き近くの林まで歩く。
「河嶋さん、何か聞きたい事でも?」
「何時ものおとぼけからか…まぁいい」
桃は怒りや苛立ちからか震えていて今にも殴りかかりそうだった。
「貴様、何故比那名居たちがゲネシスドライバーやエナジーロックシードを持っている事を隠していたんだ?」
「えっ?、天子たちがみほちゃんや会長さんたちに書類を渡したはずですが?」
「お前…この期に及んで人のせいにするのか!!!、この外道が!!!」
声を荒げる桃だが一真の言葉通り天子たちの方から「手紙に入っていた受領書類を西住や生徒会に渡す」と言われ学校側の認可がなければ新装備を使用できない関係から一真は今回の試合で使用出来ていた為に既に目を通されていると確信していた。
(何故河嶋さんたちが知らないんだ?、まさかあの時の手紙に何かカラクリが…)
「会長のご好意のおかげで転校できたにも関わらずそれを無碍にし破神流の宣伝の為に我々をコケにして…」
一真は黒森峰訪問時に里彩が渡した手紙に何かあったと気付くが桃が一真の胸倉に掴み掛り…
「この人でなしがぁ!!!」
「っ!?」
その直後、桃は一真の顔面を思いっきり殴り一真は殴られた事に驚き呆然としていた。
「お前も甘い言葉で西住たちや比那名居たちを騙して我々を利用し自分が一番だと目立たせる為に仲間を平気で駒のように酷使して負傷させ死のリスクまで負わせるこの世で最も邪悪で最低な仮面ライダーだ!!!」
5回ほども一真を殴り一真は尻餅を着き桃の顔を見るとまるで親の仇を見るような憎々しげに一真を睨んでいた。
「お前も破神総一も私の…私の大事な物をどれだけ奪えば気が済むんだァ!!!」
「止めてください!!」
その後も一真を殴ろうとする桃に後を付けていたカルパッチョが桃を止めようと間に割って入る。
「なんだお前は?、部外者が出しゃばるな!!」
「確かに私は部外者ですが…私は彼が貴方たちを利用やまして騙すなんて出来るとは思えません!、寧ろ私たちや貴方たちの為に身を粉にしてまで頑張っている様にしか見えません!!」
「黙れ黙れ!!、こいつら破神は人の大切な物を奪う最低最悪の悪魔!!、化け物だ!!!」
(悪魔…化け物…そうだ俺は…)
「破神さん!?」
桃の罵倒に一真はガクッと項垂れてカルパッチョは咄嗟に肩を支える。
「だがもう大洗をお前の好きにはさせない!!、今度は我々がお前を駒として使う番だ!!、覚悟していろ!!」
そう桃は吐き捨ててその場を後にしその後ろ姿をカルパッチョが射抜く程に睨んでいた。
「破神さん…大丈夫ですか?」
「えぇ…すいませんカルパッチョさん、醜態を晒してしまって」
「破神さん…あの副隊長さんの言葉は気にしないでください、きっと何か誤解しているだけですよ」
なんとか一真を元気づけようとするカルパッチョだが一真は諦めのような笑みを浮かべカルパッチョは驚く。
「何故…笑っているんですか?」
「カルパッチョさん殆ど事実なんですよ、自分が人でなしで悪魔で化け物で…最も邪悪で最低の仮面ライダーもどきなんです」
一真は自分に言い聞かせるように答えその場を去ろうとする。
「でも…自分以外の破神家のみんなは違います、風体はあまり良く見えなくて誤解されやすいですけど誰かの為に自分を犠牲しているお人好しなんです」
背中越しに答える一真にカルパッチョは何も言えず一真はそのまま歩いて宴の席に戻っていった。
「破神さん…お人好しは貴方の方ですよ」
カルパッチョはまるで全てを受け止めようとする一真を見ていられなくなり走って一真を追いかけた。
(危うくあのガキを撃ち殺しそうになった…どっちがカズ君を騙しているの!!!)
