陰陽姉妹が家だと陽陰姉妹になるんですがどちらが素ですか? 作:橘田 露草
帰ってきてTwitter見ていたら更新忘れてたよねっ(ノ≧ڡ≦)テヘッ♪
というわけでド深夜ってほどでもない夜に更新します。まさに夜に書けるですね。はい、ちょっと海に沈んで溶けてきます。
いよよい第8話、投稿します。
帰宅部ってだけで陰キャだと言ってくるクラスメイト諸君に言いたい。帰宅部じゃなくても僕は陰キャだっ!明るい部屋より暗い部屋の方が落ち着くし、ぼっち飯とか最高だし、クラスラインってそんなの存在してたのって感じだし。あれ、何だろう涙が止まらないよあははははは。
───うん、自分でも何言ってるんだ感ある。というかまたコピペやないかい。今回はなんだ、きゅうくらりんな状態とでも言えばいいのか?サヨリ可愛いよね。
「せんぱい?なんで気持ち悪い顔してるんですか〜?」
僕の隣からからかうような声が届く。喋り方で分かるがもちろん義妹2号、というか芽衣叶だ。小悪魔ガールの名に恥じないニヤニヤした笑顔で僕を見てくる。日種とは違い彼女が見ているのは白いカメラに極彩色の背景という中々攻めたアイコンのSNSアプリ。極彩色って"ごくさいしき"って読むんだね、僕またひとつレベル上がったよ。
「ヒーちゃん遅いですね〜」
「そうだねぇ」
ちなみに場所は昨日と同じ中等部の教室。今日は日種の方が用事で僕らが待っていた。何でも昨日買い忘れたものがあったらしく、再度荷物持ちすることになったのだ。
それはいいのだが、現状僕にはひとつ困ったことがあった。うん、かーなーりー困っている。
「なんですか〜?わたしの顔になんか付いてます?」
「いや…なんでもないよ」
キョトン顔をする彼女に何とか言葉を返すが僕の視線は動く。彼女の顔を通り過ぎて上半身も過ぎて、そして止まる。それは彼女のヒラヒラした物体、スカート。
本来はその下のあるものを隠している彼ないしは彼女だが、今その役目を忘れていた。具体的に言うなら、パンツー丸見えというやつだ。ピンク地にカラフルハートのパンツは多分芽衣叶のお気に入り。だってよく洗濯物で見るもん。さっきトイレに行っていたからその時うっかりめくれてしまったのだと思われるが、どうやって指摘するべきか困っていた。
「…パイ、センパイってばぁ!」
「うぇ!?な、なに?」
「もぉ、何回呼んでも返事してくれないの何なんですか〜?」
「ご、ごめん」
考えているうちに話かけられていたらしい。目の前には僕を睨み付ける芽衣叶。すんごいお怒りだ。と、芽衣叶が目を伏せる。
「も、もしかして怒ってます〜?」
「え?何が?」
僕に怒っているはずの彼女から僕が怒っているのか聞かれ、訳がわからず思わず聞き返してしまう。
「さっきセンパイ気持ち悪いって言ったから……」
「いや全然気にしてないよ」
これはホント。正直芽衣叶、というか日種も含め義妹たちのことは幼稚園に通っていた頃から知っている。今の性格になったのは数年前だがそれでも今更その程度で怒ったりする訳がない。
「それならいいんですけど〜。やっぱりセンパイってドMなんですぅ?」
「こら、女の子がそんな言葉使わない」
「ふぃぎゃっ!?お、女の子に手を出すなんてサイテーですよ〜!」
事実無根な風評被害に僕が頭チョップをすると、悲鳴とともに僕を睨み付ける芽衣叶。そんな風にプリプリと怒る芽衣叶だが、僕はそれどころじゃなかった。怒ったり痛がったりと身じろぎするうちに段々とスカートが更にまくれていき、彼女の綺麗なおみ足とお尻がほとんど見えていた。
「センパイっ!人が怒っているのにどこを…み…て…」
あ、やべ気付いた。さりげなく僕は彼女とは反対の方を向く。すると僅かな衣擦れの音が聞こえてきた。
「…センパイ?」
「…なんでしょう?」
首は黒板の方を向いたまま彼女の声に答える。おっ、明日の日直は小林くんか。頑張れ小林くん。誰か知らないけど小林くん。
「こっち向いてください、センパイ」
「いや今ちょっと小林くんにエールを送っているから忙しいし」
「コバちゃんは女の子ですよぉ。早くこっちを向いてください〜」
「コバちゃんがんばれぇぇぇぇぇぇ」
「…3、2、1」
「はい向きます今すぐ向きますっ!」
謎のカウントダウンの恐怖に慌てて芽衣叶の方を向く。そこには真っ赤な顔をした彼女がいた。
「…見ました?」
「まあうん、割とガッツリ」
「…あうぅ」
僕がそう言うとさらに顔を真っ赤にしてしまう芽衣叶。僕も洗濯で見慣れているはずのパンツでも履いているところ見たら気分が違うんだ、って新たな発見だよ。ノーベル賞取れそう。
「…お、お兄、ちゃ、ちゃんの、バ、バカぁ」
「ごめんって」
あー、色々限界超えたのか家のモードになっちゃった。まあ指摘を日和った僕が悪いか。
「…き、昨日、ひ、ヒーちゃんと食べたクレープ」
「え、でも芽衣叶ダイエットするって」
「…こ、これ以上怒らせる、ならっ!で、出るとこ出るっ!」
「わかったわかった、日種が戻って来たら行こう」
2日連続の出費は割と痛いがご機嫌を取るためなら仕方ない。空に飛んでいくお金を想像し心で泣いたところで半泣きの芽衣叶が僕の顔を見る。
「きょ、今日のことはわ、忘れてっ!」
「わかってるわかってる、もう忘れたよ」
「わ、忘れ…ちゃうの?そ、そんなにわたしのぱ、パンツ嫌だった…?」
「どないしろとっ!?」
忘れて欲しいしけど忘れて欲しくないって僕の記憶力バグるわい。
「…そう簡単に忘れられないので数日欲しいです」
「…じゃ、じゃあ数日経ったら忘れてね」
素直に言ってみたら許してくれたっぽい。いや実際それだけの価値がある絶景だった。だって目に焼き付いちゃっているもん。一応、男子高校生なんでね。
何とも気まずい空気で2人とも反対を向いている謎光景は、『……何があったんですか?』と呟く日種が戻って来るまで続いたのだった。