「また翡翠の謳い文句?」
「そんな事はない!チリドッグ食べて聞いてくれよ!」
「やだなぁ汚い。」
「そんなぁ!酷い!」
「はいはいそこまで、第十四話だよ。」
「あ、今日は一人称らしいぞ。」
「「え!?そうなの!?」」
「みんなは一人称と三人称、どっちがいいかな?」
…………………
「うーん…」
俺が目を開けると、知らない天井だった。
背中を見ると、木箱の上に毛布が被せられている簡易ベッドの上だと分かった。
「ここは…?」
「あ、翡翠起きた?」
「なの…?」
目を開けてよ真っ先に飛び込んだのはなのかの上半身だった。
しかも、胸が近い…ちょっとドキドキする…
「ここ…何処だ?」
「セーバルさんのお店だよ。翡翠倒れた後、みんなで運んだの。」
「本当かよ。てか、他のみんなは?」
「………あ、忘れてた…おーい、翡翠起きたよー!」
なのかが手を振って、ゼーレ達を呼んだ。
「お、起きたか。」
御影達がコップ片手にこっちに歩いてきた。
コップからはまだ湯気が立っている。
「ほらよ。」
御影がコップを俺に差し出してきた。
中には茶色の液体が入っている。
「ココア?ありがと。」
俺はコップを受け取り、一気に喉に流し込んでいった。
………うん。美味い。スッキリした優しい味だった。
「ふう…美味かった。ありがとな。セーバルさん。」
「別にいいんだよ。」
俺はセーバルさんに感謝を述べた。
「よし、出発しよう。」
俺がベッドの上から降りて、セーバルさんの部屋から出ようとするその時だった。
トントントン…
誰か来た。もしかして…ジェパードか?
「ま、まずい!弟が今日来るって言ってたの忘れてた……」
「え…!?嘘でしょ…!?」
俺達が顔を青ざめる。
「あんた達は隠れてて…私が対処するから!」
セーバルさんに言われて俺達は狭いロッカーの中で隠れた。
「狭いってここ…!」
「我慢しろって…!」
「あわわ…近いぃ……」
「おい、誰だケツ触ったの!」
「痛っ、誰か足踏んだ!?」
「あっ、さらし…」
狭いロッカーに六人も入るのは正気の沙汰では無い。
それに今手に柔らかい感触が伝わってくる…なんだこれ?さっきアクセルがケツ触ったって言っての…多分俺のせいだな…
ジェパードが出ていくのを感じると、俺達はロッカーから出た。
「はあ…息が詰まりそうだったぜ…」
俺が溜息を吐いて安心する。あの人堅いからなぁ…
「……………」
「ん?なのかどうした?」
なのかの顔を見ると、凄く顔が赤かった。
「どうした?なのか?」
「え!?い、いやなんでも無いよ??」
そう言いつつも顔を更に赤くしていくなのか。何かあったのか…?
「ラッキースケベだな。」
「ラッキースケベね。」
「?」
ゼーレとアクセルが何か言った気がするが、まあ気にしないでおこう。
「まあいいや、セーバルさん。案内してくれ。」
「分かった。よし、行こう!」
外に出て、シルバーメインの禁句と呼ばれている場所に向かった。
「ここから先は軍事エリアで…関係者以外立ち入り禁止だ!」
「いや待て…あなたは…セーバルさん?お久しぶりです!」
「よっ、フランツじゃない!久しぶり。どうしてまだ入り口の見張りしてるの?」
「そ、そりゃ答えられないですよ…その…どうしてこちらに?後ろの方達は?」
俺達はバレたかと思ったが、セーバルさんが色々嘘を言ってくれたおかげで通してくれた。
「へっ、サンキュー。」
俺はフランツにチリドッグを渡してあげた。
奥に進んでいくと、大きな機械の桟橋があった。
セーバルさんがいうには、この先が地獄だそうだ。相当寒いらしい。
「よっし…行こう!」
翡翠達は走って桟橋を走っていった。
途中で端末を見つけ、御影が弄る。しかし、特に反応は無い。
「動いてないのか?」
「いいや、意図的にプログラムされてる。解除できるかやってみる。」
御影が端末のプログラムを解析する。
「チッ…解除できそうに無い。いや、エネルギーが無いんだ。」
「サーバル、エネルギーが何処にあるか分からないか?」
「この先の機関エネルギー中枢。あれさえあれば桟橋も動かせる筈だよ。」
