【本編完結】開拓者のとある物語   作:サツキタロオ

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「ピノコニーに来た私たち、翡翠達とは別行動だっけ。」

「ああ。ま、息抜きと思えばいいだろうよ。」

「そっか…御影、一緒に行こうよ。」

「ん?いいぞ。」

「やった。31話、始まるよ。」


episode.31:ドリーム・スリーパー

……数分前…

 

☆☆☆☆☆

 

「わあ…ここがピノコニーなんだ!」

星が辺りを見回してそう言った。

「なんだ、意外に楽しそうにしてるな。」

「うん!こんな街見るのは初めてだもん!」

無邪気に笑う星。この頃戦いばかりで休息してなかったからな…。

はしゃぐのも仕方ないだろう。

 

俺は翡翠から届いたデクターの手掛かりを探す為に別行動に移す。

 

「…さて、じゃあ俺は別行動…」

「待って。」

 

俺がその場を去ろうとした時、星に服を掴まれた。

「な、なんだよ星…」

「一緒に居てよ。独りじゃ不安なの…」

そう言って星は悲しい顔を浮かべた。

 

…星と俺は昔からの付き合いで、常に共に行動しているが、流石に一人にさせるのは寂しいのだろうか。

 

「いや、俺は翡翠から貰った連絡通りに動きたく…」

俺がそう言い連ねていくと、星が抱きついて静かに言ってきた。

 

「怖いんだ…御影が私の前からいなくなって…独りになっちゃうのは…」

「…星…」

「お願い御影、私を独りにしないで。」

 

静かな声で星はそう言った。色んな感情がぐちゃぐちゃになって星は涙を流しながら言うのだった。

 

「分かった。一緒に居てやるよ。」

その言葉を聞いた星はパアッっと明るい表情を見せて笑顔になった。

 

…デクター捜索は翡翠かアクセルに任せよう。今は星のメンタルを回復させるのが俺の役目だ。

 

「ほら、行こうぜ。」

「うん!」

星の手を繋ぎ、俺達はピノコニーを観光していくことにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

☆☆☆☆

 

 

 

…………血と共に辺りに硝煙の臭いが鼻に突く。

 

辺りには見知った顔が血溜まりの中心で蹲って倒れ込んでいた。

 

「……艦長…艦長…」

 

目の前にいる大好きな人。

 

揺らしても揺らしても起きはしなかった。

 

……そして、上を見上げると光が辺りを包んだ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「!?」

私は目を覚ます。ドリームプールに入った途端、あんな記憶が流れ込んできた。

 

私はあんな記憶、知らなかった。けど、自然と他人の記憶がしなかった。

「……なんなの…アレ…」

「大丈夫か?」

「…ひゃあっ!」

後ろからアクセルに声を掛けられ、私は情けない声を出してしまった。

「……アクセルゥ…!あんた!何してくれんのよ!」

振り返って私はアクセルに怒鳴りつけた。

「…ハハッ…すまんすまん…って…ゼーレ…」

笑ったアクセルが次の瞬間には少し困惑した顔をした。

 

「…ゼーレ…お前泣いてんのか?」

「…は?」

私はアクセルに言われて、自分の顔に触る。

すると、涙が溢れてきた。

「…あれ…私…なんで…泣いて…」

私は溢れ出る涙を止めようと手で顔を隠す。

「…大丈夫か?ちょっと止まるまでベンチに座ろうぜ。」

私はアクセルに支えられて、涙が止まるまでベンチに座り続けた。

 

「……悪いわね…わざわざ…」

「いいって…それより、泣くなんて珍しいな。」

「…なんか…変な夢見ちゃっただけよ…」

私はアクセルからそっぽ向く。

「ゼーレも泣く事あるんだな。」

アクセルはそういって、私に手を差し伸べてきた。私は遠慮無く手を掴んで立ち上がった。

そしてしばらく見合った後、アクセルが口を開いた。

「折角だし、どっか遊びに行こうぜ。」

「…ええ。」

私はアクセルと手を繋ぎ、気になったところに歩みを進めるのだった。

 

○○○○○

 

そして御影と星はピノコニーを観光していた。

「…御影。あれ食べたい。」

御影は星に頼まれてオークロールを買い、星に食べさせた。

「おいしい。」

「そっか。」

御影は星の頭を撫でる。すると星は小動物のような顔で笑顔になる。

(可愛い。)

「…御影、次はあっち行こ!」

星に連れられて御影は走り続ける。

御影は星の様子を見て少しホッとした。

(元気が出たようで何よりだ。このままいけばメンタルは回復するかな…)

御影がそう安堵していると、向こうから笑い声が聞こえてきた。

二人は急いでその場に向かう。

すると、そこではレギオロイドとレギラーが何か遊んでいるのが見えた。

 

「えーい…!それ!」

レギオロイドが投げたダーツがダーツ盤に刺さった。

「やったー!俺の勝ちー!」

それを見かねた二人は武器を構えて、乱射した。

「ぐおっぐへぇ!」

「こんなとこで何やってんだ。」

「ん?!私はダーツロイド!ダーツが大好きで、いつも遊んでるんですよー。」

ダーツロイドと名乗るレギオロイド。しかし、星はそんな事気に求めず、ガンランチャーを連射した。

「!?ちょっ!?」

「…敵なんでしょ?だったら倒すよね?」

「不意打ちは卑怯で…ってぇぇ!!?」

ダーツロイドが喋ろうとすると、星がビームライフルを命中させて黙らせた。

「…おっかない…」

「うるさい!」

御影がそう言うと、星は怒鳴るように言った。

「ぐぐぐ…いきなり攻撃するなんて卑怯ですよ!それでも軍人ですか!?」

「…"元"軍人だ。」

御影はそう言って刀を投擲した。それに続くように星もガンランチャーで狙い撃った。

 

刀に当たった散弾が辺りに散らばり、レギラーとダーツロイドに当たる。

そのまま推進力の増した刀にダーツロイドが当たり、その場に倒れ伏した。

「なんでぇぇぇ!!」

そのままダーツロイドは爆発四散した。

 

「…ふう…ピノコニーに来たってのに。敵と戦うことになるなんて…」

「うん…やっぱデクターって悪い奴だよね。」

二人はベンチに座りながら、文句を垂れ流していた。

「御影……。」

「ん?」

「私たちの戦いって…いつ終わるんだろうね…」

 

「………さあな。」

御影はそう呟き、星は少し曇った表情を見せた。

「星は戦うのは嫌か?」

「ううん。でも、誰かが死ぬのは絶対嫌だな。」

星は兄の事を思い返し、そう言った。

御影は星を見ながら、買ってきたアイスを渡す。

「一緒に食べるか?」

「うん。」

星はアイスを受け取り、袋からアイスを取り出して頬張った。

 

「「冷たッ」」

アイスは思ったより冷たく、二人は見合って笑った。

 

 

 

…………………

その頃の翡翠……

「スラーダうめー。」

 




今回は短めです。
次回は多分長くなります。

あと、この作品のメインヒロインは一応なのかです(変わらぬ意志)
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