「うん!ここでウチらの開拓の旅が始まるんだね!」
「そういう事。」
「初めてだからって、はしゃぐなよ?」
「うわっ!御影!?いつの間に!?」
「細かい事は気にするなって。第六話どうぞ。」
「うわっ!言われた!」
episode.6:ヤリーロⅥへ
「ここがヤリーロⅥなのか…」
御影は初めて見る星に驚いた。
「寒そうだな。」
翡翠も続けてそう言った。
「今回の開拓の旅も…一波乱ありそうだぜ。」
翡翠はニヤリと微笑んだ。
「…おいおい…安全の方がいいだろ?」
「…そんなまさか!冒険には、危険がつきものなんだよ!」
なのかも続けてそう言った。
「それより…俺はこいつを試したいんだ。」
御影は靴を手に持った。
「ローラースケート?」
「…エアシューズだ。」
「本当?」
翡翠は疑惑の目を向けた。
「何故信じないんだ!」
二人が話し合っていると、パムがこちらに走っていた。
「空間パラメータ異常!星軌の安定率が12%まで下がっておる!」
「プラン変更じゃ。この駅での停車期間を7日間から無期限に延期するぞ!」
「異常だって?何があったんだ?」
御影が異常の事を聞いた。
「…暫定検測の結果は出ている。異常の根源は『星核』だ。」
すると、ヴェルトが立ち上がってそう伝えてきた。
「『星核?』」
「…そういえば、君達には説明していなかったな。」
「『星核』はこの銀河に存在する物質だ。どんな物なのか…どんな性質をしているかは千差万別。まだまだ解明途中のものだ。」
「ふーん…じゃあ害があるけど、いい事もあるって訳ね。」
「そういう事になるな。」
翡翠はそれを聞いて、内心ワクワクしていた。
「つまり…開拓の旅をするの?」
なのかが姫子に聞いてきた。
「ええ。今回の開拓の旅は、翡翠、御影、星と三月ちゃんと丹恒に任せたいと思うの。」
翡翠はなのかの方を見る。
「また一緒だね!」
「おう!」
「ヴェルトさん達は?」
「…さっきナヌークに目をつけられたからね…反物質レギオンに狙われたら困るわ。」
「…今回も俺たちの出番は無しか…」
ヴェルトはしょんぼりした。
「ヴェルトって、意外と冒険好きなの?」
「…ふっ。」
「……とりあえず、ヤリーロⅥに向かって、『星核』を探して持ち帰る…って事だな?」
「そう言う事だ。」
すると、部屋から星が出てきた。
「出発するの?」
「ああ。星も準備しとけよ。」
「うん。」
御影の言うとおり、星はバットを手に持った。
遠目で翡翠が二人を見ていると、窓を見つめているなのかを見つけた。
「…どうした?」
「あ、翡翠。」
「…この星を見ると、つい思っちゃうんだ。この世界を満たす氷は、ウチと関係があるのかなって。まあ、考え始めるとキリが無いんだけど。」
「じゃあ考えなきゃいい。お前の記憶の手かがりもあるといいな。」
「うん。ウチを封じ込めてた『六相氷』と呼ばれる珍しい物資で…」
「なのかを封じてた?」
「うん。ヨウおじちゃんから聞いたんだけど、ウチは氷の中で眠ってたんだって。」
「…それで記憶喪失に…」
翡翠はしばらくなのかを見つめた。
「ま、見つかったらいいな。」
「うん!」
「準備できたか?」
すると、後ろからあくびをする星と御影と丹恒が来ていた。
「全員揃ったね。じゃあ、ヤリーロⅥ「開拓」小隊、これより出発!」
そして翡翠達は、ヤリーロⅥへと向かった。
…………
「さ、寒い…ここがヤリーロⅥか…」
「ぜーんぶ雪だね…」
なのかが辺りを見回す。
「全部雪景色だ…」
「星は大丈夫か?」
「うん。私は平気。」
しかし、星がくしゃみをした。
「……へくちっ…」
「やっぱり寒いんじゃん。」
御影は身に着けていたマフラーを手渡した。
「これ付けとけ。」
「え?いいの?」
「俺は平気だから。」
「あ、ありがとう…」
星はマフラーを身につけた。
「あったかい…ありがと御影。」
「どうって事ないっての。」
「…えーっと、何処見ても白一色なんだけど、どっちに向かえばいいの?」
なのかが丹恒に尋ねてきた。
「座標によると、目的地はすぐそこだ。」
「じゃあ、こんな所で立ち止まってないで、早く行こ〜!」
「おーう!」
そして翡翠となのかは走り出して行った。
「ん?あれは?」
御影が奥を見ると、何やらモンスターが居た。
「あれは裂界が生み出したモンスターだ。」
「星核はこの世界に、とんでもない影響を与えてるんだな。」
そして翡翠達は武器を構えて、モンスターを薙ぎ倒しながら目的地に向かって行った。
「ん?これは?」
すると、星が何かを見つけた。
「それは…グラインドレールか。」
「何か知ってるの丹恒?」
「ああ。上手く乗れば、高速で移動が可能になる物だ。」
「上手く乗れば、ね。」
そして翡翠はグラインドレールに乗った。
