シリーズ通して語られるだけの人   作:I'mあいむ

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感想ありがとうございます。感謝が止まらねえ!


プロローグ3

「どうしよっかなあ」

 

四番道路を抜けて俺はライモンシティのファミレス?のようなところでドリンクバーを頼んでいた。

 

一人で

 

一人でだ

 

重要だから二回言った。これは少し喧嘩を売ることになってしまうのかもしれないが、一人ファミレスって正気の沙汰じゃないというか………悪ノリでやる物であって本気で寛ぐ物じゃない気がする。

 

ゲームの頃にこんなところは無かっただろうがそれが現実ともなれば違う。こっちの場合街自体が軒並デカイ。しっかりと住宅街があって人が生活してる。

いやこれがゲームの中の可能性も勿論ある。でもその場合ゲームのプレイ視点では良い感じに省いてるんだろう。

 

ていうかチェレンがジムリーダーになってるのは驚いたわ。もしかしたらBW2の方じゃそうだったのかもしれないが、俺はプレイしてないからなあ。

主人公が失踪したのは知ってるが、正確なストーリーは分からない。それに今アレを2の主人公が持ってるなら……やっぱ主人公ってのは化物だわ。

 

さて、どうでも良い思考はここまでだ。今の俺はこれからを考えている。取り敢えずやるべきことは博士への別れの挨拶と他のポケモンを迎えに行く事だ。

 

ただなあ、これだけ感が否めない。観光ぐらいしてこうかなあとは思っちゃう。他にこれといった知り合いもいない。それにわざわざ金を散財するような真似をすれば貯金が尽きるの必然。今の俺はそれなりに貯金があるが……他の奴らを迎えに行くとなると少し怖い。次の食い扶持を探すまでの余裕も必要だ。

 

いや、欲に溺れちゃいかん!そうだ!あいつらを迎えに行った後バトルの勘も取り戻す必要があるんだ!

 

正直バトルはやりたくないがウルガモスを迎えた以上は言ってられない。俺は少し決意をした。まだ制覇してない地方のジムに挑むと。つまり剣盾だ。そしてパルデア……はまあからくりが分からないしおっさんが挑めるのか分からないから保留。

 

そして頑張ってジム制覇!ここまでやれば俺もある程度出来るようになってるだろう。この実績を引っ提げてどっかのジムトレーナーとして生きるのだ。

なんならチャンピオンを決める戦いに参加しても良い。だってまだあれから15年ぐらいか?そう、レッドが出てきてからそのぐらいだ。

 

実は俺レッドとは一回戦ってるからね。あの時はあいつが弱かったからギリギリ勝てたが……いやあヤバかったね。あれまだジム制覇してないだろうし、それで負けそうになったのはあいつのヤバさを現してるわ。

 

閑話休題、流石にガラルで主人公が出てくるのはまだだと思うので大丈夫だ。(フラグ)俺はそれに賭けてキバナに負けるのだ。そう、それが最善。

 

よし、方針は決まったな。最後にメロンソーダ飲んでっと。

 

「ねえねえお母さーん。あの人一人でソファーに座ってるー」

 

「しっ、よしなさい」

 

恥っず!

 

うわあ、滅茶苦茶顔が熱い。うう、ちびっこよ、おっさんにそんなことを言わないでおくれ……。

 

「小さい子の言葉は深く刺さるなあ」

 

「俺はなんて駄目な大人だ。くそっ!早く就職しねえと……!」

 

むっ?思わず心の声が漏れてしまったな。周りからの白い目が痛いなあ。……………おいなんか俺の声じゃないの混じってたよな?

