「あー…いい湯だった。」
風呂上がりのアクセルはタオルを頭に被せながら部屋に戻ろうとしていた。
「ここでの生活も慣れてきたな。…でも戻らなきゃな。」
「…仲間と離れるのは寂しいと思うけど。でも、また開拓の旅に行きたいなー…」
アクセルは部屋に戻り、冷蔵庫からジュースを取って飲もうとしたところ…
カサカサカサカサカサカサ……
「?」
アクセルが下を見ると、そこには茶色いカサカサ動く虫がいた。
………
「ぎゃあああ!!」
「?アクセルの声?」
ゼーレはアクセルの叫び声を聞いて急いで走る。
「アクセル?」
ゼーレがその場に行くと、アクセルがガタガタと震えていた。
「ゼ、ゼーレ…」「何よ?」
「で、出た…なんか…出た…」
「はあ?何が?お化け?」
ゼーレは鼻で笑う。
「アクセルって意外に怖がりなのね。そんなのいるわけないじゃ無い。」
そしてゼーレはアクセルの部屋に入っていくのだった。
……
「きゃあああ!!」
「え!?なんだ!?」
御影は急いで声の元に向かう。そこにはプルプルと震えているアクセルとゼーレが居た。
「ねぇ、あんまり騒がないで。迷惑だよ。」
「た、たすけて…出たんだよ。」
「へ?」
「だから出たんだよ!茶色い虫が!」
それを聞いた星は理解して履いていたスリッパを取る。
「ゴキブリだね。大袈裟だなぁ。」
「俺たちあんなの見た事ないんだよッ!」
涙目でそう叫ぶアクセル。
「大丈夫。ゴキブリなんてスリッパで叩けば大丈夫だよ。」
「星ー!」「流石銀河打者ー!」
星はスリッパを持って部屋に入る。
ブーン…ブーン…
飛んでいたゴキブリが見え、星はドアを閉める。
「あれ?」
「ごめん…空飛んでた。怖い。無理ィ…」
そのまま星は涙目になりながら逃げてしまった。
「せぇぇぇぇぇぇぇい!」
「逃げるなぁぁぁぁ!」
「どうした二人とも。騒がしいな。」
「丹恒!」
丹恒は二人の前に立つ。アクセルはフラフラと立ち上がって丹恒の肩を叩く。
「丹恒…ゴキブリは好きか?」
「…この世の中に好きな者がいると思うのか?」
丹恒は部屋を見たあと再びアクセル達を見る。
「部屋にいるのか…なんとかしたらどうだ。」
「「絶対無理ッ!!」」
「てか…あんな虫見た事ないわよ。丹恒は無いの?」
「…ヤリーロⅥは比較的寒い地域だ。ゴキブリを見ることは珍しいのだろうな。」
「…でも…本で見たぜ?その…ゴキブリ…ってやつはあったかいとこに出るって…ベロブルグにはヒーターがあるから出ると思ったけど…」
「…そもそも寒すぎて出てこれないんじゃ?」
「そんな事はいい!丹恒頼む!倒してくれ!」
丹恒は溜息を吐いて槍を持って入る。
しかし、丹恒は入ってからすぐ戻ってきた。
「すまない…無理だった。」
「まじかよー!」
「あれ、まだやってたんだ。」
すると星がホタル達を連れてきた。
「…ホタル!頼む!虫!潰して!」
「え、やだ。」
ホタルはハイライトを消して、拒否してきた。
「…御影…」
「MA☆KA☆SE☆RO☆」
「御影はカイタクバスターを持ってゴキブリに向けて狙い撃つ。
「喰らえ!カイタクバスタ「待て待て待て待て待て待て!」
アクセルが御影を部屋から出す。
「…何やろうとしてんだ!部屋でそんなん撃ったら爆散するだろうがよ!」
そんな六人が部屋の前に集まっているのをなのかが面白そうに近寄ってきた。
「なーにしてるの?」
「なの!ゴキが出たんだ!頼む!」
「え、ええ!?ウチがやるの!?」
「お願い!なの!」
六人の要望に少し戸惑うなのか。
「ううっ…ウチ虫はあんまりだからなぁ…」
なのかがそう言うと他のみんなは涙目になる。
「うん!やってみる!」
なのは念押しされて部屋に入る。
カサカサ…
「ひっ…」
なのはビビって青ざめる。
「…うわぁん!でかいよぉ〜…!」
なのかは恐怖で腰が抜ける。
「なの!?」
「ごめん…腰抜けた…」
するとゴキブリはカサカサ動いて近づいてくる。
「ち、近づいてくるぞ!?」
「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
すると、翡翠が眠そうに近寄ってきた。
「ん?どした?」
翡翠はドアの前に近づいて、そこにいたゴキブリに目をやる。
「あ、ゴキだ。」
翡翠は冷静にティッシュを取り、ゴキブリをティッシュに包んでそのまま窓の外から捨てた。
そしてゴキブリのいた所にアルコールをつけたティッシュで拭いた。
「で?どした?なんか面白いことあったのか?」
七人はその場できょとんとする。
「あ、そうだ。Switch持ってきたからスマブラしようぜ!」
「………うん。」
そして八人はそのままスマブラをした。
その時、翡翠以外は少し虚無を見つめているような顔をしているのだった。
ヤリーロⅥはゴキブリは少なそう。
羅浮は多分いる。
ピノコニーは多分いない。