承太郎が後輩にいる。これ如何に。
12月も後半にさしあたってきた頃。
承太郎と七海。そして灰原は外に出て先輩たちを見ていた。
「遅せぇ」
「うぉぉぉぉぉあぁぁぁっ!?!?」
そこでは、前髪が大きく揺れて地面にズザザッと倒れ込む夏油と。
「術式頼りだな。もうちょい体術鍛えとけ」
「ちっ、うぐっ?!」
全力で腹辺りぶった切られ、顔面に蹴りを入れられる五条と。
「頑張れ頑張れ」
「特筆すべき点上げおぼふっ?!」
そして鳩尾を殴られオロロロと胃の中身をリバースする狩人が。
七海は白目を向きぽかんと口を開け、灰原は苦笑いし、承太郎は帽子を深く被り、ため息をつく。
「…あぁ、そういえば1年も来るって言ってたな…」
「いいえ、結構です」
七海が断って帰ろうとした時、七海が壁にぶつかる。
否。壁ではなく、甚爾にぶつかった。
七海は何が起こったか分からずに後ろと前を交互に見た。
「おいおい、授業はまだ終わっちゃいないぜ?」
七海は人生で何度目か分からない大きなため息をついた。
夜蛾は暫く顔を見せていなかったが、この日は丁度時間が空いたためグラウンドへと顔を出していた。
そこでは。
「うぎゃぁぁぁぁああああ!?」
「うわぁぁぁぁぁぁあああ!?」
狩人と灰原が宙に舞い。
「オラッ!!」
承太郎が殴り掛かるも甚爾がそれを全力で蹴っ飛ばして。
「ぐぉっ!?」
七海の十劃呪法を食らう前に移動し、七海の鳩尾を殴り。
「おおっ?!」
「うわっ!?」
五条と夏油の胸に傷口が出来て鮮血が空に舞う。
それを家入は頬杖をつきながら見ていた。
相手が6人に増えた所で所詮術式が無ければ甚爾の敵ではない。
だが……。
「なぜ6人に増えているんだ?」
「さぁ?
だが、連携には目を見張るものがあった。
特に七海と承太郎。
「オラっ!」
「せいっ!」
承太郎は式神である『スタープラチナ』を背後から出して殴る。甚爾は刀でガードしたが、勢いを殺せず、ズザザッと後ろへ土煙を上げなが移動する。
その隙に七海が近づいて、手に持っているナマクラでぶん殴る。
十劃呪法の効果で甚爾の頭にクリティカルヒット。だが、甚爾は振り向き、そのままの勢いで回転し、七海を蹴り飛ばす。
だが、それは囮であった。
「オッッラァァッ!」
甚爾に向かって再び『スタープラチナ』の持てる全力全てで殴り掛かる。
「ッ! だが、甘ぇ」
甚爾は刀を手放し、承太郎の首を掴んで地面に叩き付ける。
地面にはクレーターが出来て、承太郎の首を掴んだままズザザッと引き摺り、ヨロヨロと立ち上がる七海に向かって放り投げる。
七海は避けきれず、承太郎と共に吹っ飛んだため、再びグラウンドに土煙が舞うこととなった。
たった一人で蹂躙した甚爾。
やっぱりダメじゃねぇかと夜蛾は心の中で呟く。
硝子が狩人達の元へと駆け寄る。
「ギブの人〜いる〜?」
灰原がすぐさま手を挙げ、遅れて夏油も。承太郎、そして七海も手を上げる。
狩人は反転術式を回しながら立ち上がる。
「五条?」
「………………!」
すると、五条が勢いよく立ち上がる。
その胸の傷は既に回復しており、頭から流していた血を手で拭う。
そして、手をグッパグッパと開いたり閉じたり。腕をぶんぶん振り回したりと忙しなく動く。
「キタ!」
反転術式を覚えた五条はまるで別人のように立っていた。
「案外早ぇな」
「そりゃ、才能の塊だし…」
狩人が甚爾の隣で両手を上げながらにこやかに言う。
「これが反転術式…!昨日までの自分じゃねぇみてぇだ!ようやく掴んだ呪力の核心…!死の淵に負い立たされることで掴めた!」
「……悟?」
ハイになってる五条に若干引く傑。
「さて、テメェらの方はどうだ?」
「いや、俺はもう覚えてるし…」
「まだですね…」
「まだです!」
「出来てたら苦労しません…」
夏油は呟き、灰原は元気よく、七海はため息混じりに、承太郎は首を横に振る。
まだまだだな。と甚爾が呟き、再び武器を構える。
「あ、それと、五条。テメェは狩人と同じで術式は禁止な」
「……あいあい。分かりましたよ〜っと!」
夜蛾は任せて大丈夫だな。と思いながらその場を立ち去ろうとして。
吹っ飛んできた五条にぶつかり、木にめり込むこととなった。
コイツは……
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特級呪術師だ
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1級呪術師じゃない……?
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それ以下やろ