「この調子でデクター達も倒さないとな。」
「しかし、奴の事だ。何か裏がある筈だ。」
「そうだな。注意していこう。」
「41話、始まるぜ!」
☆☆☆☆☆
………あれから数週間が経った。
叢雨や花火達はデクターの捜索を行なっていたが、一向に姿を表さなかった。
その間に、ウチたちはホタルを列車に歓迎した。
「…ホタル。」
「翡翠。アタシ…」
ホタルはオドオドしていると、姫子とヨウおじちゃんが近づいてきた。
「歓迎するよ、ホタルさん。」
「ホタルちゃん。カフカからの連絡も貰っているわ。これからよろしく頼むわね。」
ホタルはそれを聞くと、少し安心したような顔をした。
「ホタルー!一緒に写真撮ろ!」
ウチはホタルを連れて、部屋のある通路へと向かった。
……………
「ここ、ウチのお気に入りの場所なんだ。」
「そうなんだ…」
「うん。いつもここで翡翠と写真撮ってるから…」
「翡翠と?」
翡翠の話をすると、ホタルはピクッとしてこっちを向いた。
「…ねぇホタル。貴方は翡翠の事どう思ってる?」
「…アタシを救ってくれた大事な人。少し変なとこもあるけど…それでもカッコよくて…優しい人かな。」
「ホタルからもそう思われてるんだ。」
「え?」
ホタルの反応を見るに、翡翠はこの事を話してないんだろう。
多分、翡翠の事だから知らないとも考えられるけど。
「ウチもね、翡翠の事大好きだよ。正直独占したい程ね。」
それを聞いたホタルは少しムカッとする。
そして、ウチはホタルの前に近づいてこう言った。
「ウチ、負けないから。」
「……アタシだって…」
ホタルもウチを睨んで宣戦布告してきた。
絶対ウチは翡翠を振り向かせて見せる。
絶対に…ね。
「おー!二人とも!」
その空間を遮るように嬉しそうな顔をして翡翠がやってきた。
「ホタル!なの!出前届いたぞ!ウニもあるよ!」
「え…」「翡翠…」
「早く来いよ!二人の分無くなっちゃうぞ!」
そう言って翡翠はその場を後にした。
「あれじゃあ振り向かせるのも大変そうだね。」
「…うん…」
恋のライバルであるホタルとは、翡翠を振り向かせるのは難しいと分かっていた。
でも、ウチは負けたりはしない。
○○○○○
「……」
その頃、叢雨は歩いて調査を行なっていた。
「む・ら・さ・めちゃ〜ん♪偵察頑張ってるね〜♪」
「なんだ花火か。」
「なんだとは何〜?花火と出逢えて嬉しくないの〜?」
それを聞いた叢雨はため息を吐く。
「嬉しくないわけあるか?」
「………ふ、ふ〜ん…」
叢雨達はそうして路地を歩いていると、前に誰かが立っていた。
「…!」
「おやおや、護醒者達と先に会いましたか。」
「…お前は…デクターとか言ったな…」
二人は臨戦態勢を取る。
すぐにセルラーを取り出してカードを装填した。
「…ツイストトルネ…」
「ふっ…」
しかし、突然デクターの体が光り出した。
「何ィ!?」
………………………
「…!」
御影は起き上がり、辺りを見回した。
前を見ると、翡翠達が寿司を食べまくっているのが見えた。
それを微笑しながら見ていると、ヒビキから連絡が入ってきた。
「どうした?」
『今すぐ来てくれ、緊急事態だ。』
「了解した。みんな!行くぞ!あ、その前に寿司食べたい…」
そして七人は急いで夢境に向かった。
夢境に向かうと、多数のレギラーが翡翠達を睨んできた。
「…みんな行くぞ!」
「…フフフ…」
その奥から三体のレギオロイドが現れた。
「我はシールドロイドⅡ…」「俺はガンロイドⅡ…」「そして俺は…ランスロイドⅡ…」
「バニッシュ!」
名乗る暇を与えず、そのまま合体攻撃で三体を撃破した。
「デクターは何処だ?」
俺たちが探していると、奥から衝撃と共に何かが降ってきた。
「…あれは…」
爆風が消えると、そこからサムが現れた。
「ナナシビト…排除対象を確認…」
「気をつけてみんな…サムの火力は強力だから…」
ホタルはシワを寄せて武器を手に持つ。
星はサムの体を見つめた。
「…しかもちょっと改造されてるみたい。」
「…デクターにより強化されたこの体。使わせてもらいましょう。」
サムは体の装甲を隅々を展開し、バルカン砲を向けた。
「『撃滅バルカン』!」
バルカンの嵐が七人を襲った。
「うわぁぁぁ!」
そのまま広場に飛ばされて、そのまま倒れてしまう。
「…つ、強い…!」
「くっ…強化されたのは本当のようだな…」
「『伐採カッター』!」
両肩のカッターを取り外して、サムは突撃してくる。
ホタルが立ち上がって、新たな武器『フェニックスサモナー』を描いて持つ。
「いけっ!」
アローモードにして連射で矢を放つ。
サムも負けずに撃滅バルカンで応戦する。
「くっ…」
「甘いですね。」
「ッ!?」
