調月姉妹のやべー方   作:アリマリア

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調月姉妹のやべー砲 Ⅱ

 

 

 

 トキがC&Cを引き付け、アリス奪還チームが攫われた先生を探していた頃。

 要塞都市エリドゥの上空では、凄まじいと言う他ない、嵐のような戦闘が行われていた。

 

「シッ!!」

 

 秒間に3回、縦に振り下ろし、斜めに切り上げ、そして奥へと突かれるスタンバトン。

 その赤熱する先端からは、バチバチという耳を焼く音と共に、目を眩ませるような放電が確認できた。

 

 キヴォトスの生徒は、直接的な破壊や攻撃には強い耐性を持ってるが、麻痺や硬直といった感覚的な障害には弱い場合が多い。

 バトンに直接接触するまでもなく、空気中に走る電流に触れた時点で体が硬直してしまい、致命的な隙を招くことになるだろう。

 

 掠っただけでも戦闘不能に陥りかねない攻撃が、音の速さすら越えて何度も襲いかかるという脅威。

 けれど、ワカモはそれを至極当然のように回避していく。

 

 まるで、攻撃がどの軌道で来るかを知っているかのように、横に半身をズラし、あるいは跳んで、そして姿勢を落として……。

 

「ふっ!」

 

 逆に、その手に持つ銃剣を突き立ててくる。

 

 凶刃が迫り、けれどワカモの敵たるオリは慌てることはなく、ただ跳び下がって距離を取り……。

 ビルの屋上から飛び降りて、隣の少しだけ低い屋上へと飛び移った。

 

 瞬間、ワカモの足元が揺れ動き、重力加速度を超える凄まじい速度で下へと落ち始めた。

 

 エリドゥのコントロールは、中央タワーの管制室にいるリオが握っている。

 彼女はオリの意図を正確無比に読み取り、トキとC&Cのいる盤面と同時並列で戦場の形を作り変えていた。

 この場合で言えば、「オリが攻撃する隙を作れるよう、ワカモを上空に放り出してほしい」とオリが望んだ瞬間に、リオはそれを実行したのだ。

 彼女たち双子は、常に一緒に生きて来た。今更連携に言葉などいらない。

 

 

 

 ……が、しかし。

 ワカモとて、歴戦の猛者。その程度で揺らぐことはない。

 

 ビルの高度が下がり始める直前に跳び、彼女もまた隣のビルへと飛び移ろうとして……。

 

「そこ!」

 

 オリの声と共に……。

 エリドゥの空に、一条の流星が走る。

 

 リロードとリチャージ、クールダウンを済ませていた『サムス・イルナ』……要塞都市エリドゥに備え付けられた巨大なレールガンが、空中で身動きの取れないワカモに向かってその凶弾を発し。

 

「っ、ぐっ!」

 

 ここで撃たれることを想定していたワカモは、身を捻ることでかろうじてそれを回避するが……。

 それが発生させるソニックブームからは逃れられず、体勢を崩しながら40メートル下方の地上へと墜落。

 落下中、彼女は標識に脚をかけてかろうじて勢いを殺し、受け身を取りつつ着地。

 なんとか被害を軽傷に抑え込む。

 

 

 

「……厄介な」

 

 まるで獣のように四足で受け身を取りながら、ワカモはそう呻いた。

 

 調月オリという、スピードだけならばワカモをすら凌ぐ、強い生徒。

 それにエリドゥの地形のコントロールが加わる。

 この時点で、ワカモからするとかなり面倒だった。

 

 今もビルの屋上から飛び降り、外壁を走りながらワカモへとハンドガンを撃って来るオリは、この都市においていつも以上に奔放に駆けまわっている。

 なにせ彼女が望んだ通りに地形が変化するのだ。都市の外で跳び回るより、ずっとずっとやりやすいのだろう。

 

