【本編完結】開拓者のとある物語   作:サツキタロオ

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「お兄ちゃんのお陰で私たちの新しい連携攻撃を身に付けれたね。」

「ああ。穹には感謝しないとな。」

「…でも、もっと強くならないと駄目だよ。」

「そうだな。デクターに星核ハンターの奴らもいる。頑張らないとな。」

「だな。……さて、今回は…翡翠回か。」

「だね。しかも、なのかの秘密も遂に分かるかも…!?」

「それは楽しみだな。」

「どうなるか楽しみだね。33話、始まるよ。」


episode.33:エピソード・サード

 

☆☆☆☆☆

 

休めると思ったら、ホテルの前でレギオロイドがいきなり暴れていた。

「また現れたなレギオロイド!」

アクセルと御影が飛び上がって剣で叩き斬ろうとする。しかし、そのレギオロイドは簡単に受け止めて投げ飛ばした。

二人は軽々着地して再び剣を握る。

 

「身共はタイマーロイド。デクター様に頼まれ、ここで暴れておるのだ。」

「やっぱりここ(ピノコニー)でも暗躍してるのか!」

「厄介ごとを増やしやがって…許さん!」

アクセルが再び走り出す。しかし、タイマーロイドは胸部のボタンを押した。

 

すると、アクセルがすぐさまこちらに戻ってきた。

「!?」

「な、なんだ?時間が戻ったみたいだった…」

「察しが良いな。身共にはタイムリバースで10秒だけ時間を巻き戻せるのだよ。」

俺はそのセリフで大体確信した。

奴はアクセルが攻撃する前の時間に戻したのだ。これは厄介だ。事実上攻撃をし辛くなっているという事になる。

 

「…しかし、強力な技にも欠点はある筈だ。そこを突く!」

アクセルがそう呟いて、剣を構え直す。

俺も慌てて構え直して、攻撃を仕掛ける。

「やぁああっ!」

「くそっ!」

次の攻撃はタイマーロイドに命中した。

 

「クソッ…弱点を突かれたか…!」

「弱点?」

「…そう簡単に教えるとでも!?」

そう言ってタイマーロイドは再び走ってくる。

 

「みんな…カイタクバスターだ!」

「「おう!」」

六人の武器を一つに連結して、タイマーロイドに向ける。

「バニッシュ!!」

そして、光弾が放たれると共にタイマーロイドの目が一瞬光った。

何か嫌な予感がする…

 

「無駄だ!タイマーオン!」

そしてタイマーロイドが胸部のボタンを押した。

そのエネルギーとカイタクバスターのエネルギーがぶつかり合い、そこに強力な磁場が生まれた。

 

「くっ…これは…!?」

その光に包まれ、俺は目を瞑った。

 

………………………

 

☆☆☆☆

 

「…くっ…みんな大丈夫か!?」

「大丈夫だ!」

「平気」

「ウチも!」

「こっちも平気よ!」

 

四人の声が聞こえ一安心する俺。

………しかし、翡翠の声だけしなかった。

「翡翠は!?」

煙を払い、辺りを見回す。しかし、翡翠の姿は無かった。

「翡翠が…消えた…」

「…まさか…」

御影が何かを考え始めた。

「カイタクバスターのエネルギーと…タイマーロイドのエネルギーがぶつかり合って消えた…?」

 

 

 

 

 

 

 

………………………………………

 

 

 

 

 

☆☆☆☆☆

 

「う、うう…」

俺は目を覚ます。

「ここは…」

辺りを見回すが、見慣れない街だった。

空を見ても暗く無かったので、恐らくピノコニーではない。

「あなた…大丈夫?」

「ん?」

俺が呼ばれた方を向く。

そこには白い髪に青い眼をした少女だった。

「えっと…ここは…一体…」

「ここ?…月だけど…」

「つ、月ぃ!?」

俺は立ち上がって、窓を見つめる。

そこには黒く広がる空と砂のような地面がある…本物の月だった。

 

「マジか…なんで俺月に…」

俺は落ち込むように倒れ込んだ。

「えっと…大丈夫?あなた…名前は?」

「俺は翡翠…あんたは?」

 

