【本編完結】開拓者のとある物語   作:サツキタロオ

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最初に書くifルートでホタルが多かったのでホタルルート。

キャラ設定が違ったりしてます。


ifルート ホタル編
episode.1:俺、誕生


 

「協定採択…焦土作戦実行…!」

 

その一言と共に俺は意識を失った。

…超大型スウォームに対する自爆特攻。

正直無謀だと思っていた。しかし、無事にスウォームは倒すことが出来た。

 

…次に目が覚めると既に戦いが終わった後だった。

目も絶え絶えで息が出来ない。

 

「…あ…死ぬのか…」

 

今まで仲間が何人も死んでしまったが、こうやって死を体験すると分かる。

『恐怖』

その言葉が頭に浮かんだ。

死にたくない。まだやってみたいことが沢山あるのに…

 

「ここで終わるとか…つれぇなぁ…」

 

俺はそう言い残して、空を見上げた。

 

 

『おやおや、可哀想なグラモス鉄騎がいますね。』

『ふむ…まだ息があるようですね…』

『…折角です。あなたを助けてあげましょう。今日の私は調子がいいですからね。』

 

 

 

………………

 

 

〜???視点.

 

「…………むぅ…」

 

光が刺して、俺は目を覚ます。

知らない天井だ。ここは何処だ?

少なくともグラモスにこんな施設は無いはずだ。

 

「てか…俺生きてる?」

俺は自分の腹や顔を触る。

あの時の自爆特攻で多分死んだと思ったが…なんで生きてるんだ?

 

「…おや目が覚めたようですね。」

「……!?誰だ!?」

 

俺は声を掛けられ、辺りを探る。

すると、奥の方にゴーグルを掛け、白衣を着た男がいた。

 

「……誰だ?」

「私はデクター。あなたを助けた者…以後お見知り置きを。」

 

男はデクターと名乗った。

いかにも怪しいが、今は話をしてみる事にした。

 

「ここ何処だ。」「私の研究所です。」

「…グラモスはどうなった。」

「私の推測ですが、滅びましたよ。」

 

滅んだか…むしろ滅んで気分がスッキリ…にはならないが…

 

「俺は自爆特攻で死んだと思ったけど…なんで平気なんだ?」

「私があなたに『星核』を埋め込んで無理矢理自己修復させました。」

「おいちょっと待て、俺実験体にされてるじゃねぇか。」

 

なんとこいつ俺を実験体にしてやがった。でもこいついなかったら俺死んでたしな畜生。

 

「俺をどうする気だ?」

「どうもしません。あなたの自由です。何処に行くも良しと言うやつですよ。」

 

…ふむ、意外に話がわかる奴だった。

 

「にしても寒いな。服無いの?」

「あなたが着ていたあの服はボロボロになって捨てましたが、代わりの服はまあオーダーメイドで取り寄せました。」

「へー。」

「千織屋という店でね。あなたに似合うと良いですね。」

 

そうして差し出された服をおもむろに着る俺。

鏡を見て似合ってるか確認する。

……うん。似合ってるな。

 

というか鏡を見て気づいた。

俺の髪一部変色してる。

「おい……一部翡翠色混じってるんだけど…」

「星核の影響でしょう。恐らく。多分。」

 

絶対こいつ適当言ってる…

「で、俺はどうすればいいんだよ。」

「さあ、というか名前を付けませんか?いつまでもグラモス鉄騎では言いにくいのですよ。」

「名前かぁ…」

 

グラモス時代はAR-37564という番号があったが、もうグラモスは無いので、名前が必要だ。

「名前ねぇ……」

「まあゆっくり考えればいいじゃないですか。」

「そうだなぁ。あ、髪の毛が翡翠色だし『翡翠』とかいいかな。」

「随分安直な名前ですね。」

「うるせぇやい。」

「…ま、いいんじゃないですか?素敵な名前だと思いますよ。」

こうして俺はグラモスのAR-37564改めただの翡翠になった。

……しかし、これからどうなるのだろうか……

 

〜???→翡翠視点.

