「さあな、今回は何するんだ?」
「多分大変なことでしょ。57話始まるよ。」
〜星視点.
「ねえ御影。」
「なんだよ。」
「暇〜。」
「…星。何回めだよそれ言うの。」
私は御影の部屋で暇を潰していた。
「暇なんだもーん。」
「じゃあ寝ればいいだろ。」
「それも違うんだよねー…」
「…じゃあ、一旦列車から降りるか。」
御影の提案に乗って、私たちは現在滞在している地球に降りた。
よく晴れた昼下がりの中、私たちは近場にあったショッピングモールに入った。
「こういう所って初めて来たかも。」
「俺もだな。」
「……ねえ、御影。あっちにカフェあるよ?ちょっと行ってみない?」
「カフェか……まあ、少しくらいならいいかもな。」
2人でカフェに入り、私はオレンジジュース、御影はブラックコーヒーを頼む。
「御影、ブラックコーヒー飲めるんだ。」
「まあな。苦いのは平気だ。」
「ねえ私も飲んでみたい。」
「…大丈夫か?お前苦いの苦手だろ?」
「子供扱いしないでよ!」
「はいはい。」
私は御影のコーヒーを飲む。
「げー!苦い!」
あまりの苦さに私は口を手で塞ぎ、御影はそんな私を見て笑う。
「やっぱりな。ほら水だ。」
「……ありがと。」
「それにしても、ほんと星って子供だな。」
「うー…だって苦いんだもん……」
「ならなんで飲もうと思ったんだよ。」
「御影が飲んでたから……なんか私も飲めるかもーって……」
「……なんだそれ。まあ、まだ残ってるからいるんだったらやるぜ?」
「……いらない。」
御影のコーヒーを飲むのを諦めて、私は自分のオレンジジュースを飲んだ。
それからしばらくした後、私たちはカフェを出て買い物を再開した。
服屋に入り、様々な服を吟味していく。
「御影。どう?この服。」「いいんじゃないか?」
私は御影に服を見せる。
「じゃあこれは?」「いいんじゃないか?」
「……じゃあこれ!」「いいんじゃないか?」
「ちょっと!全部同じ反応じゃん!ちゃんと選んでよ!」
「星ってどれも似合うから、選ぶの難しいんだよ。」
「……っ!もう!これ買ってくる!」
「あ、おい!」
私は御影が選んだ服をレジに持っていき、会計を済ませた。
「……ほらよ。」「ありがと。」
私は御影から服の入った紙袋を受け取り、店を出た。
そして暫く外を歩き、私は御影に聞いてみた。
「……御影ってさ。」
「うん。」
「趣味ある?」「無いな。」「じゃあ好きなことは?」「特に無いな。」
「ふーん。」「星はあるのか?」
「私はね、御影と一緒にいることかな!」
「嬉しいこと言ってくれるなこいつめー。」御影は笑いながら私を撫でる。
「わっ!ちょっと、髪の毛ボサボサになる!」
「おー。もうなってるぞー。」
「ちょっと!早く直……」
その時、私たちの真後ろから、人の悲鳴が聞こえてきた。
「っ!御影!行ってみよう!」
「ああ!」
荷物をそこら辺に2人で悲鳴のした場所に向かう。そこに向かうとレギオロイドがこちらに歩いてきた。
「やあ開拓者達よ。ボクはドールハウスロイド。早速だけど、この中見てみてよ。」
ドールハウスロイドはドールハウスを取りだして、近づいてくる。
「…中には何が入ってるの?」
「何が入ってる…?それはね…」
「お前らだよォ!」
するとドールハウスが凄い吸引力で私たちを引っ張ってきた。
「くっ…!」
そのまま何も出来ずに吸い込まれてしまった…
〜御影視点.
…朦朧とする意識の中、俺はなんとか目覚めた。
「…星…」
隣で倒れている星を揺らして起こす。
「…御影…ここは?」
「さあな。だが、何かあるに違いない。」
俺は立ち上がり、辺りを見渡す。そこは何やら屋敷のようで、椅子に机に、タンスなど…人が生活するのに必須なものは全て揃っていた。
「まさか…」
「御影?」
俺は窓を開けて、外を眺めた。
そこはさっきまで俺たちがいた街が大きく映っていた。
「間違いない…これは奴が持っていたドールハウスの中だ。」
「え?そんな事って…」
信じきれてない星に同じく窓の外を見せる。
そしたら少し戸惑いつつも納得してくれた。
「どうやって出る。」
「あ、あそこの扉なら行けるんじゃない?」
星が指を刺した場所を見ると、そこにはテラスがある窓があった。
「よし…!」
俺はダイナマイトキックを繰り出して窓を吹き飛ばした。
「よし…ここから脱出を…!」
「さーせーるーかーよー」
するとドールハウスロイドの顔が露わになった。
「なっ!」
「出させるわけないだろ〜?」
「出ようとした君たちには〜…お仕置きダァ!」
ドールハウスロイドはドールハウスを持って揺らしてきた。
「ひゃあ!」
星は揺られた影響でハイヒールが窓の外に投げ出された。
「あいたー!」
するとハイヒールが元の大きさに戻ってドールハウスロイドの顔にぶつかった。
しかし、それと同時に揺られたせいで同時に気を失ってしまった……
〜翡翠視点.
