便利屋エミヤ   作:晴れときどき曇り

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第五十夜 おや……?

 

 

 

「結局、アレはエミヤさんの知り合い……みたいな人だったって事?」

 メスガキガス事件も落ち着いて事務所で団欒の便利屋面子、依頼では無くほぼ個人的な理由から各々が忙しかったこともあり、久しぶりに日常と呼べる午後を過ごしていた。

「んん、なんというか、非常に肯定したくないのだが……そうだ」

 向けられる視線に痛みを感じながらソファーの上で横になるエミヤ、その上に乗るムツキとコユキ。

 自然な流れで膝枕するカヨコと、ソファーの背に肘を置いてその様子を微笑ましく眺めるアルと、その傍でお菓子が置かれたお盆を持って皆が伸ばす手にお菓子を手渡すハルカ。

 いつもの便利屋68の風景がそこにあった。

 

「んん……?」

 エミヤは天井を見上げながら、僅かな違和感に声を漏らす。

「どうしたのーエミヤン?」

「もしかしてお手洗いですか?漏らしていいですよ!」

 コユキのとんでもない提案に「(正義の味方がウンコなど漏らすか)」と内心で否定しながら、気が付いた違和感を言葉にする事も気が引けて口籠る。

 

「―――!」

 しかし、同じ違和感に気が付いたハルカがどうしようかと狼狽える。

 真下のエミヤの顔を見下ろしながら、カヨコは優し気な表情で頭を撫でる。

 

 こっそりとアルに耳打ちをしたハルカは、いそいそと何かを取りに行き、耳打ちされたアルは一瞬でエミヤを見る目が厳しい物へと変わった。

「エミヤぁ……どうかしら天井の景色は」

「…………なんの、ことだか」

 カヨコとムツキ、コユキは何の話か分からずに首を傾げていたが、「景色?」と漏らしたコユキがエミヤと同じ姿勢でカヨコを下から見上げる。

「か、髪がっ!」「あー!エミヤさんのエッチ!嗅がないで下さいよー!」

 突然コユキの後頭部に埋もれる事になり藻掻いていたが、

「あっ!カヨコさんおっぱいおっきくなってる!」

 コユキの勢いの良い発言でピタリと止まった。

 

「ふーーーん、エミヤンはそれに気が付いて『んん……?』なんて言ってたんだ。疑問に思ったって事はソレだけ凝視したって事だよねぇ?」

「えー!エミヤさんおっぱい好きなんですか!?」

「好きでは無い好きでは!サイズよりも……いや、それよりもどけぇ!」

 ソファーの上で暴れ始めたエミヤにぽいっと投げられ「「キャー♪」」とクッションにダイブする二名、本人はこのまま膝枕されているのも立場が悪いと立ち上がる。

 

「……お買い物に行くわよ!」

 そして、突然のアルの宣言により皆でD.U.地区の商業街へ向かう事となった。

「ありがたいんだけどさ、その、皆で?」

 神秘の増大により身体が少し変化したカヨコは行かなければと思ってはいたが、同じく神秘が増大したコユキに何の変化も無かった為、言い出しにくかった所でのお買い物宣言に正直感謝はしていた。

 

「……」

 皆が準備を進める中で、自分の胸部を揉むコユキの姿を見て、ムツキは無言で肩に手を置くのであった。

 

 やって来たるは商業街でも大型のショッピングモール、内部に幾つもの店が並んでおり折角なので色々な物を購入しちゃおうという考えだ。

 しかし、まさかそこで思いもよらない再会があるとは誰も予想だにしていなかった。

「あ!思わせぶりクラスター爆弾ちゃん!」

「貴女は確かエミヤさんとご一緒に来られていた……!」

 歌住サクラコ、お買い物の為に私服での登場。

 

「えー!すっごい可愛い!白いワンピース似合うね!クリーム色のショルダーバックは髪とお揃い?」

 サクラコの周りをぐるぐるしながら服装を批評するムツキを、サクラコの周囲に侍るシスターフッドの面々は怪訝な目で見つめている。

 

