それでは読み飛ばして、どうぞ
〜アトラハシースの方舟・先生視点〜
場の混乱が多少落ち着いたのを見計らって意を決して彼に声を掛ける。
‘‘…いろいろ聞きたいことはあるけれど、どうしてここに来たの?‘‘
「そう…ですね。確かにいろいろと話すべきですね、すみません。4年越しの願いが漸く叶いそうだったもので気が急いてました。」
その言葉はとても嬉しそうな、感極まった声のように感じた。
彼は自身の本当の経歴、そして願いを語った。
曰く、自分はプレナパテスの世界の生徒であった
曰く、神隠しによりこの世界に来た
曰く、自分の願いは2人を救うことである
そして彼は懐から文字どおりの切り札、1枚のカードを取り出した。
見覚えがある、当然だ。
なにせ私も使っているものだ。
使ってる私が言えたことではないが、あれは決して万能ではない。
代償を請求し、必ずこちらの何かを削る。
決して生徒が手にしていいような代物ではない。
驚愕した、批難の声をあげようとした、それを没収すべきと判断した。
先生としてその方法は認められなかったから。
それはきっと向こうの先生、プレナパテスもそうだったのだろう。
倒れたままではあるものの気配が変わったのは感じられた。
しかし私達が行動に移ることはなかった。
それより先に彼が口を開いた。
彼は自身を大人であると定義した、宣言した。
それは決して子供が見栄を張ったものではなく、確かな覚悟と責任を以て発せられた言葉だった。
彼のカードが光り始める。
…なるほど、どうやら私は彼を見くびっていたらしい。
母校の後輩、教育実習生、対等に近い関係と考えていたつもりだが、心の底では他の生徒達と同じ様に護るべき子供と思っていたらしい。
思い返せば、シャーレにいる時は書類仕事ばかりで他の時間は私は外回りに注力してた。
結果として雑談くらいはしていたが、腹を割って話したことはあまりなかったかもしれない。
かつて感じた些細な違和感、それはきっとこのことを隠していたからなのだろうか。
‘‘適当な酒の席で追求すべきだったかなぁ‘‘
そんなことを考えていると彼のカードが発光するのをやめた。
同時にプレナパテスの気配が少しばかり大きくなった。
再び彼のカードが光始めた。
光はどんどん強くなり、途中からは目が開けられなくなった。
目を閉じてしばらく、不意にどこまでも悍ましく気味の悪い気配が2つ膨れ上がった。
周囲からは銃を構える音もしたが、気配はすぐに消えた。
そして光がやみ、目をあけるとそこには気を失った彼等と困惑の表情のアビドスの皆がいた。
「…せ、先生、今の気配って…」
セリカがすこし震えながら口を開く。
‘‘うん、あれが彼が言ってた色彩というやつなのかな…‘‘
「うへ…おじさん、あんな気配は初めてだよ。みんな、一応周囲を警戒しといて。」
ホシノが警戒を促すがそこにシロコが待ったをかけた。
「ん、大丈夫。アレはここにはいないはず。」
‘‘そうなの?‘‘
「なんでかわからないけど、あれは確実に消えたことだけはわかる。」
シロコがそう言うならばと皆が警戒をとき、へたり込む。
彼の覚悟、彼の頑張りでこの一連の事件はキレイな形に収まりそうだ。
あとは全員で地上に帰還するだけだ。
そこへウトナピシュティムの本船にいるみんなから連絡が入った。
「先生、ご無事ですか!?」
‘‘あ、やっほーリンちゃん‘‘
「誰がリンちゃんですか……。それより先生、こちらは方舟の管制権を奪取、これから方舟の自爆シーケンスを起動します。ご準備を。」
……ん?
………んん?
‘‘わー!?待って待って待って!?大丈夫!自爆しなくていいから!‘‘
「…え?」
うろ覚えのにわか知識 方舟が爆発する理由
固まってないオリ設定 主人公の人間関係、容姿
以上の理由で書くのちょっと大変でしたが、最近書くのが楽しいと思えるようになってきたのもまた事実。それはそうと駄作なので涙がちょちょ切れそうです。
たぶん次回で本編の先生視点は終わりです。
でも本編続きとか本編山場のシロコ、クロコ、プレ先視点とかやってみたい気もする今日このごろ。
次回 「彼の青春」
…受験終わってないのになんで続き書いてるんですかね…私。
シロコ*テラー(クロコ)は言葉の前に「ん、」を付けるか否か
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付ける、なぜなら彼女もまたシロコだから
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付けない、なぜなら始発点編で無いから