なおイベントのストーリーとは95%違います。
星天演武典礼:第一幕
『招待状 星天演武典礼 開催』
『この前はトラブルが発生し、一時的に中止になっていましたが、本日から準備が整い、演武典礼を開催しますので、開拓者の皆様には是非参加していただきたい。』
俺たちの元に、このような手紙が届いた。
「なるほどな…」
「確かにこの前は邪魔が入って、予選しかできてなかったもんな。」
「つまり、今日からちゃんとした演武典礼が始まるんだね!」
なのや参加できていなかった御影、アクセルやゼーレ達は少しウキウキになっていた。
「丁度いいや、腹痛で出られなかった分、暴れてやる。」
そうして、俺たちはすぐに羅浮に向かい、競鋒艦に辿り着いた。
「お〜…精鋭がいっぱいいるね!」
なのかが目を輝かせて辺りを見回している。
確かに、強そうなのがいっぱいだ。
しかも、見知った顔馴染みも沢山いる。
「あら、翡翠!」
声がして振り返ると、符玄が近寄ってきた。
「符玄!久しぶりだな!なんでこんなところに?」
「あら、私はただの観客よ?翡翠という大好きな選手を応援しにきただけ。」
「…そ、そこまで言われると照れるな…しかも…何そのうちわ…」
符玄が持っているうちわは『翡翠!』と書かれたうちわだった。
「これは『翡翠ファンクラブ』で作ったグッズの一つよ。」
「いつの間にファンクラブが!?」
「ちなみに会員数は1682人よ。」
「多いなぁ!?予想付く人は割と居るけども!!」
俺は溜息を吐いた。なのの方を見ると、鼻歌を歌いながら目を逸らしている。
「因みになのかが最初の会員よ。」「だろうねぇ!!」
俺は少し疲れて、叫んだ。
「…落ち着いてください翡翠。お菓子食べますか?」
「ルアン?お前もここに?」
「ええ、あなたの戦いを見にきたのです。」
そう言ってルアンはお菓子を小動物かのように食べ続ける。
「…そういえば、トーナメント表を見ましたか?Aブロックの第一回戦は翡翠ですよ。」
俺はルアンに連れられてトーナメント表を見る。
【Aブロックトーナメント表】
第1試合・翡翠VS彦卿
第2試合・黄泉VS青雀
第3試合・アクセルVS雲璃
第4試合・ゼーレVSトパーズ
「彦卿とかー…」
「雲璃か…大剣対決ってやつだな。」
「トパーズ…あのカンパニーの女か…」
俺とアクセルとゼーレだけしかトーナメント表に書いてなかったが、他の仲間はどのブロックなのか気になって聞いてみた。
「みんな、ブロックはなんだ?」
「ウチ、Bブロック!」「アタシも。」
「俺はCだ。」
「私Dブロック。」
なのとホタルはBブロック、御影はCブロック、星はDブロックだった。
見事に全員がそれぞれ違うブロックになったな…
「…翡翠。勝つのは僕だからね。」
「彦卿か…悪いが、勝つのは俺だからな。」
「…ところで、ルールは知ってるのかい?」
「え?あ…知らん…」
俺はルールを思い出そうとするが、よく見てなかったから覚えてない。
「簡単だよ。相手が気絶するか、降参と言うまでやるかのどっちか。」
「…ふーん…簡単だな。でも、勝つのは俺だからな。」
『まもなく…Aブロック第一試合が始まります。選手は速やかに会場に向かってください。』
「…ま、結果はスタジアムでな。」
そして彦卿と俺は会場へと駆けて行った。
…三人称視点.
「さあみんな!遂に始まったぞ!星天演武典礼 第一試合の開幕だッ!!」
大歓声が会場に響き渡り、眩しい太陽が翡翠の瞳に入ってくる。
「第一回戦!青コーナー!雲騎軍最強の戦士!彦卿!」
「『羅浮』雲騎驍衛彦卿、ご指導よろしく!」
彦卿が会場に出ると、観客の歓声は更に大きくなった。
「赤コーナー!羅浮を救った英雄!翡翠!」
「勝つからなぁー!」
翡翠が会場に出ると彦卿と同じような歓声が広がった。
「…遂に始まったな。彦卿。」
「ああ、この前は油断してデコピンで負けたけど、今度は負けないよ。」
「さあ!試合開始ィ!!」
ミスターフク郎の声と同時に、彦卿は剣を抜いて走ってきた。
「お前相手には…剣はいらない!」
翡翠は拳を握って、彦卿の顔に一撃入れる。
「くっ…」
顔を押さえた彦卿にすかさず連続でパンチを繰り出していく翡翠。
「どうした!さっきの威勢は!」
(くっ…僕と翡翠の間には絶対に埋まらない差がある…!)