「エミヤ、あの娘は?」

「あぁ、トリニティのシスターフッドのトップで、以前の依頼の際に軽くお茶をした仲だ」

「へぇー、トリニティって私達の事を嫌悪感丸出しに見るからムツキは相性悪いと思ったけど仲良さそうね」

「……まぁ、似てるし」

 ボソッと呟いたカヨコの発言に首を傾げるアルを、エミヤは何と言った物かと頬を掻く。

 

「サクラコ様、なんですかこの蠅が如き騒がしい小娘は」

 しかし、傍付きの尋常ならざる無礼千万発言により、一瞬で場の空気が凍り付く。

 

 一見するとTHE お嬢様といった風貌だが出て来た言葉の口汚さにエミヤは「(そうだった)」とトリニティの抱える問題を思い出す。

「え、エミヤ」

「まぁ、多分トリニティだとアレが普通だ」

「ひえぇぇえ」

 ハルカがエミヤの後ろに隠れ、その様子を見た侍り勢の一人が「チッ」と露骨に舌打ちをする。

 

 その様子にコユキが前に出た事で、カヨコが「あっ」と嫌な予感から声を漏らす。

 思い返してみても以前のトリニティに向かう依頼の際、コユキは最初からトリニティに良い印象を持っていなかった。

 

「あれあれ~?人の事を蠅だなんて認識するのどう考えても教養を携えた人間の発言じゃないですよねぇ?もしかしてトリニティでは他学園の生徒は人では無いみたいな教え方をしていたりするんですかねぇ?だとしたら私の指がカタカタっと今聞いた言葉をネットに書き込んじゃいそうだなぁ」

 

 歩いてムツキの隣へ向かいながら口からばら撒かれたマシンガンに便利屋の面々は「(あぁ……)」という反応と「(やる~!)」という反応の二極に分かれる。

 

「な、何よ、ゲヘナの奴等なんてそういう扱いで充分でしょ!貴女、ミレニアムの生徒よね?なんでそんな奴等と一緒に居られるの?頭おかしいんじゃないの?」

「わぁ!これには私もびっくりしちゃいますね!ゲヘナ学園の生徒と一緒に居たら誰でも頭がおかしいと!」

 思わずサクラコの後ろに下がる暴言侍り勢を見て、コユキはわざとらしく顎に人差し指を当てながら首を傾げる。

「あれぇ?でも凄い事を言いましたよね、今」

 

「連邦生徒会にもゲヘナ学園から招致されている生徒がいる以上、トリニティの生徒も一緒に働いている筈、それなのに!貴女はゲヘナ学園の生徒と一緒ならトリニティの生徒でも頭がおかしいって言うんですね!」

 その発言に侍り勢が「そんな事は言って」と声を荒げるが「ではゲヘナ足すミレニアムだけが頭がおかしいという意味で?」と差し込むと、「そういう訳じゃ……」と口籠る。

 

「いや~すごいなぁ、優秀な生徒が選ばれている筈なのにわざわざ貶める発言をするなんて、貴女はさぞかし優秀な……あれあれぇ?でも貴女って、誰ですか?全く見た事ない上に、見た事があっても印象に残ってない、おっかしいなぁ、そんなに誰かを貶める事が出来て辱める発言が出来る程の人なのに見た事が無いなんて、もしかして虎の威を借る狐ですかぁ?まさかそんな訳ないですよねぇ?私やゲヘナ学園の生徒でさえ自分の発言には自分で責任を持つ事が出来る中で、貴女は自分の名前を明かせません、今の発言は忘れて下さい、な~んて都合の良い脳味噌してないですよねぇ?」

 機関銃が如き怒涛のコユキの詰めに涙目になり歯ぎしりをする暴言負け犬侍り勢、その様子にサクラコは溜息を吐き、エミヤは「こーら」とコユキの頭を小突いて「気持ちは分かるが言い過ぎ」と注意すれば、自覚はあり止められるまで想定通りだったのだろう。

 コユキは舌を少しだけ出して「うわーんごめんなさーい!」とわざとらしくエミヤに謝った。

 