 

「さっさとライモンシティで職を探さなきゃ……!」

 

「…………どちら様でしょうか?」

 

俺の対面に座ってたのは非っっっ常に特徴的な黄色い服とサングラスを掛けた女性。しかも露出面積が高い。頭に変な飾り物着けてるし。凄い美人だけど。つまり、そうつまりだ。物凄い変人。イカれ野郎だ。俺は選択を間違えた訳だ。

 

「いえ、やはり結構。すいません!お会計お願いします!」

 

こういうのは関わっちゃいけない。

何だか周りの空気が冷えた気がするが……まあ変人と変人が意味の分からない関わりをしてたらそうもなるか。自分の方に降りかかって来たら嫌だもんなあ。俺も自分が変人だとは認識してるがあそこまでじゃない。タイプの違う変人とは付き合いたくなど無いからな。

 

俺はそれはもう足早にカウンターに向かった。向かう筈だった。

 

「あの……離してもらえます?」

 

そう、何故か手を掴まれてるのだ。てか痛い、痛い痛い痛い!なんでこうこの世界の奴らは化け物なんだ!俺のスペックはあっちの世界と変わってねえんだぞ!

 

「何処に行く気?」

 

「……えっと、まず知らない方に話す必要は無いと思いますが」

 

「知らない?あなたそれ本気で言ってるの?」

 

「え、いや、えっとお」

 

どこかで会ったことあるか?確かに見覚えあるような。いや、こんな変なヤツは俺の知り合いに………いるけどこんなのは知らん!

 

「そんな派手な方と知り合った記憶は……ナインデスケド」

 

ひいっ!何か怒ってる!?怖いっ!

 

「はあー………これで分かる」

 

「あ」

 

サングラスを取ったその姿には見覚えが……見覚えが?いやある!もしやこの人!?

 

「すいませんやっぱお会計!」

 

「逃がさないわよ」

 

あああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!(ブリブリブリブリュリュリュリュリュリュ!!!!!!ブツチチブブブチチチチブリリイリブブブブゥゥゥゥッッッ!!!!!!!)

 

いや、まだだ!トラップカード発動!

 

「ジ、ジムリーダーの方でしたか。すいません、私イッシュに来たのは初めてでして。失礼しました。しかしそちらも誰かと勘違いなさっているのでは?私はここら辺でお暇させて」

 

「それが通じると思ってるの?」

 

「すいませんでした」

 

そういえば俺にも誇れる点あったわ。謝罪だけは淀み無いんだよね。

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

一旦外に出て何故か歩いている。特に行くところも無いというのに俺はこの人と歩かされていた。

 

隣にいるのは変人、もといジムリーダーのカミツレ。このライモンシティのジムリーダー。つまり凄い人。俺が以前イッシュに来た時に数回だけ会ったことがある。その時はまだジムリーダーでも無かったからな。成長したもんだ。

 

「あなた本当に私のこと覚えてる?」

 

「……忘れたような初対面のすいませんバリバリ覚えてます」

 

「なら良いわ。それで、あなた今まで何してたのよ」

 

「………それって博士に聞いたんじゃ、はいっ!是非語らせていただきます」

 

さっきから一々睨まないで!怖い!陽キャのトラウマが!イヤアア!!

 

てか絶対博士から聞いてるよな?(情緒不安定)

だってそうじゃなきゃ俺だって分からないだろ。博士が気付かなかったんだぞ?あなたに関しては俺が眼帯だってことすら知らない筈だぞ。この地方で俺を眼帯だって知ってたのは博士だけだからな(名推理)

 

「───と言った感じです」

 

「………そう。ねえ、何で私の所に来なかったの?」

 

いや知らんよ。

てか何でそんな怒ってるんだよ。あなたに関してはそんなに仲良くなかったでしょうが。少し会う機会はあったけどさ。まだジムリーダーでも無かったから正直関係値皆無でしょ。バトル二、三回した程度でしょうが。

別れを言う程の関係じゃないじゃん!俺悪く無いじゃん!

 

「えーと、そんなに仲良く無かったから?」

 

「…………」

 

ひいいいっ!!何でよ!本当のことじゃんっ!そりゃ俺としては好きだよ!何ならゲームの頃は好きなキャラトップ5に居たよ!けど服装変わり過ぎでしょ!

しかもあれ何十年も前の記憶だし。前回会ったのだってまだ小さい頃だし。そりゃ無理でしょうよ。

 

「博士には会ったのに?」

 

「……そりゃ、イッシュでの知り合いなんてあの人くらいなんで」

 

何かめっちゃ地雷踏んでる気がすんなあ。さっきから怒髪天突っ切ってるだろこれ。でも仕方ない。正直なのは良いこと。仕方ないのだ。

 

「でも博士の誘いは断ったのね」

 

「そんな学は無いので……」

 

何だかちょっと笑顔。でも基準分からなすぎ。いきなり何で博士の話?

