評価・感想ありがとうございます。
――ここからの話は、気分を害する可能性が大いにあります――
プロムン作品によって、人の心を都市に置いてきた方のみ、お進みください
……まぁ、この作品を楽しんで下さっている皆様なら、
――大丈夫だと思いますが。
青い刺青の入った黒いジャケットに身を包み、機械の顔を装着した男。
――ゼホンは盛り上がった砂漠の上から、ローランを見下ろした。
「……うそ……だろ……?」
"……代理人?"
「なんで…………お前が……、……あの時、確かに殺したはず…………」
震える声も隠し切れず……、
……無意識のうちに、握っていた二丁拳銃を落としてしまった。
「だ、代理人? ちょっと……大丈夫?」
「……何があったの?」
「目の前の方と、お知り合いなのですか……?」
「代理人……」
「……知り合いかだと? ……ハハハハハッ!
……あぁ、知り合いだよなぁ……ローラン……?」
「…………」
「……永い永い付き合いさ。
……お前には……息子を殺され、私自身も二度殺されたものなぁ……?」
「…………黙れ」
「だ、代理人……? 殺したって、どういうこと?」
「二度殺されたって……意味分かんないんだけど……」
"代理人……"
……なんでだ。…………なんで、この世界にいるんだ……。
「……どうやってこの世界に来た……。……ゼホン」
――即座にデュランダルを取り出し、抜剣。
……抜き身の刀身をローランは、……目の前の男へと構えた。
「…………なるほど。……どうやらお前は、
――この世界とあの世界の繋がりに……気が付いていないみたいだな」
「……答えろッ!」
ローランの怒号が砂漠に響く。
……普段の彼からは想像もできない言動に、アビドスの面々は驚きを隠せなかった。
「……取引の結果だよ。
……最も、その結果を知るには……もう少しかかりそうだがな」
「……取引だと?」
「……お前の方こそ、何故この世界にいる?
……図書館での殺人作業には飽きたのか?」
「…………なんだと?」
「……あれだけの人を殺し、自分の妻すら殺したお前が、
……よもやこんな世界に来ているとはな……」
「お前ぇ……! ……お前が……アンジェリカを……。
……俺の妻を、人形にしたんだろうが!」
「……はぁ。……死人と再会させてやったというのに、何がそんなに不満なのだか……。…………理解に苦しむな」
「……あんなのは、アンジェリカじゃない!
…………人の肉を継ぎ接ぎ、無理やり動かしたお前が……アイツを語るな……!」
「……ククッ…………ハハハハハッ。
…………あの時、あの図書館で、
……亡き妻の変わり果てた姿を見た、お前の表情を思い出すだけで……
……愉快でたまらなくなるよ」
「……ゼホンッ!」
「……お前だけは、…………俺の息子に手を出したお前だけは、
…………俺と同じだけの苦痛を味合わせると決めていたからな!
……その機会が、もう一度巡りまわってきて何よりだよ。 ……ローラン!」
「……それは俺のセリフだ。…………アンジェリカに手を出したお前だけは、
……もう一度殺してやるッ!」
一歩、足を踏み出す。
……デュランダルを構え、音をも超える速度で走りだしたローランは、その刀身をゼホンへと振り抜いた。
……………だが、その攻撃は、
(ガキンッ)
――自分とゼホンとの間に割り込んできた、
「…………なっ!?」
思わず目を見開くローラン。……人形の一体や二体居る事は想定していたが、自身の全力を防げるだけの相手が居るとは思っていなかったのだ。
…………そして、その防いだ者の姿にも……驚かされた。
「お前……まさか……」
「…………」
「……この世界の生徒にも! 手を出したのか!!」
★★★★★
「代理人……」
……どんな生活を送ってきたのかは、あの夜に聞いていたけれど……。
「息子を殺したって……」
「……子供にも、手を出していたのですか……?」
「代理人……」
「…………」
……そこまでしないと、……生きていけない世界だったの……?
「……ん、ホシノ先輩」
「……先輩、今のうちに周囲の建物を調べましょう」
「……代理人が目の前の方の注意を、引いてくださっている間に……」
「……ここにいたら、きっと代理人の邪魔になるでしょうね……」
"……みんな、他にも敵が潜んでいるかもしれないから……気を付けて!"
……みんなの言うとおりだ。……目の前の相手も、代理人にしか注意していないはず。
「……うん、そうだね~。……今のうちに調べられるだけ、調べちゃお……うか……」
「……ホシノ先輩?」
「…………うそ」
★★★★★
「ハハハハッ! ……どうだ、ローラン?
……神秘という、この世界特有の能力を所持した子供の力は?
……魔法でも特異点でもない、
……子供たちだけが持つ、お前にも対抗できる力は」
「……ア……ゥ…ッ……アゥ……ッ」
「……お前。それだけの為に……
……たったそれだけの為に、……何も関係のない生徒に手を出したのか!?」
「……ハハハハッ! 何を今更……。
……お前が散々やってきたことだろう?
……何も関係のない奴を皆殺しにするのは、
お前の十八番だったじゃないか」
「……ゼホン!」
(ドサッ)
ローランの背後から音がする。……思わず視線を背後に向けると、
――そこには、散弾銃を手落とした小鳥遊ホシノがいた。
「……小鳥遊?」
「…………うそ…………っ」
明らかに異常な様子のホシノへと駆け寄るローラン。
……座り込み、震えた体を押さえつけながら、それでも前方を見つめる続けるホシノの様子に……驚愕した。
「……小鳥遊! ……大丈夫か!?」
――洗脳……。
……あるいは、それに近しい効果を持つ何か……で攻撃されたのかと思ったローランだったが、
――その考えは、……次にホシノが発した言葉によって否定された。
「……ユメ……せん……ぱい…………?」
「…………は?」
「……ア……ゥ…ッ……、……ッ……ホ、シッ……ゥ……ホシ……ノ………ッ……チ……ャ……」
「……なるほど。……お前が黒服の言っていた、小鳥遊ホシノか」
「ホシノ先輩?……ユメ先輩って……まさか……」
「……そんな……っ」
「うそ…………ですよね…………」
「の、ノノミ先輩っ……あの方って…………」
"……もしかして、あの子は……"
「……ッ……ユメ、先輩………!」
「……
「……ゼホン!! お前ッ!!」
「……砂漠に落ちていた死体を利用させて貰ったが、……とんだ副産物だ。
…………まさか、お前と一緒に行動していたのが、……アビドスの生徒だったとはな」
「……ホ……ッ…ホシ……ッ、……ッ……ァ……ホ、シ……ノ……チャ……ッ……ン……」
「……ククッ。……今日は良く喋るな、ユメ。
…………後輩に会えたのが、そんなに嬉しかったのか?」
「……ゼホンッ!!」
複数話に分けます。
ゼホン君さぁ……
……人の地雷原でタップダンスするのが上手いねぇ
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