「物語が遂に最終局面ってことね。」
「ああ…油断できない。俺たちに出来るのは…彼らを見守る事だけだ…」
「……そうね…」
「さて…遂に奴らが動くそうだ…」
「ええ…第59話、始まるわよ。」
〜三人称視点.
「これならば…」
ディペクトは端末を使用してレギオロイドを複数台生産した。
「できたのか?遂に…」
「その通りだ…これで…我らの計画が遂行される…」
ディウェンゴとディペクトは静かに笑い合った。
「二人とも。」
するとサムが複数のレギオロイドを引き連れてやってきた。
「弾倉、装甲。共に良好です。いつでも攻められます。」
「では…早速襲撃の用意をお願いします。」
「了解!」
そうしてサムはブーストを起動して空に飛んでいった。
……………
「なんだ?」
ピノコニーに訪れていた翡翠達は、レギオロイドの気配を察知した。
「!翡翠!上!」
なのかが指差したところからレギオロイドが降ってきた。
「うおっ!」
衝撃を避けて剣を掴む。
「おやおや、開拓者達か…」
「おーっと…しかも捕獲対象じゃねぇか…これはラッキーだねぇ…」
二人の前に立ったのは鏡の姿をしたレギオロイドと珊瑚礁の見た目をしたレギオロイドが待ち構えた。
「俺はカガミロイド…お前達の攻撃は跳ね返してやる…」
「俺はバイタルロイド。さて、楽しませてくれるかな?」
翡翠となのかは武器を持って警戒する。
「翡翠!先にやらせてもらうね!」
なのかは弦を引いて矢を放つ。
しかし、カガミロイドがその矢を跳ね返した。
「ひゃっ!」
「馬鹿っ、剣で行くぞ。」
「う、うん!」
二人は剣を持って、一気に走っていく。
「バイタルロイド!」「合点ッ!」
カガミロイドの前にバイタルロイドが立ち、65mm散乱爆弾で攻撃する。
二人は交互に別れて回避し、カガミロイドに接近する。
「ふっ!」
なのかと翡翠の斬撃はバイタルロイドに命中した。
翡翠はホーミングアタックを仕掛けて、バイタルロイドの右肩の装甲を砕いた。
「今だ!なのか!」
なのかは砲塔に剣を突き刺して、ゼロ距離で爆発させた。
「ぐっ…!なんてパワーだ…ただ星核を持っただけの奴に…!」
「そこぉっ!」
なのかは更に剣を脳天に突き刺してカガミロイドに投げつけた。
「ぬわっ!」
バイタルロイドを投げつけられたカガミロイドは一瞬怯んだ。
「近接攻撃には対処ができないみたいだな!」
翡翠はカガミロイドの至近距離に近づき、連続斬りを浴びせた。
「オラっ!」
翡翠はカガミロイドを蹴飛ばして鏡を割った。
そして蒼激狼形態となり、一気に切り裂いて爆発させた。
「よし…」
…………
「今だな。」
ディペクトは指を鳴らしてビービ虫を呼び出してバイタルロイドとカガミロイドに噛ませた。
そして二体はすぐに巨大化した。
「…くっ…ん?」
翡翠が奥の方を見ると、三体目のレギオロイドが巨大化しているのが見えた。
「…くっ…三体も…」
「翡翠!久しぶりに行っちゃう?」
「カイタクオーだな。久しぶりに使ってやるか!」
翡翠達はカイタクオーを呼び出し、三体のレギオロイドに拳を向ける。
「行くぜ!なの!」
「うん!」
「かかってこいよぉ!」
知らないレギオロイドが腕の盾をドンと鳴らして歩いてきた。
「お前!名前名乗れ!」
「俺はシールドロイドⅢダァ!」
「シールドロイド…また近代化改修されたみたいだな…だが!」
そしてカイタクオーは歩き始めて拳を振り下ろした。
「オラオラァ!」
「ぐおっ!なんか強くなってる?」
シールドロイドⅢの頭突きでダメージを受けるカイタクオー。思ったよりダメージが高く、翡翠は文句を呟いた。
「おらっ!」
カイタクオーの攻撃で怯むレギオロイド達。すると空から攻撃が飛んできた。
「まさか…!」
するとヘリモードのテンクウジンに乗ってきた御影とアクセル。地中からゴウリュウジンに乗った星とゼーレ。そして空からスーペリアフェニックスがレギオロイドを取り囲んだ。