 

「というか何で敬語なのよ。前みたいに普通で良いのに…」

 

「いや社会人としてそれは……しかもジムリーダーですし」

 

「良いの!ほら!昔みたいに」

 

「えっと、カミツレ、さん?」

 

「……………ま、まあ良いわ」

 

よ、よくわかんねえ~~。そんな恋する乙女みたいな反応されてもそうじゃないのは想像がつくからなあ。何だ?知り合いにもだるい嫉妬するタイプなのかこの人。うわあ主人公大変。

 

「それでどうしてカミツレさんがここに?」

 

「私はあなたと話しちゃいけないの?博士は良いのに?」

 

「いやそういうことじゃなくて、カミツレさんと俺そんな仲良く無いでしょ。なんか理由があるんじゃ?」

 

「……別に、懐かしい知り合いがいたら話し掛けるわよ。だってあなた突然居なくなったし」

 

「あー、まあそれに関してはすいませんでした。完全に博士に言いに行くの忘れてたんですよ」

 

「……そう。そうよね」

 

「じゃあそういうことなんでそろそろ離して貰えません?」

 

「嫌」

 

そんなニッコニコで言うんじゃねえよヤンデレか?何だ?数回話したらヤンデレになるのか?

 

未だに俺は手を掴まれて拘束されてる。そろそろ俺出たいんだが。てかチケット取って明日にはイッシュ去りたいんだが?

 

「あなたはこれからライモンジムで働きなさい」

 

「無能扱いされたくないんで無理っす」

 

「命令よ」

 

「これだけは譲れないですねえ」

 

いやマジでこれだけは譲れない。この前はワタルが手加減してたか弱くなってたから良いところまで行けたが、俺の実力は低い。

 

というかポケモン達が強すぎるってのもある。俺のポケモンは基本的に好戦的でバトルが強いのだ。けどジムトレーナーとかなら話が違う。ジムトレーナーってのは弱いポケモンも扱わなきゃいけねえ。挑戦者のレベルに合わせるからな。やはりこれは断るしかない!

 

「どうして?」

 

「ですから無能扱いされたくないんですよ。今の俺じゃジムトレーナーとしての実力がありません」

 

「いやあなたにその心配は要らないんじゃ…… 」

 

「そんなことあるわけ無いでしょう。だって10年バトルやって無いんですよ?最近また始めようとしてるんですから」

 

そうだぞ!ブランクを馬鹿にしたら人間死ぬんだ。慎重になるの大事。ハッキリわかんだね。

 

「………そう。でもポケモン達を揃えた後は?結局何も変わらないんじゃ」

 

「ジム挑戦します。ガラルの方に行こうかと」

 

「………ふーん、成る程ね。なら一つ約束するなら離してあげる」

 

「いや明らかにそっちに非が「良いわね?」……分かりましたよ」

 

「じゃあ約束よ。ガラルのジム挑戦が終わったら真っ先にうちのジムに来て。良い?真っ先によ」

 

「それはつまり……雇ってくれると?」

 

「だからそう言ってるじゃない」

 

………マジで?え?俺将来の就職先決まった?え?嘘だろ。え?

 

ヨッシャアア!!ありがとナス!マジか……この人は神様だったんや。カミツレの採用気持ち良すぎだろ!

 

「言質取りましたよ?良いんですね?」

 

「え?え、ええ。くどいわよ」

 

「マジで一生付いてきます。流石っす姉御!」

 

「うるさいわよ。あと姉御じゃない。普通に呼んで」

 

「はい!カミツレさん!」

 

いやもう最高やな!地獄から天国!禍転じて福と為すってのはこういうことを言うんやね!

