【本編完結】開拓者のとある物語   作:サツキタロオ

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「翡翠!翡翠!ウチらの物語がお気に入り30人、UA10000になったよ!」

「おお、それは嬉しい限りだな。」

「今度は評価も付けてくれたら嬉しいなぁ…」

「がめついなお前。」

「う、うるさいよ!殴るよ!?」

「…ま、なのかは置いといて……」

「置いとくな!」

「…あの…アタシの出番…」

「…………翡翠、ウチはホタルと三人でピノコニーを案内してもらうことに!」

「翡翠の不思議な行動はアタシも驚いたよ。」

「そうだね…他の星ではあんな事してなかったのに…」

「…うーん…もしかしたらあれが本来の翡翠の性格なのかな?」

「どうなんだろ。30話で分かるかなぁ。」




episode.30:本音バラして、バラされて

 

○○○○○

 

「ん〜…休暇でピノコニーに来るなんて…アベンチュリンには感謝しとかないとね…癪だけど…」

ある少女は伸びをしながら、辺りを見回した。

「…うーん…地図とか無いから何処行けばいいか分かんないなぁ…」

少女は辺りを見回しながら、案内してくれそうな人を探す。

「お、あれいいかも。」

 

そして、翡翠達を発見し、その場に駆け出して行った。

 

………

 

「おーい!」

翡翠達が遠くから聞こえてくる声に気がついた。

「どうしたんだ?」

「…ちょっとガイド探してて…」

少女がそう言うとホタルが自分に指を刺した。

「あ、それはアタシの事だよ。」

「ホント?ピノコニーの土地勘無くてさ…案内してくれたらありがたいんだけど…」

「アタシは構わないけど…翡翠となのかちゃんは?」

「…ウチは大丈夫。」

「俺も平気だぜ。」ホタルと翡翠は頷き合う。

「じゃあ、案内するよ。」

「ありがとー!」

ホタルに少女は礼を言った。

ホタル達は歩きながら自己紹介をした。

「そういえば名前聞いて無かったけど……名前なんて言うの?」

ホタルがそう聞くと、少女は嬉しそうに答えた。

「私はトパーズ。スターピースカンパニーの戦略投資部に所属してる。星穹列車とナナシビト、君たちのことは話に聞いてるよ。」

それを聞いた翡翠は頭に?を浮かべた。

「スターピースカンパニーって?」

「うーん……簡単に言えば宇宙各地で通用する通貨を発行する程の超巨大企業ってとこかな!」

「へ〜……凄いんだね。」

トパーズの説明に翡翠となのかは納得した。

「…いやぁ、俺たちがこうして飯とか食えるのはトパーズのお陰って事か!」

「べ、別にそんなんじゃないよ。私はただ仕事をしてるだけだし…」

「そう言うなって!お前凄いよ!ホント。」

翡翠はそう言ってトパーズを褒める。それを遮るようになのかが割って入ってきた。

「おーっと!そこまで!ほら!早く行くよ!」

そう言って会話は遮られた。

 

(…これ以上翡翠が惚れられたら…ウチの恋路が不利になっちゃう…)

 

なのかは咳払いして、翡翠を連れて路地裏に向かった。

「なんだよなの。こんなところに…」

「ん!翡翠は色んな子を惚れさせすぎ!」

「へ?なんの事…?」

翡翠はなんの事かと言った表情をし、なのかはプクッーっと頬を膨らませた。

「んもぉ〜!翡翠のバカ!」

そう言って路地裏から出ていった。翡翠はただ一人取り残されるだけだった。

 

 

 

☆☆☆☆☆

 

もぉ〜!翡翠のバカバカバカ!ホントに鈍感なんだから!

