「ああ。それにライモン集団、強いな。」
「あんなに苦戦するとは思わなかった…」
「油断は禁物だ。さて、今回は開拓者達がかつてのナナシビトの力を得ると時だ。」
「37話!楽しみにしてな。」
○○○○○
「かつてのナナシビトの帽子?」
「ああ。昔ピノコニーにもナナシビトは居てな。でも、数百年ぐらい前だからもう死んだけどな。」
星は見知らぬ青年からそのナナシビトの帽子を受け取った。
「…ありがとう。貴方は?」
「俺はヒビキ、叢雨の友達だ。」
「ああ…あの時の…」
「…御影にも見せたげよ!」
星は帽子を被って、スマホで写真を撮り始めた。
「あ、ちょっと…」
星はヒビキの言葉を全無視しながら写真を撮り続けた。
「……元気だねぇ。」
ヒビキはそう呟いてその場を後にした。
……………
「……」
御影とゼーレは共に歩いていた。
「…はあ…アクセルは居なくなるし、星は写真送ってくるし、全く災難ね…」
「だな。しかし、こうして交流すれば戦闘でも有利になるかもしれない。」
「…はあ…アンタいっつも戦闘の事ばっかね。」
「そりゃ、元軍人だし…」
御影は頭を掻きながらそう言った。
「…はあ…これからどうするかな…」
すると、向こうから爆発音がして、二人は急いで走って行った。
「グゥゥゥルルルルルル!!」
そこには複数の獣の力を宿したレギオロイドだった。
「あいつは…」
「どうやら、この前のUMAロイドと同じ奴みたいね。」
爆発音に駆けつけて、翡翠となのか達もやってきた。
「このレギオロイド…何かが違う…」
翡翠はそう言って、剣を抜く。なのかも剣を抜いて、翡翠と共に走って行った。
「やっ!」
「せやっ!」
二人の斬撃を軽々と受け止めるレギオロイド。
「硬い…」
「注意しろなの!」
二人は攻撃を避けて、アクセル達の前に立つ。
「どうする。奴の防御力は硬い。一撃一撃が強大じゃないと勝てないぞ。」
「だったら!」
星がそう叫んで、帽子を投げつけた。
投げつけた帽子から星が多数降り注いで、レギオロイドの空から降り注いだ。
星は地面に着地して帽子を被った。
「大丈夫?」
「ふん、遅いぞ。」
「ごめんね。」
星はてへぺろして、ガンランチャーを持った。
「さぁて、反撃だよ!」
「よぉし!カイタクバスターで一気に決めるぞ!」
翡翠達はマルチウェポンを取り出し、連結してカイタクバスターにした。
「…いけぇ!」
翡翠の声と共にエネルギー弾が放たれると同時にレギオロイドは吹き飛ばされた。
「よし!」
「まて!まだ生きてる可能性はある!」
翡翠はそう言うと、壁の両隣からライモン集団が飛び出してきた。
「ライモン集団!」
「よお、小僧!悪いが邪魔させてもらうぜ!」
ライモンが銃を翡翠に向けるが、それを邪魔するかのように光の球が飛んできた。
「ッ!叢雨!?」
「ライモン集団は任せろ!お前達はそいつをやれ!」
「了解!」
獣のようなレギオロイド、ビーストロイドは咆哮をして涎を垂らしながら、獲物を狙う目で開拓者たちを見つめていた。
「生半可な攻撃は効かない。なのは援護だ!」
翡翠は蒼激狼になり、高速移動でビーストロイドに突撃していき、斬撃を繰り出していく。
なのは剣にエネルギーを集中させて衝撃波を多数飛ばしていく。
「アクセル!アンタ床燃やして動きを封じなさい!」
「ああ!」
アクセルはゼーレに言われて、大剣の隠し刃を展開し、床を燃やしていく。
「蝶のように…散れッ!」
ゼーレが超高速移動で翡翠と共にビーストロイドに突撃していく。
「御影、エンジンルームに行ってくれる?」
「え?」
星に言われて、御影は困惑する。
「暉長石号ごと、ライモン集団を倒す!」
「お、おいおい。それは無茶だぞ!?それに、他にも沢山の乗客が……」
「…ッ…ごめん。乗客を避難させて!それから…」
『ならば、私に任せてください。』
すると、白い装甲を纏ったロボットが着地してきた。
『乗客を避難させるのですね?』
「あ、ああ…」
『任せてください。』
そうしてロボットはブーストを蒸して、暉長石号を駆け抜けて行った。
