【本編完結】開拓者のとある物語   作:サツキタロオ

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「遂にホタルも律者化して、いよいよ敵なしって感じがしてきたな!」

「でも…なのか…少し様子が変だったけど…大丈夫かな…」

「……まあ、今は気にしても仕方ないよな。きっと良くなるさ!」

「という訳で第71話、始まるぜ。」


episode.71:運命のその先へ

 

〜なのか視点.

 

ピリッ…ペリッ…

 

「あ…まただ…」

ウチは絆創膏を貼って顔のヒビを隠した。

最近になって、ヒビが更に酷くなった。

……薬の効果ももう効きづらくなってるのに…。

「…」

胸に触れると鼓動が早まっている。星核の影かな…少息苦しい感じもする。

 

「なのか、大丈夫?」

ふと隣からホタルに声をかけられた。

「あ、ホタル…ウチは大丈夫だよ。」

「そう…?なんだか不安そうな顔してるから…」

ウチは空元気を出して微笑む。

ホタルは心配そうにウチを見つめていた。

「…ねぇ、ホタル。」

ウチはそんなホタルに自分の胸を指差す。

そうするとホタルも胸に手を当てて、少しだけ目を見開いた。

ウチもホタルの様子が変わってることには気づいてた。

 

「……困ったら相談に乗るからね。翡翠やゼーレさんだっているから…」

そう言ってホタルはその場を離れた。

ウチも続くようにその場を去ろうとした。

すると、翡翠とすれ違った。

「おはよ、なのか。」

「おはよ、翡翠。」

挨拶されたからし返した。

翡翠はウチの顔を見ると、少し困惑した顔を浮かべた。

「…大丈夫か?なんか苦しそうだけど…」

やっぱり気づかれた。

「疲れてるだろ。目を見りゃ分かる。」

翡翠に目を見られたら嘘をついているのが丸わかりだ。

ウチは翡翠を部屋に入れて、相談することにした。

 

「実は…最近、星核の鼓動が強くなってるの…薬もあんまり効かなくなってきてて…」

ウチは悩みを翡翠に打ち明けた。

「……姫子さんとかヴェルトのおっさんとかには相談したのか?」

「うん、少しだけね。」

それを聞いて、翡翠は少し考え込むように俯くとウチの手を取った。

「安心しろ。何があっても俺が守ってやるよ。」

そう言って、翡翠はウチの頭を撫でた。

「…翡翠…」

「そんな不安そうな顔するなよ。俺がついてるから。」

「うん、ありがとう。ちょっと気持ちが晴れたよ。」

ウチは安心の笑みを浮かべると、翡翠も安心したように笑った。

すると、ドタドタと星と御影が入ってきた。

「翡翠、三月!ちょっと付き合ってくれないか?」

「ん?」

「人工律者どもが宇宙ステーション「ヘルタ」に向けて進行中だ。すぐ行くから準備しろ。」

「分かった。なの、行けるか?」

「うん。」

 

そうして、ウチらは宇宙ステーション「ヘルタ」へと向かって行った。

 

 

………………

 

〜三人称視点.

「ハッハッハッ!進め進めー!」

ダガーギンと新たな人工律者が量産型人工律者を引き連れてやってきていた。

「…この銀の律者…トゥ・オブ・ロー。見事デクター様の命令を完遂してみせましょう。」

 

トゥ・オブ・ローとダガーギンはそのまま居住区に向かおうとした。

しかし、空から雷撃とユニットによる突撃で薙ぎ倒される量産型たち。

二人が宇宙に目を向けると、翡翠達が速やかにやってきているのが見えた。

「ダガーギンに…新しい人工律者か!」

「そっちはドリル尽くしみたいだな!」

御影と翡翠はダガーギンとトゥ・オブ・ローを睨みつける。

「御影、ドリル野郎は俺がやる。お前はあのダガーギンを頼む。」

「分かった!」

御影はトゥ・オブ・ローに、翡翠はダガーギンに攻撃するべく、それぞれの相手に向かって行った。

「フン!このダガーギン様に敵うと思うなよ!」

ダガーギンが手から尖った岩を飛ばしてきた。

翡翠は軽々と岩を斬り落とす。

(今の攻撃…)

「次はこいつだ!」

ダガーギンは水流を出して、翡翠を流そうとする。しかし、翡翠は翼の雷撃で水流を消し飛ばした。

(やっぱ見た事ある、この攻撃達…!)