 

ウチはそう思いつつ、後ろを振り返らない。

振り返ったら負けな気がする。翡翠は『なんで怒ってんだ?』って顔してるもん絶対。

 

「あ、戻ってきた。翡翠は…」

「翡翠は別行動するって!」

ウチは怒鳴るように言って、トパーズとホタルを連れた。

 

二人は困惑していたが、今はウチの我儘に付き合ってもらうことにしよう。

 

………………

 

☆☆☆☆

 

なのかに怒られた…なんで怒ってたんだアイツ…

 

俺は路地裏から出て、なのか達を探す。

…しかし、後ろから嫌な気配がして振り返った。

 

「どうも。」

「うぎゃあああ!デクター!?」

「…て、…ピノコニーで何をするつもりだ!?」

「…ふふ…別に…私もたまには休暇を満喫したいですからね。」

そう言ってドクターは向こうに消えていった。

 

…正直信用ならないが、警戒だけはしておこう。

俺はすぐさま他の五人にデクターが出た事を連絡しておいた。

 

○○○○○

 

…ジョロロロロ…

 

トイレから出るデクター。

「…夢の世界でもトイレはあるものなのですねぇ…」

そう言って、パソコンを開き、トイレにケーブルを接続した。

「嘘をついたのは反省ですが、これも私の計画の為…」

 

「レギオウィルス『流す』…インストール。」

 

『トイレロイド、トイレロイド、トイレロイド』

 

「…?ここは…」

「トイレロイド。後は任せましたよ。」

「合点!」

トイレロイドはそう言って便所から出ていった。

 

そして便所から出たトイレロイドは頭左横に付いた水洗レバーハンドルを捻り、そこらの観光客に浴びせた。

運悪く、なのか達はその現場を見てしまっていた。

 

「えぇ!?レギオロイド?デクターが夢の中にまで来てたの!?」

「…ねえ何の話?」

事の経緯を知らないトパーズと少し強ばった顔をするホタル。

 

「私はトイレロイド!このレバーを捻って水を浴びせる事で!」

トイレロイドはそう言ってレバーハンドルを捻って水を放射した。

 

「きゃっ!」

なのかとホタルは運良く回避出来たがトパーズに当たってしまった。

「トパーズ!」

「大丈夫?」

二人が心配そうに駆け寄ると、トパーズは震えて口を開いた。

 

「翡翠…カッコよかったなぁ…」

「「!?」」

「なんて言うのかな…ちょっとクールでキザなんだけど…子供っぽい一面もあって…守ってあげたいなぁ…なんて…えへへ…」

「ま、まさか…あいつの能力って…」

なのかがトイレロイドの方を見ると、トイレロイドは頷いて言ってきた。

「その通り!私の能力は相手の本音をバラす能力!これで人間関係の崩壊を狙う推測なのです!」

それを聞いたなのかはある事を閃いた。

(もしかして…翡翠に当たったら、好みのタイプが分かるんじゃ…)

すると、翡翠が三人の元にやってきた。

「なのか!ホタル!トパーズ!無事か!?」

「あっ!翡翠だ!えへへ…翡翠ー。」

トパーズは翡翠を見つけ、すぐさま飛びついた。

「ちょっ!?トパーズ!?」

「翡翠!そいつの水受けたら本音言っちゃうから注意して!」

なのかはそう呼びかけ、翡翠は頷いた。

「なら!レッドスラッシャー!」

翡翠はレッドスラッシャーを取りだして、トイレロイドに連続で斬りかかった。

「ぐへぇ!よ、よくも!」

トイレロイドはすぐさまレバーに手をかけ、水を放射した。

(その攻撃ならなのかから聞いてるぜ!)

翡翠は避けようとするが、トパーズに後ろから抱き着かれた。

「はぁ!?トパーズ!?」

急なトパーズに翡翠は戸惑い、翡翠は水に当たってしまった。

 

「「あ!」」

水に当たった翡翠はその場に蹲ってしまった…

(翡翠の本音…)

なのかは翡翠に過度な期待を寄せながら近づいた。

「…実は…俺…母親の顔を知らないで育ったから…母性ってもんがよく分かんないんだよ…」

「え」

「…親父がずっと育ててくれたから女と関わる機会とか無かったけど…」

翡翠はその場に倒れ込んだ。

「星穹列車の面々可愛すぎだろ!特になのか!」

「え…ウチ…?」

「ああやって健気で天真爛漫な子に色々な事されるのが夢だった!!」

 