サムの両肩からランチャーが出てきた。
「『討滅バズーカ』!!」
至近距離から攻撃されてホタルは爆風と共に吹き飛ばされた。
「きゃああああ!」
「ホタル!」
翡翠はホタルの元に近づく。
「…おやおや、流石はサムですねぇ。」
「デクター…」
「サム。切り札を使いなさい。」
「ハッ!」
サムはデクターに言われて胸部が開いてエネルギーをチャージし始めた。
「厄災デストラクション…この機能を使えるまで改造した甲斐がありましたよ…」
「まさか…数週間も侵略をしようとしなかったのは…」
「そう!この為ですよ!サム!」
「イェッサー!」
胸部の砲塔が展開してエネルギーをチャージを終わらせる。
「…させない…!」
ホタルが最後の力を振り絞って立ち上がり、シルバーペンタクトに溜め込んだエネルギーを向けた。
「発射!」
「ッ!」
両者のエネルギーが放出され、お互いにぶつかり合う。
……………
その間、ピノコニーは地震と大雨、そして地殻変動によって皆が恐怖していた。
「…これは…」
「翡翠…!」
トパーズ達は翡翠の勝利を願った。
「……一体…何が…」
「きっと…ナナシビトちゃん達だよ…」
ボロボロになりながら生存していた叢雨と花火はお互いを支え合って空を見上げた。
☆☆☆☆☆
「くぅぅぅぅ…!」
「ぬぅぅぅぅ…!」
お互いのエネルギーは交差し、空へと打ち上がった。
打ち上がったエネルギーは夢境を突き破り、空は晴れ上がった。
「…夢境が…」
「崩壊したのか…!?」
アクセルとゼーレはなんとか立ち上がって空を見つめる。
それと同じくホタルはその場にぐったりと倒れ込んだ。
「「ホタル!!」」
俺となのかたちはホタルに近づく。
「…馬鹿!無茶しやがって…」と御影は心配そうに言う。
「…さっきの攻撃…一体何を…」
「…数週間前から……溜め込んでたエネルギーを……厄災デストラクションに打ち込んだの…」
息も絶え絶えでホタルは力無く話し続ける。
「……今ので…もう奴らは切り札を使えない…今なら…やれるかも…」
俺たちはデクターの方を向く。
ホタルはクラクラとし再び倒れ込む。
「ホタ…」「来ないで!」
再び近寄ろうとするが、ホタルに止められた。
「行って…星穹列車の"6人"の力があれば…絶対に負けたりしないから…」
「………いや、6人じゃない。」
俺はホタルの言った事に訂正を加えた。
「…俺たちは"7人"だ。」
それに全員が頷いてくれた。ホタルの口にも少しだけ笑みが溢れた。
「翡翠…これを…」
ホタルから、フェニックスサモナーとシルバーペンタクトを手渡された。
俺はそれを黙って受け取ると、ホタルの腕がぐったりと落ちた。
そしてそのまま気絶してしまった。
「………ホタル…」
…………………………
○○○○○
「…くっ…厄災デストラクションを…無駄にするとは…開拓者め…」
デクターは厄災デストラクションを止められた事に怒りを見せていた。
「こうなれば…この力で…開拓者ごと潰してやりましょう…!」
『それはどうかなッ!?』
二人が振り向くと、そこには翡翠達が立っていた。
「…信頼の力を知ってる俺達は…お前に負けはしない!」
「ええ、アンタなんかには負けはしないわ!」
アクセルがそう言うとゼーレは頷く。
「私達は何回倒れても…絶対立ち上がる!」
「そしてお前の野望を打ち砕く!」
星と御影はデクターを睨んでそう叫ぶ。
「困難を乗り越えて、ウチらはもっと強くなるんだから!」
ホタルもいつもの服装に戻ってそう言葉にした。
「そうだ!俺たちの力を…見せてやる!」
「開拓者!」
翡翠もそう言うと、横から声がしてきた。
「…!?」なのか達に球状の台座がついた剣を渡された。
「…ッ…俺たちの力も使ってくれ!」
「芦毛ちゃん!負けたら、承知しないからね〜!」
いつもの調子の花火にそう言われて、翡翠達は頭を掻く。
「…使わせてもらうね…花火!」
なのか達は受け取った『ネクステンソード』の球体を開き、黄金の動物を模した頭部を取り付けた。
「「「「「超変身!!」」」」」
翡翠は蒼激狼形態になって、辺りの爆風を消し飛ばす。
なのか達の胸部には動物を模した装甲が装備されていた。
「…下等生物どもめ…サム!ここは私がやりましょう。あなたは例の計画を」
「イェッサー!」
サムはそのまま転送で消え、デクターだけがその場に残った。
「なんのつもりだ!」
「…ふっ…私には戦う力はあるのですよ!」
デクターがそう言うと、目が光だし、体に装甲を纏わせて行った。
「…どんな姿になろうと…俺たちは負けない!行くぞ!」
六人はデクターに向かって走り出して行った。
更新遅れてごめんなさい。
ピノコニー編あと2話で終わり。次章は幕章です。