「あいつら遅いな。」
「遅いね〜…」
俺となのかは街を歩いて、御影と星を探していた。
帰ってくるとか言ってもう二時間。流石に遅いと言う事で探す事になった。
「ん?翡翠、あれ。」「ん…」
なのかが指を刺したところを見ると、そこには複数の紙袋が置いてあった。
「これ…今日星が行くって言ってた店のブランドだ!」
「じゃあここに御影も居たんだな。」
辺りを見回して、俺は何か痕跡が無いか探す。
「…!?」
俺はそこらに落ちていたハイヒールを拾う。
それは星がよく履いていたハイヒールだった。
「ねえ!翡翠ー!」
俺がハイヒールを拾うのとなのかの呼ぶ声がしてそこに向かう。
なのかが視点を向けた先には何か光っている羽ペンが置いてあった。
「なんだろうこれ…」
「ホタルのシルバーペンタクトに似てるが…」
俺がその羽ペンを拾う。
すると、頭に何かビジョンが浮かんできた。
……これは…レギオロイドが二人をドールハウスに吸い込まれている様子だった。
そしてそのレギオロイドが街から離れて近くの岩舟山に行ったのが分かった。
「栃木県か…」
俺は羽ペンを持ってそう呟く。
「翡翠も見たの?」「うん。どうやら岩舟山に向かったみたいだな。」
「どうするの翡翠?東京から栃木まで凄く遠いんだよ?」
「…フルスロットルで走るしか無い。なの!走るぞ!遅れるなよ!」
俺は足に力を入れて、そのまま駆け抜けた。
「あっ!翡翠ー!」
なのかも遅れて着いてきた。
〜御影視点.
「ん…」
焦げた酷い匂いで目が覚めた。
「…この匂い…まさか…」
俺は窓に近づいて外を確認する。
すると、ドールハウスロイドはキャンプファイヤーでこのドールハウスを燃やそうとしていた。
しかも、脱出させないように窓にはテープが貼られていて出られなかった。
「げほっ…げほっ…」
星が煙の匂いで起きた。
「何…これ…」
「星…急いでなんとか脱出しよう。今…ここ燃やされてる!」
「ええっ!」
俺は部屋の辺りを見回して、何か無いかと調べる。
「ん…?」
懐から物を縛る用の紐が出てきた。
そこからいい答えが見つかった。
俺は剣や服を机に置いて徐々に繋げていく。
「星、上着を脱いでくれ。」
「へっ!?そ、そんな…今は…ちょっと…」
「性的な意味じゃない!兎に角手伝え!」
そうして星と共に物を繋げていった。
「よし…」
そして武器や服を繋げて窓の前に立った。
「ねえ…どうするの!?」
「このドールハウスから出た物は、元通りになる。それを利用してここから出るぞ!」
それと同時に火の手が強くなって迫ってきた。
「行くぞ!」
俺が勢い良く剣を放り投げる。
外に出た剣は元通りになり、その重さに引っ張られ、俺たちはなんとか脱出できた。
「いってっ!」
俺は星が怪我しないように抱きしめながら地面に叩きつけられた。
「なっ!?お前たち…どうやって!?」
ドールハウスロイドが戸惑っていると、翡翠のキックが顔面に直撃した。
「漸く追いついたぜ。さあ、観念しやがれ!」
翡翠はドールハウスロイドに指を刺す。
「ま、まさか…東京から栃木まで走ってきたのか!?」
「俺は早いんだぜ?当然の結果さ。」
「う、ウチも居るよ〜…」
そして翡翠の後ろからヘトヘトに疲れた三月も来ていた。
「せ、星!これ!」
すると三月は星に羽根ペンを投げつけ、そのままぐったりと倒れ込んだ。
「よっと!」
星は羽根ペンを受け取った。
「…わー…凄い…今までにあったことが思い浮かんでく…」
星はそう言って、羽根ペンで空間を切り裂いて、歪みを作り出した。
「行け!カイタクバスター!」
星がそう言うと歪みからカイタクバスターの光弾がドールハウスロイドに激突した。
「うぎゃあ!」
「凄い…これ…今までの攻撃が出せるんだ!だったら…」
星は何を出そうか考え、次に閃いたのは…
「喰らえ!厄災デストラクション!」
一つの光線がドールハウスロイドを貫いた。
「うぎゃああああ!」
「これでトドメだ!カイタクオーパンチ!」
するとカイタクオーの拳がドールハウスロイドは粉々に砕け散った。
「やったー!」
星は勝ったことに驚いていたが、俺と翡翠は困惑でフリーズしていた。
…その後、俺、星、なのかの三人はタクシーを取ってそのまま列車に帰り、翡翠は走って列車に帰ったのだった。
…翡翠の体力ヤバすぎるな…と改めて思ったのだった…
記憶開拓者!?…うむ…可愛いな。