「すまないなサクラコ、少し言葉が過ぎた」

「いえ、こちらこそ、貴女達ここは私が治めますので、先に学園に帰っておいてください」

 そう言われれば一刻も早く退散したかったのだろう侍り勢は「申し訳ございません」と謝罪をして去って行こうとして、

「――後でお話(・・)しましょうね」

 背中に向けて呟かれたサクラコの言葉に、ガタガタと震え出しもう一度深く深く頭を下げ「どうか、どうか命だけは」と懇願し始めた。

「勘違いしないで下さい?命だなんて、私()お話をするだけですよ」

 その言葉に、会話が出来ない様になってもらうという意味と受け取った侍り勢は過呼吸を起こし、その場で蹲ってしまう。

 

 見ているだけのアルも「ヒッ」と漏らし、ハルカは懐から爆弾を取り出している。

 

「わーわーわー!もう!だから誤解されやすい言葉を選んでるんだってば!大丈夫だよ!この人は後で注意するからねって言ってるだけで、貴女の舌を引っこ抜くとか、喋れなくしてやるって意味は含まれてないから!」

 そこでフォローに入ったのはまさかのムツキ、「ほら落ち着いて、吸って、吐いて」と先程まで自分に暴言を吐いていた侍り勢の背をさすりながら落ち着ける様に手を貸している。

 その様子を見てサクラコは「そう言ったつもりだったんですが……!?」と驚愕している。

 一方でコユキやアル、ハルカのサクラコを初めて見る面々は驚愕しているサクラコに驚愕している。

 

「ほ、本当……?私、殺されない?」

「殺されない殺されない!サクラコちゃんの話を聞くときは、裏の意図とか考えないで言葉の意味をそのまま受け止めてあげて!じゃないと今みたいに互いに誤解しちゃうから!」

「う、うん……その、さっきは、ごめん」

「ううん、まぁ、なんとなーく前にトリニティに行った時、悪感情を持っちゃう原因みたいなのを知ってたから怒らなかったけど、あんな風に誰かを傷付ける発言、普段はしちゃあ駄目だからね?」

 

 はえー!と尊敬の眼でムツキを見るコユキとハルカ。

 サクラコと眼が合って電流の走るアル。

「成長してるな」「ね」とまるで夫婦の様に後方腕組姿勢で見守るエミヤとカヨコ。

 

 結局、侍り勢は帰宅、便利屋組はカヨコとハルカにコユキは購入したい物があるのでショッピング、エミヤとムツキとアルは折角なのでサクラコと少し話してから合流する事にした。

 

「改めて、お久しぶりですエミヤさん、ムツキさん」

「あぁ、久しぶり」「私はたまにお電話もしてたから久しぶりって感じしないけどねぇ」

 まさかの事実に驚愕するアルとエミヤを置いて、サクラコはアルへと向き直る。

「そして、初めまして――便利屋68社長、陸八魔アルさん」

「えぇ、こちらこそ初めまして、シスターフッドのトップ、歌住サクラコさん」

 

 

 

 

 

 

「あ、そういえばエミヤさん、ASMRの販売本数一千万本超えおめでとうございます」

「ふぐぅっ!?」

 唐突にサクラコが飛ばして来た言葉の刃に貫かれ、エミヤは苦悶の声を上げる。

 しかし当のサクラコは心の底からお祝いしているのであろう、全く邪気は無い。

「アレを聞きながら眠ると本当に熟睡出来て、とても助かっています」

「あ、ああ……それは、嬉しいよ……」

 全く嬉しくないが、社交辞令として受け取らざるを得ない賞賛に苦しみが身を苛む。

 

「それにしてもサクラコちゃん、相変わらず誤解されやすい言葉の選び方とかタイミングなんだからぁ!」

 ムツキがプンスコしているのをサクラコは微笑みながら「すいません」と受け、その様子からも二人が仲良しである事が窺えてエミヤは微笑ましいなぁと見守っていたのだが、

「ふーん……」

 普段であれば喜びそうなアルが髪の毛をくるくると弄りながら反応も薄めで珍しい。

 

