【本編完結】開拓者のとある物語   作:サツキタロオ

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「遂にスヴァローグとの決戦だ。」

「この先の戦い…一体どうなるんだ…?」

「楽しみだな。俺は、期待してるぜ?」

「だな。第十三話どうぞー?」


episode.13:龍狼慟哭

「行くぞ!」

翡翠がレッドスラッシャーを召喚して走って行った。

それを見たなのかが興味津々だった。

「何あれ何あれ?翡翠あんなの持ってたの?」

「気合い入れたら出るだろ。」

御影が気合を入れると、前に二つのダガーが出てきた。

「出たな。行くぞ!」

なのか達も武器を召喚してマニピュレーターユニットに攻撃した。

「おりゃ!」

なのかの持つピンクアックスがマニピュレーターの指に直撃した。

その裏から星とゼーレがマルチウェポンを突き刺して破壊した。

 

「よくやった!」

「アクセル、その武器交換してくれ!」

「ん?…分かったぜ翡翠。ほらよ!」

翡翠はアクセルのブラックボウガンを受け取り、走りながら連射してスヴァローグに近づいていく。

スヴァローグの懐に近づき、ブラッドボウガンで連射し、辺りが爆風に包まれて行った。

 

「はあ…だいぶ苦戦するな…」

すると、後ろから女性の声がしてきた。

「全く…お医者さんがいないと、安心して戦えないでしょ。みんな、戦闘に専念してちょうだい。私がすぐ後ろにいるから。」

「ナターシャ!」

「どうしてここに?」

「何を言っても無駄な気がしたので、奥の手を用意しておいたのです!」

 

「チッ、こう言う時に役に立ちやがってよ…」

『地炎武装員の侵入を確認。状態計算中……』

『全て危険度高。全員殲滅する!』

「そうは行くかってんだ!」

翡翠がそう言うと、突然武器が光出した。

「こ、これは…?」

「ウチの武器も光った…」

六人の武器が光を放ち始め、一つの場所に集まった。

武器は次々に合体していき、巨大なバスター砲になった。

 

「す、すげぇ…」

「名付けるとしたら…『カイタクバスター』だな。」

御影が指パッチンしてニヤリと笑った。

「よし!みんな行くぞ!」

六人がそれぞれカイタクバスターを支える。

「「「カイタクバスター!」」」

『イチゲキモード!』

カイタクバスターはスヴァローグに狙いを定め、エネルギーを充填し始めた。

 

『分析中…危険度最大。回避に専念。』

スヴァローグはカイタクバスターの一撃から回避しようとするが、サンポが足の接続部を切断した。

「逃げるなんて、それは卑怯者のやる事ですよ。」

 

「カイタクバスター!」

「「「「「「バニッシュ!!!」」」」」」

次の瞬間、辺りが無音になり、巨大な巨砲がスヴァローグに襲いかかった。

スヴァローグは受け身を取り、ダメージを軽減しようとするが、想像以上の威力で爆発に巻き込まれた。

「……や、やったのか…?」

「いや、まだだ。もう一撃行けるか?」

「………気乗りしないが…」

翡翠がカイタクバスターを発射しようとする。しかし……

 

「待って!待ってください!スヴァローグを傷つけないで!」

クラーラがスヴァローグを庇い出した。

「クラーラ、お前…」

「スヴァローグはもう戦えない…お願いだから彼を傷つけないで…」

涙目になりながらもクラーラは翡翠の前に立っていた。

『ク…ラーラ…』

「スヴァローグ…もう強がらないで、知ってる事をみんなに教えて?」

「スヴァローグ、クラーラのどんな願いも叶えてくれるって言ったよね?クラーラの一番の願いは、みんなが団結する事なの。その…か、家族みたいに…」

「クラーラ、学んだ事があるの。計算結果が必ず全てじゃない。檻の外の世界があんまり良くないと分かっていても、人はそれを知りたいと願う。」

『………評価システム再起動中…再起動成功。変数切り替え…』

『変数1:クラーラの願い…変数2:外から来た者の動機。』

『評価結果更新:決定権を部外者に移行、『星核』関連情報へのアクセスを許可する。』

「これって…成功した…って事かな?」

なのかが翡翠にそう呟き、翡翠は静かに頷いた。

「早速見てみよう。『星核』に関する情報があればいいんだけどなぁ…」

 