 ある時は、ビルの中へと走ったかと思いきや、突如として生えた隠し道からワカモの裏を取り。

 ある時は、ビルの外壁同士を跳び回ってワカモを攪乱し、不意に生えたビルに姿勢を崩した彼女を強襲する。

 

 どれだけ強い神秘を持つワカモとて、同等に近い相手と戦う上で地形的な不利を取れば、苦戦を避けられない。

 普段よりもずっと走りにくいこの状況に、ワカモは仮面の下で舌打ちする。

 

 

 

 ……しかし、実のところ。

 彼女を最も苦しめているのは、その2つの条件ではない。

 

「やはり、あの砲塔は先に潰す必要がありますね」

 

 『サムス・イルナ』。

 オリがそう呼ぶ、調月リオ謹製の『武装』。

 その凄まじい威力と速度は、ワカモの超直感をして、まともに対処できないものだった。

 

 どれだけ先読みしてそれが来ることを知っていようが、彼女自身がどれだけ回避のテクニックを持っていようが関係なく、それは脅威足り得る。

 なにせ、サムス・イルナが火を噴けば、その弾丸がワカモに届くまでにかかる時間は僅か0.1秒弱。

 発射されてから動き出していては、何か対策を取るよりも早く、ワカモの体は破壊されてしまう。

 

 故に、先んじてそれに対策し、常に動けるように心がけねばならず……。

 ……その意識こそが、本来オリと同じように奔放に駆けまわるスタイルであるワカモの動きを、大幅に鈍らせてしまっている。

 

 単純明快な速度と火力は──不条理なまでに、全ての前提を覆していた。

 

 

 

「……さて、どうするか」

 

 しかし、ワカモとて、これに対して何の対策もなく戦っているわけではない。

 

 戦いにおいて、何よりも必要なのは情報だと、ワカモは知っている。

 

 オリの持つ武装が何を為すか、それをどう使って来るか、エリドゥの地形の変化のスピードや仕様……。

 そして何より、サムス・イルナの射線と、それがあるだろう場所の特定。

 

 ワカモは5分程の時間を使って、その情報を集めようとし……。

 

 そして、理解した。

 

 

 

 サムス・イルナは、高速で移動している、と。

 

 

 

 * * *

 

 

 

 サムス・イルナ。リオがオリに与えた、彼女の『武装』。

 その武装の着想の元となったのは、とある兵器だった。

 

 「列車砲シェマタ」。

 キヴォトスに混沌をもたらすとされる、ゲヘナの雷帝の手に成る遺産だ。

 

 雷帝が活動していた頃、オリはトリニティやゲヘナとの関係を断っていたために、その人物像や兵器については殆ど何も知らなかったが……。

 『あの子』からその話を聞いて、「なるほど確かにすごい兵器だ」と頷いた。

 

 どこからでも撃てて、誰だろうがワンパンできる。その上高速で走るために破壊が困難。

 それはある種、砲台としての理想ですらあっただろう。

 

 勿論、オリとて何もキヴォトスを混乱に陥れたいわけではない。

 実際のシェマタのように自治区丸ごと焼き尽くすような規模のものではなく、対人兵器レベルにそのスケールを縮小させてはいるが。

 

 未だ先生と会ったことのない当時のオリとしては、未来が本当に『あの子』の語った通りになるかはわからず、また先生が本当に『あの子』の言うような主人公であるかもわからなかった。

 だからこそ、本当に名もなき司祭たちの遺産が目覚めてしまった際の対抗策が欲しかったのだ。

 

 そんな都合もあって、オリはこの兵器をエリドゥに配置しようと提案した。

 リオには「私にも強くてカッコ良い武装が欲しい!」と、おもちゃを強請る子供のような無邪気を繕って言っていたが。

 

 

 

 それから、都市そのものの建設にリソースを吐くことになって、実際に製造が終了するまでに、随分と時間はかかってしまったが……。

 最終的に、オリが大雑把に伝えたイメージを、リオは完璧に仕上げてくれた。

 

