黒い沈黙の行先   作:シロネム

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評価・感想ありがとうございます。



アンケート投票ありがとうございました。

あまり大差がない所か、滅茶滅茶僅差だったので、

地の分に関しては、

会話文と同じか少し少ないぐらいには執筆していこうと思います。





~激闘~ ネル VS アリス

 

スーパーノヴァから撃ち出された高出力のビーム砲。撃ち放たれた光線はミレニアムの廊下を抉りながら直進し、突き当りの壁に大穴をブチ空けた。

 

 

「わぉ!」

 

「何という威力……! 校舎の壁を、こうも簡単に消し飛ばすとは……」

 

「……なるほど。確かにこの火力は、私の狙撃銃を凌駕しているな」

 

 

距離を取っていたお陰が、難なく避けることに成功した3人。黒煙で包まれているせいで、ネルの安否は確認出来ないものの……

 

 

――3人共、リーダーの無事を疑ってはいなかった。

 

 

「す、すごい……」

 

「……やったか?」

 

「それ、やってないやつ!!」

 

「アリスちゃん! そのセリフは無闇に言っちゃダメ!」

 

「あ、チビメイド先輩は3年生でした。言い直します。

 

……や、やっつけられましたか……?」

 

「いや、敬語の問題じゃなくて……!」

 

 

 

"……まだだよ"

 

「あぁ……直撃する寸前で躱されたな」

 

 

(ダダダッ!)

 

 

黒煙の向こう側から響く銃声。ネルの持つ2丁のサブマシンガンから放たれた無数の銃弾が、視認できないはずのアリスの身体へと直撃した。

 

 

「うあっ!?」

 

 

……やるな。

アリスの黒煙で視界を遮りつつ、声と気配だけで位置を割り出したのか……。……最初の一撃を躱された時点で予想はしてたが、アリスとは……戦闘能力が段違いだ。

 

 

「確かに、並大抵の火力じゃねぇが……、

 

 

――ただ、それだけだ

 

 

「……っ代理人! も、もう一度、魔力充電を……! 」

 

 

スーパーノヴァの銃身をローランへと向けるアリスだったが、……それよりも早く、黒煙の向こう側から接近してくる存在が……

 

 

「――遅ぇよ」

 

「あっ……!」

 

 

(ガッ!)

 

 

「きゃあっ!」

 

「てめぇの武器は確かに強い。本来発射までに時間が掛かる行動も、代理人の拳銃でキャンセルできるとなりゃ、一線級の代物だろうさ」

 

 

(ダダダッ!)

 

 

アリスへと急接近したネルは、その小さな体躯を活かして懐へと潜り込み、アリスの胴体へと接射する。

 

 

「だが、その強すぎる火力のせいで、相手にある程度の距離まで入られたら撃てねぇ。爆圧に自分まで巻き込まれるからな」

 

「……っ」

 

「そしてこの間合いであたしに勝てる奴なんざ、キヴォトス全体でもそう多くは居ねぇ!」

 

 

まるで殴りつけるかのようにサブマシンガンを振るい、超至近距離での発砲を繰り返すネル。蹴りや殴りなどの体術を混ぜながら繰り出される攻撃は……、

 

 

――アリスが振り下ろしたスーパーノヴァによって、遮られた。

 

 

 

 

"……そうだね。確かに、前のアリスちゃんだったら、対応はできなかったかも"

 

「……あぁ。……ネル、お前の読みは正しいし、対応としても正解だが……

 

 

――アリスの学習能力を甘く見たな」

 

 

 

(ガンッ!)

 

 

「んなっ……!」

 

「……ッ!」

 

 

振り降ろし、薙ぎ払い、殴り上げ

 

 

数日前の戦闘でも使った、ローランの動きを再現した攻撃に加え、新しく記憶した、デュランダルを振るうローランの動きすらも再現するアリス。

 

スーパーノヴァを勢いよく振り下ろし、その勢いのまま、殴り上げる。時には死角へと体を移動させ、背後から振り下ろす。

 

 

1週間前と比べ、見違える程に成長した近接戦闘能力。

 

 

マシンガンの弾丸は体を逸らすことで致命傷のみ回避し、戦闘を続けるアリスの行動に、流石のネルも驚きを隠せなかった。

 

 

「……ハッ! 思った以上に楽しませてくれるじゃねぇか!」

 

 

……しかし、相手は数々の過激団体や武装サークルを()()してきたC&Cのリーダー。その戦闘技術は、ローランの動きを再現するアリスを相手に、……一歩も引けを取っていなかった。

 

 

「動きは悪くねぇが、付け焼刃じゃあたしには敵わねぇぞ!!」

 

 

(ダダダッ!)

