兄の引っ越しの手伝いで青森に行っていたりうまく書けずに嘆いていました。
相変わらず迷走してますがご了承ください。
今回は2年生マネージャー視点です。
こんな夏川さんありえないだろと思うかもしれませんが許してください。
唯視点.......
私が彼を初めて見たのは暑い夏が始まる直前だった。
夏大前の練習試合、青いユニフォームを着て先輩達に臆することなくマウンドに立ち野球を楽しむ姿に私は惚れた........
私は夏川唯、青道高校野球部のマネージャーをしているよ。
夏大会は決勝で負けちゃって皆落ち込んじゃってたけど今は元気を取り戻して練習に熱を入れていた。マネージャーも貴子先輩が引退しちゃったから3人で頑張っているよ。
そんな私だけど今、恋をしています。
スパンッ!!
1組のバッテリーが投球練習をしていた。それは三橋君と十六夜君だった。
この間から監督が連れてきて短期間だけコーチを任せられていた。はじめは年下だから前園君たちが文句を言うと思ってたけど実力あるし結果も出てきてるから誰も文句を言わなかった。
でも青道に来ていていいのかな?今の時期って甲子園に出れなかった学校はどこも合宿だったり練習試合を組んであったりして忙しいはずだけど.......
梅本:「ゆ~い!!なにぼ~っとしてるの?」
うしろからサチが乗っかってきた。
サチは私と同じ2年生マネージャーの梅本幸子で私と大の仲良しなんだ。
唯:「べ、別にぼ~っとなんかしてないよ」
梅本:「あ~、また十六夜君見てたんだ。あんたまだ声かけられてないの?気になるなら声かければいいのに」
うぅ.....そんなこと言ったって........
私は今、十六夜君に恋しています。夏大前に十六夜君たちが青道に練習試合に来てその時十六夜君が相手の先発だったんだけど投げてる姿に一目惚れしてしまった。
梅本:「まぁ唯が十六夜君のこと好きなのは知ってるけどいまだに声をかけに行けないのはどうかと思うよ」
サチの言う通り私はいまだに十六夜君に話しかけることができていなかった。だって恥ずかしいじゃん......
唯:「......私は遠くから見てるだけで十分だよ」
あれだけかっこいいんだから彼女くらいいてもおかしくないだろうし.......
サチはため息をついてマネージャーの仕事に戻っていった。
私だって声くらいかけたいよ.....でも私なんかじゃ........
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幸子視点.......
結局お昼休憩のときも唯を説得?したけどやっぱり駄目だった。
なんで唯は声をかけないんだろ?いくら惚れていても普通に話しくらいはできると思ったんだけどなぁ。
そういえば十六夜君ってどんなタイプが好みなんだろう?
そんなことを考えながら午後の準備をしようと歩いていたらBグラウンドの一塁側ベンチに十六夜君がいた。時間もあるしきいてみよっと。
ベンチに行くと十六夜君がイヤホンをしながら俯いていた。手にはポータブルテレビ?何を見てるんだろう?
梅本:「お疲れ~」
雷鴉:「? あ、お疲れ様です」
声をかけるとイヤホンをしててもこっちに気づいて挨拶してきた。
梅本:「なにしてるの?」
雷鴉:「これですか?今静岡の咲乃森対南北海道の巨摩大藤巻がやってるのでそれを見たいんですが食堂で見るとうるさいのとじっくりスカウティングができないんで持ってきたポータブルテレビで観戦してたんです」
そういえば甲子園は今日から3回戦でその第3試合は咲乃森対巨摩大藤巻だったわね。
よく見ると十六夜君の座っている向こう側にノートとシャーペンが置いてあってノートにはびっしりと書き込みがされていた。
梅本:「稲実も研究してるみたいだけど十六夜君から見て稲実ってどんな感じなの?」
雷鴉:「個性が独り歩きして勝ち進むごとにエースが“都のプリンス”とか言われて天狗になっているチームですかね。もちろんそれなりに評価はしてますが個性だけでやっていけるほど甘くないんで海皇全体としては“100回やっても負ける要素がない”と思ってますし、どっちかというと青道の方が評価は上ですね」
うわぁ......辛口評価だねぇ.....てか100回やって負ける要素がないってどんだけよ.......
雷鴉:「それに成宮鳴でしたっけ?前から“関東№1左腕”とか言われてるみたいですけど所詮“関東№1”です。それより自分は“全国№1”になるつもりなんで仮にやることになったら叩きのめしますよ」
.........へぇ。テレビ見ながらでも自信満々に言ってくると無愛想だけどかっこいいから惚れない女子はいないか。あたしも唯のことがなければ落ちてたし。
梅本:「ねぇ、話し変わるけど彼女とかっているの?それか好きなことか」
雷鴉:「急にどうしたんですか?」
梅本:「いいから教えなさいよ」
雷鴉:「いませんよ。というか一回もできたことないですね。ずっと野球ばっかやってたんでそんな暇はありませんでしたし」
あら、なんか意外。結構イケメンだからいそうだと思ってたんだけど。
あれ?じゃ唯って結構チャンスなんじゃない?
