黒い沈黙の行先   作:シロネム

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評価・感想ありがとうございます。


※今回の内容は、本小説における重要な設定を含みます。

独自解釈、自己設定を多量に含んでおりますので、

……その旨を理解した上でお楽しみください






~組織~ エリュシオン

 

「……どこでその名前を知った?」

 

「ふふっ…………あなたがアビドスに向った時には、すでに存じておりましたわ」

 

「……は?」

 

 

……アビドスだと? アイツ等が俺のことについて話すとは思えないが……。

 

……いや、既にってことはそれよりも前ってことか……?

 

 

「……何やら困惑されているようですので、順を追って説明致しますね」

 

「……」

 

「まず……あなたが使っているその携帯端末ですが、……そちらは、

 

 

――我々と連邦生徒会長で創り上げたものですわ

 

 

「……そうなのか?」

 

 

……我々?

 

 

「先ほどアビドスに向かった時と言いましたが、……正確には、図書館にいた頃から存じておりました」

 

「……なぁ」

 

「なんでしょう?」

 

「ずっと気になってたんだが、連邦生徒会長は……というより、お前たちはどうやって図書館の存在を知ったんだ?」

 

「それに関しては……私も存じておりません」

 

「……どういうことだ?」

 

「連邦生徒会長の所持する特異点?の力だそうでして……。残念ながら詳しい内容に関しては……」

 

「特異点だと……?」

 

 

……ダメだ。理解が追い付かない……。連邦生徒会長は特異点を所持していて、明星と一緒に俺を都市から呼んだ……?

 

 

「い、色々と聞きたいことはあるが、……もしお前が本当に、連邦生徒会長と協力していたというのなら、

 

――図書館館長の名前を言ってみろ」

 

 

……アイツの名前はホシノ以外には教えていないからな。……もしこれで、把握されていたら……

 

 

 

 

 

「――アンジェラさん。

 

……私からもお聞きしたいのですが、……あの方は、本当に機械なのですか?」

 

 

……味方だな。敵だとしたら、今ここで俺に干渉する理由がない……。

 

……少なくとも、信用はしていいだろう。

 

 

「……あぁ、機械だよ。途中までは人間になりかけていたけどな」

 

「あら、そうなのですか? 私も四六時中、図書館の様子を見ていたわけではないので……存じ得ませんでしたわ」

 

「……」

 

 

四六時中ねぇ……。

 

 

……特異点は、別世界を監視出来る物か、それに類似した何かだろうな……。

 

……言い方的に、連邦生徒会長は四六時中覗いていたのか。

 

 

 

 

「……それで? 依頼したい事があるって言っていたが」

 

「……そうですね…………その前に確認なのですが」

 

「……どうした?」

 

「……代理人は、

 

 

 

――Time Track社

 

ってご存じですか?」

 

 

「…………は?」

 

 

なんで……、なんでその名前が出てくるんだ……

 

 

「……知っている。Time Track社は……

 

――都市の企業だ」

 

 

「やはりそうでしたか……」

 

「……ちょっと待て。……なんで急に、T社の名前が出てくるんだ」

 

「……。……あまり気を落とさないで欲しいのですが」

 

「……」

 

 

 

 

「……キヴォトスは、

 

――既に、多数の翼に侵略されていますの」

 

 

 

「…………は? ……今、なんて……」

 

 

翼がキヴォトスにいる……?

 

 

「……数年前、キヴォトスに突如として現れた企業は、……キヴォトス全土に対して認知の上書きを行いました」

 

「……認知の上書き?」

 

「……記録上、存在して居なかった筈の企業が、

 

 

――いつの間にか、元からキヴォトスに存在していたかのように認識され始めたのです」

 

「…………」

 

「……特異現象。……そうとしか言いきれないこの現象は、

 

……一部の生徒を除き、ほぼ全ての生徒が、……企業に対して違和感を覚えなかった」

 

 

「……」

 

 

……大多数の認識を書き換えるなんて、可能なのか?

 

……いや、……そういえば、個人を対象とした認識書き換え技術は、……L社でも使われていたって言ってたような。

 

 

「その違和感に気が付いた連邦生徒会長は、私を含めた正常である数人の生徒を集め、秘密裏に対策組織を立ち上げました」

 

「……それが、連邦生徒会なのか?」

 

「……いえ、あちらは表向きの管理組織です。

 

……本営に関しては、連邦生徒会長直下の組織として、

 

 

 

 

――主要な各学園から、それぞれ数人ずつ抜擢されておりますわ」

 

 

 

 

「……なるほどな。

 

……このタイミングでの電話といい、ミレニアムの対策組織が明星。

 

 

……お前ということか」

 

「理解が早くて助かりますわ。…………これをキヴォトス存続の危機と考えた連邦生徒会長は、

 

――()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

……ここまで言えば、もう理解できますよね?」

 

 

 

「その過程で観測できたのが図書館であり、……俺を誘致したってことか」

 

「正確には図書館だけではありませんが……。……代理人、あなたが先日お会いした、

 

 

 

――()()、私たちが誘致した人物の一人です」

 

 

 

「……アイツか。……というか、そこまで把握されていたんだな」

 

「……今更で申し訳ないのですが、代理人がキヴォトスに来てからの行動は、……そちらの端末越しに共有させて頂きました」

 

「……そうか。……まぁ、これに関しては気付かなかった俺が悪いな」

 

「ご機嫌を損ねてしまったのなら、謝罪いたしますわ」

 

「気にしなくていい。……話を戻すが、何故T社の名前を挙げた?

