評価、感想ありがとうございます!
この間、とある質問が目に入ったので、この場を借りて回答しておきます。
――予告や掲示板会でばら撒いた伏線は、ちゃんと全部回収します!
それどころか、プラスでいくつか要素をぶち込んで、ぐちゃぐちゃに掻き混ぜてから回収するつもりですので、ご安心ください!
エデン条約編終了までに回収出来て無かったら教えてください!
急いで修正しますので!
(バンッ)
止むことのない銃声。
「代理人!」
「ヒフミ、先生を頼む! 後で合流するから、先に試験を受けていてくれ」
(バンッ)
迫りくるショベルカーやブルドーザーを撃ち抜き、時間を巻き戻す。放たれたミサイルを巻き戻し、近づいてくる温泉開発部の時間を巻き戻す。
(バンッ)
(バンッ)
(バンッ)
――数十分後
ローランが発砲した100発以上の銃弾が、目の前にいた温泉開発部全員の時間を巻き戻していた。
「終わったか。……2時55分。……俺が着く頃には試験は終わってるだろうな」
手袋に拳銃をしまったローランは、一つ溜息をつくと、指定された試験会場の座標へと向かうのであった。
……そうして、ローランが歩き出してから5分後。
(ドカァァァァン!)
ローランの前方、向かっている方角から、大音量の爆発音が鳴り響いた。
「……まだ居たのか。あいつ等は大丈夫か……?」
★★★★★
――数分後
試験会場に到着したローランが目にしたのは、塵となって風に吹き飛ばされていく試験用紙と、その場に崩れ落ちている補習授業部の面々だった。
「……悪い、遅くなった」
"あ、代理人……"
「爆発の方角的に嫌な予感はしていたが、……まさか会場ごと爆破されているとはな」
「まさかここまでやるとは……面白くなってきたではありませんか。ふふふっ……」
"……取り合えず、合宿所に戻ろっか。ずっとここにいても危ないから……ね……"
トリニティの制服のままゲヘナにいても碌なことにならないと判断した一同は、合宿所へと帰還した。
「何だかんだで戻ってきちゃいましたね」
「もうお別れだと思って出たのに、すぐこうなるなんて。やっぱり人生はわからないものだ」
「感傷に浸ってる場合じゃないでしょ!? これからどうするの!? っていうか、本当にティーパーティーの偉い方たちが私たちを退学させようとしてるなら、どうしようもないじゃん! 知恵を寄せ合ったところで、何したって無駄なんじゃないの!?」
「一応、一週間後にある第3次特別学力試験が最後のチャンスではありますが……」
「ここまでありとあらゆる手で邪魔をされてしまいますと、確かに厳しいかもしれませんね」
「あうぅ……」
「そ、そもそもどうしてこんなことになってるのよ!? 何で退学にならなきゃいけないわけ!?」
"それは……。……ごめんね、コハルちゃん。私たちが引き受けちゃったから……"
「……」
「べ、別に先生を責めるつもりじゃ……!」
「えぇ。お二人を責めるつもりはありませんよ」
「そもそも、トリニティの裏切り者って何なの!? なんで私たちが疑われるわけ!?」
「コハルちゃん……」
「……」
「この一週間で、90点以上を取れるようになんて……」
「……時間でどうにかなる問題なら、いくらでも巻き戻してやれるが……。……正直、このまま妨害され続けるとなると打つ手がないな」
「ぐすっ……無理、絶対無理よ……ここまですっごい頑張ったのに、これ以上なんて……」
「コハル……」
「頑張ったもん……でもこれ以上は、私にはもう無理……私、バカなのに……無理だって……うぅっ……」
「コハルちゃん……」
……
「……取り合えず、今日は休め。……俺の方でも、白の便利屋やシスターフッドの協力を得られないか話してみるよ」
協力が得られると良いんだけどな……。
★★★★★
「……と言うわけなんだが、少し手を貸してもらえないか?」
「勿論いいっすよ! 代理人には色々お世話になってるっすから!」
トリニティの夜を通じて知り合った、シスターフッドAチームの隊長。
「……なるほど、それで協力して欲しいと」
「あぁ。翼が相手じゃなくて申し訳ないがな」
「私は別に翼と戦いたいというわけではないのですが……。……でも、良いですよ。貴方からの依頼なんて貴重ですからね」
同じくこの世界に来ていた、古き友人。
この数日間で知りえたトリニティの生徒を、手当たり次第に当たるローラン。
その道中で入手した、致命的な情報。
――6日後
"代理人、お疲れ様"
「あぁ……お疲れ様、先生」
"みんな良い感じに成績は伸びてるよ"
6日間、必死の思いで勉強を続けた補習授業部。その努力は、模試試験の点数が証明していた。
「そうか。……俺の方も、幾らか協力は得られたんだが……」
――肝心のナギサの姿が見当たらないらしい
"……そっか。……やっぱり、一筋縄じゃ行かないみたいだね"
「……試験は明日か」
"……うん。……みんなは、明日に備えて宿舎で休んでるよ"
……
「……先生。今夜のトリニティの夜なんだが……」
"うん?"
