【本編完結】開拓者のとある物語   作:サツキタロオ

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「遂にヤリーロⅥに着いたね!」

「ああ。ここから俺達の勇姿が見られるんだな!」

「うん!ウチと翡翠の大活躍もここからだね!」

「怪我だけはするなよー?」

「分かってるって!じゃあ第七話どうぞ!」


episode.7:巨人が動く!

「……ようこそ。存護の町『ベロブルグ』へ。」

ジェパードに案内されながら、翡翠達はベロブルグに到着した。

「ここがベロブルグなんだねー」

なのかは体を震わせながら言った。

「早速行こう。」

ジェパードはそう言ってベロブルグに向かって行った。

五人も続いてジェパードに着いて行った。

 

「あれ、寒く無くなってきたね。」

なのかがそう言って、体を伸ばす。

「君達が今立っている地はベロブルグ…人類が寒波に抗う最後の砦だからな。」

「最後の砦?」

「……」

ジェパードは少し黙った後、話し始めた。

「700年前に、モンスターがここを溶岩と煙で満たしたと言われている。」

「そんな滅亡の危機と同時に寒波が発生した。吹雪が侵略者を滅ぼし、残るはベロブルグのみ…」

「『建創者』がこの街を築いた。『存護』のクリフォト様の加護の下、ベロブルグは風雪に侵されてなお、永遠に暖かいままなんだ。」

「へー…」

翡翠は話の内容がよく分からなかったが、納得した。

 

そして、ジェパードに着いていきながら色々な話を聞く翡翠達。

 

裂界のモンスターに苦戦するシルバーメイン。

 

大守護者という名前。

 

「……大守護者って?」

なのかがキョトンとしながら言った。

「ベロブルグのリーダーに推薦された事だ。彼女達は代々この都市を守り、民を庇護してきた。」

「現代の守護者はカカリア・ランド様。都市に敷かれている重要な政策は全て彼女が決めたものだ。」

「つまりお偉いさんって事?」

「…今、大守護者様は会議で忙しくてな。今日は面会は無理だ。」

「えー?どうするの丹恒?」

なのかは困り顔で丹恒を見つめた。

「…自由行動だ。ジェパード。近くに泊まれそうなホテルは無いか?」

「…いいホテルがある。私が予約を取っておこう。」

「え!?いいのか!サンキュージェパード!」

…それを聞いた御影は後ろを振り向いて歩いていった。

それを止める星。

「何処に行くの?」

「……ただの散歩さ。」

しかし、御影を見る星。どう見ても何かを探っている様子だった。

「私も行くよ。」

「え」

星の言葉に御影は少し驚いた。

「…記憶の手掛かりを探すつもり…だよね?」

「…気づいてたのか。」

「その顔見れば誰だって気づくよ。」

御影は黙る。

そしてしばらく悩んだ後、星の方を振り向いた。

「…着いてくるのは好きにしろ。」

「…!うん!」

そして星と御影は明日の方向に歩いて行った。

「…俺は宿に泊まっておく。三月、翡翠。お前達はどうする?」

「俺は走るぜ。」

「ウチは写真いっぱい撮りたいな!」

それを聞いた丹恒は溜息を吐く。

「分かった。深夜までには帰ってこいよ。」

「「はーい。」」

そして丹恒はホテルに足を進めた。

 

グゥ〜…

 

「あっ…」

「ははっ、なのか腹空いてるのか。」

腹の音が鳴り、赤面するなのか。

「…ちょっと待ってな。なんか買ってくるよ。」

そう言って翡翠はダッシュで探しに行った。

「あ!待ってー!」

なのかも翡翠を追いかけて行った。

 

………数分後、翡翠は屋台から何かを買ってきた。

 

「お待たせ。」

「…何?これ?」

「チリドッグ。」

そう言って翡翠はチリドッグをなのかに手渡した。

そして翡翠はそれを貪り始めた。

「……あむっ」

なのかも続いてチリドッグを食べ始めた。

「…!美味しい!」

「だろ?」

翡翠はチリドッグを食べ終わると、もう一つのチリドッグを食べ始めた。

なのかは美味しそうに食べる翡翠に見惚れていた。

(あれ…何してんだろ…ウチ…)

なのかは顔を赤ながらチリドッグを食べ終える。

「あ、なのかチリ付いてるぞ。」

翡翠はなのかの頬に付いたチリを手で拭き取った。

「!?」

なのかは一瞬ビクッとした。

「なのかはうっかりだなぁ。」

そして翡翠はそれを舐め取った。

 