「今だ!」
「くっ!」
翡翠は彦卿の腹に蹴りを入れ、彦卿はそのまま床に叩きつけられた。
彦卿は動こうとしたが、限界が来たのかそのまま起き上がらなかった。
『なんと一瞬!彦卿動けない!試合終了!勝者翡翠!』
「よっし…!」
翡翠は勝ち、静かにガッツポーズを取った。
担架で彦卿が運ばれていき、翡翠は控室に戻って行った。
「翡翠!流石だな!剣を使わない舐めプで勝つなんてな!」
「言い方!」
御影の少し悪意のある言い方にツッコミを入れる翡翠。
『まもなく…Aブロック第二試合が始まります。選手は速やかに会場に向かってください。』
「次は…黄泉…って人と青雀か…」
「青雀は分かるけど、黄泉って誰だろ?」
「ま、どっちが勝っても、俺が勝つけどな。」
自身げに言う翡翠。そうしている間に青雀達が会場に出た。
『さあ!第一回戦の余韻を残しながら、第二回戦の開幕だッ!!』
先程のように大きな大歓声が上がる。
そして会場に二人が入ってきた。
『青コーナー!太卜司の有名雀士!サボりで有名な青雀!』
「太卜様ー!朱雀ー!私勝つからねー!」
「あいつ…何してんのよ…」
符玄は少し苦虫を噛み潰した顔をした。
『赤コーナー!一体何処から!?ミステリアスな美女!黄泉!』
「…黄昏…一体何処に…」
黄泉は誰かを探すようにキョロキョロする。
「…いや、後にしよう。…ところで、あなたが私の相手か。」
「…あーうん。そうだよ。相手になるからには、容赦しないから!」
青雀はトンファーを連結させてロングバトンにして振り回す。
黄泉は鞘を持ってジッと青雀を見つめる。
『試合開始!』
その声と共に青雀は至近距離でバトンを振り下ろす。
黄泉もそれに合わせて鞘でバトンを受け流した。
「はぁぁ!」
バトンを振り回し、黄泉に攻撃する青雀。
「っ……!」
その攻撃を難なくかわす黄泉。
『おっと!これは激しい攻防だ!』
「くっ……」
(……強い……!)
青雀は距離を取り、構え直す。
「…強いね…私よりも。」
「…それは褒めているのか?」
「さあ……でも、もう終わらせるよ!」
青雀はバトンを振り回しながら黄泉に向かって駆け出した。
「……はぁッ!」
「くっ…」
黄泉は鞘でバトンを受け流す。
「まだだ!」
青雀は連結している部分の一本を、振り下ろすのと同時に振り上げた。
「っ……!?」
『おおっと!これは凄い!』
その攻撃に黄泉は反応できず、そのまま攻撃を受けてしまった。
「はぁ……はぁ……」
「……強いな、お前。」
黄泉は立ち上がり、服に着いた埃を払うと、青雀に向かって微笑んだ。
「だが、勝つの私!雲竜!」
青雀がそう言うと何処からか雲の龍が黄泉に噛みつこうとする。
「っ!」
黄泉はそれをかわして青雀に攻撃しようとするが、雲竜は回避した方向に雲のブレスを吐き出した。
(派手な攻撃だ。しかし、弱点は見えた。)
黄泉は雲竜がブレスを吐く時、一瞬隙ができることに気づいた。
「終わり……っ!」
青雀はその隙に攻撃しようとするが、その攻撃をかわす黄泉。
「…今だッ!」
黄泉は刀を抜き、そのまま青雀に斬りかかる。
「あっ……!」
『おおっと!?これは黄泉が勝ったか!?』
青雀は床に倒れ、黄泉は刀を収める。
『試合終了!勝者黄泉!』
「危なかった…」
黄泉が青雀に背を向けて帰ろうとすると……
「……今度は負けないからね!」
青雀は立ち上がって黄泉にピースをした。
「……あぁ、また戦おう。」
黄泉は笑い、会場を後にしたのだった。
……………
「ふう…」
「青雀さん。お疲れ様です。」
朱雀はは青雀に水を渡した。
「ありがとう!」
「……残念でしたね。初戦敗退なんて。」
「いや、いいよ。私は朱雀応援するから!」
「…俺はCブロックだから、もう後です。暫くは観戦ですよ。」
「…次はアクセルと雲璃ちゃんか。」
青雀がそう言いトーナメント表を見つめる。
「両方とも怪力の持ち主、でも俺はアクセルさんに勝って欲しいですけどね。」
「どうして?」
「あの時は世話になりましたからね。」
『まもなく…Aブロック第三試合が始まります。選手は速やかに会場に向かってください。』
「お、始まりますね!観客席に行きましょう!」
朱雀は青雀の手を引っ張って、観客席に走る。
…………………
『Aブロックも大詰めだ!第三回戦が始まるぞ!』
『青コーナー!朱明の怪力少女!雲璃!』
『対する赤コーナー!ベルブルグの破壊神!そして開拓者たちの最年長!アクセル・フォン・シックザール!』
「アクセルさん。負けないからね!」
「…誰が俺のフルネームを…まあいいや、雲璃!手加減はしないからな!」
両者、大剣を持ち睨み合う。
『さあ!第三回戦!試合開始ィ!!』
司会の声と共に、二人は走り出して行った。
【Aブロックトーナメント表】
第1試合・翡翠VS彦卿
勝者:翡翠
第2試合・黄泉VS青雀
勝者:黄泉