梅本:「じゃ好きな子のタイプは?」
雷鴉:「......そうですね、明るいというか雰囲気がいい人.....ですかね。笑顔が可愛かったりとか一緒にいて楽しかったりとか」
梅本:「それなら唯とかどう?あの子も結構明るい性格だよ?」
雷鴉:「夏川さん.....ですか?」
梅本:「唯と十六夜君ならお似合いだと思うんだけどなぁ」
唯も明るい性格だから十六夜君のタイプに当てはまると思うし......。
雷鴉:「え~と、その、確かに夏川さんはかわいいですよね。夏川さんってその、普段どんな感じなんですか?」
ん?
十六夜君の歯切れが悪い?
梅本:「唯は皆のムードメーカーだから一緒にいると楽しいし、自然と周りも明るくなるんだよね。十六夜君とも話ししたいみたいだし」
雷鴉:「そうなんですか?コーチ始めてからなんか避けられてる感じがある上に一回も話したことないから嫌われているのかと思ってたんですが」
梅本:「大丈夫!!ただいまだに緊張してるだけだから!!それよりも唯のことが気になってるみたいだけど詳しくお姉さんに教えなさいよ」
雷鴉:「え?!そ、それは......あ、俺そろそろ午後の準備があるんでこれで失礼します!!」
唯のことを聞き出そうとしたら逃げちゃった。
まぁあの様子だと十六夜君も満更じゃなさそうね。それだけでも収穫があったかな。
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唯視点......
はぁ........
今日の練習も無事に終わった。今日も十六夜君と話しできなかったなぁ......サチには誤魔化す感じであんなこと言っちゃったけどそろそろ話しできなきゃあと少しで十六夜君達帰っちゃう.....けど恥ずかしい.......
それにしてもサチが午後練習の前にニヤニヤしながら「楽しみにしてるから」って言ってたけど何だったんだろ?
まぁいいや。帰ろう......
シューッ!!パサッ!!
帰ろうとグラウンドのわきを通っていたらBグラウンドの方で風切り音とネットに当たった音がした。見るとマウンドに一人の男子がいた。
誰だろう?今日はミーティングは部活が終わった後、軽いミーティングがあるはずだから今の時間はグラウンドには誰もいないはずだけど.......
よく見るとマウンドにいたのは十六夜君だった。どうやらネットスローをやってるみたいだけどネットが遠くにあった。というよりホームベースの後ろにあった。
あ、また投げた。やっぱ速いなぁ。
.......サチにも言われてたしいつ終わるかわからないけど話しするチャンスだよね......
私は一旦青心寮にある自動販売機からスポーツドリンクを買ってからBグラウンドに戻り、ベンチから暫く十六夜君の練習を見ることにした。
マウンドに立っている十六夜君はキャッチャーをやってるときや皆と話してるときと違ってクールというかぶっきらぼうな性格からおもちゃをもらった子供のような笑みを浮かべている。やっぱかっこいいなぁ。
それから10分くらい投げ続けているのを見ていると十六夜君の足元にあった箱を持ってネットのところに歩いて行った。ボールがなくなったみたいで取りに行くみたい。
すると十六夜君がこっちに気が付いた。
どうしよう......
雷鴉:「ちょっと待っててください!!これで終わりなんで!!」
どうしようか迷っていると十六夜君が声をかけてきた。待ってろって言われたから待ってたほうがいいよね?
すると十六夜君がボールの入った箱とネットを持ってやってきた。ど、どうしよう........
雷鴉:「お疲れ様です。どうしたんですか?」
唯:「えっと、帰ろうと思ったんだけど十六夜君が練習してるのが見えてちょっと覗いてたんだ。あ、これ飲み物」
雷鴉:「え?いいんですか?ありがとうございます」
買ってきたスポーツドリンクを渡すと十六夜君はすぐに飲んだ。
唯:「何の練習してたの?ネットスローにしてはネットの距離が遠かった気がするんだけど?」
雷鴉:「ジャイロの練習ですよ。コーチに来ていても夏休みが終わればすぐに試合がありますし練習しておかないと俺ら人数少ないから1人でも力つけておかないと負けてしまいますから」
唯:「なら御幸君とかキャッチャーできる人にお願いすればよかったんじゃない?」
雷鴉:「普通の球なら大丈夫ですけどなんせ150後半ですからね、狩場や小野さんは捕れませんよ。御幸さんなら多分捕れると思うんですけどキャプテンになったばかりで大変だろうから頼めなくて」
唯:「そうだったね。それにしても三橋君は?いつも一緒にいるし十六夜君がミーティングに出てないからいると思ったんだけど」
雷鴉:「廉はミーティングが終わったら片岡監督に投球を見てもらうことになってるんで他の人たちとミーティングに参加してますよ」
唯:「へぇ、そうなんだ」
雷鴉:「ええ、そうです」
唯:「.......」
雷鴉:「........」
どうしよう、話が続かない.......