「…じゃあ御影、エンジンルーム…」
「うっし…星、帽子を貸してくれ。」
「いいよ。」
ヒョイっと星は頭を出して、御影はその帽子を被って、エンジンルームに向かって行った。
☆☆☆☆☆
逃げ惑う乗客を逃して、俺はエンジンルームに向かう。
「…!そこの男!止ま(ry…」
「邪魔だぁ!」
俺はファミリーの警備兵を殴り飛ばし、暉長石号のエンジンルームに向かった。
「これか…」
俺はブルーダガーを投擲し、星から預かった帽子を投擲し、メインエンジンが爆発した。
「やべっ!」爆発するエンジンルームから逃げながら、後ろから来る爆風を避けつつ、艦橋に出た。
「星!エンジンルームは爆発した!暉長石号がもうすぐ墜落するぞ!」
「うん!ロボット!避難急がせて!」
『全く…手伝っては貰えませんか』
「はいよ。」
「うん。」
俺達はそのロボットと共に乗客の避難を開始した。
………………
☆☆☆☆
「クソッ…なの…」
なのは頭から血を流して蹲っていた。
「ううっ…翡翠…」
「くっ…こいつ強い…」
「がはっ!」
ビーストロイドに吹き飛ばされて、大剣ごと吹き飛ばされるアクセル。
「ゼーレ…なのを頼む…」
俺はゼーレになのかを託し、翡翠はゼーレの鎌を持って再びビーストロイドに突撃していく。
「グゥゥゥルァァァァァァァァ!!」
「おおおおっ!」
鎌を力任せにビーストロイドの右肩に突き刺し、腕にエネルギーを溜めてビーストロイドの頭部にぶつけた。
爆発したビーストロイドの頭部から体を離して、その場に倒れ込んだ。
「…あ…」
目を開けられない、息も絶え絶えで体が動かない。
「…な…の……」
俺は仲間の安否を心配しながら、目を閉じた。
………………………………
………………………………………
「………」
次の瞬間、俺は目を開ける。
立ちあがろうとするが、激痛で体が再び倒れ込んだ。
「はあ…はあ…」
「動かないで。まだ骨が折れてるから。」
声が聞こえた。俺は声のした方に目をやると、そこには銀髪の髪をした少女とピンク髪の少女だった。
「…ブローニャ…符玄…?なんでここに…」
「私もいるよー。」
トパーズが俺に向かって手を振ってきた。
「…ここは?」
「……カンパニーの緊急治療室だよ。翡翠はドリームプールから出た後、大怪我を負って倒れてたんだよ。」
「…私たちはトパーズさんから話を聞いて、仕事をほったらかしにして来たんだから。」
ブローニャ達の目元から涙が滲んでいるのが見えた。
恐らく本気で悲しんでいるのだろう。
「…トパーズ…ピノコニーは?暉長石号はどうなった…」
俺がそれを聞くと、トパーズは少し曇った表情を浮かべる。
「なのかちゃん達はしっかり避難したし、乗客も無事、暉長石号は沈んじゃったけど……」
「そっか…でも…みんな無事ならよかった…」
俺がそう言うと三人は少し笑った。
「………んだよ。」
「いや、翡翠は相変わらずだなって。」
「ええ、アンタはそれでいいのよ。」
二人からそう言われて俺は笑みがこぼれ落ちる。
すると、スマホからメールが来た。
「…なの?」
なのかからの電話がかかって来た。
俺は急いで電話に出る。
『翡翠!?大丈夫!?』
「ああ…こっちは平気さ。」
『…そっっかぁ……よかったぁぁ……』
なのから安心したようにヘタれるような声を出す。
『翡翠、聞こえるかしら?今、ピノコニーは大分大変よ。』
「ゼーレ!」
『ライモン集団とデクターがファミリーを制圧したって話をロビンから聞いて…今は朱雀達のとこで休息してるわ。』
「みんなも無事そうでよかった…」
『翡翠、怪我が治ったらすぐにこっちに合流してくれ。いいな?』
「りょーかい。」
御影の言葉に頷く。
通話が切れて、俺は再びベッドに倒れ込んだ。
「…はあ…翡翠、せっかくだしなんか剥いてあげようか?」
ブローニャが溜息を吐いて、リンゴの皮を切り始めた。
………
「はい、食べれる?あーんとか…する?」
「自分で食えるよ…」
俺は切られたリンゴをそのまま食べた。
…そのリンゴは少ししょっぱい味がした。
【星 調和の姿】
ナナシビトの帽子を被った星の新形態。