 

「なあ、俺がサムに変身する用のガジェットは?あれ無いとロストエントロピーで俺消えちゃうよ。」

「あれ壊れてたので捨てました。」

「死ね。」

 

こいつは俺に早く死んで欲しいらしい。

 

ロストエントロピー症候群とはグラモスの鉄騎兵達が遺伝子操作の際に、鉄騎兵が他者に渡るのを防ぐ保険として意図的に植え付けた病……らしい。

サムに変身できるガジェットさえ使えば大丈夫なんだが…それをこいつは捨ててしまったらしい。

 

「ああ、そう怒らないで。星核を埋め込んだお陰であなたのそのなんちゃらトロピーは消えています。よかったですね。」

「えぇ…凄いな星核。」

 

あのロストエントロピーがこいつの埋め込んだ星核で消えてるそうだ。流石にドン引きする。凄いな星核。

「…じゃあ俺は本当に自由になったんだな。」

「そうですね。」

「じゃあ、俺はここを離れて旅に出るよ。世界を見てみたいんだ。」

「いいですね。では100万信用ポイントと護身用のマルチギミックサックです。」

「なんだこれ。剣?」

「その武器は状況に応じて様々な武器に変形と合体が可能な武装です。」

「ふーん。」

 

俺はデクターから貰ったマルチギミックサックを仕舞う。

「それでは、ご武運を。星核ハンターには捕まらないようにね。」

「星核ハンター?」

「星核を収集している組織です。あなたも襲われるかもしれませんね〜」

 

こいつ他人事だと思って…!まあいい、多分これから会う事は無いだろうけど…

 

「そうそう。スマホの使い方は分かりますか?」

「まあ一応。昔戦地で読んだ雑誌を見て…」

「連絡先は交換してありますので困ったら呼んでくださいね〜。」

 

前言撤回。また会うかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

〜ホタル視点.

 

「あ…」

アタシは目を開けると、涙がこぼれ落ちてしまった。

最近になってよくこういう事が多くなった。

 

星核ハンターに助けられてからずっと思う。

「また彼の夢だ…」

 

あのスウォームとの戦いで死んだ彼を今でも思い出す。

かつて自由になったら好きな事をすると言っていた『AR-37564』。今でも彼の顔がチラつく。

アタシが彼のことを考えていると扉をノックする音が聞こえてきた。

「ホタル?」

「銀狼…」

部屋に入ってきたのはアタシと同じ星核ハンターの銀狼だった。

「そろそろ任務だよ。今回はアオバも行くって。」

そう言って銀狼は私の部屋を出てった。

 

アオバ…私と同じグラモスの鉄騎だった人…星核ハンターになって銀狼とペアを組んでいる。

「……どんな任務だろ。」

アタシはぼそっと呟いて、銀狼達が待っている集合地点に向かうことにした。

 

「………とある星で星核の反応があったわ。アオバとホタルはその星核の確保よ。」

「…初任務ですか。」

アオバが少し嬉しそうに言う。それを見たカフカは微笑みながら頷いた。

「銀狼。サポート頼めるかしら?」

「任せて。」

銀狼がサムズアップして頷いた。

その後ミーティングが終わり、アタシはアオバと共に出る準備をしていた。

「…えっと…AR-26710さん?」

「ホタルだよ。今は。」

「ああ…じゃあホタル。なんか不安な顔してるけど大丈夫?」

「うん…平気だよ。」

「そうは思えないよ。銀狼が心配してたよ?最近顔が曇ってるって。」

銀狼はなんでもお見通しなんだ。やっぱり凄いなぁ。

 

「…とりあえず、この任務が終わったらゆっくりしよう。リラックスも大事だし。」

「うん。」

そうして、アタシ達はサムを纏って、その星核の確保に向かうのだった……

 

 

 

 

 

〜翡翠視点.

 

「うーん。美味かった!」

 

俺はハンバーグと言う肉の料理を食べた。これは美味い。

現地で食べていたよりも遥かに美味い。

加工するだけでこんなに違うものなんだな。

 

俺は金を払い、そのまま外に出た。

「ん?」

俺は空を見上げると、二つの緑色の彗星を見つけた。

見覚えがあるなと思ったら、サムが飛行する際に出てくる粒子だった。

 

「…まさか俺以外にも生き残りが?」

そう考えると少し嬉しくなる。あの惨状で生き残った奴が居るんだな。

「…でもまだ安心できないな。少し隠れるか…」

俺は急いで近くの森に隠れた。

 

……………

 

「ここなら安心でしょ。」

俺は森の中に隠れ、水を飲む。ここは空気が美味しいな。

しかし……

 

「!!」

俺の目の前にサムがライダー着地してきた。

炎を辺りに飛び散らせながら、ゆっくりと立ち上がった。

すると後からもう一人のサムもブーストを吹かしながらゆっくり降りてきた。

「ん?あいつら…」

「「!」」

サムが俺の姿を見て少し困惑と動揺が見えた。

するとサムが変身を解除してそこから可憐な美少女が出てきた。

 

