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――Yostar
――広大な海を支配する学園、オデュッセイア海洋高等学校
――そんな彼女たちが所有する船の一隻
――学園の命令に従わず、自分達が稼いだ予算のみで運航する正体不明の豪華客船
――学園の問題児が企業と協力して造り上げた、
大規模クルーズ船『ゴールデンフリース号』
そんな異端な船に逃亡した、一人の少女
――問題児×問題児
多数の野望と多額の金が渦巻く豪華客船で、白兎は何を見る?
「……ミレニアムからの依頼?」
"緊急の要件なんだって~"
「えぇ、このまま彼女を放っておけば……二日後には破産します」
「……は?」
"えぇ……? どういうこと……?"
――セミナー名義で発行され続ける債権
――増え続ける多額の借金
"オデュッセイア海洋高等学校?"
「……その名前、数日前に聞いたばかりだよ」
「……はい、そう言う訳でして……」
「……なるほどな」
「トリニティと同じように、落ちた翼の影響を受ける学園ではあったのですが……彼女たちは別の翼とも手を組んでいるみたいでして……」
「そんなことしたら、向こうの担当が黙ってないと思うんだが……」
「連絡が取れていれば、すぐにでも対応されたのでしょうけど……、……それを見越してか、一切連絡が取れないみたいです。
……ですがまぁ、この私にかかれば……あの程度の船にプログラムを仕込むことなど、造作もありません」
「……明星の腕が立つのか、向こうがザルだったのか分らんが……よくもまぁハッキングできたものだな」
「天才清楚系病弱美少女ハッカーですから」
――船内で行われる違法賭博
――VIPにのみ授けられる、超法規的特権
――そんなものを、翼が易々手放す筈がない
「にははは! 見てください、フォーカードですよ!」
「――ロイヤルストレートフラッシュ」
……
「――これで50億クレジット、ですね」
「なんでぇーーーーーー! 信じらんない!? そろそろ私に運が回ってくる頃でしょ!?」
「……さて、一度清算しましょう。……払えるんですよね? ミレニアムのセミナーさん?」
「へ、変換したクレジットが…………あれ?」
「……まぁ、払えなければ身体で払って貰いますが」
「……ご、50億……」
「……ディーラー、主任に連絡して下さい。鮮度の良い生徒が手に入ったと」
「ま、まってぇーーーー! 払う、払いますから……!」
「了解」
「これでまだまだ渡航出来そうですね!」
「次の停泊所で引き渡しましょう!」
――匣も持たないお子様が、勝てる訳ないでしょうに
「ゴールデンフリース号の中はこんなことになってやがったのか」
「……明星の言う通り、J社が絡んでるみたいだな」
「見て見て先生! 代理人! なんか勝っちゃった!」
"えぇ? 凄いねアスナちゃん"
「運だけで勝てたのか……」
「どうしようどうしよう……」
「主任との連絡は?」
「既に。……ヘイローを閉じ込めるから、身柄を拘束しておけとのことです」
「ヘイローを閉じ込める……?」
「首から下は要らないみたいですが……餌にでもします?」
「ミレニアムへの交渉材料に取っておいても……」
「いえ、交渉材料にはなり得ないでしょう。……どうやらあちらも被害者のようですし、コレの身柄に価値があるとは思えません」
「た、確かに……!」
「……このまま生かしておく理由もありませんし、貴方の言う通り……」
――鯨除けに使わせて貰いましょう
「くじら……除け……?」
「あの刺青は……そう言う事か」
「代理人……?」
「……へぇ、刺青だなんてカッコイイじゃねぇか」
「自業自得とはいえ……勝てもしない勝負が仕組まれてたってのは、哀れだな」
「勝ても……しない……?」
「それってどういうコト?」
「――まさか、秘密を知る者が居るとは思いませんでした」
――仕組まれた結末
――金よりも軽い代償
――他者の不幸を代償に、自身に幸運を齎す刺青
「……おい、アイツ」
「――次は右腕です」
「ひっ……た、助け……助けて……! お願いします助けてください先輩!」
"コユキちゃん……!"
(ぶちッ)
――捥ぎ取られた両腕
――辺りにぶちまけられた血の香り
「――あなたも都市から来られたみたいですね」
「……今回は全面的に黒崎が悪いと思うが……関係ない。
……羽は一つ残らず殺す」
――朦朧とする意識の中で、血に塗れた白兎は
「セミナーに居たころから、何も変わらない……」
「にはは…………私は、利用される側だったんだ」
「……やっと気づいたんだ? ……自分には何の価値もなく、ただ搾取される側だったって」
――何を見る?
イベント予告編のストーリーは、本編終了後に執筆致します。
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