「私はキアナ。キアナ・カスラナよ。よろしくね!」

キアナと名乗った少女から差し伸べられた手を手に取り、俺は立ち上がる。

俺はキアナに連れられて、広間のソファに座った。

 

「ふーん…敵と戦ってて、その時ピカッと光って、気づいたらここに居た…って事だね。」

「ん、そうだな。しかし、月ってこんなとこあったっけ。俺知らなかったな…」

俺は再び外を見たのち、スマホを見る。

しかし、電源が切れたか、画面が付かなかった。

「どうしよ…早く戻りてぇなぁ…」

「待っててもしょうがないよ。私も出来るだけ協力するから、頑張ろ!ね?」

「…見ず知らずの俺を助けるなんて…ありがとな。」

俺はキアナの顔を見て笑う。

「そうだ、君の仲間の話を聞かせてよ!」

「ん?そう言えば言ってなかったな…分かった。ちょっと長くなるけどな…」

 

そうして俺はキアナになのかたちの事を話した。

それと同時にキアナも自分の仲間達の事を話してくれた。

 

なんだか…しんみりした空気になった。

 

「…あー…退屈だな…」

俺は部屋の一室を借りて、そこで休んでいた。

「……あいつら…何してるかな……」

 

………俺は立ち上がって、寝癖を治す。

そういえば…資料室があるらしいな…

 

「暇だし行ってみるか…」

 

俺は資料室に入る。

「…おお…」

そこには大量の本が置いてあった。

 

こう見えても俺は本の虫*1だ。

最近は戦闘続きで本を読む機会が無かったが、今ならゆっくり見れそうだ。

 

「…どれどれ…」

俺は本を取って読んでみた。

 

………『六相氷の構造について』

 

『六相氷』。なのかが記憶喪失の際に閉じ込められていた氷。

異なる条件下で六種類の結晶で構造されている特殊な結晶の事だ。

 

俺は気になってその本を読む事にした。

 

 

 

……六相氷は異なる条件下で六種類の結晶で構造されている特殊な結晶である。

それぞれ『虹水晶』、『蒼結晶』、『翡翠鉱石』、『朱雀水晶』、『蒼白石』、『桃源石』で構成されている。

この物体の詳細な情報は今のところ分かってはいないが、この結晶はコールドスリープを可能にしているらしく、長い年月を掛けてもこの結晶は解ける事はないという。しかし、その際に記憶を失い、見た目にも変化が起きるという結果も見られ、取り扱いには非常に注意が必要。

 

数年前にとある少女が六相氷に閉じ込められ、そのまま行方不明になっている。

 

 

…………まさか…これに書いてある行方不明の少女って…

「なのかの…事か?」

俺はこれを見て、なのかが普通の人間で無い事がより強まった気がした。

「…なのか…お前は一体何者なんだ…」

 

………………

 

☆☆☆☆

 

ウチらは一旦列車に戻って休息を取っていた。

 

 

………

「ううっ…」

ウチはうなされて、うまく眠れない。

ウチはそのまま起き上がってしまった。

「…翡翠…大丈夫かな…」

ウチははだけたパジャマを直して、鏡を見つめた。

 

しかし、そこに映ったのは髪が腰まで伸びきった髪、白を基調としたドレスのような服装。

何処となく優しい雰囲気を醸し出したウチに似た少女だった。

「えっ…」

ウチが戸惑って、一瞬鏡から目を離す。

そして再び鏡に目を向けると、そこにはウチの姿があった。

 

「な、何…今の…」

戸惑うウチ、でも心臓の部分から何か鼓動が聞こえてくる。

星核の影響なの?

ウチの星核がウチに呼びかけてるの?

 

……怖い…

ウチが何か…バケモノにでも変化してしまうのだろうか、そう考えると、再び眠れなくなってきた。

「…怖いよ翡翠…」

ウチは翡翠とのツーショットを見て、布団にうずくまった。

 

 

………………

 

*1
本が非常に好きで読書ばかりしているような人。




崩壊3rdはやってないしニワカなので……スミマセン……
時系列的にヴェルトがスタレ世界に来る前ぐらいです。

なのか達にも新しい形態を用意しているので、乞うご期待。
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