 もう一つの武装たる「アビ・エシュフ」が意味するのは、絶対たる力。

 ただ1つの性能を……つまりはトキの能力を、極限にまで高めることをテーマにしていたのに対し。

 

 「サムス・イルナ」が意味するのは、相対たる力。

 パワードスーツなどなくとも十分な能力を持つオリを、これ以上強化する必要はない。

 故にこそそのテーマは、彼女自身の力を増すのではなく。

 まるでオリがもう1つ体を持ったように、あるいは彼女に頼れる相棒がいるかのように、別口で強大な力を使えるようにする、というものだった。

 

 試製段階では、巨大な手持ち武器であった、サムス・イルナ。

 しかし、それは今やオリの手を離れ、この都市で砲台として使われている。

 

 人の手で抱えられるサイズに限定すれば、どうしたって威力や冷却時間、チャージの速度に限界が来る。

 しかし、大規模な冷却機器やバッテリーを備え付け、人の手で撃つのではなく機械的に放つことを前提とするのなら、その上限は取り払われる。

 

 そして何より。

 試製段階のサムス・イルナの最大の弱点であった取り回しの悪さ……。

 言い換えれば「移動速度が遅くなる」という弱点を、補うことができるのだ。

 

 サムス・イルナは据え付けられた砲台ではあるが、この都市のどこか一点に固定されているわけではない。

 人目を忍ぶように敷設された、エリドゥ全域を覆う、巨大なレール。

 その上を走る滑車に取り付けられている、列車砲なのである。

 

 サムス・イルナは、バイザーを通して読み取ったオリの意思に従って、エリドゥの中を時速250キロメートルで走りながら、自由な位置と角度から対象に砲撃を行う。

 そのため、都市の侵入者は死角に逃れることもできず、常にどこから跳んでくるかもわからない超音速の弾丸に怯えながら戦うことになる。

 

 一撃必殺の威力と、それを前提とした相手の思考・行動の抑制。

 それこそが、リオが創り上げた『武装』の真価だった。

 

 

 

 ……ワカモはこの数分で、このレールガンについて、ある程度の事情を呑み込んだ。

 彼女の知ることのできない経緯はともかく、サムス・イルナが列車砲であり、ミレニアム内を凄まじい速度で爆走していること、その砲撃から逃れる方法がないことは理解できた。

 

 下手を打てば、一発でこちらを倒して来かねない移動砲台。

 勿論、最優先で排除せねばならないだろう。

 

 しかし問題は、その速すぎる移動速度。

 直接的に砲台を破壊しようとしても、それは秒速70メートルというワカモにさえ追いすがれない速度で逃げてしまう。

 

 その砲撃からはどこまで行っても逃げることもできず、回避し続けるのも不可能であり。

 しかし、だからといって直接これを破壊することもできない。

 

 であればどうするべきか……。

 

 ワカモは刹那考えて、即座に行動を開始する。

 

 

 

 一方で、自分に向かってくるでなく、明後日の方向へと駆け出したワカモを見て、オリは一瞬眉根を寄せ。

 

「……あっクソ、もう気付くのかよワカモ天才すぎ!」

 

 得心し、彼女を追って走り出す。

 

 ワカモからして、この都市における一番の脅威がサムス・イルナであることは明白だ。

 オリの近接攻撃は未来予知じみた直感によって捌かれてしまうし、都市の変形機構に関しても同じく。

 ワカモの直感をして逃れ得ない被害を与える列車砲は、彼女にとって唯一無二とすら言っていい、明確な脅威だろう。

 

 だからこそ、真っ先にそれを排除しに動くことは予測できていた。

 しかし、そのための方法に、彼女がどれだけ早く気付くかは未知数であり……。

 

 たったの5分そこらで情報を集め終え、最適解を導いたワカモの頭脳に、オリは舌を巻いた。

 