そして翡翠達はスヴァローグのデータを覗き見た。

 

……………………

 

「……………」

ブローニャはデータを見て頭を抱えた。

「大丈夫か?」

翡翠がブローニャの近くに歩いて、支えた。

「ありがとう…」

アクセルが向こうの炉心に目を向けた。

「あの先に、地上があるんだよな?」

「ああ。星核も地上にあると思う。」

「…お前も来るか?」

翡翠がアクセルの肩に触る。

アクセルは頷いた。

「じゃあ、一緒に行こうぜ。」

そして七人は炉心に向かい、そのまま上層部に向かった。

 

…………………

 

「ま、眩しい…」

アクセルが上層部に来て最初に言った台詞はそれだった。

「ねえ、御影、私疲れちゃった。休める場所無いかな?」

「うーん…ホテルは駄目だ。顔が知られてる可能性がある。」

御影が考え事をしていると、向こうから多数の悲鳴が聞こえてきた。

 

「なんだ?」

翡翠達がその元に向かうと、上空から槍が降り注いできた。

 

「危ないッ!」

翡翠達がなのかたちを庇いながら槍から回避した。

 

「レギオロイドか?」

「ラーンスッス!お前達が開拓者か!?」

「デクター様のご命令通り!死んでもらうッス!」

「…なんとプレッシャーだ…一味違うぞ!」

翡翠達が剣を握って、走っていく。

「ブラックボウガン!」

アクセルのブラックボウガンがランスロイドに向かって放たれるが、ランスロイドはそれを軽々と弾いた。

「でやっ!」

「はあっ!」

星と御影も交互に攻めるが、ガードされた挙句、壁に投げつけられた。

「強いわね…こいつ…」

「うん…勝てるかな…ウチら…」

「俺はやるぜ、これ以上デクターの好きにさせるか!」

翡翠がランスロイドに立ち向かおうとする。

 

………しかし、突然不思議な事が起こった。

翡翠が胸を抑えて、その場に立ち止まってしまった。

「翡翠…!?」

(な、なんだ…?俺の体から…何かが…)

翡翠の目が紅く染まり、背後から英霊のように二つのオーラが出現した。

そのオーラは翡翠と交わるように融合していき、繭のような形となり翡翠を包んだ。

「なんだあれは…?」

その場にいる全員が驚いていたが、ランスロイドは槍を投げ飛ばして、繭を破壊した。

「翡翠!」

繭が破壊されると同時に光が溢れ出していき、辺りは光に包まれていった。

 

「クソッ、一体何が…」

翡翠が繭の中から出てくる。

しかし、その姿は竜や狼のような装飾がされていた。

「すげぇ…体の中から力が溢れてくる…!」

翡翠が剣を抜き、瞬間移動でランスロイドに連撃を繰り出していく。

その太刀捌きはまるで狼のように素早く、竜のように荒々しい一撃を繰り返していった。

「す、すごい…」

なのかは翡翠の華麗な太刀捌きに魅了されていた。

すると、なのかも胸から何かを感じ取った。

(何これ…ウチ…)

「なのか、大丈夫?」

星が心配そうになのかに近づいて肩に触る。

「はあ…はあ…」

翡翠が剣を支えにして、息を切らした。

大いなる力には、大いなる責任が伴うと言われているが、翡翠のこの力もかなりの力を使うのだろう。

「そろそろトドメを刺してやる!」

翡翠が二刀の剣をランスロイドに向けて投擲する。

「おっと!」

一方の剣は回避されるが、もう一方の剣はランスロイドの腹に命中した。

「はああ…!」

足にエネルギーを溜め、きりもみキックをランスロイドに命中させた。

 