その時、2人を付けて別の林の影から見ていた美織は胸元のホルダーに締まっていた拳銃を抜きそうになり怒りで拳を握っていた。
(やっぱり人間になんて生まれたくなかった、人間は…どこまでも醜い)
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『全国大会第2回戦 試合会場』
その頃、小町と審判団として宴に参加していた映姫が顔を合わせていた。
「四季様…すいません」
「謝罪される事は一切されていないわ、よく頑張ったわね小町」
小町を労う映姫だが小町は気まずそうだった。
「でも一真には全く…」
「仕方ない、一真はまた一段と強くなっていたわ、あれで著しくパワーダウンしているんなんて馬鹿げた話よ」
「まぁ事実なんですけどね」
「知っています」
そう言って互いに微笑する。
「これから貴方はどうするの?」
「もう少し…アンツィオに残ろうと思います」
「そう…サボらないようにね」
小町の答えに映姫は少し嬉しそうに言い小町は驚いていた。
「良いんですか?」
「そうね、ただしこれだけの期間までね」
映姫は人差し指を立てて言い小町は意味が分かり笑っていた。
「分かりました、これだけですね」
「私も審判団としてもう少しこの世界にいるわ、一真がどこまであのチームで勝ち上がれるのか見届けたい」
そう言って向きを変えると丁度帰ってきた一真の姿が見えアンツィオの男子生徒が声を掛けられてステージ裏に向っていった。
すると野外ステージの照明が一斉につきミスティアと響子がマイクを持ってステージに立つ。
「アンツィオ・大洗のみんなお疲れさま~、鳥獣伎楽のライブも楽しんでいってね~」
「じゃあ1曲目いっくよ~」
ミスティアと響子は持ち歌を歌い始め特に演奏に加わっていないムジカライダーチームのメンバーが大いに盛り上がっていた。
「ヤッホー!、待っていましたぜ!」
「鳥獣伎楽サイコー!!」
「うわ、すごい熱気と盛り上がり…そういえば?」
「そうですよ!、鳥獣伎楽って最近カルト的に人気が爆発しているアーティストユニットです!」
「確かニュースでアルバムの売り上げが一週間で数千万になったって…まさかアンツィオにいたなんて」
鳥獣伎楽の実情を思い出しこの場にいる事に多少疑問に思う大洗戦車チームメンバー。
「大分上手くなりましたね、彼女たちの歌も」
「最初なんかただの騒音だったのに…まぁあいつに教えてもらったらな…」
大洗のライダー隊員たちは何処か感心しているようで数曲歌い終わると一旦演奏がストップする。
「じゃあここで特別ゲストに一曲歌ってもらいま~す」
「その人は私たちに音楽の魅力を楽しさを教えてくれた大切な…親友です!」
その前振りに辺りがざわめき始め事情を知っている者たちは微笑して静観し当の本人は大袈裟だと溜め息を付く。
「それでは歌ってもらいます!、大洗フルーツライダーチームの隊長破神一真さんで「JUST_LIVE_MORE」!!」
そう言ってミスティアと響子がステージ裏にはけるのと同時に侍の恰好をした一真がステージ上に歌い始める。
そしてそれと同時に刀を抜いて曲に合わせて殺陣を披露し鳥獣伎楽のライブと違い一同は静まり返っていた。
そして歌い終わり一真は刀を納刀し軽くお辞儀すると…
「「「「「「「「「「キャアー!!」」」」」」」」」」」「「「「「「「「「「「ブラーヴォ!!」」」」」」」」」」
まるで抑えられていたものが解放されるように拍手喝采と黄色い悲鳴が沸き起こる。
「ちょー上手いっすねアンチョビ姐さん!!」
「キャー♪、こっちみてかずまく~ん♪」
まるで熱狂のあまり周りが見えていないファンのようなアンチョビの姿にべパロニは一瞬固まるが…
「かずっち~ちょーカッコイイッスよ~!」
ノリにノッてしまいアンチョビと同じく黄色い声を挙げて大きく手を振っていた。
しかしカルパッチョは…
「自分の心を殺す事がそんなに上手いんですね…破神さん」
悲痛な表情で一真を見つめその後、まるで害虫を見るような眼で一真を見る桃を睨み全く一真の心の内を見抜けていないカエサル以下大洗のメンバーに溜め息を付く。
(一真さん…また何かあったのか?)
ヴィヴァルディたちも一真の変化に気付き互いに目を配りに一真を案じていた。
次回ガイム&パンツァー!
第3回戦に向けて更なる親睦を深めようとする大洗チーム。
「それに西住、もうあいつはライダーチームの総隊長ではない!、あの不出来な奴に代わって総隊長を務めるのは…」
だがある者の憎悪が大洗チームに更なる混乱を招く。
「俺は今度こそ…向き合わないと!」
「どこまでも最低最悪な男だな貴様は」
自分の罪を悟った一真は全ての憎悪を受け止めようと更なる泥沼へと足を運んでいく。
その先に一切の安らぎがないのか?
第56話「サバイバル・ウォー!…のはずです」
「今日は本当に一真さんが来てくれて嬉しかった…」
如何でしたか?
更新を途切れないようにすると言っておきながら5年近くも失踪してしまいました。
今度はまたいつ失踪しないか分かりませんが作り貯めもしながら完成に向けて取り組みたいと思います。
一応次回でアンツィオ編は終了し次章は完全オリジナル試合になります!