 

 

「てめぇのその獲物じゃ、発射しようにも、あたしに照準を合わせられねぇ」

 

「……照準は、必要ありません」

 

「あ?」

 

「魔力充電……100%……!」

 

 

水色の輝きを放ちながら、銃口に光を収束し始めるアリス。

 

 

「……この状況で、発射準備……?

 

……ッまさかてめぇ……!?

 

 

――自分ごと吹き飛ばすつもりか!?」

 

 

「光よ!!!」

 

 

ドカアアァァァン!!

 

 

 

★★★★★

 

 

 

衝撃によって崩壊する廊下。崩れた天井は瓦礫となって降り注ぎ、割れた窓ガラスが辺り一面に飛び散っていた。

 

 

「アリスちゃん! うっ、煙で視界が……!」

 

「床がほぼ崩れて…………見つけた、アリス!」

 

 

 

「に、肉体損傷48%……後退を望みます……!」

 

 

"代理人! アリスちゃんは私が診るから、ネルちゃんの方を!"

 

「あぁ、分かってる」

 

 

あの威力を至近距離で受けたんだ……。……手遅れになる前に治してやらないと。

 

 

「先生、急いで!」

 

「代理人も一緒に……」

 

「先に行ってろ。アリスは後で治してやる」

 

 

 

 

 

「リーダー!」

 

「だ、大丈夫でしょうか……、まさか瓦礫に巻き込まれて……」

 

「さっき一瞬アリスちゃんが見えたけど、だいぶダメージを受けてたよ。今頃きっと、うちの小っちゃいリーダーもぺちゃんこに……」

 

 

 

「……誰が小っちゃいって!?」

 

 

崩れ落ちた瓦礫をの中から這い出てきたネル。体の至る所に傷が出来ているものの、致命傷には至っていないようだった。

 

 

「あっ」

 

「わ~お、さすがうちのリーダー! 全然ピンピンしてるじゃん!」

 

「てめぇは一体どっちの味方なんだよ……!」

 

「……あー、その様子だと必要なかったか?」

 

 

黄金色の拳銃を片手に、C&Cへと近づいていくローラン。

 

 

「……あんたか。いや、一応撃ってくれ。……うちの部員を治したり、あのチビの銃に撃ち込んだ力に興味がある」

 

「リーダーと大して変わらなくないか?」

 

「どっちも小っちゃくて可愛いよね~」

 

「うるせぇよ!?」

 

「……分かった」

 

 

(パンッ)

 

 

銃弾を撃ち込まれた瞬間、先ほどまでボロボロだったメイド服が元の状態に戻り、戦闘によって作られた傷口も綺麗さっぱり無くなっていった。

 

 

「……すげぇな。さっきまでの痛みが、嘘みてぇに消えていきやがる」

 

「……大丈夫そうだな」

 

「リーダー、どうする? このまま追いかけるか? 今なら保健室に向かってるはずだが」

 

「そうですね、ミレニアムには二桁以上の保健室があるとはいえ……すぐに見つかるでしょう」

 

 

……

 

 

「いや、いい。追撃は無しだ。……一通り暴れたら、すっきりしたしな」

 

「……」

 

「それに、代理人のコレがある以上、保健室に居るかも分からねぇ」

 

「まぁ、そうだな」

 

「……目的は概ね達成した。リオがゲーム開発部に興味を持つ理由も分かったしな」

 

「……はぁ。……急に襲い掛かってくるから、何かと思ったぞ」

 

「いや、悪ぃな! ……あんたとも、一度戦ってみたいんだが……」

 

「……」

 

「――やめておく。どう計算しても勝てる気がしねぇ……。……あんた、本当に何者だ?」

 

「……キヴォトスの外から来た、ただの一般人だよ」

 

 

この様子を見るに、都市や企業については何も把握していないみたいだな。

 

 

「一般人? あんたが?」

 

「少なくとも、私の知る一般人は……アリスちゃんを一撃で倒したりはしないと思いますよ」

 

「一般人にしては戦闘センスが有りすぎだよね!」

 

「正直、代理人にはC&C入って欲しいと思ってるぐらいだ」

 

「……いや、それは断っただろ」

 

「そうだったな」

 

「……っはぁ。……思いっきり暴れたら腹減ったな。なぁ、ラーメンでも食いに行こうぜ」

 

「良いですねー」

 

「賛成賛成~!」

 

「……そういえばリーダーは成長期だった」

 

「誰が成長期だ!? ……あんたも来るか? 代理人」

 

「……魅力的だが、今回は遠慮しておく。アリスの治療もしないといけないからな」

 

「……そうか。……あのチビに会ったら、悪くなかったと伝えといてくれ」

 

「……あぁ、伝えておくよ」

 

 

 

……今頃は部室に避難でもしてるか? ……取り合えず、すぐに戻って治してやらないとな。

 

 






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