「ど、どうした?サクラコとは気が合いそうだし話も弾むと思うが」

 気を利かせたエミヤの言葉だったが、アルは「それは、そうなんだけど」とムツキへ視線を向けている。

「(そういえば……ムツキとアルは便利屋の中でも一番古くからの知り合いと言っていたな……)」

 改めてアルを観察してみると、つまらなそうにしている……という訳では無く。

「むぅ」

 少し頬を膨らませて、ムツキとサクラコが仲睦まじく会話している様子を眺めている。

 

「……あぁ、嫉妬か」

 ここでエミヤという男の生態についておさらいしよう。

 この男、基本的には女性に対して非常に紳士的に接する事が出来る反面で、いざ身内認定をすると「太る」「ナマケモノ」「嫁ぎ先が無くなるぞ」とノンデリカシーの発言を連発する性分にある。その結果として何処かの虎からは何度も竹刀で叩かれていたり、強引な稽古を積まされたりと散々な目に遭っているにも関わらず、一向に直る気配が無く大人へ成長した側面も併せ持つのだ。

 

「しししししし嫉妬なんてしてないわよ!?」

 顔を真っ赤にさせて立ち上がったアルは当然ムツキとサクラコから注目され、その言葉の意味を瞬時に理解したムツキは過去最高に意地悪ながらも嬉しそうな笑みを浮かべてアルの傍へと駆け寄った。

「えーーーー!?なになになになにアルちゃん嫉妬しちゃったの?私とサクラコちゃんが仲良くしてるから?私のムツキだもんって嫉妬しちゃったの?可愛いなぁもう可愛いなぁー!」

 そのままダイビングハグ&頬擦りの連撃を叩き込むムツキにアルは「うあぁうあうあぅ」と言葉にならない恥じらいを漏らしている。

 

 あまりの勢いにサクラコの隣に移動したエミヤは、目の前で行われている痴態劇場から目を逸らして、改めてサクラコを見た。

「?」

 首を傾げるサクラコは改めて見てみると非常にスタイルが良く。シスター服によって少しばかり着痩せしている部分もワンピースに斜め掛けのショルダーバックにより強調され、女性らしさを強く感じる服装になっていた。

 サラリと流れるストレートの髪はどのように手入れをしているのか纏まりなくサラサラと一本一本が風で揺れる。

「サクラコ、美人だな」

 だからと言って初撃で口説くのは完全に頭がエミヤである。

 

 当のサクラコは聞き間違いかもしれないと思いながらも、褒められたのだろうと礼。

「ありがとう、ございます?」

「誤解されやすいのもソレを知っていれば受け取る際に勘違いはしないし、うちのムツキもその上で知る事が出来たサクラコの心優しさや素直さに惹かれて仲良くなったんだろうな」

 さりげなく『うちのムツキ』と呼ぶ辺り、ムツキが聞いていたら帰りはスキップ確定なのだが届いておらず。

「ふふ、私もムツキさんには感謝しているんです。モモトークで時折お電話するんですが、私の発言が誤解を産むものであれば『そういう時はこーやってゆーの!』と教えて下さって、とても良い友人を得られました」

 そしてさりげなくムツキの真似をするサクラコも、同じくムツキが見れば『可愛い!』となり抱き着いて来る案件なのだが届いておらず。

 

 ようやくムツキから解放されたアルがやって来て、ムツキはエミヤの背中に登り「ムツキちゃんここー!」とポジションを指定。

「……ごめんなさい、その、正直に言うとちょっと」

「はい?」

 戻って来るや否やサクラコに話しかけたアルは口ごもりながら、かつ両の人差し指をつんつんと合わせながらそっぽを向いて何とか口にする。

「あ、貴女とムツキが仲良くしているのを見て、ちょっとだけ、嫉妬したわ」

「まぁ」

 その正直な告白にサクラコは頬を染め、「可愛らしい」と口の中で呟いてその関係を羨ましく思った。

 

「ふふ、そのお言葉で私も嫉妬してしまいそうです」

「え、あ、貴女も?」

「えぇ、だってアルさんはそれ程までにムツキさんが大切なんですよね、私もムツキさんとは仲が良いけれど、ムツキさんが誰かと仲良くしていてもそこまでの感情は覚えませんもの」

