比企谷八幡
修学旅行の一件以降、奉仕部と一部を覗いたクラスメイト達から腫物扱いを受ける日々に。そんなとき、何故かISを動かせてしまった彼は二人目の男性操縦者として連れていかれてしまう。
クラス代表決定戦。周りからの推薦で出場することになった八幡は差出人不明の荷物を受けとる。それは待機状態になっているISだった。
アルスコア
八幡に与えられた第2世代と思われる全身装甲のIS。製作者不明。自らを『アルス』と名乗るAIが搭載されており、次世代武装『コアシステム』を使うことで状況に応じたバトルスタイルの変更が可能となっている。
型式:AGP-X1
世代:第2世代(仮)
武装:コアスプレーガン、ビームブレイド
仕様:コアチェンジシステム
コアチェンジシステム
アルスコアに搭載された装甲換装機構。戦闘によって得た対象のデータから八幡に合わせたモノを作り、戦況に応じて武装を交換することが出来る。
●●●こんなシーンがあればな……●●●
「それではサヨウナラ。男にしては頑張った方でしたわね」
ライフルの銃口が向けられ、絶体絶命。だが、危機に陥っている八幡は焦る事はなく、ただ諦めた表情をしていた。
総武での告白事件による迫害。少なからず信じてた筈の仲間に見捨てられた。場所が変わればと思ったが、ここでも二人目の男性操縦者とは言えただの一般人だからと扱いは変わらなかった。
(……もはや俺の求めていたモノは無いのではないか?
……いや、そうでもないな)
思い返すのは僅かな期間とは言え訓練をつけてくれた、何処か知り合いの魔王を彷彿とさせる更識楯無。知らない施設でモルモットにされそうな所を救ってくれた織斑千冬。彼女たちの強さは間違いなく本物だ。彼女たちだけの本物。そして、その本物は目の前の彼女にもある。
(……羨ましいな)
──羨ましいとは何がすか?
ふと、声が聞こえる。
この状況による幻聴か? 意外にも怖がっているのか? 周りの景色もスローになっていく。まあ、ほんの数週間兵器や闘争とはほぼ無縁の世界に生きていたんだ。仕方ないだろう。
戯れか、八幡は幻聴の質問に答える。
(羨ましいってのは他人にあって自分に無いものが欲しくなったり、妬ましく思うことだな)
──彼女に対してもそう思うのですか?
(そりゃあそうだろ。スナイパーとか、ビット兵器とか、それを使える技術とかも俺にはないしな)
──欲しいのですか?
(……まあ、少なくともスナイパーとビット兵器は男の子なら一度は憧れるよな?)
──かしこまりました。
──
「……は?」
──対象:ブルー・ティアーズ
──先の戦闘データより性能予想……完了
──不足データをISコアネットワークより抽出……成功
──主要兵装作成……完了
──
──各システムチェック……
──ティアーズ・アーマー……起動
次の瞬間、世界が再び動き出した。
「──……は?」
その声を発したのは誰だったのか。その光景に引き金を引いた本人はもちろん、見ていた生徒たちも目を丸くする。セシリアのライフルから放たれた一撃は突如八幡の周りに現れた青黒い何かに阻まれる。トドメの一撃を防いだそれらはアルスコアの全身に装着されることで外付けのアーマーであることが分かるが、装着し終わったアルスコアの姿にセシリアは既視感を覚えた。何せ、あまりにもそっくりだったのだから。
「ブルー・ティアーズ……!?」
──各アーマー装着……完了
──アルス・ティアーズ……ファーストギア・イン