「こんな感じか?」
「おー!それに乗れば一気に目的地に行けるね!」
「…しかし、これは翡翠と御影以外には乗れそうにないな。」
丹恒はなのか達の靴を見つめた。
「うーん…じゃあやめとくか。」
翡翠は渋々グラインドレールを降りた。
………
しばらく歩くと、何やら人が隠れていそうな雪があった。
少しだけだが、凍えている声もした。
「…おーい。隠れてないで出てきたら?そのままだと凍え死んじゃうよー!」
…………
「我慢したってしょうがないのに…」
「じゃあこうするか。」
御影は雪の上に立った。
「みんなも乗れ。」
「……そう言うことか。」
翡翠と星も便乗して雪の上に乗った。
「じゃあウチも!」
なのかも乗った。
「ぐえっ!」
すると雪の中から胡散臭い男性が出てきた。
「ちょっとお兄さん方!雪に隠れていたからって、いくらなんでも全体重をかけるのは酷くありません!?」
「なーんか胡散臭い奴…」
御影は男に剣を向けた。
「何が目的だ?ここで何してた?」
「ちょっ!」
「早く言え。じゃないと…」
「分かりました!言います!言いますから!剣を納めてください!」
「………」
御影は無言で剣を納めた。
「僕はサンポ・コースキと申します。お会いできて光栄です。」
「……どうする?」
翡翠は御影に小声で言った。
「一旦話を聞こう。」
そして五人はサンポから色々な話を聞いた。
………正直意味は分からなかったが、シルバーメイン、商売、ベロブルグ……等々。
そして翡翠達はサンポを引き連れて、ベロブルグに向かった。
「ん?」
「……あれ青い鎧だな。」
「あれがシルバーメインか?サンポ?」
「そうです。こちらの方々がそうです…」
「手を貸してください!友よ!」捕まるのはごめんです!」
「仕方ないな…」
そして御影達はシルバーメインを蹴散らしていった。
「せやっ!」
「ぐわっ!」
「くらえ!」
なのかが弓を勢い良く引き絞ると、奥から金髪の好青年が現れた。
「私はジェパード・ランドゥー。シルバーメインの戍衛官だ。速やかに無駄な抵抗はやめろ。」
「おい!何の事か知らねぇっての!」
翡翠は無実を証明するが…
「大人しくお縄につけ!」
「とにかくやるしかねぇか!」
五人は武器を構えた。
「はあ!」
星のバットがジェパードに襲うが、彼はそれを素手で受け止めた。
「なっ!?」
「ならこれでどう!?」
なのかは隙を突いて弓を撃つが、これも回避された。
「あの盾を壊すしかないか!」
「だが、どうやって壊す!?」
「簡単だ!」
そして翡翠は飛び上がってきりもみキックをシールドに繰り出した。
すると、ジェパードのシールドは砕け散った。
「くっ…」
「……」
すると、シルバーメインの構成員がジェパードに近づいた。
「青髪の主犯は?」
「すみません。取り逃しました。」
「構わない。仲間を捕らえた以上、主犯も遠くに行っていない筈だ。必ず行動を起こす。」
「一つ言っておくが…俺達はあんな胡散臭い奴の仲間じゃないんだが?」
翡翠の言葉にジェパードは疑いの目を向ける。
「庇っている訳ではない。あいつ、俺達を躊躇なく見捨てただろう?お前にも見えてた筈だ。」
「……私は戍衛官であり、仲裁人ではない。ベロブルグの市民として君達には自らを弁護する権利がある。しかしーそれも建創者達の目の前で行う事、今ではない。連行しろ。」
「でもウチらベロブルグの市民じゃない!」
そしてなのかはジェパードに写真を見せた。
………
「この白い球体が俺たちのいる場所なのか?寒そうだな…」
兵士達も困惑していた。
「…ふむ、昔は良く天外から来訪する者もいたと聞くが、この寒波が起きて以来、ベロブルグに訪れた者は居なくなった」
「これは我々が判断出来ることではない。彼らの言葉が真実ならば、どうするかを決めるのは大守護者様のみ。」
「この者達を大守護者様のところに連れて行くのが、私たちの使命だ。」
すると、ジェパードは翡翠達の元を向く。
「余所者よ。ついてくるがいい。ベロブルグはこの吹雪の先にある。」
そう言ってジェパードは歩いて行った。
「ひとまずは…大丈夫…って事?」
「だろうな。油断はするなよなのか。」
「うん……」
そして翡翠達はジェパードに着いて行った。
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三章の好きなキャラ
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翡翠
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なのか
-
ホタル
-
御影
-
星
-
アクセル
-
ゼーレ