翡翠はとんでもない事を口走り、その場で号泣してしまった。

しかし、なのかは翡翠に近づき、そっと抱き締めた。

 

「…翡翠…ウチをそんな風に思ってくれてたんだ…」

優しい声で翡翠を抱きしめ続ける。

「別にいいんだよ。翡翠だって男の子だもんね。そんな風に思うのは仕方ないよ。」

「だから…今は泣いててもいいんだよ。」

「なのぉ…」

 

「ちょ…ちょっ!?私完全に蚊帳の外ですか!?ねぇ!?」

トイレロイドが戸惑っていると、横からアクセルの攻撃が飛んできた。

「ブラックボウガン!」「バイオレットクロー!」

アクセルとゼーレの攻撃でトイレロイドは吹き飛ばされた。

 

「ええ!?」

「なのか、そいつの面倒は頼む。俺たちにも出番くれよ。」

そう言ってアクセルはボウガンをしまい、大剣を持ち上げて迫った。

「蝶のように…散れ!」

ゼーレも鎌を持ち、超高速攻撃で切り裂いた。

 

「大地を…割れぇ!!」

アクセルの豪快な一撃でトイレロイドは真っ二つに砕け散った。

 

「おげぇぇぇぇ!!」

断末魔を上げながらトイレロイドは爆散した。

「一件落着。」

 

☆☆☆☆☆

 

…正気に戻ったトパーズと翡翠はベンチで虚無顔をしていた。

「…翡翠。お前にも性欲あったんだな。」

「う、うるせぇよ!」

アクセルに冗談交じりに言われ、翡翠は反発する。

 

…実際、ウチはちょっとほっこりしてる。翡翠にも性欲あったんだなって。

……ウチは翡翠を思ってるし…翡翠はウチを思ってくれてる…これって…両想い…ってことなのかな?

 

「あ、あのな…なの…」

翡翠が顔を赤くしてウチに近付いてきた。

「え…と…」

ウチも喋ろうとしても何を言えばいいのか分からない。

お互い恥ずかしくて喋ろうにも喋れないのが現実だろう。

 

それを遠目から見るアクセルとゼーレ。

うう…

 

ウチはその場で黙るしかできなかった……

 

 

 

…………………

 

 

 

 

 

 

 

○○○○○

 

なのかと翡翠から離れたホタルは少し壁にもたれる。

「…いるんでしょ、デクター。」

ホタルはそう呟くと、路地からホタルが出てきた。

「おやおや、ホタルさん。なんの御用ですか?」

「さっきのあれは…デクターのせいだよね。なんであんなことを…」

それを聞いたデクターは溜息を吐く。

「あんなこと?私は面白いことをしたいだけです。それでは…」

そう言ってデクターはその場を去っていった。

 

「………」

ホタルは懐から謎の機械を取り出した。

「翡翠……」

そう呟いて静かに涙を流した。

 




トパーズ
CV:南條愛乃
休暇でピノコニーにやってきた少女。翡翠達と遭遇した。

トイレロイド
頭左横に付いた水洗レバーハンドルを捻る事で、頭頂部の上蓋を開きそこから洗浄水を人に向けて水を当てる色々汚い攻撃をしてくる。

この世界(&作品)の通貨
・信用ポイント
スタレ世界でよく使われている。最近はガルドに代わられて使われることは少ないが一定箇所では使われている。

・ガルド
スタレ世界やテイルズ世界でよく使われている。スターピースカンパニーによって新しく発行された通貨。信用ポイントに代わった。

・モラ
テイワットでよく使われている。テイワットでよく流通しているが、それ以外では流通していない。

・龍門幣
テラでよく使われている。テラ以外で流通はあまりしていない模様。

・クレジット
キヴォトスでよく使われている。スタレ世界やテラでも多少流通している。

・円
地球でよく使われている。地球以外では全くと言っていいほど知られていない。
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