【本編完結】開拓者のとある物語   作:サツキタロオ

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「次なる目的地!新しい戦い!新しい出会い!非常に楽しみだな、なのか!」

「うーん……新しい出会い無くてもいいかな…」

「え?ジェパードみたいなイケメンと出会えるかもしれないぞ?」

「そういう話じゃない!ウチは翡翠みたいな……」

「ん?なんか言った?」

「ふんっ!知らないならいーよーだ!第十八話!ほら、早く!」

「なんで怒ってんだ……?」


第二章:怨嗟奏でる憎悪の地
episode.18:次なる目的地


 

☆☆☆☆☆

 

「で…なんで列車に乗ってたんだ?」

俺達は無断で列車に乗っていたアクセル達を一旦拘束させてもらった。拘束と言っても手足をロープで縛ってる程度だが。

「…その前に…ヴェルトさん、姫子さん。こいつらがヤリーロで俺たちと一緒に戦ってくれたゼーレとアクセルだ。」

「うす…」

「よろしく…」

二人は静かに頷く。

「で…なんで乗ってたんだよ。」

「……この前、デクターってやつが…話してたろ。」

「あいつの話…どうしても嘘に聞こえなくてよ…だから、ここに乗って…あいつの後を追おうと思って…」

「こいつ、潜入する為に木箱に隠れながらここ潜入したのよ?笑えるわよね。」

「でも、ゼーレは来なくてもよかったよな?」

「…そりゃ…アクセルが心配だし…」

ゼーレの目線がアクセルに殆ど定まっている。多分、心配なのは本当なんだろうな。

 

「どうすんの。俺達を。」

「ヨウおじちゃん…」

なのかがヴェルトに視線を合わせた。

「ヴェルトさん。俺たちからも頼むよ。」

「うん。こんなに言う人を私は見過ごせないよ。」

俺は悩む。

「あっ、そうだ。」

「何か思いついたのか。」

「二人には、列車の雑用係として働いてもらうのさ。」

俺の提案を聞いた御影達は歓喜した。

「…それなら問題無い。ようこそ、星穹列車に。」

「部屋は、俺たちと同じ車両を使うといい。」

「感謝する。」

俺とアクセルは共に握手を交わした。

 

こうして頼もしい仲間が二人増えた。

 

……数時間後。

 

「アクセル。デクターは何処に向かうって言ってた?」

「…確か… 仙舟「羅浮」って場所だった。」

「仙舟「羅浮」か…ここから近い距離だ。」

御影がノーパソで調べてくれた。

「なのか、丹恒を呼んでくれ。」

「うん。」

なのかには丹恒を呼んでもらった。

「仙舟「羅浮」か…何があるか分からん。」

三人で話し合っていると、丹恒を連れてきたなのかがやってきた。

全員集まると、姫子が話を始めた。

「今から、仙舟「羅浮」に向かうかどうかを多数決で決めるわ。向かうのに賛成の人は手を挙げてちょうだい。」

 

そして、俺、なのか、御影、星、アクセル、ゼーレが手を挙げた。

「6対3。賛成の方が多いわね。仙舟に向かう事にしましょう。」

「やっぱり…あの男は仙舟「羅浮」に行って何をするか突き止めないと。」

「だな。」

「丹恒…行かなくていいのかよ。」

「悪いが、俺は降りる。」

 

「じゃ… 仙舟「羅浮」に…出発!」

俺達は列車の跳躍で仙舟「羅浮」に向かった。

 

○○○○○

 

ソファに座っているゼーレとアクセルは体勢を崩して変な体勢になっていた。

「だ、大丈夫か?」

「あ、ああ……………これが列車の跳躍ってやつなんだな…」

「意外と…気分悪くなるのね…」

翡翠は二人の体勢を立て直して、立ち上がる。

「よし、行くか。」

「ヴェルト。六人の面倒。頼むわね。」

「……分かった。任せておけ。」

そして七人は仙舟「羅浮」に降り立った。

 

 

…………………

 

「ここが仙舟「羅浮」か…コンテナだらけだな。」

「誰かがここに誘導したのかな?」

御影となのかがドックを見渡していた。

 

それと同時にアクセルとゼーレも辺りを新鮮そうな目で見通していた。

「本当に俺たち…別の星に居るんだよな…」

「ええ…なんだか新鮮ね…」

「大丈夫か?」

「あ、ああ…ちょっと戸惑ってな…見慣れたベロブルグ以外の場所に行くのは初めてだからなぁ…」

アクセルは空を見上げてそう言った。

「どうせ、またいっぱい未知の探検になるさ。」

「だな。行こうぜゼーレ。」

「ええ。」

アクセルはゼーレと手を繋いで、着いてきた。

(あ…二人とも恋人繋ぎだ。)

(……いいなぁ…)