 

 

 * * *

 

 

 

 調月オリと狐坂ワカモ。

 この2人はどちらも、キヴォトスにおける最強に近い生徒だ。

 

 しかし、彼女たちが生徒であり生物である以上、当然ながら差異というものは存在し、それぞれの能力に勝る劣るが発生する。

 

 単純な速度に限って見れば、前者……調月オリが勝つだろう。

 オリの速さはキヴォトスにおいて最上級。本気を出せば並みの生徒では目にも捉えられない程だ。

 

 更に言えば、この都市の支配権を持っているのも彼女の側だ。

 ワカモは平常通りに移動することが叶わず、逆にオリはいつも以上の速度で追うことが可能。

 

 仮にエリドゥの中でかけっこをしたのなら、オリがワカモに負けることは、まずない。

 

 ……けれど、それはただのかけっこだった場合で。

 あのワカモが、自分が負けるような勝負をするわけがなかった。

 

 

 

 エリドゥの片隅、ズガンズガンと、凄まじい爆音が鳴り響く。

 

「ああもう、他人の都市だからって好き勝手してくれちゃって!」

 

 オリは悲鳴を上げながら、爆炎の中を突き抜けてワカモの後を追う。

 しかし、炎が立てた黒煙を突き抜けた先に、ワカモの背中はない。

 

 咄嗟にバイザーのスキャン機能を使って周辺の情報を探り、ワカモがつい先程起こした爆発に紛れて、ビルの窓から内部に侵入していたことを確認。

 舌打ち一つ、彼女はワカモの後を追った。

 

 

 

 狐坂ワカモ。

 彼女は、単純な戦闘力においても非常に高いものを持っているが……。

 真に本領を発揮する領分は、破壊活動だ。

 

 車を、建物を、道路を、家具を、窓を、人を……そこにあるものを全てを、壊す。

 それこそが、彼女の本懐。

 

 だからこそ。

 

 この都市の()()()()を破壊することも、容易だった。

 

 

 

 オリの目の前で、再び爆発が起きる。

 建物の陰、その間を縫うように設置された列車砲のレールが、再び爆破された。

 

「またやられた、これで8か所目……!」

 

 ……そう。

 ワカモは、凄まじい速度で逃げ去る列車砲本体を破壊することはできない。

 

 だが、それが走るレール自体は、彼女から逃げはしないのだ。

 

 1か所、また1か所とレールを破壊していけば、列車砲は徐々にその可動域を失う。

 更にその爆風に紛れて逃げ去れば、これは単純なかけっこではなく、ワカモの得意とするテロリズムの一環となり、その逃走の成功率は大幅に上がる、というわけだった。

 

 

 

「……無理だな、こりゃ」

 

 オリは走りながら、ため息を吐く。

 

 ワカモの破壊活動を止めるのは、不可能だ。

 いいや、オリが本気を出せば、あるいは止められるかもしれないが……。

 

 

 

 そもそも、止める必要がないのだ。

 

 これで、何も問題はなかった。

 

 

 

 * * *

 

 

 

 それから、おおよそ3分程。

 ワカモは都市の中を走り回りながら、レールを破壊して回った。

 

 時折来る砲撃は厄介でこそあったが、ただ避けるだけなら軽微な被害で済むし、可動域が狭まるにつれて徐々にその精密さを失いつつあった。

 オリからの追撃に関しても、ワカモからすればどこか精彩を欠いたようなものが多く、回避は容易。

 

 ワカモの破壊活動は、殊更の問題もなく、彼女の計画通りに進んだ。

 

 

 

 そうして、累計28か所ものレールを爆破して回った結果……。

 

「これで終わりですね」

 

 ワカモは、ついに、サムス・イルナを追い詰めた。

 

 

 

 視界の先、50メートル程向こうに、それは見えた。

 

