モラトリアムinキヴォトス(本編完結)   作:空豆 勇魚

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受験勉強において大っっ嫌いな理系科目から開放された喜びが抜けないので投稿です。

本編が完全なまでに独り語りだったので描写できないことも描写できる、そう!他者視点ならね!

それでも駄作なのは変わらないので読み飛ばして、どうぞ


EX④ 彼女の真実(中途半端な大人でも・前編)

〜アトラハシースの方舟・先生視点〜 

 

色彩の嚮導者、そしてオオカミたちの戦いに決着がついた。

 

色彩の嚮導者は倒れ、別世界のシロコもまた地に伏した。

 

ふと彼女の世界でなにがあったのか聞きたくなった。

 

私には彼女は自発的に世界を滅ぼし生命を絶とうとする子だとは到底思えない。

 

端的に言えば私は別世界の子であっても生徒を信じていた。

 

近づこうと一歩前に進むと彼女の方から話しかけてきた。

 

「それで……先生、伝えたいことって…?」

 

‘‘教えて欲しいんだ、向こうの世界で「何」があったか‘‘

 

「そっか……先生は、やっぱり…生徒を信じるんだね…でも…結局の、ところ…悪いのは……」

 

会話の途中で彼女が口を噤む。

 

何かあったのかと聞こうとした時、複数の足音が聞こえてきた。

 

「先生!シロコちゃん!無事!?」

 

ホシノを戦闘にアビドスの皆が駆け込んできた。

 

そして彼女はアビドスの皆を見た途端に硬直、そのまま泣き崩れてしまった。

 

 

「わ、たし……わたしの、せい、なの……!わたし、さえ、いなければーー!」

 

「ホシノ先輩は死んだ…セリカはバイト中に行方不明になった……アヤノは生命維持装置を外した……ノノミはアビドスを離れて砂漠で……生きていてくれたキョウヤ先輩も最後は色彩のせいで眼の前から消えた……」

 

「こうなると、わかって、いたら……マフラー……もらう、べきじゃ、なかった……」

 

「こんな結末、望んで、なかった……!」

 

その声はどこまでも痛ましく、その瞳はどこまでも昏かった。

 

先生として不甲斐ないことに私は掛けるべき言葉をすぐには見つけられなくて、ただその慟哭を聞いていた。

 

そこへ背後からこちらへ駆け寄ってくる気配を感じた。

 

あの慟哭を聞いて後輩思いのホシノが別世界とか関係なく駆け寄ろうとしてるのだろう、そう思ったがアビドス組はまだ立ち止まったままだった。

 

ではこの足音の主は誰だと振り返るとそこには今ここにいるはずのない存在、非常事態に備えて地上で待機中のハズの彼―心熊キョウヤがいた。

 

その場のだれもが驚愕し、困惑した。

 

そして彼は泣き崩れた彼女のもとへ駆け寄って抱きしめてそのままとんでもないことを言い始めた。

 

「久しぶり、シロコ。前回会った時は言えなかったけど随分と成長したね。」

 

「キョウ、ヤ……先、輩……?」

 

「その通り、正真正銘プレナパテス先生の世界の心熊キョウヤだよ。……生きててくれて…!本当に良かった…!」

 

場はさらなる混乱に陥った。

 

 

 

 

 

「…シロコちゃん、キョウヤ先輩を向こうに取られたからってそんなに嫉妬とか敵愾心をむき出しにするのはやめたほうがいいとおじさんは思うな〜。」

 

「…というかシロコ先輩、あっちのシロコ先輩の慟哭を聞いて大分辛そうな表情してたよね?なのにそれ以上の爆弾発言による困惑よりその感情が勝つの?」

 

「ん、だって…相手に拉致されたのは私のはず。だからキョウヤ先輩はまず最初に私を気に掛けるべきだと思う。」

 

「とりあえず3人とも、現実逃避はやめませんか?ノノミ先輩もニコニコしてないで3人を止めてください。」

 

 

 

……そうでもなかったかもしれない。




EXのサブタイは本編のやつを使い回しにしてるので本当は前後編に分けたくなかったのですがキリがいいので区切りました。

本編は解説的な感じ字数が増えたもののEXでは端折る予定なのでこのあと後編で字数が1000に届く気がしない。

次回「彼の真実(中途半端な大人でも・後編)」
…使いたかったサブタイを使えて少しばかり満足してるのはココだけの話。(小声)

シロコ*テラー(クロコ)は言葉の前に「ん、」を付けるか否か

  • 付ける、なぜなら彼女もまたシロコだから
  • 付けない、なぜなら始発点編で無いから
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