誤字報告・及び評価、感想ありがとうございます。
気が付けばお気に入り数が1000を超えていて、嬉しくなってしまいました……。
これも拝読頂けてる皆様のおかげです!
本当にありがとうございます!
――ミレニアム・廊下
「最後のシャッターを解除! ふふっ、今やこの生徒会専用フロアは私の思うがまま~♪ さて、もう少しで鏡がある差押品保管所に……」
"……おかしい"
「先生? どうかしたのですか……?」
「先生? 計画通りに行ってるのも、先生のおかげだよ~」
"……うーん、順調に行き過ぎてる気がするんだけどなぁ……"
「……! 前方に熱源反応!」
「え……、え? 誰もいないよ?」
「……ハレ先輩?」
ゲーム開発部の視線の先。前方に広がる廊下に人の気配はなく、誰かが居るようには見えなかったが……
「あれって、……魔法陣?」
「うわぁ! なにあれ! ゲームの演出みたい!」
"……魔法陣? それって……"
誰もいないように思われた廊下に、突如として現れた……
――青色の魔法陣
"……っ! みんな伏せて!"
「……え?」
「探知」「転送」「貫通」「加速」
4つの
アビドス自治区で見た魔法陣と色や形は違うものの、……あの時の、
……その直後に起きた光景を思い出し、一早く行動を指示した。
★★★★★
「……躱されたか」
まさか初見で対応されるとはな……。……アロナのサポートがあるとは言え、状況判断力と直感に関しては一級品だな……先生。
「だ、代理人? 今のは……。……それに、その服装は一体……」
「……あー、外の世界の技術だとでも思ってくれ」
手袋から本を取り出したローランは、……一枚のページを破り取り、
破られたページは光り輝きながら、ローランの全身を包み込み……
――その姿を変化させた。
金色の装飾が施された、青いコート。
中世的な青いマスケット銃を構えたローランは、何もない空間に……発砲。
引き金を引くと同時に、前方に現れた青い魔方陣。
銃口から放たれた弾丸は、その魔方陣を貫き、……
「もしかして……、ノアが言ってたE.G.Oって言うのは……」
「……! ……よく知ってるな、早瀬」
……図書館を観測してたなら、知っていてもおかしくはないか。
「外の世界には、お伽話の魔法みたいなものがあるんですね……」
「……いや、俺の居た世界でも珍しいものだぞ。……俺に関しては例外だが、E.G.Oを発現させてる奴なんて、数えられるぐらいしか居ないしな……」
……むしろ、
「報告! コールサイン03。60秒後に会敵します!」
「1分ね……。……魔法陣が消えるまで、戦場に出ないよう伝達して頂戴」
「了解!」
「……アカネの到着までに、……一人ぐらいは潰しておくか」
★★★★★
「うひゃあ! なにこの耐久ゲー! 卑怯じゃん!!」
「お姉ちゃん! 馬鹿言ってないで避けて!」
"代理人……。本気でやってとは言ったけど、まさかE.G.Oまで使うなんて……"
「先生! 大丈夫!?」
"大丈夫! どうやら、私は狙われてないみたいだから!"
いや……、私を狙わないでくれるのは、とてもありがたいんだけど……。
当たったら死んじゃうだろうし……。
……けど、
"こ、これは流石に卑怯じゃないかなぁ……"
「……! モモイ! 横に跳んで!」
「はい!?」
(ドゴオォォォン!)
「うわああああっ! なになになに!? 壁に穴が開いてるんだけど!?」
"実弾……?"
「もしかして……、C&Cの狙撃手、カリン先輩の狙撃ポイント……って」
"……間違いなく、この廊下だろうね……"
「クロスを組まれた!? やってることがシューティングゲームじゃん!!」
「ただでさえ、魔法陣の弾丸を避けるので精一杯なのに!」
"……ミドリちゃん! 後ろ!"