「ええい!ならこれでどうだ!」

ダガーギンは水銀を生み出して翡翠に向けて飛ばしてくる。

翡翠はそれを軽々と回避した。その時、翡翠の疑念は確信に変わっていた。

「お前の能力が分かったぜ!お前、他人の能力を使えるんだろ?」

「その通り!俺の能力は攻撃を模倣する能力!だからこんな事もできるんだぜぇ!?」

ダガーギンは雷撃を手に込めて、翡翠に向けて放った。

回避しようとするが、虚しく当たってしまう。

「ぐっ…」

「ギャハハ!そのまま黒焦げになっちまえー!」

翡翠は剣を地面に刺し、電流を地面に逃す。

「ほう?中々賢い考えだな?」

 

「翡翠!」

御影は咄嗟にカオススピアをダガーギンに投げ、ダガーギンはそれに命中して電撃を解除してしまった。

「今だ!」

翡翠はレールガンを撃ってダガーギンを吹き飛ばし、ディスラプターを展開して極細の光線でダガーギンの体を貫く。

「グギャアアアア!!」

ダガーギンはそのまま真っ二つにされた。

「う……くそ!覚えてろ!」

ダガーギンはそう言い残して爆発し、宇宙の闇へと消えていった。

「よし!」

 

一方でトゥ・オブ・ローと交戦していた御影。

「ドリルなんぞに!」

御影は柄をライフルに連結させ抜刀してエネルギーブレイドと自前の刀を持ってトゥ・オブ・ローとぶつかり合う。

「その程度の攻撃でこの私に敵うと思うな…!」

「それはどうかな?」

御影は背中のユニットを外し、先端部のビームブレイドとウイング部のビーム刃を展開したままトゥ・オブ・ローに斬りかかる。

トゥ・オブ・ローは咄嗟に回避したが、右腕を斬り落とされた。

「ぬぅ!?」

「オラァ!」

御影は蹴りを入れ、トゥ・オブ・ローを宇宙に蹴り飛ばす。

「ゼーレ!」

ゼーレに呼びかけ、すぐさま槍をレールガンに変形させモジュールを連結させて狙いを定める。

「星が砕け散る様を、見た事があるかしら?」

「見た事ないのなら…死ねッ!!」

 

そう言ってレールガンを発射し、トゥ・オブ・ローに直撃させる。

「で、デクター様…!申し訳ございません…!」

そう言ってトゥ・オブ・ローは蒸発して倒された。

「よっしゃ!」

「ナイスアシスト、御影。」

「ゼーレもな。」

そうしてホタルやアクセル、星となのか達も量産型を蹴散らした。

「これで全部か?」

溜息を吐いて安堵したアクセル。しかし、謎の殺気を感じ、振り返った。

そこには不敵な笑みを浮かべたデクターとディペクトが居た。

「おやおや、どうやら私の作った人工律者…全て倒したようですね。」

「へっ!その通りさ!残るはお前らだ!」

翡翠は剣を二人に向ける。

「面白い…ならば…」

デクターはユナイト形態に変身して、体からオーラが溢れ出した。

「ふっふっふっふっふっ…」

デクターは仮面を引き剥がし、溢れ出てくるエネルギーを取り込んだ。

 

「!?」

デクターの姿は、体の各所に昆虫の脚のような物を生やした生物的な姿をしていた。

 

「どうですか?これが私の最終形態というやつです。」

「な…なんだその姿…」

「人工律者のデータとあなた達の戦闘情報を取り込み、私好みのカスタマイズを施した、まさに究極体といえる存在でしょう!」

「早速…試してみましょうか…」

デクターは手を伸ばし、複数のエネルギー波を飛ばしてきた。

翡翠達は警戒するが、エネルギー波は翡翠達を攻撃せず、後ろに向かっていった。

 

「まさか…!」

「!」

エネルギー波はなのかに向かっていった。

「あっ…」

なのかは避けられず、そのままエネルギー波に貫かれた。

「なのか!!」

「ひ、すい…」

なのかは事切れたかのようにその場に倒れてしまった。

 

しかし、デクターはなのかに攻撃した直後、背部の脚を伸ばし、ゼーレとアクセルを壁に叩きつけた。

「…な、なんてパワーだ…」

「…」

翡翠はデクターを睨み、激昂した勢いそのままに突撃した。

 

「てぇめぇぇぇぇぇぇ!!!!」

 

デクターはすぐさま防御する。

「ぬぅ……!?」

デクターは翡翠の攻撃に吹き飛ばされ、壁に激突した。

更に雷撃を当て、そのままレールガンをデクターに撃ち込んだ。

「ぐおおおお!?」

デクターは翡翠の猛攻を喰らい、そのまま膝をついた。

「や、やりますね…流石にまだ慣れていないようですね…」

「ここは…退くとしましょう…」

デクターはそう言ってその場から消えた。

翡翠は武器を放り捨ててなのかの元に走った。

 

 

………………………………

 

「なのか!」

翡翠はなのかを抱きかかえる。

「おい!しっかりしろ!」

翡翠はなのかの体を揺する。

それを見た御影達も側に近寄ってきた。

「三月!」「なの、しっかりして!」「三月!!」

皆がなのかを呼びかける。しかし、なのかからの返事は無かった。

「……ルアンのところに連れて行こう…」

翡翠はそう言ってなのかをお姫様抱っこした。

 

そして六人は急いでルアン・メェイの元に向かって行った……

 





なのか…
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