【本編完結】開拓者のとある物語   作:サツキタロオ

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episode.82:開拓者たちの物語

 

「…」

姫子はアルバムを見ていた。

その様子を見ていたヴェルトが話しかける。

「何を見ているんだ?」

「三月ちゃんが今まで撮ってきた写真を見てたの。」

「…随分と沢山撮ったんだな。」

アルバムは通常の2倍ぐらい分厚くなっていて、もうアルバムには入りきらない程だった。

 

「そういえばなのかと翡翠は?」

「三月ちゃんは一人でオンパロスに行っているわ。なんでも観光したいんだとか。翡翠は暇だから丹恒の部屋に行っているわ。」

「そうか…なのか一人では不安だな。」

「大丈夫よ。三月はこの旅の中で自立できるぐらいには強くなったわ。きっと大丈夫よ。」

姫子はコーヒーを飲んでそうニコニコとしていた。

 

 

 

……………………………

 

 

〜なのか視点.

 

「へー…オンパロスでは見たことないのがいっぱい!全部撮ってやる!」

ウチはカメラを持って写真を撮る。

戦いが一段落して、ようやくウチらにも安寧の時が訪れた。

こうやって戦わないのも随分久しぶりな気がする。

「うーん。にしても翡翠も来たらよかったのに。こういう時は彼女の動向は気になるんじゃないの〜!?」

ウチは翡翠に怒りながら風景を写真に収めていく。

 

すると、遠くから何か戦っている音が聞こえてきた。

「…?」

なんだろうと思い、遠くに耳を傾ける。

数は3。それに襲われている人が3人もいる。

ウチはカメラをしまって急いでその元に向かう。

 

……………………………

 

その場に向かうと、知らない怪人に二人の女の子に一人の女性が襲われているのが見えた。

どういう事…?既にデクターは倒したからレギオロイドは現れない筈…もしかしてまだ生き残ってた奴が…?

 

考えても仕方ない…ウチは敵に向けて走って一体蹴飛ばした。

蹴り飛ばされた怪人が地面を転がる。ウチはすぐに構えを取った。

「大丈夫!?怪我とかしてない?」

二人の女の子と女性が怯えながらも頷く。

「あ、あなたは…」

「ウチは三月なのか。今後ともご贔屓に。」

ウチは紫色の少女に挨拶して、怪人に再び視線を向ける。

見た感じ、レギオロイドではなく、人工律者でも無さそう。反物質レギオンでも無い別の敵。

 

「…ちょっと本気出しちゃおっかな。」

ウチは武装を展開して双剣を抜刀して構える。翼のドラグーンを分離させて光翼を展開する。

「じゃあ、行くよ。」

ウチは深呼吸して一瞬にして怪人を囲い込む。

 

10秒。

 

9秒。

 

8秒。

 

7秒。

 

6秒。

 

ウチは止まる時間の中、目にも止まらぬ速さで敵を切り裂いていく。

 

3…2…1…

 

ウチはブレーキをかけて、その場に止まる。

 

すると、止まった時間は動き出し、怪人は即座にその場に灰化して崩れ去った。

双剣を納めて三人の元に近寄った。

 

「大丈夫?あの怪人たちはウチが倒したから!」

「あ、ありがとうございます。…紹介が遅れました。私はキャストリス。右の方がアグライアさん、左の方がヒアンシーさんです。」

右にいる金髪の女性がアグライア、真ん中の神秘的な子がキャストリス、左にいるシスターみたいな子がヒアンシーという名前らしい。

「どうしてあんなのに襲われてたの?オンパロスってあんな奴らが常に襲ってきてる?」

ウチはそう聞くと、三人は首を横に振った。

「私達は明日の夜ご飯の食材を買いに行っていたら、突然あの怪人に襲われて…」

「そっか…一体誰が…」

ウチが考え事をしていると、後ろから矢が飛んできた。

防御が遅れてしまったが、アグライアが剣で防御してくれた。

「…誰!?」

振り向くと、異空間が開いており、そこから見知った顔が現れた。

「…!?!?う、ウチ!?」

そこにはウチに似通った姿の少女が居た。髪は白髪、目は金色で、服も宗教の服装で無表情を貫いている。

「ふーん。ウチが作ったバムドを倒せるぐらいには強いみたいだね。」

「…?バムド…さっきの敵?」

 

 

〜三人称視点.

なのかに似た少女は武器を展開して、歩いてくる。

「み、三月さん…」

「大丈夫。任せて。」

なのかはそう言って蛇腹剣を持って少女に攻撃を仕掛ける。

少女も鋭い刀剣を持って襲いかかってきた。

「くっ…!」

激しい斬撃と共に衝撃波が起き、クレーターが辺りに出来上がる。

「遅い。」

「うわっ!」刀剣の斬撃に押され、蛇腹剣を双銃にして激しい銃撃を起こす。

しかし少女は弾丸を切り裂き、なのかは予想よりも苦戦する。

手に氷の力を溜め込み、少女に向けて放つなのか。

少女も手を伸ばして炎エネルギーを放った。

「…ッ」

なのかは少し後退る。

その様子を見ていたキャストリス達。

「キャ…キャストリスちゃん!なのたんの援護できる物無い!?」

「え!…そう…ですね…」

キャストリスは何か無いかと袋を漁る。

すると、一つのラー油の瓶があった。

「あ、これなら!えーい!どうにでもなれー!」

キャストリスは力強く瓶をぶん投げた。

瓶は少女の足元で割れ、少女は体勢を崩した。

「なっ…」

「今だ!」

なのかは剣を抜き、そのまま一気に居合切りを放つ。少女は膝をついた。

「……くっ…今日は都合が悪いみたい。」

少女は再び立ち上がると、なのかの方を見つめる。

「…次会う時は。あなたに裁きを下す。」

そう言って彼女は消えてしまった。

 

「……………なんだったんだろう。一体…」

 

 

……………………………

 

夕方。なのかはキャストリスからラー油を貰った。

「あ、ありがとう。」

「いえいえ。三月さんでしたっけ…次会う時は何も無かったら良いですね。」

「ううん。気にしないで。そろそろみんな心配してるだろうし、ウチ行くね!」

ウチは翼を展開して、キャストリス達に手を振りながらその場を去っていった。

 

 

 

 

(にしても、あのウチに似た少女は一体誰だったんだろう。)

疑問は残るものの、ひとまず一件落着だったからよしとしよう。と考えるなのかだった。





唐突な展開体に悪い。
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