 

「じゃあ次会う時はカミツレさんに恥じない男になって帰ってきます!ありがとうございましたカミツレさん!」

 

「あ、ちょっと!…………恥じないって、何言ってるのよ。ふふ、でもこれであいつはもう、ふふ」

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

「博士、いますかー?」

 

あれから俺は博士の研究所に戻ってきた。別れは大事。今回の教訓やね。

 

「はいはーい、あらユエヅキ君。どうしたの?」

 

「いやあ実は明日にはイッシュを離れようと思いまして。その別れに」

 

「え!?もう!?そ、そう。随分早いのね」

 

「ええ、就職先も見つかりましたし、博士のお陰です!ありがとうございました!」

 

「え、就職先?」

 

「はい!カミツレさんの所でジムトレーナーに」

 

いやあ本当に運が良い。もう人生の全部の運使いきっちゃったかも?それでも良いわ~。

 

「………そう。そっか。でもカミツレちゃんと会ったのね」

 

「ええ、ちょっと飲食店に居る時に見つかりまして……いやー、怖かったですよあれ」

 

あれはもう二度と受けたく無いわ。……これからもミスったらあれがあると思うと、やめだやめ!将来安定!これが大事なんだ。

 

「あはは……そうね。あの子に怒られるのは……まさか自分でライバルを作るなんて……でもあなたも悪いのよ?」

 

「そう、ですね。まあだから今回はしっかりと来ましたよ。結局この地方で俺が一番仲が良いのは博士ですからね。申し訳ないんですけどこれからもお願いします」

 

「い、一番……!ふふ、そうねえー。うん、何かあったら私を頼ってね!」

 

「いやあ本当に博士に感謝しても仕切れないです。またお礼させて下さい。今度は何処か飲みにでも行きましょう」

 

「え?ほ、本当?」

 

「思えばあの時はどちらも未成年でしたしね。大人になりましたし御礼もかねて奢りますんで。また一年後くらい、楽しみにしてて下さい。約束です」

 

「うん!そうね!色々話も聞きたいし、また来てね!」

 

「はい、またいつか!」

 

これで俺のイッシュは一旦終わりだ。次は、うん、カロスにしますか。

 

 

「私ってチョロいなあ……でも仕方ないわよね。あんなに笑顔だと……うん、やっぱり諦められないかも」

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

「うん?あら、ワタル、そんな上機嫌でどうしたの?」

 

「ああ、カリン。いや、少し喜ばしいことがあってね。まあ言えないんだが」

 

傍目から見れば分かりやすすぎる程機嫌が良い。その不敵な笑みは彼がバトル以外に見せるには珍しい。

 

「どうせ例のライバル君でしょ?全く、あなたも好きね」

 

そしてそうなるのは決まって未だに姿の分からないライバルの話だ。カリンにとってはもう馴れたことである。

 

「む、分かりやすかっただろうか……まあ俺からは言って無いから大丈夫だろう」

 

分かりやすすぎる。それはもう溜め息が出そうな程に。

 

「そんなに強いんだったら何でリーグに挑まないのかしら……?」

 

「ああ、それは……」

 

長らく解決しない疑問。彼の話になると毎回不思議に思うのがその部分。強さは確実。ワタルと同等かそれ以上の実力。やはり何か引っ掛かる部分ではある。

 

「それは?」

 

「君なら良いよな。彼は戦いたく無いらしい」

 

「そんなに強いのに?」

 

「いや、特定の子達とだ。レッドやゴールドは分かるだろう?」

 

よく覚えている。カントー地方でロケット団を単身で潰した少年。そしてその残党を倒した英雄。どちらもチャンピオンとなってまた辞退した者達だ。

 

「ああ、あの子達は確かに強いわねえ。でもその人がバトルしてたのは……」

 

「ああ、そこが分からないんだ。彼はああいう英雄が現れるのを十年以上前から知ってた。常々言ってたんだ。主人公みたいな才能が現れるって」

 

眉唾物の話だ。そんなことがある訳が無いのだが……大方妄言が繋がったとかその程度だろう。けど、ワタルの真剣さは真実味を帯びている。まさかとは思うが、いや有り得ないとも言い切れない。

 

「まるで超能力者ね。そのバトルの強さもそこが関係してるんじゃない?」

 

「………それならそれで良いさ。彼は強いからな」

 

「変わらないわねあなたも……」

 

結局結論がこれなのはいつものことであった。

 




取り敢えず指針を決めました。

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