 

……数年前から翼に侵略されているというのなら、今更な気がするんだが」

 

「……Time Track社に関しては、ミレニアム自治区内に存在していることも問題なのですが」

 

「……待て、明星。…………T社は、ミレニアムにあるのか?」

 

「……はい。……それだけでも問題なのですが、つい先日Time Track社が接触を図ってきたのです。

 

 

――ミレニアムのエンジニア部に

 

 

「……この世界の生徒に、手を出そうとしているってことか……」

 

「……詳細までは把握していませんが、入校記録と社員証からT社が接触を試みてきたことは、間違いないかと……」

 

「……それで、詳細を探って欲しい。……っていうのが、お前の依頼か?」

 

「……はい。……依頼内容は、T社がエンジニア部に接触した目的を探ることです」

 

 

……いや、違うだろ。

 

 

「…………明星」

 

「……」

 

 

根本をどうにかしないと……

 

 

「…………それでいいんだな?」

 

 

 

 

 

――都市のように、翼に支配されるぞ……!

 

 

 

「……えぇ、構いませんわ」

 

「そうか……。……その場合の報酬は? 内容的にシャーレを巻き込むつもりはないんだろ?」

 

「そうですわね……。……この世界についてと、連邦生徒会長直下組織……

 

 

……『エリュシオン』についての情報で如何でしょうか?」

 

 

 

「……それが通称か。

 

 

…………分かった。……取引成立だ、明星」

 

 

「……宜しくお願い致しますわ」

 

「…………明星。……依頼について、一つ聞きたいことがあるんだが」

 

「……なんでしょう」

 

 

……いくらキヴォトスが遊び場に最適とはいえ、都市の翼を放棄する事なんて、

 

 

……出来ないはずだ。

 

 

…………。

 

 

「――依頼の過程で発生する、()()()()()()()()()()()は…………どこまで許容される?」

 

 

……キヴォトスに戦力が集中していない今が、

 

 

――最高の狙い目だろうな。

 

 

「……ふふっ。…………あなたも悪い人ですね、代理人。

 

 

 

――ビルの一つや二つであれば、我々で損害を補償いたしますわ

 

 

 

「それが聞ければ十分だ」

 

 

 

「……くれぐれも、無理をなさらないよう……お気をつけて」

 

「……あぁ。……ところで、アイツは誘致された事について、把握していないようだったが」

 

「それに関しては、あなたにしかお伝えしておりませんわ。……私たちの情報を、むやみに公開する訳にもいきませんので」

 

「……そうか」

 

「…………これは、あなたにも関係のある事なのですが」

 

「……?」

 

 

 

「……()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

「……ユメか」

 

「……小鳥遊ホシノさんにこの情報をお伝えするかは、代理人にお任せ致します」

 

「……分かった」

 

「…………それでは、どうかお願い致しますわ」

 

 

 

 

(ピッ)

 

 

 

 

……切れたか。

 

 

…………。

 

 

……丁度いい機会だな。……翼には、巣への移住権を反故にされた借りもあるんだ。

 

 

 

 

 

――アイツにも声をかけておくか。

 

 

 

 

 

(TELLLL……TELLLL……)

 

 

 

 

 

「あー、もしもし? 俺だけど……」

 

 

「……は? ()()? ……それならこの間、先生と一緒に届けただろ」

 

 

「もうなくなった? ……いや、アレ結構な量があったと思うんだが……」

 

 

「……いやまぁ、5()()()()()()()()()()()()()のは分かるけど」

 

 

「……分かった。また今度持っていくよ」

 

 

「…………なぁ、……殺した俺が聞くことじゃないとは思うんだが

 

 

……アイツは見つかったか?

 

 

「……そうか。…………悪い、失言だった」

 

 

「…………」

 

 

「……手を、貸して欲しい」

 

 

「……あぁ。……俺一人だと手に余る相手なんだ」

 

 

「……部隊の戦力? ……あー、……お前を含めて3人の予定だが」

 

 

「……この子たちも連れていけって、…………流石に巻き込めないだろ」

 

 

「いや違うって……。……お前の所の、兎の子たちが戦力にならないって訳じゃなくてだな……」

 

 

「……今回は相手が悪いんだ。

 

 

 

 

……確か、ミヤコって言ったか? 

 

 

 

 

…………あの兎の隊長だけなら、E().()G().()O()()()()()()()()し連れて来てもいいんだが……

 

 

 

――まだ不安定だろ?」

 

 

「…………あぁ。……決行は今夜0時、場所はミレニアム自治区だ」

 

 

 

「……いや、やることは単純だ。

 

 

 

 

 

――今夜、都市の翼を地に堕とす――

 

 

 

 

 

……その為に、お前のE.G.Oが必要なんだ。

 

 

 

 

……シャオ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





イベント:『竜生六焔と因幡の四兎』

この話に関しては、いずれ何かしらの形で執筆致します。



次回:決戦『Time Track社』

本編の裏側。ミレニアムで起きた大規模決戦。



次回の内容は、本編には直接関係致しません。

……ゲーム開発部が部費を没収され嘆いてる間に起こった、一夜の出来事となります。



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