二人がアクセル達の手を見つめ、星は速やかに御影と手を繋いだ。

御影は最初は戸惑っていたが、満更でも無い様子だった。

「ひ、翡翠?」「ん?」

「手ェ…繋がない?」

「ん?いいけど?なんで?」

「い、いいから!」

困惑する翡翠を押し除けてなのかは無理矢理手を繋いだ。

 

「……」

七人は歩き続けて、広い空間に出た。

すると、ゼーレが何かを発見する。

「ねえあれ!」

ゼーレが指差した方を見ると、兵士が襲われているのを見つけた。

「行くぞ、なのか。」

「うん!」

なのか達は颯爽と飛び出し、襲っている敵を薙ぎ倒した。

「あ、ありがとうございます…」

「何があったんだ…?」

「実は…最近モンスターによる被害が多くてな…調査をしているところを襲われてしまって…」

「それは災難だったな。俺達、ここに来たばっかりで道案内とか…頼めるか?」

「ああ。いいよ。恩人には仁義を通さなきゃな。」

そう言って兵士は仁義のポーズをした。

「そういえば…名前は?俺は翡翠、こっちがなのか、向こうが御影、星、左がゼーレ、アクセル。」

「俺は秋作。仙舟「羅浮」の雲騎軍の一般兵だ。よろしく。」

秋作と翡翠は握手を交わした。

 

 

「…へー…星穹列車ってところから来たんだ。」

「…それだったら…来るタイミングを間違えたね…今… 羅浮ではトラブルが起きててさ…」

「詳しい事は、歩きながら話すよ。」

 

「5年ぐらい前に反物質レギオンが羅浮に襲撃してくる事件が起きてね…それのせいで、多くの人が亡くなった…」

「でも、偉い人がいっぱい頑張ったお陰で、今はこんなに栄えていったんだよ。」

秋作は色々と教えてくれた。

「向こうに…慰霊碑があるんだ。気になるなら、行ってみてもいいよ。」

「あ…そうだ…一応、星穹列車はここだと余所者扱い…なのかな?御空って人に許可を貰わないと…上手く動けないんだよね…」

「謁見ってやつ?」

「ウチ、翡翠と慰霊碑行ってみたい!ヨウおじちゃん。いいよね?」

「………ああ。分かった。謁見の話は、御影と星と一緒に行く事にするよ。」

「俺達は?」

アクセルとゼーレは自分に指を刺す。

「二人は、自由時間だ。今のうちに一息ついてくれ。」

「そう言う事なら…アクセル!行くわよ!」

「ちょっ、ゼーレ!」

ゼーレはアクセルを連れて買い物に出かけた。

「じゃ、俺達は謁見に行ってくる。秋作さんを困らせるなよ。」

「一緒に行けないのは残念だけど…終わったら感想教えてね。」

御影達はヴェルトと共に御空の元に向かう。

「じゃ、行こうか。こっちだよ。」

なのかと翡翠は秋作に付いて行った。

 

……………

 

数時間歩き続けて、三人は慰霊碑に辿り着いた。

辺りは夕方で、かなり歩き続けたようだった。

「ここが慰霊碑だ。」

「じゃ、俺は戻るから、あとは二人に任せるよ。」

そう言って秋作はその場を去った。

 

突き出た岩場の奥に、しっかりと整備された慰霊碑とその手前に花が添えられていた。

翡翠となのかは途中で購入した花を持つ。

「ウチらにとっては知らない人達だけど…亡くなった人を供養しなくきゃね。」

「ああ。…」

二人は花を慰霊碑の前に添えた。

 

祈りを終える二人は立ち上がると、後ろから声を掛けられた。

「墓参り…ですか?」

「?」

二人が振り向くと、そこには同年齢の少年が立っていた。

「まあ…うん。そうみたいだな。よくは知らないんだ。俺たち、ここに来るの初めてだから…」

翡翠と少年が喋っていると波が押し寄せてきて、花の上に被った。

「…せっかく花が咲いてるのに、波を被ったから、また枯れちまうな…」

 

「いくら綺麗に花が咲いても、人はまた吹き飛ばす……」

「「え?」」

 

「……すみません。変な事言って……」

そして少年はその場を去って行った。

「あいつ…」

「訳ありみたいな雰囲気してたね…。」

なのかが翡翠に寄り添ってきた。

「…さて、帰ろうぜ。枯れたら、まだ来よう。」

「うん。」

二人は手を繋いで、帰って行った。

 

………………………

 

「御影、星!どうだった?」

「ひとまずはここに居ろってさ。ヤリーロみたいに追われる身じゃなくて良かったな。」

「ふう…良かった。」

翡翠達は御影達と合流したが、アクセルとゼーレは今だに自由時間を満喫しているようだった。

「…とりあえず、俺達は休憩だな。」

そしてアクセル達を除いた五人は休息を取る事にした。




秋作
CV:坂田将吾
雲騎軍の一般兵。彦卿よりは強い。
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