「馬鹿なァァァァ!」

ランスロイドは爆発した後、何処からか飛んでくるケーブルが接続され、そのまま巨大化していった。

「デクター!」

「おやおや、星核の力を活性化させ、その姿になりましたか…」

「面白いですねぇ。じっくり観察させてもらいますよ。」

デクターは屋根から降りて逃げてしまった。

 

「翡翠…!」

翡翠は元の姿に戻り、そのまま気絶してしまった。

「どうしよう…翡翠が居ないんじゃカイタクオーが使えないよ!」

なのか達は焦るが、直後に翡翠の胸が脈動した。

脈動すると共に振動が発生し、何処からともなく謎のメガゾードが出現した。

「な、なんだ…!?」

謎のメガゾードがアクセルを見るなり、いきなりコックピットに無理矢理乗せた。

「アクセル!」

「………あーもう!三月!あたしにその…カイタクオーって奴に乗せなさい!」

「え!?」

「今は戦力が必要よ!四の五の言ってらんないわ!」

「……なのか。言う通りにしよう。」

「うん…翡翠のカイタクギア!」

なのかは翡翠のカイタクギアをゼーレに渡す。

 

「行くぞ!開拓合体!」

御影の掛け声と共にマシンが各地から集まり、徐々にドッキングしてカイタクオーが降臨した。

 

一方でアクセルは謎のメガゾードのコックピットに座っていた。

「ここは…?」

アクセルが辺りを見回すと、頭の中に声が響いてきた。

「『ゴウジュウジン』…?それがこの機体の名前か!」

ゴウジュウジンの右腕にあるにドリルを稼働させてランスロイドに向かっていく。

「援護するわ!」

横からヒョイっと現れたカイタクオーによるパンチが飛んでくる。

「おぉい!二人に増えてるじゃねぇか!」

ランスロイドが激昂するが、そんな事を気にせず二機は攻撃を続けていく。

 

「終わりダァ!」

ドリルをフル回転させてランスロイドに突き刺して爆散させた。

「ギャアアアアアア!」

「……これが…ゴウジュウジンの力か…」

二機の巨人が立ち、それぞれ武器を下ろした。

 

…………………………




バスター
六人のマルチウェポンが一つに合体した武器。トリガーのある最後部に翡翠、中央部左側面にアクセル、中央部右側面に御影、左側面になのか、最前部右側面にゼーレ、最前部左側面に星がそれぞれ立ち、カイタクバスターを支える。
その威力は並のモンスターは一瞬で消滅し、強力なレギオロイドにも大ダメージを与えられる程。

レッドスラッシャー
翡翠が所持する個別装備。オリハルコン製の刃でどんな硬いものでよ斬り裂く。

ピンクアックス
なのかが所持する個別装備。かなりの重量で、その一撃は計り知れない。

ブルーダガー
御影が所持する個別装備。イエローランスよりも軽く、綿の上にも乗るが、何でも切り裂ける。

イエローランス
星が所持する個別装備。とても軽く、素早い速度での突きが可能。

ブラックボウガン
アクセルが所持する個別装備。毎秒0.5秒の速度でエネルギーの矢を連射可能。

バイオレットクロー
ゼーレが所持する個別装備。オリハルコン製の鋭い爪を持つ。

龍狼形態
翡翠の中にある星核が活性化した強化形態。獣のようにしなやかな動きを得意とし、両腕部からエネルギーの爪を形成し、竜のように暴れ回る。

ゴウリュウジン
龍狼形態の力に誘導されて大地から目覚めたメガゾード。右腕のドリルと左腕のドラゴンヘッドによる噛みつき攻撃を得意とする近接特化。

ランスロイド
レギオロイド。異空間から槍を突き刺して攻撃する。
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