「あ、お前はAR-26710!」

「あ…あなたは…」

26710は明らかに動揺していた。

それを見たもう一人のサムも変身を解き、俺に近づいてきた。

「まさか…俺たち以外にも生き残りがいたんだね。」

「お前は?見た事ないタイプだけど。」

「ああ、俺はAR-40719。今はアオバと名乗ってる。で、そっちのAR-26710はホタルという名前でやっている。」

なるほど、二人もちゃんとした名前を貰ったんだな。

「で、君は?」

「俺はAR-37564。今は翡翠と名乗ってる。」

「ああ。で、君はなんでここに?」

「散歩かな。」

「そっか……で、ホタル大丈夫か?」

「うん……大丈夫。」

26710はさっきから元気がないように見えるが、何かあったのだろうか?

「……生きてたんだね。」

「ん?ああ。俺もびっくりしたよ。」

すると、ホタルが俺の手を握ってきた。

「…翡翠。着いてきてくれないかな?」

「え?いきなり?」

俺はホタルに連れられてとある基地に辿り着いた。

 

「…何処ここ?」

「今の私の家。」

ホタルは少しトーンの低い声で歩く。俺も辺りを見回しながら歩き続け、広場に出た。

「カフカ。連れてきたよ。」

「あら、ホタル。意外に遅かったわね。」

「………」

「おかえりー。」

 

出迎えはどれもこれも個性的なメンバーだった。

目隠しだったり、フーセンガム膨らましてる奴だったり、ずっと微笑んでる奴だったり…

 

「えっと…ホタルの仲間は個性的だなぁ?」

「…とりあえずここに座って。」

「あ、はい。」

俺はホタルに言われるがままソファに座った。

 

「…えっと…なんで呼ばれたんだ?」

「…とりあえず話を聞いとけって。」

アオバからそう言われて、俺は星核ハンターと話し始めた。

…正直内容は覚えてない。いきなりだった為話が入ってこなかった。

 

「………つまり、彼を星核ハンターに加入させたいわけね。」

「そう。」

「……………」

「…いいわ。ホタルがそう言うのなら。」

「あれ」

 

どうやら俺は星核ハンターになったようだ。突然過ぎて更に困惑してしまう。

「………」

さっきから目隠れの長身のおっさんがずっと黙っててちょっと怖い。

「ま、まあ…よろしく。」

 

 

 

 

 

………………

 

 

そうして数週間後。

俺の部屋の前にダンボールが置かれていた。

そのダンボールを開けると、中から注射器らしきものが二つあった。

 

『エントロピー克服剤です。それを使えばロストなんちゃらをなんとかできますよ。その代わり暫く熱が酷くなりますけど。』

デクターからその手紙とポテチとコーラとその克服剤が二つ入っていた。

「うーん…どうしようこれ…」

 

これがあればホタルとアオバはなんとかなる。……と思いたいが、あの怪しげな奴の物だ。何があるか分からない。

「…ひとまず相談してみるか。」

俺はホタルとアオバを呼んでこの事を話した。

「これは……」

ホタルがこの克服剤を見て、少し表情を変えた。

「これを使えば…アタシ達はロストエントロピーをなくせるんだよね?」

「さあ、あのおっさんが作った奴だし……何か副作用があるかもしれない。」

「……」

ホタルがじっと克服剤を見つめる。そして、決心したのか、その注射器を手に取り、自分の腕に刺した。

「お、おい!?」

「はあ…はあ…これで、アタシも……」

ホタルが苦しそうにして、そのまま倒れてしまった。

「ホタル!」

俺は急いでホタルの体を支える。体が燃えるように熱い。これはやばい。

「ちょ、銀狼!」

俺は銀狼を呼んでホタルの体を調べて貰った。

 

「確かにホタルの細胞が徐々に人間に戻ってる。その薬は多分本当にロストエントロピーをなんとかする克服剤みたいだね。」

「アオバ、お前も使うか?」

俺は注射器をもう一本取り出してアオバに渡した。アオバはすぐに自分の腕に刺した。

「うっ…これで俺たちは暫く動けない。任務は頼めるかい。」

「ああ、任せろ。」

俺はアオバを休ませ、そのまま初任務へと出掛けるのだった…

 

 

 

 

〜ホタル視点.