「……っ、了、解! ……こ、このままじゃ体力が持たない……ですよ!」
「……もう少し耐えてくれたまえ」
「ウタハ先輩……?」
「C&Cの狙撃手は、我々でどうにかする。君たちは、代理人の狙撃だけに集中したまえ」
★★★★★
「……なるほど、筋は悪くない」
ビルの屋上。最適な狙撃ポイントに着くC&Cの狙撃手、コールサイン02、角楯カリン。
「小さくてすばしっこくて、当てにくいな……。…………だが」
次弾装填……。……スコープを覗き、無線の合図を待つ。
「カリン、次は10秒後だ」
「了解。……代理人、これが終わったらC&Cに来ないか?」
「……遠慮しておくよ。当分はシャーレに居るつもりだからな」
「そうか……。……次は、100%命中させる」
「それはどうかな?」
「誰だ!」
スコープを覗き、狙撃タイミングを計っていたカリンは、背後から聞こえてきた声に反応し、咄嗟に振り返った。
「私の計算結果は少し違う。……君の弾丸があの子たちに当たる確率は、0%だ」
「ワンっ! ワンっ!」
視線の先に映る物体……? に、言葉を失ったカリン。そこには……、
……一人の少女と、人間サイズの筋骨隆々な白い犬が立っていた
「……は? ……なっ、何だそれは!?」
「カワイイ!だろう?
……紹介しよう!
我々エンジニア部の傑作!
――キュートちゃんさ!」
……
……
「これのどこが犬なんだッ!」
「ワンっ! ワンっ!」
「このキュートちゃんの魅力を理解してもらえないとは、残念だね……」
「……っ! ……理解はできないが、およそ把握はできた」
「……ほぅ?」
「ずっと、気になってはいたんだ。どうしてゲーム開発部が、ミレニアム生徒会のセキュリティを突破して、ここまで来ることが出来たのか」
「ワンっ! ワンっ!」
「……あなたたちが、先生に協力していたのか」
(バンッ!)
殴りかかってきたキュートちゃんの拳を逸らし、がら空きとなった懐に向けて発砲するカリン。
「キューン……」
「確かに、悲鳴は可愛いな」
「キュートちゃん!」
「力も悪くはない……が、私を本気で止めるつもりなら、奇襲で来るべきだった。その犬がいるとはいえ、正面から挑んでくるなんて……
――それは計算ミスだろう、ウタハ」
「……」
「こんなにも遮るものがない所で、私に勝てると思ったのか?」
「…………。
……君の言う通り、ここには遮るものは何もない……
――そう、天井すらもね」
「……なに?」
(ブロロロロッ!)
「……この音は…………ヘリコプターか?」
「正解。我々エンジニア部の保有する、輸送機さ。……さぁ、おいで、
――キュートちゃんたち!」
「は……?」
(ガコンッ!)
ビルの屋上に立つカリンの更に上。その頭上を飛ぶ一機のヘリコプターから、一つのコンテナが投下される。
「「「「ワンっ! ワンっ!」」」」
コンテナを殴り抜き、中から飛び出してきた……
4体のキュートちゃん
「……多すぎだろうがっ!!」
★★★★★
「…………」
なんか、ロボトミーコーポレーションの本で見たのと、似た奴が居るんだが……。…………幻想体じゃないよな?
「エンジニア部! まさか先生に協力していたなんて……」
「……悪い、早瀬。こっちも弾丸が切れた」
同化を解除し、元の姿に戻ったローラン。
「コールサイン03より報告! ヴェリタス、及びエンジニア部の二人組を発見。対処に移るとのことです」
「……了解。ゲーム開発部は……」
「……早瀬。俺は一足先に差押品保管所の方で待機しておく」
「わかりました。……気を付けてください、代理人。……正直、先生とゲーム開発部の実力を侮ってました」
「……俺も、ここまでやるとは思ってなかったよ」
魔弾だけでモモイかミドリのどちらかは倒しておきたかったが……。
(バチッ!)
同化を解除したローランが、差押品保管所へ向かおうとした瞬間、
――部屋の電源が落とされた。
「停電!? ……すぐに補助電源に移行して!」
「りょ、了解!」
「……」
……仕方ない。
……本腰を入れるか……。
キュートちゃん4体に囲まれるカリンか……。
全ての環境に対応可能な愛玩兼戦闘用犬型ロボット
一匹欲しいな……。
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