【本編完結】開拓者のとある物語   作:サツキタロオ

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ルアン編。ルアン・メェイ、倫理以外完璧なのかわいいかわいいね。


ifルート ルアン・メェイ編
episode.1:ビターな初恋


〜翡翠視点.

 

汗が止まらない。ナイフを持っている手が震えて上手く持てない。

 

「どうしましたか?」

 

標的は俺の様子を見てそう言い放つ。

彼女はルアン・メェイ。天才クラブ会員番号81番。

 

その美しい毛並みに、一目見て分かる美貌…そして何より…デカい胸…。

…うむ…俺はどうやら一目惚れをしてしまったようだ。この感情の昂り、胸の高鳴りはそうに違いない。

 

俺は彼女の首元に置いていた右手を退けて、そのまま立った。

「どうしたんですか?」

「いや、気にするな。うん。気にするな。」

落ち着け、俺。確かに彼女は巨乳で美しいが、ただそれだけだ。俺の恋心は揺るぎない……はずだろ?

「……何か言いたいことがあるなら言ってください?」

彼女がそう口にした瞬間、俺はナイフをしまって彼女の方を見る。

「いや、すまない。いきなり襲撃してしまって。」

「いえ…しかし、何故……」

「うーん……なんだろうな。」

俺は彼女に一歩ずつ近づく。それに合わせて彼女も一歩ずつ後退する。

「まあ、なんだ、一目惚れってやつかな?」

「なるほど。それで襲うのを辞めたと……?」

彼女はどんどん詰められた分を後退して距離を取るが、俺はその距離を詰める。そして彼女の背中が壁に当たるのを確認してから、俺は彼女の目の前に立つ。

「……っ!……あ……あの……」

彼女は少し怯えたように俺を見上げる。しかし、罪悪感が勝って俺はすぐに距離を取った。

「すまないな。取り乱して。……それに、勘違いして襲いかかってしまったし、本当に申し訳ない。」

「……いえ、別に構わないのですが……一つ聞いていいですか?」

「ん?ああ、いいぞ。」

「……どうして私に好意を抱いたのですか?」

ふむ……難しい質問だな。とりあえず見た目と胸は一番大きいが……それだと少し安直すぎるか?いや、でも俺は一目惚れをしてしまったわけだしな。うーん……まあ、ここは素直に答えるのがいいのか…

「胸…」

「はい…?」

「いや、すまん。言い方が悪かったな。なんというか、一目惚れというやつだ。」

「……なるほど……変な人ですね……。」

「ははは、よく言われる。」

さてと……俺は暗殺に失敗して多分、報酬は無し…困った…この先金が無いと困る…

財布を出して、一応中身を確認……うん。1万円だ。これでも最初の日に仕事した額よりも少ない……

「あの……」

「ん?どうした?」

「名前……聞いてもいいですか……?」

「…翡翠。」

「翡翠さん……ですね。」

俺は彼女の方を見た。すると、彼女も俺の方を見て、そして微笑んだ。その笑顔は、俺の心臓を高鳴らせるには十分なものだった……

「…しかし、どうしよ…このままでは生活が…」

俺は暗殺失敗で生活ができなくなる事を口にこぼしてしまった。

「生活が…どうしたんですか?」

「っ!……え?」

今なんと……俺の生活が〜ってところ聞いてたのか……?やばい、聞こえてたらどうしよう……変な目で見られていたらどうしよう……!俺は少し焦って彼女に何を言ってたのか聞き返してしまう。

「あ、えっとだな……その……」

いや落ち着け俺!何を焦る必要がある!?ただちょっと聞かれただけだ。何も気にする事はないだろう?そうだ。何も気にする事はないんだ。

「いや、何でもないぞ?」

「……そうは見えませんけど……?」

彼女は少しジト目で俺を見てくる。俺はすぐに顔を逸らした。

「まあ…そこまで気になるなら話す。今、金が無くて生活に困っている。」

「なるほど…」

彼女は少し悩んだような様子を見せた。そしてすぐに口を開く。

「なら……うちに来ますか?」

「……は?い、いいのか?」

いや待て。それは流石にまずいだろ。俺は暗殺者だぞ?そんな簡単でいいものなのか……?いやでも、行ったら生活の方は少し安定するかも…?

「ええ、いいですよ。」

彼女は微笑みながらそう言った。その笑顔に俺の心臓の鼓動は更に早くなる。

「そ……そうか……じゃあ、お言葉に甘えて……」

「その代わり、条件があります。」「……条件?」

俺はその言葉に少し不安を覚え、身を構える。しかし、彼女はその心配を払拭するようにすぐに話し始める。

「そう身構えないでくださいよ。簡単なことですよ?ただ、私の仕事を手伝ってほしいんです。」

「仕事……?」

「ええ、私はこの通り科学者です。一人で仕事を回すのは大変で助手を雇おうと思ったのですが…丁度あなたと会ったので、丁度良かったです。」

「なるほど……」

俺は少し考えるが、こんな機会はそうそうないだろうと思い、頷く。

「分かった。その仕事引き受ける。」

俺は喜んで了承した。

 

…しかし、暗殺しようとした奴を助手にして…どういうつもりなんだろう?

俺は少し、彼女の考えている事が分からないでいた。

 

〜ルアン・メェイ視点.

 

この気持ちはなんでしょうか…。翡翠の事を考えると、胸の高鳴りが収まらない……。

これが世間一般で言うところの恋というものなのでしょうか……?

「あ、あの……ルアン?」

「は、はい!?」

私は翡翠の声で我に帰る。そして、彼の方を見た。

「す、すまない……少し考え事を……」

「そ、そうか……」

彼は少し戸惑っていた。

「部屋は無いのか?」

「丁度使っていなかった個室がありますが……」

「ならそこで頼む。」

私は翡翠を部屋に案内した。

「ここが貴方の部屋です。」

私は部屋の扉を開いて、彼にそう伝える。そして部屋に入った彼を確認した後、私も部屋に入って扉を閉めた。すると、彼は少しキョロキョロしながら部屋の確認を始めた。

「ふむ……悪くないな……。」

そう言いながら彼は部屋にあるベッドに腰掛ける。

「……」

私はそんな彼の行動をずっと見ていた。

「……なんだよ。」彼は私の方を向いてそう言った。

「あ、いえ……なんでも……」

「……そうか。」

翡翠はベッドから立ち上がり、そして部屋を出ようとドアノブに手をかける。私はそんな彼の手首を掴んで止めた。

「ルアン……?」

彼は私の方を見てそう言う。しかし、私には聞こえていた。この胸の鼓動が……貴方が好きだという心の声が聞こえてくる……。

「あっ…いや…すみません…」

「いや……別に構わないんだが……」

彼は少し困惑した様子だった。私は思わず手を離した。

 

「とりあえず…このステーションの管理人と話してくる。それじゃあな。」

そう言って彼は部屋から出ていった。一人になった部屋で、私はベッドに座って考える。何故こんなにも彼の事が気になってしまうのか……。

しかし、いくら考えてみてもその理由が分からない。彼は私の事を殺しにきた。それなのに彼の事を嫌いになれない……。

「はぁ……恋ってこういうものなのでしょうか……」

私はスマホを起動して検索をかける。

 

……しかし、検索にヒットする言葉は私の知りたいこととはかけ離れたものしかなかった。

「好きって……何なんでしょう……?」

 

私は枕を抱いたまま、不思議な感情に苛まれ、そのまま眠りについた…




なんか歪な感じの恋愛ifルート……(多分)

アナザーifルート・三作目

  • ブローニャルート
  • 符玄ルート
  • トパーズルート
  • 三月なのかルート
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