 全長30メートル程の大きさの砲台。

 その先端から突き出た長い砲身は、過たずワカモの方を向いている。

 

 とはいえ、危険はない。

 これまでの傾向からして、サムス・イルナには1回の射撃毎に、おおよそ30秒のリチャージとクールダウンの時間が必要らしかった。

 最後にそれがワカモに向けられたのは10秒前で、それもなんとも大雑把な、焦りの見える砲撃だった。

 

 そしてサムス・イルナに、これ以上の逃げ場はない。

 線路はすぐ後ろで破壊されているし、ワカモの背後のレールも破壊した。

 地上から6メートル程高い位置にあるこのレールから脱線してしまえば、サムス・イルナは想定にない落下をすることになり、その移動能力を完全に喪失するだろう。

 下手をすれば砲身まで曲がり、砲撃能力そのものを失うかもしれない。

 

 もはや撃たれる心配も、逃げられる心配も、する必要はなく……。

 

 後は、本体を叩くだけで終わりだ。

 

 

 

「さて……」

 

 ワカモが呟いた、その時。

 サムス・イルナが、不意に動き始める。

 砲身ではなく、下部に配置された車輪が回り、ワカモの方へと走り始めた。

 

 咄嗟に身を躍らせ、ワカモはレール上から退避、横のビルの窓辺を掴んだ。

 

 破れかぶれの捨て身の突進か、と彼女は結論付ける。

 確かに、ただ破壊されるのを待つよりは、道連れを作る方が効率的だ。

 とはいえ、そんな突進をワカモが回避できないわけもなく、どちらにしろこれで詰みだ。

 

 サムス・イルナはそのまま爆破されたレールの断線部分に突っ込み、引っかかったように跳ねて、地上へと落下していく。

 ワカモもまた、この兵器を完全に破壊すべく、その手を放して降下を始め……。

 

 

 

 瞬間。

 

「そこ!」

「反省がありませんね、あなたも」

 

 自らのすぐ隣に転移してきたオリが振るうスタンバトンを、その直感に従い、壁を蹴り身を捻って回避した。

 

 その一撃を、放電を受ければ、自分は間違いなく倒れる、と。

 誰よりも自身の力と直感を信じるワカモは、その直感を疑うことなく……。

 

 

 

「それはどうかなァ!!」

 

 

 

 ……ふと、向けた、視線の先。

 

 落下する、サムス・イルナ。

 その土台部分から()()()()が生え、空中で器用に姿勢を制御し、ワカモへと銃身を向けている様を、目の当たりにした。

 

 

 

「…………は?」

 

 彼女らしくない、呆然とした声が漏れ出た。

 

 危険であると、けたたましく喚く直感。

 けれどオリの攻撃を回避したばかりの彼女は、これ以上その身を動かすことができず。

 

 

 

「やれ、『王冠被りしサムス・イルナ(サムス・イルナ・ケテル)』!」

 

 

 

 オリの言葉と共に、砲身が白く染まる様を、見た。

 

 







「サムス・イルナ・ケテル」

 バビロン第8代王アビ・エシュフの親であり先代でもある、多くの戦争を起こして敗北し、バビロン王朝の衰退を招き、最後は反乱によって破られた無能の王の名を冠する『武装』。
 その正体は巨大なレールガンを備えた列車砲。オリの思考によってエリドゥの中を自由に駆け回り、奔放に砲撃を降らせる恐怖の砲台。

 ……に、リオが手に入れた「預言者の残骸機体」を組み込んだもの。
 普段はただの列車砲に擬態しているが、いざレールが破壊されると四脚を展開、レールガンを撃ちながら猛スピードで駆けまわる高機動戦車となる。



 その名が示すのは「王冠被りしサムス・イルナ」。
 心なくして治めるには人は感情的に過ぎ、力のみで支配するには人は難しすぎる。
 王たるべき者でない者が王となれば、失敗と敗北が訪れるのは、当然の話だった。
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