――トリニティの夜
「さぁさぁ来るっすよ!」
(ピピッ ピッ ピピピッ)
"隊長、ありがとうね"
「いえいえ! シャーレのおかげで、私も毎日が楽しいっすから! 恩返しっすよ!」
合宿所の玄関前に立ち、両手に2本の刀を携えたAチーム隊長。……それと、
"マリーちゃんもありがとうね"
「そんな、お礼を言われる程の事では。……補習授業部の皆さんが大変な事になっているのは、お聞きしてますから」
同じく、両手に二丁の大型自動拳銃を構えた伊落マリーが、合宿所の玄関前へと待機していた。
「それに……」
――代理人さんにご教授頂いた戦い方を試せる、良い機会ですので
……
"……二丁拳銃って、ロマンあるよね~"
★★★★★
――トリニティ自治区・郊外
照明によって薄明るく保たれている廃墟。ガラスは割れ、壁には罅が入り、今にも崩落しそうな場所に、
……3人の少女が集まっていた。
(あれは……、……あの腕章は、アリウス分校の……)
「アズサ、日程が変わった」
「……?」
「明日の午前中だ、約束の場所で命令を待て」
「ま、待ってサオリ、明日は……」
「何か問題が?」
「……ま、まだ準備ができてない。計画よりも日程を早めるのは、リスクが大きすぎる」
(……計画?)
廊下の角に身を隠し、二人の会話を盗聴するハナコ。アズサがトリニティの夜に抜け出していることに気がついた彼女は、
――数日掛けて尾行し、白洲アズサの目的地を割り出していた
「いや、明日決行だ。これは確定事項、しっかり準備をしておけ」
「……」
「明日になれば、全てが変わる。私たちのアリウスにも、このトリニティにも、不可逆の大きな変化が起きることになる」
「……」
「トリニティのティーパーティーのホスト、桐藤ナギサのヘイローを破壊する……そのためにお前はここにいるんだ」
「……」
「お前の実力は信頼している。上手くやれ、百合園セイアの時のように」
「……分かった。……準備しておく」
「あぁ。……当日は、翼からの支援もある。……しくじるなよ」
「翼……。……サオリ」
――私で最後じゃなかったの……?
「……孵化を終えたのは、お前が最後だ」
「……」
(……翼? ……それって、サクラコさんや代理人が言っていた、都市の……)
「……っ。……私も勘が鈍ったな」
「サオリ……?」
「アズサ、お前……」
――いつから尾行されていた?
「……? 何を言って……」
(……!!)
その言葉が聞こえたと同時に、全速力で出口へと走り出したハナコ。
彼女の隠密は凄まじい精度を誇っていた。……おそらく、並の生徒で在れば、彼女の存在に気付く事など出来なかっただろう。
――だがそれは、相手が並みの生徒であればの話だ。
「逃がすか……ッ!」
気配と足音を頼りに、ハナコの倍以上の速度で追跡するサオリ。廊下を走り抜け、手にしているアサルトライフルを構え、逃亡者の背中を撃ち抜こうと構えた瞬間。
「なんだ、これは……?」
目の前に広がる黄金色の魔法陣。
行く手を遮るように現れた魔法陣に目を奪われたサオリだったが……、
「……もう一人居たのか」
逃亡者の腕を掴み、魔法陣の中へと飛び込む人影だけは見逃さなかった。
★★★★★
(今のは、一体……)
目の前に広がる合宿所。先程までいた廃墟とは明らかに異なる光景に、ハナコは言葉を失っていた。
「……まさか、お前まで尾行していたとはな」
「……。……その声は、代理人……ですか?」
「……あぁ。……お前なりに裏切り者を探ってくれたのは助かるが、……あまり危険な事はしないでくれ」
E.G.O解除し、溜息を吐いたローランは、即座に
……その様子や姿に色々と言いたいことのあるハナコだったが、今がトリニティの夜であることを思い出した彼女は、直ぐに愛用している銃を構えるのであった。
「うん……? ……あ、代理人じゃないっすか! 用事はもう良いんすか?」
「お、お疲れ様です。代理人さん」
「……隊長。……それに、マリーも来てくれてたのか」
「そりゃあ、お願いされた以上、役目を果たすに決まってるじゃないっすか!」
「補習授業部の皆さんが大変だとお聞きしていたので、何か力になれればと……」
「聞いてくださいよ代理人! マリーちゃん、代理人のおかげで滅茶苦茶強くなったんですから!
神秘の扱い方と自動拳銃の組み合わせが……って、おや? ハナコさんも一緒だったっすか」
「お二人は、一体何を……」
「何ってそりゃぁ、代理人の代わりに合宿所を守ってたんすよ! ……って、噂をすれば」
――現在時刻、4時10分
辺りに散らばるトリニティの生徒達の惨状から、二人が必死に防衛してくれたのは明らかだった。……明らかだったが、ここ数日で勝った恨みの数は、この程度では収まらない。
徒党を組み、本館から合宿場への道を進行してくる集団。
「あと20分程度か。……悪いが、もう少し手伝ってもらうぞ」
「了解っす!」「はい」
「ハナコ、お前は……」
(ピピッ ピッ ピピピッ)
"ハナコちゃんは、私が指揮するよ"
「……そうだな。……先生、指揮を頼む」
"了解。……後で、何があったか教えてね"
「あぁ。……それじゃあ、やるぞ」
皆それぞれが武器を構え、迫りくる集団へと撃ち放った。
「マリーちゃんの戦い方、恐ろしいっすね……。……それ、代理人に教わったんすか?」
「……え? お、恐ろしい……ですかね? 戦い方は代理人さんに教わりましたが……」
"いやぁ、大型拳銃の銃口を押し付けての発砲は……す、凄いね"
「こ、これは……。代理人さんが、至近距離で撃てば絶対に当たると仰っていたので……」
"……" 「……」
評価、感想お待ちしております