インフィニット・カウンターズ   作:夢現図書館

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 明日を最も必要としない者こそ、最も明日へと快く立ち向かう者だ。



プロローグ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 人は何かしら対立として分けたがる。コインの表裏の様に。

 正義と悪。現実と夢想。自分と他人。

 

 別に悪い事では無い。ただ、滑稽なだけだ。

 そして、今、この世の中で2分されているものの代表と言えば何だと思うか? 多数の者達はこう答えるだろう。

 

 

 

 

 

 『管理局』と『委員会』、と。

 

 

 

 

 

 管理失敗、大浄化戦争を経てこの世界は(ノーマルサイド)は多大な犠牲を払う結果となった。当時の当事者達によって大浄化戦争は終結され、今となっては侵食現象は散発的に留まる程度になったが、それでも世界各地で大小問わず侵食現象は発生し未だに傷跡は重ね作られている。

 管理局が表舞台に現れて以降、汎世界的に世界に発生する侵食事態を阻止する為に、管理局から対侵食戦の参加資格を得た軍事組織、大小規模問わず多数のタスクフォースカンパニーが現れ、日夜対峙し続けている。

 

 

 その世界構図にまた別の存在も現れたのは今から10年前であった。

 

 『インフィニット・ストラトス』

 『白騎士事件』を経て世に放たれた戦略マルチフォームスーツ。既存兵器を遥かに上回る圧倒的な機動力、攻撃性能を有し、シールドバリアと絶対防御と言う二重構造による防御性能を誇る兵装群。

 しかし、その兵装には致命的過ぎる欠陥が存在していた。それは『女性にしか使えない』と言う兵器と言うには致命的とも言える欠陥だ。

 そしてどう言う訳かISが使える=女性は尊いと言う『女尊男卑思想』が発現し、女性権利団体とIS委員会、IS学園が設立される。

 

 

 そして此処から世界は2つに割れる事となったのだ。

 

 

 『委員会』側はISの力を絶対視していた。ISを世界最強の兵器だと宣い

 

『大浄化戦争の時、世界的規模で甚大な被害が出たのはその時、ISが無かったからだ』

『ISがあれば侵食災害なぞ敵では無い』

 

 と主張し続けている。

 甚だしい迄の妄想ではあるのだが……意外にもその妄想に浸る者達が一定数以上存在していた。その者達は俗に言う主義者……女性権利団体と呼ばれるISの存在を傘に利権を貪ろうと言う女尊男卑主義の者達だ。

 

 結果、紆余曲折を経て『管理局』と『委員会』は対立関係となった。表面上では支配権的な意味合いによる対立。

 世界は管理局が管理する区域と、委員会やIS至上主義者による区域に2分される事となったのだ。全体的にIS至上主義の国があればその逆の管理局寄りの国も存在している。

 ある国では東側がIS委員会や女尊男卑主義者の地域で西側は『管理局』側の管理区域となってある意味、分断されている様な状態になっている場合もあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……以上が大浄化戦争当時の状況でした。その時、司令官を務めていたのが生ける伝説でもあるマリア・アントノフ中将です」

 

 午前の昼前。とある学校の教室では社会史の授業が行われていた。内容は第三次世界大戦とも揶揄され数多くの人と土地を失う事となった『大浄化戦争』に関する内容だった。

 

 此処は管理局直轄区域グラウンド・ワンに存在している『管理局カウンターアカデミー』。

 カウンターと呼ばれる者達が一時の日常(・・・・・)を謳歌する側面を持つ専門の管理局直轄教育機関である。

 

 カウンターとは『カウンターウォッチ』を持つ超能力者達を管理局が規定した名称。極限られた一部の人間だけがウォッチと運命的な出会いを通し初めてカウンターとなれるのだ。

 その為、このアカデミーに在籍している生徒はほぼ全員がカウンター能力者である。しかし、カウンターと一言と言ってもその能力は千差万別であり対侵食戦や傭兵業界と言った戦闘向きでは無い者達も居る。それ以外の道を示す役割をこのアカデミーは担っている。

 

 教室は階段教室。

 現在、この講義に参加しているのは40人程だ。

 階段教室の底。大きな黒板の前で中等部の生徒かと思う程の体躯の教員が空間投影ウィンドウを手元に開き、電光黒板に情報を開示しながら授業を進めている。

 

「その時、交戦していた侵食体の名前を……えーと、其処で絶賛爆睡中のリッカ君‼︎ 答えて‼︎」

 

 教員は階段教室の最後尾、つまり1番上の席にて寝不足なのか机に突っ伏して爆睡している少年を指した。褪せた灰色、インナーカラーは黒色の髪をしている。一般社会的には珍しいと言える髪色だがカウンターにとっては然程、珍しいとは言えない。

 

「…………」

 

 しかし、寝ている為に起きる気配は無さそうだ。隣に座っている生徒は起こそうか悩んでいると、教員は徐にハンドガンを取り出しトリガーに指を掛け、寝ている彼へと向けて一切の躊躇無く発砲した。

 

 ガァンと撃鉄の音がなると同時に

 

 

 

「ネームレスワン、だろう? ブラウニー教諭」

 

 

 

 

 放たれた弾丸は確実に寝ていた彼、確実にリッカの脳天に向かっていたが、その弾丸は着弾する直前、目覚めた彼の手によって握り潰されたのだ。

 握り拳を開くと其処にはクシャクシャにされた弾丸の成れの果てが机の上に落ちて、甲高い音を立てて転がった。

 

「こらー‼︎ 起きているならちゃんと講義を聞きなさーい‼︎ 私だってさっさと今週のノルマを達成して裏世界(カウンターサイド)で新たに発見された遺跡を調査……じゃなくて、探検、違う違う……‼︎」

 

「言い直せて無いっスよ……。つーか、また理事長と総会長にドヤされますよ?」

 

 リッカは教壇の上に立つ失踪癖のある問題教員に呆れた様子で自爆気味な言い訳を聞き流す。

 そのタイミングでアカデミー内にチャイムの音が響き渡った。

 

「あ、チャイムが鳴ったので講義は終了‼︎ と言う訳で私は新しい遺跡が発見されたのでその調査で暫く帰ってこないから、お土産話を楽しみにしていてね‼︎」

 

 ブラウニー教諭は興奮したかの様に捲し立てる様な言葉を残しつつ生徒よりも早く教室から出て行ってしまった。

 

「……あの教師は、何で生徒よりも授業が終わった事を喜んでいるんだ……?」

 

「あ、リッカ君は至急、生徒会室へ来る様にって言われていたんだった‼︎ と言う訳で、リッカ君は忘れずに生徒会室に行くんだよー‼︎」

 

 その時、忘れ物をしたかの様に伝言を残して今度こそ完全に彼女はアカデミー内から姿を消してしまった。次に出勤してくる日は何時になる事やら……。

 

「生徒会室。つー事は、総会長がまたぞろ何か企んでいるのか……?」

 

 生徒会室に遊びに行く生徒はそれなりに多い。それだけアカデミー総生徒会長は生徒達に慕われている。しかし、呼び出されるとなると話が変わって来る。

 

「……何かやらかしたっけな。まさか、此間ナイエルと揉めた件か?」

 

 何はともあれ、呼び出された以上は無視する訳には行かない。今は昼休みの時間帯なので、此の儘行って要件を終わらせるのが吉だ。

 放課後は放課後で何かしらトラブルが待っているから。

 

 

 

 

 

 

 

カウンターサイド側の人物説明は欲しい?

  • 私こそ会社ソノモノ‼︎ なので問題無い。
  • 欲しい
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