 

「…あれ……」

アタシが目を覚ますと、そこは医務室のベッドの上だった。

「おはようホタル。体の調子はどう?」

「銀狼……」

アタシは体を起こす。少し怠いが、これは克服剤のせいだろう。

「銀狼……あれは何?」

「……私もよく分からないよ。ただ、ホタルとアオバのロストエントロピーをなくせる薬なのは本当みたい。」

「ロストエントロピーの……」

アタシはその注射器で刺されてから暫くして、体に何か力を感じたのだ。それがロストエントロピーを消す感覚だった。そのおかげで、人間に戻ってこれたわけだけど……

「睡眠を取るってこんな感じなんだ。」「ちょっと、ちゃんと休んでよ。」

 

そしてアタシは再び眠りについた。初めての感覚に襲われ、アタシは期待と不安でいっぱいになるのだった…

 

 

 

 

 

〜アオバ視点.

 

「んん…」

「おはよ。」

「銀狼か…」

俺は目を覚ますと、銀狼が椅子に座っていた。

「…俺の体どうなった?」

「…凄いね。副作用は酷い熱と筋肉痛。細胞がもう私たちと同じ人間になってるよ。」

俺は銀狼にデータを見せて貰った。

確かに細胞が徐々に変化してもう人間に近い体だ。

「凄いな。もう毎日サムを着なくていいんだな。」

「確かに、でもサムが二人いるの紛らわしいよね。」

「…ふふっ、確かにそうだな。」

「……レイジアン工業に私の知り合いがいるんだ。その人にアオバ用の装備を作って貰ったら?」

「いいかもな。かっこいいのがいいな。」

俺と銀狼は話し合いながら、装備のことについて話し合った。

少しミステリアスで何を考えているか分からない奴という印象があったが、話してみると意外に気が合うのだった。

 

「そうだ。あなたゲームできる?」

「…うーん…あんまり嗜んだ事は無いな。」

グラモス鉄騎は娯楽が許されなかった為、ゲームとかやった事ないのだ。むしろどんなのか気になる。

 

………

「おー凄い。ゲームやった事ないのにNPCLv9に勝てるんだ。」

「余裕だよこれぐらい。」

俺は銀狼に連れられてそのゲームというのを初体験した。

しかも、一番難しい奴らしいが、別にそんなだった。

「…アオバ才能あるのかもよ?」

「そうかなぁ。こんな可愛い子に褒められると嬉しくなるな。」

俺がそういうと銀狼は黙ってしまった。

「ふ、ふーん…そ、そうなんだ。」

「?」

俺は首を傾げるが、まあ気にしないでおくか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜翡翠視点.

 

「ここか…」

俺は初任務の場所に辿り着いた。

するとカフカから連絡が入ってきた。

『いいかしら?目標はこの博物館にある星核。一番奥にあるわ。』

『私もハッキングで支援するから、頑張ってね。」

 

「おう。」

俺は準備運動を済ませて、施設を見る。

大体東京ドーム0.5個分とかなり大きめ。建物の高さを見るに1階までしかないと考えられる。

…そして、博物館にしては警備が多過ぎる。確実に何かがあるという証拠だ。

『翡翠。突入ルートを送るから、その通りにやってくれる?』

「了解した。」

 

スマホを見てルートが送られてたのを確認した。

「よぉし!行くか!」

 

そうして俺は、思い切りジャンプして博物館に突撃した。

『あ、一応言っとくけどバリアがあるから空中からは侵入できないよ。』

それが通信機から聞こえたと同時に俺はバリアに激突した。

そしてゆっくりと滑り落ちた。

 

「そ、それを早く言え…」

 




【登場人物・用語】

・翡翠/AR-37564
グラモス鉄騎の生き残り。星核を宿してロストエントロピーを克服した。本編と違って髪の毛に灰色、翡翠色が少し混じっている。戦闘センスはずば抜けており、カフカ以上という噂。
現在の懸賞金5億円

・ホタル/AR-26710
グラモス鉄騎の生き残り。今回のメインヒロイン。グラモスを滅ぼしたのち、星核ハンターに拾われた。
現在の懸賞金21億円

・アオバ/AR-40719
グラモス鉄騎の生き残り。スウォームとの戦いで生き残り、星核ハンターに拾われた。
現在の懸賞金5億円

・マルチギミックサック
デクターから翡翠に渡された武装。様々な武器に変形可能。

アナザーifルート・一作目

  • ブローニャルート
  • 符玄ルート
  • トパーズルート
  • ホタルルート
  • ルアン・メェイルート
  • 三月なのかルート
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