「…………………」

なのかの思考はフリーズした。

(あわわわわ…なんだろうこの気持ち…翡翠を直視できないよぉ…)

両手を手に当てる。心臓もドキドキしている。

こんな気持ちは初めてだった。

「…?どうしたんだなのか?」

「な、なんでもない!」

「そう?」

翡翠は状況が分からず、なのかの頬が赤くなっている事しか知らなかった。

 

 

 

 

 

 

 

「………ふむ…ベロブルグですか…」

デクターは量子ワープでベロブルグにやってきていた。

「…ここで私の"計画"の為になるものがあればいいのですが…」

そしてデクターは屋根から降りて、地面に着地する。

そしてその光景を見たシルバーメインの人間が居た。

「Ca va?(調子どう?)」

 

 

 

……

そして、デクターは近くにあったヒーターにパソコンから伸びたケーブルを突き刺した。

デクターはパソコンを手に取り、あるカードを取り出した。

「レギオロイド…最初の一体はここで試しましょうか。」

そしてカードホルダーから赤いカードを取り出した。

「レギオウィルス"溶かす"。インストール……」

そしてパソコンのスラッシュリーダーにカードをスライドした。

 

そして、パソコンから機械音と共に何かが生み出されていった。

『ヒーターロイド、ヒーターロイド、ヒーターロイド。』

すると、ヒーターは徐々に形を変えていき、全く別の怪人になった。

「……ヒ…?ヒー?」

「ふむ…レギオウィルスも完璧みたいですね。」

そしてデクターはヒーターロイドの肩を触る。

「開拓者達を見つけて、倒しなさい。」

「そして…彼らの『星核』を奪いなさい。そして…私の計画を遂行させなさい…!」

「ヒー!」

そしてヒーターロイドは体の温度を上昇させながら歩いて行った。

「…さあ!ショーの開幕です!」

 

………

 

「キャアー!」

「むっ?」

御影は遠くからの悲鳴を聞いた。

「なんだろう?」

「行ってみよう。」

そして二人は悲鳴のした方向に向かった。

「ヒー!ヒー!」

「ぎゃあああああ!!と、溶ける…!俺の体が…!」

「痛い痛い痛い!助けてくれぇ!」

二人が見たのは、体が徐々に溶けている住民達の姿だった。

「これは…」

「あいつから出てる…熱?」

星がヒーターロイドに目を向ける。

「あいつが住民を…!」

御影は刀を抜いて、走って行った。

「はあ!」

御影はジャンプしながらヒーターロイドに切り掛かる。

ガキンッという音と共に御影の剣は弾かれる。

「チッ!」

怒りに任せながら色んなところを斬っていく御影。

「御影!私も手伝うよ!」

星もバットを持って走って行った。

「やあ!」

「オラッ!」

二人の攻撃が炸裂する。

「ヒー…!」

すると、ヒーターロイドは熱を溜め込んで、大きな球体を作り出した。

「あれは!?」

「なんて熱さ…」

星達から汗が垂れてくる。

「ヒーター!」

そしてヒーターロイドが投げ飛ばした火球を二人は同時に回避した。

その火球は建物に当たり、建物が溶けて無くなった。

「…やばそうだな…」

「うん。」

すると……

「はあ!」

何処から共なくブーストと共にヒーターロイドにぶつかった。

「二人共ー!」

「なのか!じゃああれは…」

「へっ、あんなのが居たら、呑気に散歩も出来ないぜ。」

翡翠は手首をスナップしてワイヤーを射出した。

「ヒーター!」

ヒーターロイドは火球を生成し、翡翠に連続で投げ飛ばす。

「ふっ!」

翡翠は壁にワイヤーを飛ばして壁をそのまま走った。

「でやっ!」

そしてワイヤーをヒーターロイドに飛ばしてそのままドロップキックを繰り出した。

その衝撃でヒーターロイドの内部の熱力が暴走し始めた。

 

「星!決めろ!」

御影がそう言うと、星はバットに力を溜め込んだ。

 

「ハアッ…!ルールは破る為にある!」

勢い良く走っていき、そのままバットで空高く打ち上げた。

 

「ヒーター!……」

 

そのまま熱が暴走して爆散した。

その爆発時の煙が無くなると、そこにはデジタル化したデータがあった。

「やったあ!」

なのかはピョンピョン跳ねた。

それを遠目で見るデクター。

「…おやおや、倒されてしまいましたか…しょうがないですね…これも試しましょうか。」

そしてデクターはあるコードを打ち、ケーブルをデータに伸ばした。

「『巨大化プログラム』始動。」

次の瞬間。

データは再構築を始め、巨大化したヒーターロイドが復活した。

 

