黒い沈黙の行先   作:シロネム

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評価、感想ありがとうございます。


プロムンやブルアカについて喋ったり、
オリジナルストーリー(イベント)について相談する用として、


X(旧Twitte)を開設しました。


作者プロフに貼っておきますので、よかったら覗いてみてください。





~資格~ 勇者アリス!

 

「嘘……信じられない……」

 

「まさか持ち上げてしまうとは!」

 

 

基本重量140kgの鉄の塊。持ち上がるはずが無いと考えられていたレールガンを、軽々と持ち上げ振り回すアリス。

 

 

「えっと、ボタンは……これがBボタンでしょうか……?」

 

「ま、待って……!」

 

「……っ、光よ!!!」

 

 

(ドガアアァァァン!)

 

 

運悪く…………いや、運はいいのだろうか。人へ向くことなく、天井に向けられていた銃口。……レールガンに備え付けられたボタンを押した瞬間、先端から光の塊が射出され、

 

 

――エンジニア部の天井を貫いた。

 

 

「あああああっ! わ、私たちの部室の天井がぁっ!?」

 

「いい火力だな……」

 

「……すごいです。アリス、この武器を装着します!」

 

「ほ、本当に使えるなんて……で、ですがそれだけは、その……! 予算とか諸々の問題で、出来れば他のでお願いしたく……」

 

 

「……いや、……構わないさ、持って行ってくれ」

 

 

「ウタハ先輩……本当に良いんですか?」

 

「あぁ。どちらにせよ、この子と代理人ぐらいしか使えないだろうからね」

 

「……アリス、それちょっとソレ貸してくれないか?」

 

「……? 分かりました! 代わりに、代理人の大剣を貸してください!」

 

「……いいぞ。お前なら持てるだろうしな」

 

 

大剣(ホイールズ・インダストリー)を手渡し、スーパーノヴァを装備した代理人。

 

 

「よっと……。やっぱり持てるな」

 

「いやいやいや、なんで持てるんですか……」

 

 

「確かに重量はあるが、その分リーチもあるし、振り回しやすい……。……遠距離もそうだが、耐久力もある。……近接戦でも申し分なさそうだな」

 

 

スーパーノヴァを振り回し、地面に叩きつけ、耐久性を確かめるローラン。

 

 

「代理人の大剣……! ……元ソルジャーをなめるなーですね!」

 

 

同じく、大剣(ホイールズ・インダストリー)を振り回し、壁や地面を斬り付けるアリス。

 

 

「ちょっとちょっと! これ以上部室を壊さないでください!!」

 

「……ヒビキ、後でアリスが持ち運びやすいように、肩紐と取っ手の部分を作ってあげてくれ」

 

「分かった。……前向きに考えると、実践データを取れるようになったのはありがたいかも」

 

「……確かにこれは、良い武器だな。……アリス、ありがとうな」

 

 

下手な工房武器よりも優れているな。…………正直、俺が買い取りたいぐらいだが……。

 

 

「……! 代理人の大剣も、カッコよかったです!」

 

「そうか」

 

 

……まぁ、流石に大人げないか。

 

 

「うわぁ……なんだかものすごい武器をもらっちゃったね! ありがとう!」

 

「あ、ありがとうございます!」

 

「いや、お礼にはまだ早いさ」

 

「え?」

 

「さて……ヒビキ、以前に処分要請を受けたドローンとロボット、全機出してくれるかい」

 

「……うん」

 

「えっと……ウタハ先輩? なんだか展開がおかしいような……」

 

「これってもしかして、『そう簡単に武器は持って行かせない!』みたいなパターンじゃない!?」

 

"おー、王道だねぇ"

 

「その通りさ。その武器を本当に持って行きたいのなら……」

 

「私たちを倒してからにしてください!」

 

「!?」

 

「えええっ! そんな、ウタハ先輩どうして!?」

 

「ぶ、武器一つのためにここまで……?」

 

「他の武器なら、喜んで渡しただろうけれど……。その武器については、確認が必要かなと思ってね」

 

「か、確認?」

 

「いや……資格と呼んだ方が相応しいかな」

 

「資格? それって……」

 

"……ほんとにゲームみたいな展開だなぁ"

 

「前方に戦闘型ドローン及びロボットを検知、敵性反応を確認」

 

「多いな……。……アリス、無理そうなら俺がやるが……」

 

「いいえ! アリスが一つ残らず倒します!」

 

 

……まぁ、あの武器なら大丈夫か。

 

 

 

★★★★★

 

 

 

 

圧倒的なまでの武器性能に加え、アロナのサポートを受けた先生の指揮。……数が多いとはいえ、雑兵では相手にすらならなかった。

 

 

「……素晴らしい」

 

「くっ……悔しい……ですが、これが結果ですね! アリス、その光の剣はあらためて、あなたの物です!」

 

「わぁ、わぁっ……!」

 

「ふぅ、とりあえずよかった」

 

「それを使いこなせるなんて、本当にすごいね……。……おいで、アリス。もう少し使い方を教えてあげる。それから、取っ手の部分をもう少し補強しようか」

 

「はい!」

 

「あ、待って! 私も改造するところ見たい!」

 

「ちょっと、おねえちゃん!」

 

 

ヒビキに続いて、工房へと足を進めるゲーム開発部。その場に残されたウタハとローランは……

 

 

「ふむ……。……最低でも1トン以上と推定される握力、発射時にもブレない安定した体感バランス、強度や出力はもちろん、肌全体に傷すら見当たらないきれいな肉体……

 

 

……いや、義体か?」

 

「……気づいたか」

 

「……なるほど、最初から人間じゃないと知っていたのだね」

 

"私は代理人に教えてもらうまで、気づかなかったなぁ"

 

「……まぁ、脈がなかったしな」

 

「……つまり、最初から厳しい環境での活動を想定し、ナノマシンによって『自己修復』することを前提として作られた体……」

 

「ナノマシンか……。……K社が絡んでないと良いんだが……」

 

"K社……?"

 

「……あー、都市の翼の一つだ。ナノロボット技術っていう特異点の力で、どんな傷でも一瞬で治る薬を開発していてな……。

 

……俺の服にも、その技術の一端が使われている……らしいんだが……」

 

"どんな傷でも一瞬で治る……"

 

「……その分、洒落にならない値段で取引されていたけどな」

 

「……ふむ、そのK社が絡んでいた場合、彼女が作られた目的は恐らく……」

 

「戦闘用だろうな」

 

"……そう……だよね……"

 

「アリス……、君は一体……」

 

「まぁ、今から警戒した所でどうしようもないだろ……。

 

……それよりもだ、T社に依頼された武器を見せてくれ」

 

「……それもそうだね。……案内しよう。……是非とも高値で買い取ってくれることを、期待しているよ」

 

「はいはい……」

 

 

 

 

もしも……、

 

……T社に置かれていた仕様書通りに作られているなら、……大金を積んででも、回収する価値がある。

 

 

……本当に、文字通りの効果があるなら、

 

 

 

 

――今後、愛用することになるだろうな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





ホイールズ・インダストリーをぶん回すアリスか……

……見たいなぁ


ローラン、お前は新しい武器で耐久テストするなー!



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