〜荒霜視点.
「どうも星穹列車の皆サン。A.K.A乱破です。」
「よう翡翠。遊びに来たぜ。」
「お、巡海レンジャーの二人。よく来たな。」
俺と乱破は翡翠の元に遊びに来た。ラウンジですら結構でかいし広いなここ。
「今日は何しに来たんだ?暇じゃないだろあんたら。」
「いや、実は暇ができてな。拙者達は羅浮に向かう為に列車に乗り込んだのだ。」
乱破がそう言うと翡翠ははえーっという顔をした。
「なんで羅浮に?」
「星天演武典礼という大会があるって聞いてな。俺らは参加しに行くところなんだ。」
「おー、あんたらも参加するのか。だったら敵同士になるな。」
翡翠はニヤッと笑う。俺、こいつとはあまり戦いたくないなぁ。めちゃくちゃ強いから。
「あ、乱破さんに荒霜さん!おはよー。」
「お、三月殿!久しぶりだな!」
乱破と三月が手を握り合って再会を喜んでいる。そんな絡みあったっけ。
「そう言えば二人は大会に出るのか?」
「拙者達は出るぞ。優勝を目指して精進中だ!」
乱破は自信を持った顔でドンッと胸を叩いた。
「三月殿は出るのか?」
「うん!翡翠を倒すぐらいには強いなりたいなー。」
ジト目で翡翠を見つめる三月。それにそっぽ向く翡翠。
「…ま、ひとまずは休息だ。三月殿、漫画を読ませてくれるとの約束だったな?」
「うん!こっちだよ!ウチに着いてきて!」
そう言って三月は乱破を連れてラウンジの奥の部屋に案内していった。
「楽しそうだな。」
「ああ。」
俺と翡翠はゆっくりと資料室に向かう。
「俺、乱破の昔の事聞いたことあるけど、今は楽しそうにしてて良かったよ。」
「そっか。」
俺がそれを言うと、翡翠も窓を見て話し始めた。
「作られた人間ってさ。最終的にどうなると思うよ。」
「なんだよ急に。」
「いいから。」
俺は少し考えてから答えた。
「うーん…。死ぬのかな。多分、今は幸せな毎日を送っているけど、それがいつか終わりが来ると思うんだ。」
「そうか。」
「んで、その時お前や乱破はどうするんだろうなって。」
俺がそう言うと、翡翠は少し考えてから言った。
「さあな、少なくとも、俺は満足するまでは生きるつもりだ。」
「そっか。」
翡翠は、相変わらず感情が読めない顔をしているが、それでも、今の俺はそれで良かった。
「さて、そろそろ行こうぜ。」
「ああ。」
俺と翡翠は資料室に向かった。暫く本を読み漁って、翡翠も満足したのか、ラウンジに戻った。
「あ、荒霜に翡翠!何処行ってたのさ。」
三月が出迎えてくれた。乱破は今だに漫画に夢中のようだ。「ちょっと資料室に。」
「そう?あ、翡翠。ちょっと表情暗いけど大丈夫?」
「ん?そうかな…」
「うん。翡翠が元気じゃないと、ウチもなんか嫌だなー。」
三月は翡翠に笑いかける。翡翠は下を向いて、三月の頭をわしゃわしゃと撫でた。
「んにゃー!何するのさ!」
「ごめんごめん、ちょっと元気出たよ。」
翡翠がそう言うと、三月は嬉しそうに笑った。
「えへへ、じゃあ許したげる!」
「ありがとなのか。」
俺は乱破の隣に座ってニヤニヤしながら翡翠達を見つめた。
「む?どうした、そんなにニヤニヤして。」
乱破が気になったのか、俺に話しかけてきた。
「いや?本当に三月は翡翠が好きなんだなって。」
「うむ。あの二人の表情、楽しそうではないか。」
「ああ。」
俺は、とても幸せそうな顔で翡翠と話してる三月を見て、思わず笑みをこぼした。
「あ、そうだ!荒霜に乱破!大会まであとちょっとだけどさ、一緒に特訓しようよ!」
三月が突然そんなことを言い出した。
「お?いいぜ。」
俺がそう言うと乱破も頷く。
「よし!じゃあ早速行こう!」
そう言って俺と乱破の手を引っ張っていく三月。翡翠はそんな俺達を見ながら先走っていた。やっぱり早いなあいつ。
そしてその後の鍛錬で三人で翡翠と戦ったが無惨にボコボコにされてしまった。