「えぇー!?」

「で、でかい…!」

「50メートルは軽く超えてるぞ!」

四人が焦り、戸惑った。

すると、連絡が入ってきた。

『みんな…聞こえる?…』

「姫子!どうしたの!?」

『さっき謎の高出力反応を確認したわ、一体何があったの!?』

「巨大な怪人が現れたんだよ!」

『なるほど…なら、あれを使う時が来たみたいね。みんなスマホの右端のアプリを押して!』

そして四人は言われた通りにアプリを押す。

すると…

『カイタクギア・アクティブ』

その音声と共に、四人のスマホから謎の機械が出てきた。

『それはカイタクギア。それを使って、あんた達もその敵に対抗するのよ!』

「よっしゃ!こうなりゃ一気に行くぜ!」

そして翡翠はカイタクギアの1のボタンを押した。

「なら、俺も行かせて貰うぜ!」

「うん!」

御影達は2、4、5のボタンを押した。

『ダンプ』

『フォーミュラ』

『ドーザー』

『マリン』

その音声と共に、ワープゲートから巨大な機体が四機出てきた。

「あれか!」

翡翠達は急いでそのマシンに乗った。

 

「これがコックピットか…!」

翡翠は操縦桿を握る。

そして翡翠の乗るカイタクダンプはそのままヒーターロイドに突撃して行った。

『ちょ、翡翠!カイタクダンプはそう言う使い方しないわよ!?』

「俺なりのやり方でやるだけさ!」

そして他の機体も何をすればいいか分からず戸惑っていた。

「どうすればいいんだ?」

「…くっ」

しかし、ヒーターロイドは火球を作って辺りを爆発させて行った。

「くそッ!どうする!」

『そろそろだと思っていたぞ。』

すると、後ろから丹恒の声がした。

「丹恒!お前もそれを!」

カイタクジャイロに乗った丹恒がバルカンを発射して攻撃した。

『丹恒あんた何やってたの?』

「少し、調べ物だ。」

『ま、まあいいわ。それより、翡翠。五人のマシンが揃ったわ。』

『そのまま合体よ!』

「が、合体?」

御影は姫子の言葉に戸惑う。

「面白い。しかし、確率はどうなっている?」

『正直高いとは言えないわ。精々10%でしょうね。』

「いいじゃねぇか。」

翡翠はニヤリと笑う。

『本当?翡翠大丈夫?』

姫子は内心心配していた。

「ちょっとした冒険だな。行くぜ!」

「開拓合体!」

『合体シフト・オン!』

『ダンプ!フォーミュラ!ジャイロ!ドーザー!マリン!』

『開拓フォーメーション!』

そしてマシンは徐々に変化していき、ダンプを軸とし、他のマシンと合体して行った。

頭部が出現し、ジャイロのヘッドパーツと合体した。

 

「うおっ」

翡翠達は同じコックピットに乗り込んだ。

「すげぇな…」

 

「完成!カイタクオー!」

そして、巨人はヒーターロイドに拳を向けた。

「オラッ!」

二回連続のパンチを繰り出していく。

「ヒー!」

ヒーターロイドは火球を飛ばした。カイタクオーは攻撃を受けて少し後退る。

「クソッ、一気に決めるしかない!」

翡翠は操縦桿のコマンドを押して、武器を召喚した。

『召喚シフト・オン!』

「ほーん…剣か!俺に合ってるぜ!」

カイタクオーは剣を握って、ヒーターロイドに切り裂いた。

「オラッ!」

連続の斬撃でヒーターロイドは大ダメージを受けていた。

「まだまだぁ!」

カイタクオーはヒーターロイドから飛んできたパンチをしゃがんで回避し、そのままジャンプ斬りで真っ二つにした。

「ヒ、ヒー…ター…」

ヒーターロイドは倒れ、そのまま爆散した。

 

 

 

「…すげぇなぁ…」

翡翠は操縦桿から手を離す。

その手は少し震えていた。

「どうしたの翡翠?怖いの?」

「いや、すげぇワクワクしてんだ!今!」

翡翠は前を向いて、笑顔を見せた。




カイタクオー
合体機体:カイタクダンプ・カイタクフォーミュラ・カイタクジャイロ・カイタクドーザー・カイタクマリン
星穹列車が使用するメガゾード。SPC(スペシャルプレシャスコーポレーション)社が開発したメガゾード。呼び出す際はワープホームを介して召喚する。

ヒーターロイド
初期型レギオロイドの一体。高温を出して辺りを溶かす。
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