陰陽姉妹が家だと陽陰姉妹になるんですがどちらが素ですか?   作:橘田 露草

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よいにちわっ!くーさんこと露草と申します。
1話にして略される挨拶くんの存在意義とは。次回はもっと短く『よっ!』とかになるかも。ただの普通の挨拶で草。

いよよい第3話、投稿します。


第三話 陰妹in家

「はぁ……」

 

心の傷と5時間目に担任から叩かれた痛みで体を引きずりながら帰路に着く僕。ちなみに、茎太郎はバスケ部に向かったから僕ひとりだ。帰宅部のヒョロヒョロした足で電車に乗り、最寄駅から歩くこと数分ウチに着いた。

 

「ただいま…」

 

そしてドアを開けてリビングに入った瞬間。

 

「も〜っ!やっと帰って来たお兄ちゃんっ!」

 

僕をふくれっ面で出迎えたのは、髪が青い方の妹。つまり日種だった。中等部は終わるのが早いはずなのだが、まだ制服姿だ。

 

「はい、こっち!早くゲームやるよっ!」

 

画面に映るのは日種が大好きなオンラインFPSシューティング。だがプレイ中ではなくタイトル画面だった。

 

「いや僕帰って来たばかりなんだけど」

「はーやーくーっ!」

「わかったわかった、手を洗ってくるからコントローラー用意してて」

「もうしてあるよっ!」

 

リビングを出て洗面所に向かう僕。え?今の誰って?いや普通に日種ですけど。

 

学校では無口で暗いタイプの日種だが、なぜか家ではめちゃくちゃハイテンションのわがまま系妹になるのだ。しかも呼び方は"お兄ちゃん"、敬語なんざかけらも無い。

 

手を洗ってタオルで拭き拭きしてリビングに戻ると、日種はバタバタと足を投げ出す。

 

「おーそーいーっ!早く隣座って!」

「隣って、クッションめっちゃくっ付いてるんだけど。これ座ったら肩と肩が触れ合うレベルじゃ無いんだけど。肩と肩が逢う瞬間好きと気付いちゃうんだけど」

「いいからっ!」

 

仕方なく座ると、当然ながら肩がぶつかる。その衝撃に日種は満足そうに笑みを浮かべると、そのまま肩に首をもたれて来た。チラッと肩の上の彼女の顔を見るとこれ以上無い笑顔だった。

 

「にししっ!じゃあこれで始めるよっ!」

「別にいいけど日種やりにくくない?」

「ふっふっふ、日種様のエイム力を舐めないでねっ!」

 

視界が90度傾いているはずなのに抜群をエイムで敵を撃っていく日種。前衛の日種を守るため僕もサポートしながら撃つ。そして数分後、僕らの陣営の完全勝利で終わった。

 

「やったーっ!アタシとお兄ちゃんが組めばこんなもんよっ!はい、お兄ちゃんたーちっ!」

「おぅ、たーっち」

 

パチンと小気味いい音を鳴らすと、そのまま僕の手をニギニギして遊ぶ日種。

 

「何してるのさ」

「んー?お兄ちゃんの手だなぁって」

 

そりゃ僕の手でしょ。実はどっかの青ダヌキのグーしかできない丸っこい手だったりは全くしない。

 

「なんだそれ。それよりもう一戦やろうよ」

「うんっ!次も勝とうねっ!」

 

また首を僕の肩に乗せる日種をチラッと見ながら僕は考える。日種が学校と家でキャラが違う理由も、僕に対する態度が違う理由もよく分からない。そしてどっちが素の、本物の花守日種なのかも。

 

「さあ行くぞお兄ちゃんっ!アタシとお兄ちゃんのコンビは無敵だっ!」

「ちょ!?飛び出して行くなよ!待ってってば日種っ!?」

「やーだよんっ!」

 

───まあ、どっちにしろ僕の可愛い義妹なんだけどね。






花守 日種(12) 【Hidane Hanamori】
【年齢】13
【所属】学園中等部2年生、帰宅部
【誕生日】9月9日
【好きなもの】辛いもの、ゲーム、お兄ちゃん
【嫌いなもの】甘いもの、カラオケ
【学業成績・運動成績】??
【一人称・呼び方】
一人称→アタシ
葉一→センパイ、お兄ちゃん
茎太郎→おにぃ
芽衣叶→??
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