俺達がその場所に向かうが、鍵が空いてなかった。
「うーん…」
「修理するって言って、入ってみるか?」
「いいや、RPGのゲームだと、こういうのは遠回りするやつだ。」
「いや、強行突破だ。」
御影が門番の前に立った。
「そこを退け。」
「はあ?いきなり何を……ぐふっ…!」
御影が腹に右ストレートを繰り出して、端末を破壊して鍵を無理矢理解除した。
「ふっ、簡単だな。」
「あいつ…頭は切れる癖に…こういう手段しかできないのか?」
アクセルが聞いてくるが、俺と御影はまだ宇宙ステーションで会ったばかりなんですけど…
すると、警報が辺りに鳴り響いた。
「オーマイ…短い人生だった…」
「馬鹿が!そんな事したらバレるに決まってるだろ!」
アクセルが御影にツッコミを入れた。
御影は照れるが、今はそういう状況じゃない。
「急げ!早く端末を動かせるようにしろ!」
「分かってる!」
御影はエネルギー中枢の端末を解除し始めた。
「おいおい、複雑だな…!」
苦戦しているようだったが、なんとか解除に成功したようだった。
「やった…!」
ガッツポーズを取る御影。
「よっし!急ごうぜ!」
…………
奥に進んでいくと、巨大なロボットが立ちはだかっていた。
「立ちはだかる敵は…排除する!」
アクセルが大剣を起動させて、走っていく。
俺も続いてレッドスラッシャーを持って続いていく。
「でやぁ!」
「オラッ!」
俺達の連撃でロボットは破壊された。
「よっし!急ぐ!」
御影が端末を弄る。
「40…55…85…!終わった!」
機械の桟橋が120度回った。
「セーバルさん、大丈夫なのか?ジェパードもいるんだろ?」
「その時は説得するよ。自信は…三割ぐらい…」
「自信無いんだな。ま、いざとなったら武力行使って事で。」
アクセルが悪い顔をした。これはやばそうだ…
奥に進んでいくと、ジェパードがボロボロのまま立っていた。
「ジェパード!」
「…ね、姉さん…に、逃げてくれ…ぐっ…」
ジェパードはそう言って倒れてしまった。
「何!?」
「おやおや、久しぶりですね翡翠。」
「デクター!お前か!」
どうやらジェパード達をやったのはデクターだったらしい。こいつ…
「この先に進ませるわけにはいかないんですよ。では……いきますよ。」
デクターはジェパードの盾を軽々と拾い上げ、ケーブルを差し込んだ。かなりの重さの誇る筈だぞ…?あの盾…
「レギオウィルス『護る』。インストール。」
『シールドロイド、シールドロイド、シールドロイド』
「私がシールドロイドです。」
そう言ってレギオロイドはタックルを仕掛けてきた。
「うわっ!?」
俺達は交互に避ける。
「Très drôle!笑えますね。では、Adieu〜」
デクターはそのままジャンプしながら奥に消えていった。
「チッ、一気に決めてやる!」
俺はオーラを纏って、シールドロイドに向かっていく。
「援護する!」
アクセルがブラックボウガンで俺の援護を始めた。
「援護するよ!」
なのかも弓を引き絞って氷の矢を打ち出していく。
「おっと。弓ですか、非効率ですね。」
そう言ってシールドロイドは回避してた。
「むっかー!あいつイラつく!」
「やあ!」
空からバットで殴りかかる星。
殴りかかった箇所が凹んだ。そうだ…
「なのか!アックス貸せ!」
「う、うん!」
なのかのピンクアックスを受け取り、凹んだ部位に殴りかかった。
「ぐおっ!?」
シールドロイドの盾が砕け散った。
「みんなの武器を一つに!」
俺達のマルチウェポンを連結させてカイタクバスターを形成する。
「バニッシュ!」
俺の掛け声と共にシールドロイドは扉に激突した。
「そ、そんな馬鹿な…!」
シールドロイドは扉と共に爆散した。
「おいおい、扉ごと壊しちゃったよ…」
「セーバルさん…弁償代…」
「うん。分かってるよ。翡翠、急いで行きな。私はここに残る。みんなこんな状態なんだ…。」
「………分かった。後頼むぜ!」
俺達はシルバーメインの事をセーバルさんに託し、そのまま星核の元に向かった。
シールドロイド
レギオロイドの一体。硬い防御力を誇り、その硬度から繰り出されるタックルは凶悪。