 両手を合わせて嬉しそうに語るサクラコの言葉を受けてアルは一つ息を吐く。

 

「きっと、私達も仲良くなれそうだと思うんだけど、どうかしら?」

「えぇ、是非」

 

 

 

「キーキッキッキッキ!ここは良いショッピングモールだなぁイブキ!限定品のペロペロ様のぬいぐるみも手に入って万々歳じゃないか!」

「ペロペロ様じゃないもん!マコト先輩のバカッ!」

「な、何ィっ!?す、すまないイブキ、今度は間違えないから、ペペロペ様だよな」

「バカッ!」

 そこに聞こえて来た声に、アルは「なーんか聞き覚えが」と反応し、ムツキは「うげぇ」と舌を出し、エミヤはこの後の展開を予想して覚悟の時間とした。

「んん!?あそこに居るのは……げぇーーッ!?エミヤ!?」

 関羽になった気分のエミヤである。

「しかも便利屋の社長と社員が居るのは分かるが、そこに居るデカパイ強調女は……う、歌住サクラコだとぉ!?」

「マコト先輩、その、他校の生徒さんですしね、もうちょっと言葉選んだり」

「わー!ほんとだー!おっぱいおっきー!」

「あぁ、うん、イブキは仕方ないかな」

「成程ォ!歌住サクラコおっぱいおっきぃなぁ!!!」

「あー、そう来ます?」

 

 声がデカい所為で周囲の注目を集め、サクラコは羞恥から身体を隠す様に手を使うが、それが余計に艶めかしいポージングにも見えてしまう。

「エミヤさーん、その方のフォローよろでーす」

 イロハが手を振りながらしてくるお願いに「あぁ」と片手を上げる事で応じ、サクラコの傍に寄り投影でジャケットを造る。

「おぉ!?おっぱいおっきいと聞いたエミヤが歌住サクラコに近付いたぞ!?」

「えぇ!?お兄ちゃん私もおっぱいあるよ!…………ふぇ」

 謎の実況を続ける馬鹿にナイフを投げてやろうかと思いつつ、何やら泣き声のクラウチングスタートを取ったイブキを見てみれば自分の胸元を手でペタペタと触り涙目になっている。

「おぉい貴様エミヤァ!うちのイブキを胸の事で泣かせるとはどういう了見だァ!」

 ここまでエミヤはマコトともイブキとも会話をしていないがマコトの頭の中では何かが繰り広げられたらしい。

「ふえぇえぇええん!マコト先輩もペロロ様の事覚えてくれないぃぃぃい!」

 その泣き声が呼び声となったのか、

「貴女もペロロ様がお好きなのですか!?」

 とショッピングモールの限定ぬいぐるみを買いに来ていたトリニティの怪異も空から降って来た。

 思わずイロハが上を見て「……確か五階にぬいぐるみ売り場、いやまさかね」と現実逃避。

 

 サクラコにジャケットを羽織らせて胸元を傍目から隠し、ムツキを降ろしイブキの下に駆け寄って「胸がどうこうじゃなくてイブキの事が好きだぞ」と抱き上げて肩車をする。

 

「オォイ貴様ァ!?イブキの事を好きだというが私の事はどうなんだ私の!」

「へ?」「え?」「は?」「おぉ?」

 エミヤ、アル、ムツキ、イロハが順に反応し、「なんか普段と違くない?」と一様に首を傾げる。

「……な、なんだ貴様等こっちを見て、ハッ!?まさか尊敬の念が唐突に溢れてしまい私に視線を送らずにはオォイ!?一斉に目を逸らすな!」

 

 これ以上騒がしくするわけにもいかんと便利屋68面子はその場で退散、ショッピング組にも連絡を入れて車は置いて三人で帰る事にした。

 

「……アァ?そういえば何故私はエミヤにあんな質問を?」

「おやおや~?」

 残されたマコトが困惑する傍らで、非常に楽しそうな笑みを浮かべるイロハがいたそうな。

 

 

多分大筋合ってると思うんだけどミレニアムの第3章書いてもいい?

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