「翡翠!手を貸すぜ。」
「遅いぞお前ら!」
カイタクオー、ゴウリュウジン、テンクウジンはカンゼンカイタクオーとなり、ドリルを回転させてシールドロイドⅢの盾を貫いた。
「まだまだ!」
カガミロイドの鏡を突き破り、そのままドリルで突き刺して投げ捨てた。
「ギィィヤァァァ!」
爆散したレギオロイドを尻目にスーペリアフェニックスはバイタルロイドに猛攻を仕掛ける。
「そこっ!」
槍による一刀両断でバイタルロイドも敗れ去った。
「よし!」
七人は一旦メガゾードから降りて、話し合う事になった。
「どうしてここに?」
「心配…だったと言うか、他の星でもレギオロイドが暴れてたんだよ。」
「え!?ウチらが居ない時にそんな事があったなんて…」
「これは一大事ね。」
ゼーレは図鑑データの端末からデータを表示した。
「あのレギオロイドは……『バイタルロイド』、『カガミロイド』、そして『シールドロイドIII』。どれも今まで見てきた奴らと違う個体かしら。」
「待てよ。シールドロイドなんていたか?」
「あれ…どうだっけ…」
半年前にシールドロイドⅡを瞬殺したせいで覚えていない為、Ⅲが居たことに困惑する翡翠達。
「と、とりあえず…列車に戻ろう。一件落着な訳だし。」
………………
〜なのか視点.
ウチらは星穹列車に戻ってきた。
「じゃあ俺らトレーニングしてくる。」
アクセルと御影と翡翠はトレーニングルームに。
「私は寝る。」「私とホタルもトレーニングルームに行ってくるわ。」
「うん。」
星は部屋に戻り、ゼーレとホタルもトレーニングルームに。
ラウンジに残されたウチは立ち上がって、列車を探索する事にした。
「あ、綺麗な星。」
ウチは無意識に視線を窓の外に向けて、星をじっと眺めていた。
…そういえば最近あんまり写真撮ってなかったな……
そう思ったウチはパシャリと星空を一枚撮った。
「うん。いい一枚!」
ウチは満足しながら、再び探索しようとした。
『………』
「…?」
突然耳鳴りがした。辺りを見回すけど、とくに誰もいない。気のせいかな……
『おーい。』
「やっぱり声がする…」
『おーい。こっちだよー。』
ウチの部屋から声が聞こえてきた。ウチは恐る恐ると部屋に近づいていく。
ガチャッ……
ドアを開けても誰もいない。ただ、一つの純白の羽が床に落ちていた。
「羽根?」
ウチはその純白の羽を拾い上げた。すると……
「ひゃっ!?」
ウチはいつの間にか光の空間にやってきた。そこは前に符玄の陣で見た光の空間だった。
『やっほー。久しぶり。』
「貴女は…」
振り向くと少女が歩いてきた。
「久しぶり…というかなんで会えるの?あれは陣の中だけだったのに…」
『うーん……なんでだろうね。ウチがキミに会いに来たかったからかな?』
「何それ……」
ウチの視界は少女に近づいていく。
「今日は何?何かくれるの?」
『ううん。今日は話があってきたの。』
「話?」
少女にウチは首を傾げる。
『キミ、この半年で変わったね。』
「そうかな?まあ……色々あったし……」
『そう。』
少女はウチの目を見る。
「でもさ、やっぱり変わらない部分もあるよね?」
「え?」少女の言っている事がよくわからなかった。
『恋心とか。』
「ちょっ…!?いきなり何言うのさ!」
『あはは、やっぱり。』少女は笑う。
「もぉ……でも、ウチは翡翠に…みんなに出逢えたから。こうしてここにいる。」
『……うん。その信念を、忘れないで。』
「分かってるよ。」
ウチは微笑んで少女に言った。
『それじゃあね。』
少女はウチから離れて消えて行った。
………………
………次の瞬間にはウチは部屋に居た。
「あ……戻ってきたんだ。」
ウチは手元にある純白の羽根を懐にしまった。
「ウチも寝よっと。」
ウチは眠りについた。
もうすぐ最終章。