すれ違いムーブ連発の陰の実力者達を止めたくて!   作:星電輝

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第零章 プログローグ編
第一話 道連れ転生


 きっかけがなんだったのかは覚えていない。ただ気づいた頃には隣の傍迷惑な親友の夢に巻き込まれていた。

 俺は夜野流星。隣で修行と称して岩に頭を打ち続け、血を額から流し続けている頭のイかれた影野実の親友だ。

 

「おい、実。またスタイリッシュ暴漢スレイヤーとかいう恥ずかしい名前で暴走族相手に殴り込みに行ったらしいな。また噂が流れてたぞ」

 

 血を流してるのはもういつものことなので気にもしないし、心配もしない。

 

「えー、恥ずかしい名前ってなんだよ。そんなことないだろぉ?」

「そんなことあるだろ。大体な、実はセンスがないんだよ。もうちょっと……」

「それよりさ!」

 

 こいつ、人の話を遮りやがった。

 

「この前の相手が大物だったんだよ!」

「あー、その話も噂で流れてたな。元軍人だったんだっけ?」

「そう!!」

 

 今まで暴走族しか相手にしてこなかった実にとって、元軍人と戦った経験はとても興奮する内容だったようだ。

 俺は話を聞き流しながら隣で修行の続きをする。しばらくすると実が突然人が変わったかのように叫び始めた。

 

「流星! 魔力だよ! 魔力!! あの光は絶対にそうだ!!」

「は? 魔力ってそんなわけ」

「ほら! 逝くよ!!!」

 

 そう言って実は俺の腕を掴み、全力で光の元へ駆け出した。

 おい、待て!? 今、意味深な漢字変換になってただろ!! てか、本当に待って。俺、さっきからずっと脚が地面に擦れるんだけど。一回腕離してくれ。痛い、痛い、痛い。

 

「魔力! 魔力! 魔力! 魔力魔力魔力魔力魔力!!!!」

 

 俺の気持ちとは裏腹に実は俺の腕を掴み続け、道連れをするかのように一緒に二つの光の前に飛び出した。

 

「あ?」

「は?」

 

 ヘッドライトが白く世界を染め、けたたましいブレーキ音が頭の中に響いた。

 これはあれだ。俺達は自動車に轢かれたんだ……

 

 

 もし、来世なんてものがあって俺を道連れしたこいつが次、目の前に現れたとしたら、俺はこいつをメッタメタに切り刻んでやる。

 

* * *

 

 目が覚めたら周囲は魔力で満ちていた。俺も実みたいになってしまったのかと危惧したが魔力で間違いなさそうだ。身体の中を魔力が流れているように見えている。血流かとも思ったが人によって色が違うのでその線はないだろう。

 それにしてもなんでこんなに人に囲まれてるんだろう?俺のことを囲ってる人達はみんな知らない人だらけだし。

 

「おぎやあぁぁぁぁあああ!!」

 

 隣から赤ん坊特有の泣き声が聞こえてきた。その赤ん坊の顔を見た瞬間に全てを理解してしまった。

 

 

 俺は転生をしたんだと。

 

 

 次に、俺の今回の人生も波瀾万丈な人生になるのだと。

 

 

 そして、俺はまずこの隣にいる赤ん坊を切り刻まないといけないということが決定してしまったんだと。




ディアボロス教団のことに関しては割と早い段階で気づきます。
人間関係等ですれ違いを起こして、恋愛ラブコメみたいな状況に陥ったりしますが、基本的には原作になぞって物語が進行していきます。
てことで、今回は魔力に呪われたシドに巻き添えを食らい転生したお話でした。これじゃあシド自体が呪いみたいなものですね。
余談なんですが、最近、陰の実力者になりたくて!と推しの子SSを読み漁ってるんですが、ほとんど読み漁ってしまいました。その供給源を増やすために自分が書いてるっていうのもあります。
ハーメルンの方にも初めて投稿してみます。
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