唯:「い、十六夜君はなんでコーチを引き受けたの?」
雷鴉:「結構いろんな人に聞かれてるんで知ってるかと思ってたんですが」
唯:「うっ.......ごめん」
何回も同じこと聞かれたらうざいよね........
雷鴉:「あ、別に怒ってるわけじゃないんで気にしないでください。引き受けた理由は青道の力を上げるためですね........表向きがですけど」
唯:「表向き?」
雷鴉:「本当は栄純のイップスを治すために来たんですよ。ほっといてもよかったんですがそれで甲子園に出れないことになるのは嫌ですからね。西浦にも無理言って廉にも来てもらって今までのピッチングに戻層と思ったんです」
唯:「でもこっち来て一回も沢村君のボール受けてないよね?何かアドバイスしてるところも見たことないし.....」
十六夜君と話しをしたことはないけど十六夜君のことは見てるからね。いつも狩場君と降谷君、それからたまに東条君にピッチングを、前園君や金丸君など野手陣に打撃を教えてて肝心の沢村君には何も教えてない、むしろ会話も必要最低限のことしか話していない。なんでだろう?
雷鴉:「なんで自分の投球ができないのか自分で気づけなきゃ勝てる試合も勝てませんよ。実際あいつの投球は以前と比べて勝負から投げているせいで腕が振りきれていないんですよ」
唯:「そこまでわかってるなら教えてあげればいいんじゃないの?」
今の沢村君はすごい苦しんでる。甲子園で戦いたいなら教えてあげるべきだと思う。
雷鴉:「夏川さん......勝利ってなんだと思います?」
唯:「え?」
勝利?
相手に勝つことじゃないの?
雷鴉:「これは師匠の受け売りですが勝負に勝つということは力において相手を上回ることでもましてや幸運を待つことでもないです。勝つことはすなわち「負かす事」「蹴落とす事」「つまずいたヤツを踏みつぶす事」「ドブに落ちたイヌを棒で沈める事」「ぱっくり開いたキズ口に塩をすり込む事」です。勝ち残ることは屍を越える事と一緒で決して美しいものではありません。むしろ残酷なことです。それでも頂点に立ちたいなら鬼にならないといけません。栄純はそれがわかってるから自分から距離を作って自分で直そうとしてるんです。俺も廉もそれがわかってるんであえて手を貸してないんです。まぁあまりにも惨めならその時は手を貸しますよ」
十六夜君はそこまでわかってたんだ.....
そして沢村君を信じてるんだ。やっぱろかっこいいなぁ......
雷鴉:「あ、すみません。偉そうなこと言って.......」
十六夜君は顔を赤くして謝ってきた。
ちょっとかわいいところもあるんだ。
唯:「ううん、大丈夫。私こそ考えなしに言ってごめんね」
金丸:「十六夜!!監督が呼んでるぞ!!」
金丸君が大声で十六夜君を呼んでいた。時計を見るとだいぶ時間がたっていた。
唯:「呼ばれてるみたいだから私帰るね。今日はありがとう。あと少しの間よろしくね」
雷鴉:「夏川さんもありがとうございました。ではこれで失礼します」
唯:「あ、待って!!」
十六夜君が寮に戻るのを引き留めた。
唯:「その、私の事は『唯』って呼んで。私も雷鴉君って呼ぶから.......」
うわぁ.......言っちゃった.......多分私、耳まで赤いと思う。
十六夜君を見るとポカーンとしてたけどすぐに笑顔になった。
雷鴉:「わかりました唯さん。明日もよろしくお願いします」
雷鴉君はお礼を言うと走って行った。
......緊張してた私がバカみたい。これからは自分から話しかけていって距離を縮めていこう。
今は無理だけどいつかはこの想いを伝えられたらいいなと思う........
そんな出来事があった今日の夕日はいつもより輝いていた.............
いかがでしょうか?
こんな夏川さんとかありえないでしょと思うかもしれませんがこの作品の夏川さんはこんな感じです。
クオリティーの低い作品ですがこれからもよろしくお願いします。
感想・アドバイス待ってます。
PS.もうすぐセンバツが始まりますね。球児の皆さん頑張ってください。